東方楽酔録 ~ Perfect Sake Bliss.~   作:地軸

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幕間2魔女たちの秘密酒会と台無しの考察

酒呑蔵の土間を掃きながら、俺は今日の飲み会を楽しみにしてた。霊夢ちゃんの言葉通り、魔理沙ちゃんから連絡が来て、「楽の能力について考察会やるぜ! パチュリーとアリスも連れてく」って。師弟のギター関係から始まったけど、今や3魔女の集まりか。面白いな。

カウンターを拭き、座敷のこたつを片付ける。春の終わりだけど、まだ少し寒いから、軽い暖房代わりに。能力で酒を湧かせる準備はいつでもOKだけど、今日は特別。魔理沙ちゃんの好みの強い酒、パチュリーさんの上品なワイン、アリスちゃんの人形が飲める甘いリキュール……それぞれのイメージで、気分を集中させてみる。

まずは店内の雰囲気作りだ。仕切りの奥の布団は畳んで隠し、カウンター奥の棚を整える。能力で肴をテスト湧きさせて、チーズやドライフルーツ、魔女っぽいハーブ入りのスナックを並べる。俺の能力は、楽しく飲むためのものだから、今日の考察会でどんな話が出るのかワクワクする。俺自身、能力の詳細はわかんねえけど、みんなで飲めば何かヒントが出るかもな。

外から足音が聞こえてきて、扉が開く。魔理沙ちゃんの声だ。

「よお、到着! みんなまだ来てねえか?」

魔理沙ちゃんが黒い帽子を被ったまま入ってきて、カウンターに寄りかかる。彼女の目はいつものように好奇心で輝いてる。

俺は笑って、

「魔理沙ちゃん、一番乗りか。他の二人、まだだよ。酒の準備はできてるけど」

って返す。彼女はニヤリとして、

「じゃあ、時間あるし、ギターの練習しようぜ。師匠、教えてよ」

って、いつもの調子でねだってくる。俺の膝の上に座って、手を重ねて練習するの、もう恒例だ。最初は照れたけど、今じゃ自然。魔理沙ちゃんも照れねえ様子で、ギターを構える。

俺は彼女の後ろから手を重ね、弦を弾くフォームを直す。彼女の背中が俺の胸に触れて、温かい。能力のせいか、こんな時もなんだか楽しくなる。

「ここ、もっと指を曲げて……そう、そうだよ」

って教える。魔理沙ちゃんは集中して、

「ふん、わかったぜ。次はあのコード」

って、素直に聞いてくる。膝の上での練習、もういつもの事。彼女の髪の匂いが近くて、ドキドキするけど、師弟の絆だよな。

そんな中、扉がまた開く。アリスちゃんの声。

「魔理沙、遅れてごめん……って、何してるのよ!?」

アリスちゃんが入ってきて、俺と魔理沙ちゃんの様子を見て、目を丸くする。彼女の人形が肩に止まって、びっくりした顔だ。

その瞬間、魔理沙ちゃんの体が固くなる。いつもは照れねえのに、他人の目が入ると急に恥ずかしくなったみたい。頰が赤らんで、

「な、何でもねえよ! ただの練習だぜ、アリス!」

って、慌てて俺の膝から飛び降りる。俺は苦笑いしながら、

「アリスちゃん、ようこそ。ギターを教えてるだけだよ」

ってフォローするけど、魔理沙ちゃんは耳まで赤くなって、カウンターに寄りかかる。恥ずかしがってる様子が、なんだか可愛いな。

アリスちゃんはため息をついて、

「もう、魔理沙ったら。楽さんも、甘いわね」

って、座敷に座る。人形がちょこんと彼女の隣に並ぶ。魔理沙ちゃんはまだ少し赤いけど、

「アリス、からかうなよ……。パチュリーはまだか?」

って話題を変える。アリスちゃんは首を振って、

「パチュリーは本を持って来るって言ってたから、もうすぐよ。ところで、楽さんの能力、楽しみね。人形が飲める酒、って本当?」

って、興味津々。俺は頷いて、能力を軽く発動させて、アリスちゃんの人形用の小さなグラスに甘いリキュールを湧かせる。人形が喜んで飲む様子を見て、アリスちゃんの目が輝く。

そんな時、扉が開いて、パチュリーさんの声。

「なにやってんのよ、貴方たち」

パチュリーさんが本を抱えて入ってきて、冷静に一言。彼女の紫のドレスが優雅に揺れる。魔理沙ちゃんが慌てて、

「パ、パチュリー! 早く来いよ、考察会始めようぜ!」

って立ち上がる。パチュリーさんはため息をつきながら座敷に座り、

「ふう、図書館から持ってきた本よ。楽の能力、魔法の観点から分析するわ」

って、本を広げる。みんなが揃ったところで、俺はグラスを配る。能力でそれぞれの好みの酒が湧き、

「じゃあ、カンパイ!」

って乾杯。グラスが触れ合う音が響く。魔理沙ちゃんは酒を飲んで完全に落ち着く。

考察会話が始まる。パチュリーさんが本を開いて、

「楽の能力は、物質移動に似てるわ。お酒と肴を呼び寄せる……でも、外来人だって言うし、謎ね」

アリスちゃんが頷いて、

「私の人形が飲めるのも不思議。意志を与えるような効果? 楽さん、自分でどう思うの?」

魔理沙ちゃんが熱く、

「私の調査じゃ、楽の気分次第でみんな楽しく飲んじゃうんだぜ。断れねえし、能力の究極形だよな!」

俺は笑って、

「さあな、俺もわかんねえよ。ただ、みんなで飲むのが楽しいだけさ」

って返す。会話が弾み、酒が進む。パチュリーさんの分析が本格化して、

「この酒の成分を調べてみたわ。普通の酒じゃなくて、異界から来てるみたい。楽の先祖の縁って何かあるの?」

って突っ込んでくる。魔理沙ちゃんが興奮して、

「それだぜ! 外来人の力か?」

アリスちゃんが、

「でも、楽さん本人は知らないみたいよ。考察会、面白くなってきたわね」

って。酒の力で部屋が賑やかになる。でも、考察は長続きしなかった。俺の能力が発動して、次々においしい酒と肴が湧き、みんなの気分がどんどん上がる。

魔理沙ちゃんがギターを手に取って、

「考察より、弾いてみようぜ! 楽、伴奏してよ」

って言い出し、アリスちゃんの人形が踊り出す。パチュリーさんも本を閉じて、

「ふふ、面白いわね。この能力、魔法の研究より飲む方が楽しいかも」

って、ワインを追加で飲む。宴会が盛り上がり、笑い声が絶えねえ。アリスちゃんの

「人形がこんなに楽しそうに飲むなんて、初めてよ!」

って驚きの声や、魔理沙ちゃんの

「もっと強い酒出せよ、楽!」

って注文で、能力がフル稼働。みんなで歌ったり、魔法を披露したり、座敷がカオスになる。

結局、考察は途中で忘れられ、ただの楽しい飲み会に。酒が尽きねえから、夜遅くまで続いた。こんな夜が、幻想郷の日常さ。

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