うろ覚えが雨宮吾郎になったけどさりなちゃんがアクアになってた。 作:邪神ツクヨミ
「『今からガチ恋始めます』全収録終了です!お疲れ様でした〜!」
「なんかかんだ思い返すと一瞬だったなマジで」
「本当に一瞬か?色々ありすぎて1分くらいはあると思うが」
「それでも1分なんだ……」
「でもそれくらい楽しかったってことじゃない?」
今ガチの撮影は無事大きなトラブルが起きることもなく終了した。炎上騒ぎも気付けば勝手に鎮火して結果的に視聴率は上がったし、大成功と言っても過言じゃない結果に終わったと思う。
「まあ最後らへんほぼほぼ2人に持っていかれちゃったからそこは悔しいけどね」
「気づいたらバランス逆転してたなぁ……まさかルーちゃんにあんな一面があるとは」
「え、いや、その……」
とはいえ個人的にはこれでいいのかなぁ?となる終わり方にもなってしまった。
「大丈夫だよルビーちゃん、私達応援してるから」
「いやぁまさかあかねちゃんがあそこまで押せ押せになると思わなかったねぇ」
「……よかったのかなぁ、あれで」
「今更よ今更、ルビーちゃんも満更じゃないでしょ?」
「そ、それは……」
結論から言えば……
「……ルビーちゃん、やっぱり私じゃ嫌だった?」
「い、いや!?別にそんな事は、そんな事、ない、です……」
「やっぱすげーな、あのルーちゃんがタジタジだ」
「お似合いだねぇ」
……俺ことRubyと黒川あかねは正式に付き合う事となった。
「玉砕した……」
「あんな漫画みたいな絶望顔初めて見た……」
「なんなら擬音まで聞こえてきそうだな」
今ガチ収録最終日、それぞれ絡みが一番多かった面子との大告白会。トップバッターのノブユキは見事に玉砕した……今ガチメンバーの告白がどうなったかとか覚えてないから玉砕したの普通に驚いた。
「んじゃ次行ってくるよ……2人は最後の方がいいだろ?」
「え、あ、えっ?」
「そーそー、番組後半からは完全にゆきノブから主導権奪っちゃったもんねぇ。私達が全員で手助けした結果とはいえ凄いぞ2人とも」
「ありがとうございます。やっぱり心の準備もしたいですし……」
「……」
……つい惚れてしまったあの放送からなんとカップリング人気が急上昇。当然番組も絡みをどんどん増やすし気付けば俺と黒川さんのCPはゆきノブから番組の主導権を奪うまでになってしまった。
翼が血の涙流したりアクアから「付き合ったら一回話させて」とか言われたり身内周りは若干穏やかじゃなかったけど……番組として成功だしまあよかったとは思う、付き合うかどうかはともかくとして。
「あ、フラれた」
「まあだろうな、あの2人特段絡み多いわけでも仲良い訳でもなかったし……だからルーちゃんとあーちゃんを最後に据えたんだろうけどさ」
「……どうしよう、色々と……」
次鋒MEMちょとケンゴも無事玉砕、まあこっちは分かりきってた分意外性はない……さて、問題はここから。
「それじゃあ行こっか、ルビーちゃん」
「……」
「ルビーちゃん?」
「あ、は、はいっ!」
……どうにも
「……本当、どうしよう……」
流れ的に告白するのは俺の方から……いや本当なんて言えばいいの?同性同士だから余計気を使わなきゃいけないし今ガチでのキャラは自分からグイグイ行くタイプじゃないし奇をてらってもケンゴの二番煎じに終わるしもう普通にやるしか……
「あ」
そうだ、普通にやればいいじゃん。
「……あかねさん」
ベンチに座るあかねさんにごく自然に、友達が話しかけるように近寄って。
「その……えっと、一目惚れ?したのは私の方です。だから……私から言います」
本当ごく普通に。一般的な恋する乙女の体で。
「……気づいたら好きになってました。よければその……」
……やろうとしたんだけど、ダメだ。身体が過剰反応起こしてる。
「……なーんて、はは。流石に……気色悪いですよね。私女ですし、なんなら最初男装してたしでどっちつかず「ルビーちゃん」……ふぇ?」
諦める、というか身体が勝手に動いて如何にもな演出を誘う。あかねさんもその意図を拾ってくれる……本当、彼女を都合良く利用しているようで罪悪感が凄い。
「ルビーちゃんの事気色悪いとか全然思ってないよ。こんな一生懸命に頑張れる子の事、誰が嫌いになるって?」
「……えっと……」
……本当にこれでいいのだろうか?運命の収束と割り切ればそこまでだけど、あかねさんにだって普通に恋愛する権利はある。俺みたいなどっちつかずの同性じゃなくてそれこそもっと他の普通の……
「私は好きだよ、ルビーちゃんの事……それとも、嫌、かな?」
「そんな事は……ない、ないです、けど……」
「じゃあ、決まりだね」
「あ……」
立ち上がったあかねさんに抱き寄せられて……
「お、おぉ……!?」
「マジかよ……やりやがった」
「わぁお大胆」
……キス、されて、しまった……唇、柔らかいな……
「……ふふっ、これからよろしくね、ルビーちゃん」
「は……はい……」
……告白は、成立。
それと……これで俺は
「ほら、皆待ってるよ、いこっ?」
「……」
「ルビーちゃん?」
「……ちょ、ちょっと、頭が、オーバーヒート……」
あかねさんを好きなのは女子高生の人格だ、それは本当。けどこの人格は今ガチのためにインストールしたその場限りの予定だったもの……他の人格、つまりあかねさんを好きかどうか分からない物が表に出ている状態であかねさんに恋人として接する事ができるのだろうか。
「ルビーちゃんって意外と純情なんだね、可愛い」
「純情、というか……感情の整理が……」
そもそも人格によって本当と嘘が分かれるものなのか?それとも心だけは一緒で人格はその出力を切り替えているだけなのか?
「……もう一回する?キス」
「あ、いやその、そういう訳じゃなくてぇ!?」
……分からない、自分がどんどん曖昧になっていく気がする。そもそも今迷っているのはどの人格だ?それとも……いや、今これ以上考えるのはよそう。皆をまた心配させるだけだ。
「ほ、ほら!一緒に行きましょう!?落ち着きましたっ、私落ち着きましたからっ!」
「それ落ち着いてないんじゃないかなぁ……」
ひとまず今ガチを終わらせよう……この番組は楽しかった、それだけは、どの人格でも嘘じゃない筈。
「のうが こなごなに なる……」
「つ、翼が吐血して倒れてる……」
「なんでそうなるのよ……ていうか本当にやりやがったわねルビー、もしかして私を誘ったのもそういう……?」
「それはない、お姉ちゃんロリ先輩にこんな態度取らなかったでしょ?」
「だからロリ言うな。まあ演技の可能性もある訳だけど、あの感じほぼほぼ素よね……」
「……」
「アクア?」
「……いや、なんでもない」
「ならいいんだけど……ほら、練習行くわよ」
「ねえルビーちゃん」
「あかねさん?」
「……私を好きなのって、やっぱり演技?」
「……」
……打ち上げ会場で散々弄られた後あかねさんに連れ出された。やっぱり彼女は聡い、俺の迷いにもすぐ気づいてしまった。
「正直、分からないです」
「分からない?」
「……情けない話なんですが、今その……素の状態と演技に区別が付いているかどうか怪しくて」
「メソッド演技……」
「多分、それです……でも、あかねさんを人として好きなのは本当です、これだけはハッキリと」
「……じゃあ、恋人として好きかどうかは分からない、と」
「そう、ですね……正直、今も告白してよかったのかとか思っちゃうんです。だって同性ですよ?あかねさんならもっといい人がいる筈ですし、私がそれを潰してしまうのは……」
「今更だよ。告白の時も言ったけど私はルビーちゃんの事が好き。カッコいい所も可愛い所も含めて全部ね」
「あう……」
……ずるい、こんなにも迷いがない嘘偽りなき言葉。あんまりにも眩しいじゃないか。
「ルビーちゃんと同じで恋愛の好きかどうかはわからないけど……少なくとも今の所はルビーちゃん以外の相手は考えられないかな」
「……いいん、ですか?」
「いいもなにも私達交際するんでしょ?だったらまずは自分から相手のことを好きにならないと」
「あ……」
そっか、好きになればいいのか。この人格だけじゃなくて、他の人格でも。
「私はルビーちゃんの事をもっと好きになれるよう努力する。だからルビーちゃんも私の事を好きになって欲しいかな」
「……はい!」
「まずはお仕事としての交際だけど……よろしくね」
……昔聞いた事がある。愛で付き合うんじゃなくて、付き合う中で愛は生まれるって。
ならそれに則ろう、「Ruby」として……黒川あかねを、好きになっていこう。
「ほら、本当の彼氏彼女はゆき達もいるし番組的には大成功だからさ」
「えっ」
「気づいてない?ゆきとノブくんこないだ付き合い始めたんだよ」
「番組ではフったのに……!?」
「テクニカルだよねぇ」
そ、そうだったのか……
「そういやアクア、聞いておきたい事があったのよ」
「なぁにロリ先輩?」
「ああもうこの子は……今更かもしれないけど、なんでアイドルやろうとした訳?貴方男でしょ?」
「えっアクアちゃん男の子なの!?こんなに可愛いのに!?」
「えへへー……じゃないや」
……お姉ちゃんが恋人作ったついでにグループメンバーまでスカウトしてきてしまった。ほんっと頭が上がらない。後はロリ先輩が正式に入ってくれれば……とはいえ聞かれた事話しておかないとダメだよね。
「……まあ色々あるよ、憧れとか、承認欲求とか」
「分かってるわ、けど根本はそういうのじゃないでしょう?昔はともかく今の貴方が雑な理由でアイドルなんて修羅の道を目指す人間だとは……ちょっとしか思えないけど」
「ちょっとはあるの!?」
「普段の様子を見るとね……まあ少なくとも私はそれ、貴方の覚悟を聞くまでは新生B小町に入るつもりはないわ。遊びでやってる訳じゃないんだもの」
「……ちょっと私も気になってきた。アクアちゃん、私も聞いていい?」
「……分かった、話すよ。お姉ちゃんにはちょっと怒られるかもだけど」
「なんでそこでルビーが?」
「まあ話せば分かるよ。私がアイドルになろうとした理由……」
(捜査の結果、良介容疑者は4年前の雨宮吾郎医師の失踪にも……)
(……え?)
「……お姉ちゃんと、もういないあの人のためだから」
《ルビー》
本当に好きじゃなくても、ゆっくりと彼女を好きになっていこう。
《あかね》
もっとルビーちゃんの事理解しなきゃ……
《翼》
(死体)
《MEMちょ》
原作通りルビーにスカウトされた。
いつも通りよければお願いします。
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