ヒヨリ「ま、また姿が…!」
ベアトリーチェ「はぁ、はぁ…!モモイィ…!そうです、貴様を新たな生贄としましょう!」
モモイ「…!」
そうはさせないと、ミドリはモモイの前に立ってベアトリーチェに銃口を向ける。
ベアトリーチェ「邪魔をしないでいただきましょうか…!そもそもモモイはこの時のためにずっと生かしてきたのですから!!」
モモイ「…え」
ミドリ「どういうことなの!」
ベアトリーチェ「元々は瀕死の貴様を見て、後々使えそうだと感じたから治療を行ったのこと!最後まで私の役に立ってもらうために、生かし続けていたのです!!」
相当激昂しているのか、感情のままにそう宣うベアトリーチェを相手に、モモイはそれでも冷静だった。
モモイ「…そっか。まぁ、確かに死にかけだった私を何の意味もなく助けるわけないよね」
納得したような様子でモモイは呟く。
モモイ「…ありがとう、マダム」
ベアトリーチェ「!!」
モモイ「あなたが私を生かしてくれなかったら、私はサオリとの約束を破れないままで…ミドリともこうして再会できないままだった。だから、私を助けてくれたことについてはお礼を言うよ。本当にありがとう」
モモイは頭を下げると、そのまま銃のリロードを行い、顔を上げる。
モモイ「…だけど、それは私がここであなたに従う理由にはならない」
ベアトリーチェ「く…この親不孝者がぁ…!」
モモイ「不良娘で悪かったね、でも…!」
モモイはミドリの方を向くと、小さく頷く。ミドリもそれに合わせて頷く。
モモイ「後悔は…もう、したくないから。…行くよ、ミドリ!」
ミドリ「うん!」
ベアトリーチェ「ここに残っている戦力だけでも、貴様らを叩き潰すには十分です!行きなさいミメシスたちよ!」
ベアトリーチェの指示により、ミメシスが攻撃を開始する。
“ミサキ、ヒヨリ!ミメシスは頼める!?”
ヒヨリ「は、はい!」
ミサキ「任せて」
“サオリは─”
モモイに意識が向けばミドリが、ミドリに意識が向けばモモイがそれぞれ攻撃を仕掛ける。息の合った連続攻撃を前にして、ベアトリーチェは防戦一方だった。
ベアトリーチェ「この、私が…!こんな…!!」
ミドリ「これで、終わり!」
ベアトリーチェ「ッ!舐めるな!」
ベアトリーチェの攻撃がミドリを襲う。それに怯まずミドリもベアトリーチェを撃ち抜いた。
ミドリ「かはっ…!」
吹っ飛ばされたミドリ。その瞬間、反対方向から攻撃が加えられる。
ベアトリーチェ「…ッ!…次は貴様です、モモ…」
「vanitas vanitatum et omnia vanitas」
しかし、そこにいたのはモモイではなかった。
サオリ「…だったか?」
ベアトリーチェ「な…!?」
その瞬間、足元から音がした。そこにあったのは、銃口を上へ向けたモモイの姿。
ベアトリーチェ「…!」
モモイの頭の中を様々な記憶が駆け巡る。
ミドリと過ごした日々、ミドリと別れてしまったあの日、妹がそばにいない絶望、兵士として育てられた過去、先生を撃った時の光景、アズサとの記憶、そして…今この瞬間。
モモイ「私たちの、怒りの弾丸を食らえ!!」
銃口から放たれた弾丸。モモイの想いを乗せた攻撃。
ベアトリーチェ「グアァァァァァァァァァ!!!!」
それを受けて、ついにベアトリーチェは倒された。
モモイ「はぁ…はぁ…!」
サオリ「…終わったか…!」
モモイ「…!み、ミドリは…!」
モモイは吹き飛ばされたミドリの元へ駆け寄る。それを見てサオリはアツコの元へと向かう。
モモイ「ミドリ、ミドリ!」
ミドリ「…お姉ちゃん。あいつは…?」
モモイ「大丈夫。倒したよ」
ミドリ「…そっか…。良かった…」
サオリ「…アツコ」
アツコ「…サオリ、ちゃん…?」
ヒヨリ「ひ、姫ちゃん!気が付きましたか!?」
アツコ「…うん。…なんだろう、サオリの顔、久しぶりに見た気がする」
サオリ「そうかもな。ひとまず、生きててよかった。…アツコ」
アツコ「…ありがとう、サオリ」
ミサキ「………」