守護騎士の2人ヴィータとザフィーラを管理局員達は結界内に閉じ込めた。
複数の局員たちによる結界はちょっとやそっとでは壊れることもない。しかし、守護騎士達が本気で壊しにかかれば壊れないとはいえない。
そのため、管理局員たちは直接守護騎士を捕まえなくてはならなかった。
「お前らが相手か」
守護騎士の前に立ちふさがるのは4人。金髪に黒い服、黒いマントをつけ、デバイスを持った少女フェイトとその使い魔のアルフ、黒い服に紺色の髪の少年クロノにその後ろで何かを思案しているユーノ、だった。
「ロストロギア不正使用及び局員への攻撃行為で逮捕する。武器を下げて投降するならば君たちには弁護の機会がある。」
「はっ、そんなのに従うわけねえだろ」
「私達は戦いに来たわけではない。どうしてこんな事をしているのか教えて欲しいだけ」
「……あのさ、ベルカの諺にこういうのがあんだよ。和平の使者なら槍を持たないってな。」
フェイトはその言葉が理解できずに頭を傾げる。
それに少し苛ついたのかヴィータはデバイスを不思議そうな顔をしているフェイトに向けた。
「話し合いをしようってのに武器を持ってくる馬鹿がいるかって意味だよ。ばーか」
「……」
フェイトは苦虫を噛み潰したような顔をして自身のデバイスへと視線を向けた。
確かにヴィータの言うとおりなのだ。だからここは変身を解いた方がいいのでは?と考えクロノへと視線を向ける。
それにクロノは首を横に降って否定した。守護騎士達はこれまで無抵抗では無かったといえど局員たちの魔力を蒐集してきたのだ。そんな相手に無防備になるのは危険すぎるとクロノは念話で伝えた。
「ヴィータ…それは諺ではなく、小話のオチだ。」
「うっせえ!いいんだよ、細かいことは」
ザフィーラの訂正に少し顔を赤くして反論するヴィータ。
腕を組んで視線をずらした。視線を向けた先に一つの光が見えた。光は結界の一部を破るとそのまま近くのビルの上に落ちた。
少し立ち上った煙が晴れ一人の女性が現れる。
「シグナム」
フェイトの視線の先にいる人物シグナムが剣を構えていた。
その眼は敵を認識し睨みつけている。それに応えるようにフェイトもまた視線をシグナムから離すことはなかった。
『アルフ、私は…彼女と』
念話でアルフへと伝える。それにアルフはわかってるとばかりに笑みを浮かべてザフィーラへと視線をむけた。
『ああ、私も野郎にちょいと話がある』
クロノはそんな2人の様子に頭を抑えてヴィータへとデバイスを向ける。
ユーノは一人、まだ何かを考えていた。
「必然的に僕が君の相手というわけだか」
「前の奴はいねえのか?」
「なのはのことか?彼女は別行動中だ」
「チッ!折角この前の借りを返せると思ったのによ。仕方ねえお前で我慢してやるか」
6人は一斉に飛び出す。
アルフとザフィーラは共に拳をぶつけ
クロノとヴィータはお互いに魔力弾をぶつけ
フェイトとシグナムはデバイスをぶつけた。
「拳が以前よりも重くなっているな」
「いい練習相手がいたからねぇ!!」
「厄介な奴だな」
「これでも執務官なんでね」
「そのデバイス…強化したのか」
「それだけじゃない!」
◇
ユーノは考える。彼の友人高町なのはについて
何故彼女がこの作戦に参加しなかったのかが気になる。彼女は時折何かとんでも無いことをしでかす人物なのだ。今回も何かをしそうで不安になる。
視線を3つの戦いへ向ける。
ここまで衝撃が伝わってきそうなほど拳と拳で殴りあうアルフ、彼女はなのはと模擬戦ばっかりしていたと脳裏に思い浮かべる。
その横で戦うクロノは以前よりも多くの魔力弾を操っている。彼もまたなのはの戦い方から修行したと言っていた。
そしてフェイト、彼女はここ数日でとんでもなく成長した。自分が修行相手になったからわかる。彼女もまた魔力弾を操る事を覚えた。更には
彼女たちはみんな高町なのはという人物に影響を受けた者達。彼女が関わると何かしらの変化を起こしている気がしてならない。
もしかして自分もそうなのかもしれないと頭によぎるがそれを振り払った。
違う。変わったのは何も目の前の3人だけじゃないのだ。高町なのは本人も変わった1人であり、変えた人物ではない。
彼女は一人の少年、藤崎優によって変わった。一体あの少年は何者だろうか。幾度も思案したがその度に頭に霧がかかるように調べるという意欲が失せてしまう。
異常なのかもしれない。だけど自分にはどうすることも出来ないと結論づけてユーノは動き出す。
彼の仕事は結界内での闇の書の主の探索。
そして、高町なのはの仕事は結界外の探索なのだ。
◇
高町なのはは結界の頂点にたち探索魔法の範囲を広げる。
先程シグナムを補足したが彼女は特にアクションを起こさずに放置した。彼女の相手はフェイトであるとの考えだからだ。
ならば自分の相手はヴィータが正しいのではないのか?そういう考えも彼女の中にはあった。しかし、それを彼女自身が否定した。
もっと戦うべき相手はいるのだ、夢では手も足も出なかった相手。闇の書の完成を目的としている人物。
夢ではリーゼロッテが現れていた筈。彼女とは直接戦った訳ではないが夢の自分が戦っていたならば間違いなく負けている相手。
だからこそ負けられない。恐らく少年、藤崎優ならば彼女たちを倒せるだろう。だから高町なのはも勝たなければならないのだ。
彼の隣に立つためにはそれくらいの事をしなければいけないと彼女は心に決めたのだ
「……見つけた」
魔力探知に一人引っかかる。闇の書を持ち結界を心配そうに見ている人物。シャマルを
足へと魔力を集中させて飛行魔法を強化する。
左手には新しい力を手に入れたレイジングハート。
右手にはアルフから貰ったグローブ。
魔力量に物を言わせた移動方法。1km程の距離を数十秒で移動する。
移動しつつ彼女は
彼女もまたフェイトと同じく
距離を近づけながらも展開されていく魔力弾。その数は本来の発射最大可能数である12発を超え、数を36発まで増やしていた。
それには彼女のデバイスは驚いていた。彼女がやっていることは端的に言えば魔法の同時展開。飛行魔法に加えてアクセルシューターを3回分展開し、さらにそれら全てを制御していたのだ。
「見えた」
高速で近づき彼女はシャマルを魔力弾で取り囲んだ。
そしてデバイスを向けて笑顔を向けた。
「大人しく投降してくれるかな?」
「ぴ、ピンク…」
シャマルは彼女の展開する魔力弾に冷や汗を流す。脳裏に映るのはピンクの魔力の奔流。
そんな様子のシャマルに少し頭を傾げた後彼女は一斉に横方向に魔力弾を発射させた。
「くっ!」
「……さて、先制攻撃はこっちが貰ったけど、貴方に反撃の機会を与える気はないよ」
魔力弾が向かった先へと視線を向ける。数発かすったようで腕を抑えている仮面を着けた男が姿を見せていた。
さらに彼女は魔力弾を展開する。先ほどまで展開していた魔力弾と合わせて48発。それを巧みに操り仮面の男へと集中砲火を掛ける。
魔力弾を動かすには魔力が必要。だが、彼女の場合は魔力を使えば使うほど彼女が有利となる。
「レイジングハート、カートリッジロード」
【了解。バスターモード】
彼女のデバイスにある弾から魔力が供給される。その間も魔力弾の操作を止めることはない。絶え間なく敵へと襲いかかり動きを抑制する。数発はシャマルへの牽制に使用しつつ周囲の魔力を収束させる。
ここまで大盤振る舞いで魔法を使ってきたのだ。もう既に少女の中にある魔力の量は少なくなっており、残りの魔力もこの砲撃を放てば尽きると少女は悟っていた。
だけど少女は戸惑わずに更にカートリッジを開けて集中する。
「これが、これが今の私の全力全開。スターライト…ブレイカァァァァァ!!!」
最近忙しいのもあるけど中々文章が出てきません。
ストーリーは思い浮かぶのに文にするのは難しいです。