東方楽酔録 ~ Perfect Sake Bliss.~   作:地軸

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~紅い悪魔と、覚える朝~

朝だ。

雀がチュンチュン鳴いている。遠くで聞こえるその声が、頭蓋の内側で直接響いている気がした。

二日酔いって、こんなに痛いんだっけ。

俺は目をこすりながら、ゆっくりと体を起こした。

……重い。

頭だけじゃなくて、腕も肩も腰も、全部が鉛みたいに重い。

隣に誰かの小さな体が寄り添っている。

布団からは、まだ誰かの体温がほのかに残っていた。

明らかに、俺一人分じゃない。

布団が、妙に広い。

目を開ける。

豪華すぎる天蓋付きのベッド。緋色のカーテン越しに差し込む朝日。

首筋にちくりとした噛み跡。

……ま、またかよ……!?

俺は反射的に横を見た。

瞬間、血の気がひいた。

銀色の髪が朝日を受けて妖しく光る。

レミリア・スカーレット。

幼い体は吸血鬼特有の雪のように白く透き通った肌で、

シーツに溶け込むように滑らかだった。

小さな胸がゆっくり上下し、

尖った先端がまだ熱を残してほんのり紅い。

首筋から肩へ、俺の噛み跡が白い肌に紅い花のように咲いていた。

腰のくびれが布団の隙間から覗き、細い太ももが俺の足に絡みついている。

(あ、俺死んだわ。今度こそ死んだわ)

俺はそっと布団をめくろうとして、

反対側にもう一つの小さな体がいることに気づいた。

金髪にリボン。

フラン・スカーレット。

「お兄様……もっと……」

寝言で俺の腕にぎゅーっとしがみついてくる。

布団がずれ、フランの白い肩が露わになる。

姉と同じ、吸血鬼特有の陶器のように白く光を通しそうな肌。

小さな胸が俺の腕に押しつけられ、ほんのり温かい。

首筋には昨夜俺が残した紅い痕がいくつも、

白い肌に鮮やかに浮かんでいた。

金髪が乱れて顔にかかり、

寝顔は天使のように無垢なのに、

唇は少し開いて熱い吐息が俺の首筋にかかる。

 

(死んだ。完全に死んだ、2回死んだ)

 

レミリアがむにゃむにゃと目を覚まし、

俺を見て、

一瞬固まって、

大きく目を開いて、

そして諦めたように、

「……また、覚えてないことにするわ」

「そうは言ってもなぁ」

「何?人間の癖に責任が取れると思ってるのかしら?」

「いや、そのだな」

俺は視線をフランの方に視線を送ると

フランが目をこすりながら起き上がり

「お兄様、おはよー!

 また、昨日の遊びする?」

レミリアが「フラン!?」と叫ぶ。

フランが無邪気に笑って、

「また、お姉様も一緒にしようよ?」

俺は、

ただ、

天井を見上げた。

 

「もう、お酒やめようかな?」

レミリアが呆れたように

「無理でしょう?」

フランが不思議そうに

「無理だよ?」

 

分かってるんだよそんな事。

 

 

 




とりあえず、これにて紅魔郷編終了です。
妖々夢編の構想はありますが、需要なさそうなんで要望があればということでお付き合いありがとうございました。

主人公の能力は
「お酒を楽しく飲む程度の能力」
手段を選ばずお酒を楽しく飲む事を可能に知る、それに対して起きるあらゆる困難を手段を択ばず解決し楽しいお酒の時間にしてしまう、主人公のお酒を飲みたいという欲求に反応する
というご都合主義の権化です。
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