サオリ「ミドリ!」
眠っているかのように倒れ伏すミドリ。その光景を目にしたサオリは、ミドリの元へと駆け寄る。
サオリ「ミドリ!しっかりしろ!ミドリ!!」
サオリのその声に応えるように、ミドリはゆっくりと目を開く。
ミドリ「…お姉ちゃん…」
サオリ「ミドリ…!良かった…!!」
穏やかな表情のまま、サオリを呼ぶミドリ。
涙を流しミドリの無事を喜ぶサオリ。
ミドリ「…ねぇ、お姉ちゃん?」
そんなサオリに、ミドリは問いかける。
ミドリ「シ ナ リ オ で き た ?」
サオリ「うわぁぁぁぁ!??」
ユズ「さ、サオリ!?」
アリス「大丈夫ですかサオリ!私たちのこと、わかりますか!?」
飛び起きたサオリ。その傍でユズとアリスが心配そうな表情でサオリを見つめていた。
サオリ「…ユズにアリス?…あれ、なんで…?」
ユズ「で、電波が通じなくなっちゃったから…何かあったのかなって…」
アリス「ダンジョンに入るまでのルートはヴェリタスの皆さんが何とか追跡してくれました!」
サオリ「…そうか…」
安堵した表情を浮かべた後、ハッとした表情になって立ち上がろうとするサオリだったが、全身に痛みが走る。
サオリ「ッ…!!」
アリス「ああっ、無茶しないでください!回復はまだできていないです!」
サオリ「…わかってる…!でも、行かないと…!」
そうしてややフラフラとしながらも、サオリは立ち上がった。
アリス「あっ!アリス、閃きました!私がサオリをおぶればいいんです!」
サオリ「なっ…!?」
そう言うとアリスはサオリをおぶる。
ユズ「アリスちゃん。サオリをお願い」
アリス「はい!」
ゲーム開発部の三人は、もう一人の仲間と先生の元へと急ぐのだった。
サオリ「…重くないか?スーパーノヴァに加えて私まで…」
アリス「このくらいへっちゃらです!」
自分だけでなく武器である光の剣:スーパーノヴァをおぶっている以上決して軽くはないはずなのに、アリスは問題ないと言わんばかりにそう答える。
そんな時、サオリの目にピンク色の何かが映る。
サオリ「…?…アリス、何か持ってきてる?」
アリス「はい!ミドリの部屋にあった銃を持ってきています!ミドリの銃とそっくりだったので、忘れ物かと…」
サオリ「あぁ、そうか…」
アリス「も、もしかして持ってきてほしくなかったですか!?」
サオリ「いや、ありがとう。…忘れ物は持ち主の所に届けてあげないとな」
アリス「…はい!」
───────
ミカとモモイの戦いは、熾烈を極めていた。
響く爆発音と銃声。それと共にお互いの感情をぶつけ合う二人。されど、その時間も終わりを迎えようとしていた。
モモイ「うぅ…!」
ミカ「はぁ…はぁ…」
膝を着いたのは、モモイだった。
ミカ「流石、アリウススクワッドのリーダーは鍛え方が違うってこと…なのかな?…いたた、結構手酷くやられちゃった…」
モモイはそのまま、倒れ込んで天を仰ぐ。
モモイ(…あぁ、これで…おわりかぁ…)
静かに目を閉じるモモイ。
すると、まるで堰を切ったように今まで思い返せもしなかった思い出が脳内に溢れ出した─