強めではありますがピーキーな強さだと考えてます。
なんとかナビキちゃんの誤解を解く事ができた……。
そのかわり1週間放課後にケーキを奢る約束をしたけどまぁ、放課後デートが1週間続くので許して貰えるのならいくらでも奢ろう。
「なにぃ!」
「うん、よく知ってるわよおさげでチャイナ服の女の子でしょ?」
大きな声が教室に響く。
ビックリしたぁ。どうやら隣でナビキちゃんと九能くんがらんまくんについて話してるみたいだ。なんだが面倒くさそうな予感が……次の授業の準備のフリしとこ。
「本当か本当だな!」
「本当よ。キンちゃんもよく知ってるわよねぇ〜」
うわ……ナビキちゃんめ僕が関わらない様にしてるの分かってて話振ってきたな?
「なんでお前が知ってるんだ?」
九能くんからの視線が痛い。変な事言ったら昨日の乱馬くんみたいに絡まれそうだ。
「ち、ちょっとした知り合いなんだ」
「あれぇ?昨日おさげの女の子の写真撮ろうとしてなかったかしら〜?」
「しゃ、写真だと!どういう事だ!」
「ちょっとナビキちゃん!いやぁ少し仕事の依頼をね」
なんで急に昨日の事掘り返すんだ?!しかもまだなんかニヤニヤしてるし!
「しかも〜薄着で写真撮ってたわよねぇ〜」
最悪なタイミングで一番言わなくていい事言い始めた!し、しかも九能くんもなんか誤解してそうな感じするし!
「き、き、貴様〜!」
「ひぃ〜」
めっちゃ怒ってる!絶対無理矢理撮ってるとか考えてるよ!これ!しかもどっから出したのその木刀!
「許さん!勝負だ福田金時そこに直れ!この九能帯刀が叩き切ってくれる!」
「ちゃっとー!…危な!…ナビキちゃん!…ひぃ!…なんで余計な事言うのさ〜!」
ナビキちゃんの方を見るとクラス…いや学年中の生徒を集めてどっちが勝つか賭けをしてる。
「流石に九能だろ〜」
「いや大穴の福田か〜?」
「私はキンちゃんに一万円ベットするわ!」
ナビキちゃんが僕に賭けた事で教室は大盛り上がりだ
「ちょっと!九能くん!誤解だって!」
「どう!したら!薄着で!写真を撮る事に!なるんだ!」
確かにその通りだけど!まだ撮ってないし…。危な!
「仕事だって!」
「薄着の女を撮るのが貴様の仕事なのか!」
「違うよ!?たまたま薄着だっただけで。別に僕の方から薄着になってとも言ってないよ!」
「おさげの女が勝手に脱いだというのか!」
もう何を言っても駄目な感じがする…。横目にナビキちゃんの方を見ると笑顔で手を振って来ている…。
可愛い、可愛いが片手に馬券みたいに僕の名前が書かれた券を持ってなかったらどんなに良かったことか。
しかもさっき聞いた賭け金的に負けたら怒られるだろうなぁ。せめて引き分けにしてうやむやにしないと。
「終わりだぁー!」
考えて事してたのを隙と見て九能くんが木刀を大きく振りかぶる。これなら!
木刀が振り下ろされる瞬間に つかの部分を蹴り上げて九能くんの手から木刀が手放される。しめた!
「九能くん一旦冷静になって話を聞いてくれない?」
「ここまで何もやり返して来ないとはたしかッッ!」
「え?」
「「「え?」」」
僕が蹴り上げた木刀が物凄い回転をしながら九能くんの後頭部を殴りつける。
「九能ちゃん気絶!よってこの勝負!キンちゃんの勝ち!」
ナビキちゃんが近くにきて九能くんの状態を確認して判定をする。
「う、うそだろ!俺の1ヶ月分の小遣いが」
「福田の奴やりやがった!いやこれからはキンジって呼ばせてくれ!お前は俺の救世主だ!」
どうせ九能が勝つだろうと思って賭けた生徒は大号泣し、オッズの高さからキンジに賭けた生徒は歓喜した。
「ありがとうキンちゃん!10倍よ!」
「う、うそでしょ」
ナビキちゃんが腕に抱きついてきてるがそれどころではない……。
「一旦九能くんを保健室まで運ばないと…」
「いいのよほっとけばそれよりこっち来て!」
そのまま腕を引かれてナビキちゃんは賭け金を受け取り、僕は何故かインタビューをされていた。
「風鈴館高校放送部です!あの!風鈴館高校の青い稲妻と言われる九能帯刀を倒した気分は!」
「本当に言われてたんだ」 「それは知らなかった」
気分を聞かれても勝とうとしてなかったんだから良いも悪いもない。
「勝とうとしてなかったので分かりませんよそんなの」
「勝つ気なんて無かったのに実力が開きすぎていて勝ってしまったと?」
「誰もそんな事は言ってないでしょ!」
どう聞いたらそうなるんだ……。
「放送部が掴んだ情報によると、福田金時さんあなたは天道ナビキさんと許嫁であるという情報があります。今回の勝負はナビキさんの為に勝ったという事で間違いはないでしょうか?」
なんか引っかかる言い方だな
「まぁ間違ってはないですけど……。引き分けになればいいかなくらいに思ってたんですけどね。」
「という事らしいですが、許嫁であるナビキさん今のお気持ちは?」
「私はキンちゃんならやってくれるって信じてました!とても嬉しいです!」
ナビキちゃんがこの勝負擬きを引き起こしたといっても過言じゃないからマッチポンプ味が凄い……。
次の授業が始まる前には九能くんは復活していた……すごいタフネスだな……。
「んで九能くんから何渡されてたの?」
今は放課後で約束のケーキを奢る為にカフェに来ている。
「んー?これ?なんか女の子の方のらんまくんにって」
「手紙?」
「そうみたいね。ねーこれも頼んでいい?」
「良いよ。それにしても今日は酷い目にあった……」
「大変だったわね〜」
店員さんに次のケーキを頼みながら他人事の様に呟くナビキちゃん。
「他人事みたいに…ナビキちゃんが吹っ掛けたみたいなもんじゃないか……しかも自分は賭け事してるし……」
「そんなぶー垂れてないで、これ美味しいわよ。ほら口開けて。あーん」
ケーキを一口サイズにして差し出してくるがなんだが釈然としない
「全く調子いいんだから…んっ…ほんとだ美味しい」
「私はお金が増えてラッキー、キンちゃんは……あたしにカッコいい所見せれてラッキー?いい事づくめね!」
まぁ別に僕にも九能くんにも大きな怪我もないし目くじらを立てる程じゃないけどさ。
「まぁいいや。そろそろ帰ろうか。食べすぎるとカスミさんの晩御飯食べれなくなるよ」
「確かにそうね明日もあるしね」
ナビキちゃんが楽しそうだからまぁいっか。
――――――――
「ただいまー」「ただいま」
帰ってきて縁側に居る乱馬くんとアカネちゃんに声をかける。
「おかえりなさい2人とも」
「おそかったじゃねーか。何してたんだ?」
「んー?放課後デートでケーキ食べに行ってたのよ」
「いいなぁお姉ちゃん私の分は?」
「おっ!お土産あるのか?」
あ、そういえばみんなの分忘れてた。
「そういえば忘れてたわね」
「また明日買ってくるよ」
「やりぃ!おれショートケーキな」
「私チョコケーキがいいな!」
後でメモしておこう。
「それにしてもいいなーお姉ちゃんは優しい許嫁がいてそれに比べて……はぁ」
「なんでこっち見てため息吐くんだよ!俺だってお前みてーな色気がねー暴力女が許嫁で残念だぜ!」
「なによ!」 「なんだよ!」
言い合ってはいるがなんだかんだ息は合ってる気がするし、お似合いだと思うけど。
「あ、そーだ九能ちゃんかららんまくんに」
「九能が俺に?」
「女の子の方にだってさ。同一人物だと思ってないみたいだけど」
乱馬くんが手紙を読む。
「日曜日午前10時風鈴館高校第二グラウンドに来られたし」
「はたし状ね…」
「九能ちゃん負けず嫌いだから」
「執念深いのよねぇ〜」
「「まじか〜」」
「めんどくせー奴だな」
もし今日まぐれで勝ってしまった事だ目をつけられたら嫌だなぁ。
「ん?キンジさんもなんかあったの?」
「いや実は——」
「「女の姿のらんま(俺)を無理矢理写真撮ったと思われて勝負を仕掛けられた!?」」
「なんでまたそんな事に」
乱馬くんに聞かれ理由を話す。
「お姉ちゃん容赦無いわね〜」
「昨日の事がそんな風になるとは」
それは僕も予想してなかったよ。
「んで、結果どうだったんだよ。流石に負けたか?」
「九能先輩、男には容赦無いからな〜」
「ところがどっこい、キンちゃん……勝ったわよ」
「えぇ」 「まじか!」
「あれが勝ったって言っていいのか……」
「どうやったんだよ」
「九能くんが振りかぶった木刀の柄の部分を蹴飛ばして武装解除で引き分けにしようとしたら、回転した木刀が九能くんの頭にヒットしてね。それで気絶しちゃったんだ…」
「頭に」「ヒット?」
2人とも何が起きたか理解したのか乱馬くんは爆笑してアカネちゃんは笑いを堪えようとしてるのか頬が風船の様に膨らみ顔が真っ赤になっている。
「乱馬くん笑いすぎじゃない?」
「だってよぉ!自分の武器が頭に当たって気絶って……ぷ……アハハ!駄目だ我慢出来ねぇ」
「ら、乱馬……クッ……流石に……クク……笑いすぎよ」
アカネちゃんも結構笑ってるけどね。涙目になってるし。
「おめーだって笑ってるじゃねーか」
「だって……ププ……」
「それにしても前にアカネが飛ばした部活連中の道具とかも蹴飛ばしてナビキの事守ってたし、キンジ意外とやるな!」
これでも引っ越した後も蹴りだけは鍛えてたのだ。
「パンチは全然だけど蹴りだけはすこしね」
「へぇ〜なんで蹴りだけなんだ?」
「それは」
「あたしが小さい時に言ったからよ。手怪我しない様にって」
「なるほどな、試しに打ってみてくれよ」
「いいの?」
僕自身、ナビキちゃんの事を守れる様にって鍛えてきたけど他の人との手合わせとかした事なかったから試してみたい気持ちはある。
「お、乱馬くんとキンジくんの手合わせかね?」
「おー乱馬、手加減するんだぞ」
「ちげーよ、少し蹴り見るだけだ」
先程まで将棋をしていた玄馬さんと早雲さんが見にくる。
確かに乱馬くん小さい頃から修行をしてきた先輩だ。胸を借りるつもりで僕の蹴りがどの程度か見てもらうのもいいかもしれない。
「じゃあ、行くよ」
「おう!いつでもこい」
イメージするのは鞭。片方の足は固定して、もう片方の足は限界まで力を抜く、足を振り抜く時は足だけじゃなく上半身も使う。上半身は持ち手、足は鞭部分、足先にかけて加速させていくイメージで。
打つ!
乱馬はこの時これまでに感じたことの無い不気味な感覚に襲われた。殺気はない、だが避けなければ無事では済まない。その奇妙な感覚を信じて全力でジャンプする。
“ビュン!” “パン!”
空気が弾ける様な音と共にらんまの後ろにあった石がスパッと切れた。
「あ、あっぶねぇ」
「う、うそ……」
「冗談でしょ…」
「痛てて…」
この蹴りをやると当たってても外れてても振り抜いた方の足が痛くなるため、あまりやらないのだが今日は見てもらえるというので打って見る事にした。
「どう?蹴りは結構自信があるんだけど…」
「おい、おじさんあんな危ない蹴り教えてんじゃねーよ」
「あんなの知らない!私はおしえてない!」
首をブンブンと振る早雲さん。心なしか冷や汗がでている。
「ち、ちょっと乱馬受けてあげるんじゃ無かったの?」
アカネちゃんが乱馬くんに聞くが乱馬くんは
「アホか!あんな蹴り受けたら死んじまうわ!」
そ、そこまでかな?
後ろからナビキちゃんが肩に手を置いて
「……いい?キンジ、あの蹴りは人に向けてやっちゃダメよ?将来の夫を殺人犯にしたく無いもの……」
「そ、そこまで言う?」
「「「「あたりまえだ!」」」」
皆んなに口を揃えて怒られるのだった。
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