そのキバで僕を噛んでくれ!   作:松田ゐふ

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二次試験……姉襲来!?

 二次試験……突如として敵(プロヒーロー)が登場して、救護所はパニックになった。

 

「ギャングオルカが敵役なのか!?」

 

「ふざけんなよ!」

 

 受験生は、突然のプロヒーローの登場に慌てる。

 僕は急いで、ギャングオルカ達の前に飛び出した。

 

《バリアウォール》

 

 ギャングオルカ達の進行方向を防ぐように、なるべく高くて横に広いバリアを展開する。

 

「ほう、少しはやるみたいだが……たった一人で何ができる?」

 

「アンタらを足止めできる」

 

「ククク……なら!見せてみろ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ギザ歯だァ!!!

 

ヤッッッバ!!

ギャングオルカの生ギザ歯だ!!

 

 エロス通り越して、もはや神秘的だよね!!

 僕の性癖の原点(オリジン)は、サメ……つまり海洋生物というわけだ!

 そして、ギャングオルカは“シャチ”だ!!

 これはもう運命だ!!

 

 ほら!もっと口を開けて、素敵なギザ歯を見せてくれよ!!

 その野性的でカッコイイギザ歯を!!

 スーツと合わせることで、セクシーさも感じられるギザ歯を!!

 

 クソ!ギャングオルカが来てるなら、自作した『超音波頂戴♡』推しうちわを持ってくればよかった!!

 

 拳とか爆破とかは食らったことあるけど、超音波はまだないからね!!

 どんな感じなのかゾクゾクしてきたよ!!

 

 

 

ゾワッ

 

 

 

「ッ!?」

(なんだ!?この少年と対峙した瞬間……悪寒が走ったぞ!?)*1

 

「はぁ……はぁ……」

 

「……ッ!?」

(この状況で笑っているだと!?……なんて肝が据わっているんだ!?)*2

 

「ふぅ……」

 

「……」

(流石、雄英の実力者……この程度では動じないか、体育祭準優勝は伊達ではないということか……面白い!)*3

 

「……行くよ!」

 

「お前たち!気を抜くなよ!!」

 

 ギャングオルカ率いる敵集団と、僕が激突する。

 


 

 ……っというわけで久しぶりのこの感じ!ハルくんだよ!

 

 いやぁ……強いねギャングオルカ達!

 

 したっぱはそこまでじゃないんだけど、ギャングオルカと共に攻めてくるから、やりずらいんだよね!

 

「よっ!ほっ!とうっ!」

 

「シャチョー!全然、当たりません!」

 

「油断するな!ソイツは雄英体育祭の準優勝者だ!」

 

 バリアとパルクールを応用して、ヒットアンドアウェイでしたっぱを潰しながら、ギャングオルカと距離をとる。

 ギャングオルカの超音波が、僕のバリアで防げるか分からない以上、接近するのは愚策だ。

 

 え?さっき受けてみたいって言ってたよなって?

 

 それはそれ、これはこれだよ。

 興味があることは否定しないけど、今は試験中だからね。

 

「それいいね!貰ってくよ!」

 

「セメントガンが!?」

 

 したっぱ達が飛ばしてくる、セメントを圧縮して回収する。

 

「ほう……ならばこれはどうだ!!」

 

「ッ!?」

 

 ギャングオルカが、遠距離から超音波を飛ばしてきた。

 バリアでガードするけど、結構響くね。

 

「やはり……この距離では破れないか」

 

 ギャングオルカは、僕のバリアを破れないと知ると、一気に距離を詰めてくる。

 

「SMASH!!」

 

「緑谷くん!」

 

「俺もいるぞ!」

 

「真堂先輩!」

 

 時間にして1分と少し……援軍がやってきた。

 

「ギャングオルカの超音波……マジでやばいから気をつけて!」

 

「うん!」

 

「あぁ!」

 

「たった三人で何ができる!!」

 

「皆を助けられる!!」

 

《バリアブルスマッシュ・改》

 

「ぬっ!?」

 

 さっきは、一対多だったから隙が大きいこの技使えなかったんだよね!

 でも、今は違う!

 

「今です!」

 

「任せろ!」

 

 僕が衝撃波で、全員を足止めして真堂先輩が足場を崩す。

 即席の連携にしては悪くないでしょ?

 

「悪くない……だが、俺には聞かんぞ!!」

 

《超音波アタック》

 

「先輩!!」

 

 足場を崩した程度では、ギャングオルカは止まらず接近を許してしまう、僕は先輩の前に立ちバリアを展開して、超音波を防ぐ。

 

「……念の為、複数展開してて良かった」

 

 痺れはするけど、何とか動けるね。

 

「先輩行けますかッ!?」

 

「後輩!?」

 

 僕の後ろにいた、真堂先輩に声をかけた瞬間、横っ腹に衝撃を受けて吹き飛ぶ。

 

「……マジかよ……」

 

 僕のバリアはオートも任意も、エネルギーを圧縮する都合上、どちらにも僅かなタイムラグが発生する。

 

 そして、それを知っているのは極わずかだ。

 

「大凶引いたね」

 

「大凶ぅ?大吉だろうが……こんな爆美女が来たんだからな!」

 

 エネルギーヒーロー“エナジークィーン”……僕を熟知しているエネ姉さんが、敵役として現れた。

 

「連携が、そっちだけとは思わないことだ」

 

 ギャングオルカが、自慢げに語る。

 さっきの超音波攻撃で、僕の注意を向けて奇襲をしかけてきたのか……流石プロだね。

 

「プロヒーローが二人も……それにエナジークィーンって、ゴリゴリの近接特化……」

 

 緑谷くんは、この状況をどうするか必死に考えてるみたいだ。

 僕は覚悟を決めて、エネ姉さんに突撃する。

 

「緑谷くん!エナジークィーンは僕に任せて!」

 

「でも!」

 

「あの人が僕を知っているなら、その逆も然りだ!」

 

「はっ!嬉しいこと言ってくれるね……それじゃ始めよっか……ヒーロー!!」

 

 僕はエネ姉さんと、殴り合いを始める。

 互いに動きも癖も把握しているから、読み合いを間違えると、すぐにピンチになる。

 

 ……でも、エネ姉さんの相手を2人に任せたくない。

 

 だって……

 

「遅せぇな!!」

 

「くッ!」

 

 エネ姉さんは……近接戦闘だけなら、あの()()()()()()()()からね。

 女性ヒーローに限定すれば、近接戦闘の実力は2位だ。

 だから、エネ姉さんと近接戦闘をするのなら……バリアがないとまず勝負にならないんだよね!

 

《エネルギーインパクト》

 

 僕の《バリアブルスマッシュ》に似た、強烈な一撃が放たれる。

 バリアで防御しても、すぐに破壊され衝撃で緑谷くん達から離されてしまう。

 

 ……不味いね。

 このまま救護所から離され続けると、一番最初に展開したバリアが維持できなくなる。

 

「辛そうだな?……もっと遊ぼうぜハル」

 

「……本気で彼氏作るつもりあんの?」

 

「あ゙ぁ"」

 

 緑谷くん、真堂先輩……そっちは任せます!

*1
でしょうね。

*2
肝じゃなくてキモだろ。

*3
貴方に興奮してるだけです。

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