オレンジアカデミーのモブ生徒になったので影を薄くしていきます   作:モカチップ

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第8話

澄んだ空気がお腹を満たす。

 見える景色は目の保養になる。

 

 どういうことかと言いますと。

 スッー…やってきました! キタカミの里! 

 

 いやーガチで辺境の地だとは思わなかったっすよね。

 

 しかし思った以上に感動が薄い。

 それも道中が感動の嵐で慣れてしまったんだと思う。

 

 振り返ってみたら楽しかったなぁ。

 飛行機じゃカイリューが並走して飛んでんだよ!? 

 

 ずんぐりむっくり魅惑のボディから愛嬌溢れるきゃわわフェイス!! 思わず手を振れば返してくれるファンサの神!! 

 

 いつか空を飛べるポケモンに乗って空を自由自在に飛び回りたいよなぁ。

 

 ……それもあるけど!!! 

 実は願い…かなっちゃったんすよね。

 

 飛行機の行先がさ……まさかまさかのカントー地方だったんすよ!! しかもヤマブキシティっすよ! ()()()()()()()!! 

 

 ヤマブキシティに空港あったんだね! 新発見だわ! 

 

 テーブルシティをも越える大都会! 

 パルデアじゃ見られないポケモンがわんさかおるんですよ!! ブライア先生の説明そっちのけで写真を撮りまくりましたわ! 

 

 失礼な話ヤマブキシティに取り残されてもいいと思ってしまった俺がいた。

 

 北にハナダシティ、南にクチバシティ、西にタマムシシティ、東にはシオンタウンだぞ!? 

 

 行きてえよ! 全制覇してぇよ! 

 タマムシデパートで安くわざマシンも買いたいの! スロットで遊びたい! ハナダの岬にも行きたい! クチバシティにはポケモン大好きクラブもある! 入会したい! めっちゃ皆を自慢したいし自慢話を聞きたい!! 

 

 短くても一ヶ月は…いいや! 半年は滞在したいレベル! 

 

 カントーを満喫したらジョウト地方に行くんだ。エンジュシティの鈴の塔にアサギシティのアサギの灯台。アルフの遺跡も忘れちゃいけない。

 

 他にもあり過ぎる。赤いギャラドスが有名な怒りの湖にマダツボミの塔だって行きてえよ。……無人…有人発電所や双子島、トキワの森にお月見山…数えたらキリないわ。

 

 …マジで1人くらい減ってもバレへんやろ? 

 

 そんな事は許されるはずもなく。

 オレンジアカデミーから今までガチ恋距離のアオイちゃんに引きずられバスにぶち込まれましたけどね。

 

 休憩時間だけじゃ全て回ることは出来なかったけどヤマブキジムや路上モノマネショーとか見れたから満足しています。

 

 絶対にモノマネ娘だ。この目で見たからわかるけどクッソモノマネ上手かったわ。

 

 ピッピを真似たメタモンも凄かった。

 目も点じゃなく完璧に再現されていた。

 

 例えへんしんされても見分ける自信はあるけどね。先ずは匂いが違……ゲフンゲフン。

 

 ぶっちゃけコラッタやポッポをこの目で見れただけで感謝しかない。……欲を言えばどちらか捕まえたかったけど。

 

 パルデアじゃいないのよ。

 特にラッタとピジョットにはクリアまでお世話になりましたしね。お気に入りに近いのです……あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙ぁ゙!! 欲しかったよ! クソッタレ!! 

 

 この後はバスを乗り継ぎし終点のキタカミの里なうって事ですわ。

 

 色々振り返っていると学生の1人が顔面蒼白でしゃがみこんでいた。あーこの後一足先にアオイちゃんがスイリョクタウンに向かいある姉弟と邂逅する。

 

 余所者は通さない と某戦士みたいな事をいうおもしれー姉と後に闇堕ち? してしまう弟。

 

 やっぱり個性がエグいと思う。

 最終的にアオイちゃんが仲良くなるだろうから問題はない。

 

 ブライア先生がアオイちゃんと俺に管理人さんを呼んでくるように頼む。

 

 んー何故当たり前のようにセリフが変わってるんですかねえ? 

 

「行こっ!」

 

 わおっ! 元気な返事! 

 居たところで変わることはないだろう。

 

 アオイちゃんのバトルを目に焼きつける機会だったりする。

 

 (脳筋ゴリ押しチンパンジー)とは違い誠実でしっかりとした戦いを見せてくれるでしょう。

 

 駆けていくアオイちゃんに手を引かれ前進。

 アオイちゃんの後ろ姿と長閑な田舎たる素晴らしき田園風景。

 

 あぁ…これはこれでええよなぁ。

 スイリョクタウンに到着。管理人がいる公民館目前となった。

 

 入口には小柄な少年と背が高い少女。

 うん、スグリくんとゼイユ。

 

 しかし、ですねえ。

 このまま手を繋いでいる感じ? 

 

 ずっとニギニギしておられますが…。

 嫌だって訳じゃないけどこの後バトル確定だからさ。

 

 もう無理そうですけどね。

 近づく二人を見て思う。

 

 ゼイユが顔を交互に見つつ最後は繋がれた手を見る。背後には顔だけ出したスグリくん。

 

「あ、あんたたちがパルデア地方……アカデミーの生徒ってやつ?」

 

「そうだよ」

 

 セリフが変わるのは仕方なき。

 複数人に変わっただけです。

 

「かっこいい……」

 

 アオイちゃんかっこいいってよ。

 個人的には可愛いよりだと……言われてるの俺? 

 

「うん、かっこいいよね」

 

 流し目のアオイちゃん。

 

 ????? 

 黙ってキャンセル発動してますが? 

 

「…あたしはゼイユ。ブライア先生はどこにいるの?」

 

 あれえ? ゼイユもそれでええんすか? 

 と、言いますかバトルフラグは? 

 

 ……展開が変わっている。

 ええ…バトル見れないやん。

 

 チャデス見たかったのになぁ。

 チャデスのお茶も飲みたかった。

 

 ヤバチャの紅茶は贋作真作共に啜り尽くしたからチャデスもタプタプになるまで飲み尽くそうと思ったんに。

 

 いやー味はクソ不味いですわよ。冷めてたし風味も終わってて初めて飲んだときゃ吐くかと思ったからね。

 

 だけど飲むと嬉しそうにしてくれんの。飲み干した時にゃヤバチャの群れが飲まれることを今か今かと待ちわびていて。

 

 紅茶耐久レースが始まった。味以外は最高だった…でも偶に飲みたくなるしヤバチャとも戯れたい。

 

 クソ可愛ええんよ! 捕まえたかった! 

 ……毎日飲むのは流石にキツいっす。

 

 畜生! 俺の身体が弱いばかりに……! 

 

 アオイちゃん? どうし…ブライア先生を迎えに行く? 管理人は…ゼイユ達が報告してくれるの? 

 

 先に戻るわけですねはい。

 

 急いで戻る事もないだろうしのんびり景色を楽しんでも罰は当たらない。

 

 寧ろバトルスキップされて時間に余裕はある。お散歩と洒落こみましょうか。

 

 出ておいで! 

 

「ブイ!」

 

 ああ〜相変わらずかわええんじゃあ〜。

 デカヌチャンは出てこない。イエッサンはお疲れのようです。

 

 道中お世話になりっぱなしだったのでゆっくり休んでください。今度感謝を込めてサプライズイベントでもやった方がいいかもしれません。絶対にします。

 

 イーブイは見知らぬ景色に興味深々。

 キョロキョロと右往左往させている。

 

 顔面崩壊は避けられぬ運命だった。

 

 アオイちゃんも出すようだ。

 ニャオ…ニャローテだろう。

 

 ニャローテに進化した時にも写真付きで送られてきた。…ッス……ニャローテの頃からマスカーニャの片鱗が見え隠れしていた。

 

 エッ…色気がヤバいのです。

 写真越しでもいい匂いがしてきたもん。

 

 とてもいい匂いがするんだ。

 甘くも落ち着きのある濃厚な香り。

 

 ゼロ距離で喰らったら腰が砕けるかもしれない。仕方ないね! 

 

 アオイちゃんの様子が少し気掛かりだったりするけど。悪戯する寸前の子供みたいな顔をしている…気がするし。

 

「ふふっ…出てきて」

 

 アオイちゃんモンスターボールからニャローテ…にしては茶色くてもふもふ。姿はイーブイそのもの……ん? 

 

「ブイ」

 

 マッ!? 

 

「ブイ! ブイブイ!」

 

 イーブイ!? 

 ああ〜イーブイとイーブイのご対面。

 

 お互いに匂いを嗅いで最後には──

 

「「ブイ♪」」

 

 前足でハイタッチ。

 可愛い! 尊い! ヤバい! 

 

 何度も死ぬほど尊い光景が見たいとは思ったけど死にたいとは一言もいってないんだよ! 

 

 あ゚っこれ助からない。まだ途中やぞ!? 

 絡み合うイーブイ達。

 

 純粋なじゃれ愛。

 よく見たら尻尾の模様が違う。

 

 アオイちゃんのイーブイはメス! 

 しかも積極的〜ちょこっとイーブイが戸惑ってたりしますよ可愛いんだよー。

 

 死因は尊すぎるイーブイ達。

 鼻の擦り合い頬ずり毛繕い。

 

 そ、そんな…こんなところで!! 

 終わっ

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