——それはとんでも無いほどのイレギュラーだった
——本来そこに現れるべきなのは金髪碧眼の少女
——しかし、全てを悟ってしまったからこそ彼女は拒否した
——故に彼は現れた
「ん?ここは一体…それに君は…」
「…こ、ども?」
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◇
ふむ、はてさて何やらおかしなことになってしまったようだ。私はいや、この外見ではこの口調は似合わないな。僕は突然召喚された。その際にいきなり頭のなかに叩きこまれたような単語がいくつかあるけど。まあそれは置いておくとして
確か僕は家で寝ていたはずなんだけど、誰か知ってるかな?
『わからねえな。あとその口調も随分と久しぶりに感じるぞ』
そうだねユーリさん。だって普段から威厳を出すためにやれってはやてちゃんが言うんだから仕方ない。
まあ、それは置いておいて今目の前には怪我してる青年がいる。取り敢えず治癒功で傷を回復させてから今いる場所、蔵のような場所から出るために扉へ向かう。
その際に青年は唖然とした表情でこちらを見ていたけど、はっとしたように立ち上がった。
「外には危ない奴が!」
「知ってるよ。いや、感じてるって言ったほうがいいかな。」
扉に手を置いて押す。
なんとなくだけど理解はした。僕はこの人を守らなければいけないって
「安心していいよ。今君の目の前にいるのはとある世界では最強と謳われた人間だ」
蔵の外にでると見知った顔がいた。蒼いタイツに赤い槍を携えた偉人。クーフーリンが。
あれ?でもクーフーリンさん普通にいるのに
『気にすんな。あれは正真正銘俺だがこの俺じゃない。遠慮なしにぶっ飛ばせ。むしろぶん投げろ』
まあ、敵だって言うなら構わないか。
「よう坊主、さっきの奴がマスターだとは驚いたがよりにもよってお前みたいな子供がサーヴァントだとはな。通りで逃げるわけだ」
「………全く、なってないね。そんなものかい?君は見た目だけで相手の実力を測るような人物では無かったはずだよ?」
流石は偽物、いや。作られたまやかしか
ならばこそ遠慮することなどはない。
「ハッ!俺の事を知ったような口調だが、生憎と俺の記憶ではお前とは面識がねえ。真名は聞く気はないが、クラスを……教えてくれるわけもないか」
「別に僕の真名を知られようと関係は無いんだけどね。ここはルールに則って隠すとしようか。だけどクラスまで隠したら僕のことを呼びにくいでしょ?だから教えてあげる。僕のクラスはジョーカー。まあ端的に言えばイレギュラークラスって事だね」
「それなら相手に不足はねえ。構えな、坊主。」
全く、偽物でもクーフーリンさんは好戦的なのに変わりはないか。
そこんところどう思う?
『ああ、ダメだなありゃ。なんでかは知らねえが手加減してるみたいだ。とてもお前の相手が務まるわけねえよ。』
そうだよね。普段のクーフーリンさんの方が数倍は威圧を感じるよ。
クラスに縛られてるのもあるだろうけど、それ以外にも何かしらの制約はかかってそうだね。
「ケッ!構えねえってんならこっちから行くぜ。不確定要素は排するに限るからな。悪いがこれでしまいだ。ゲイ…」
はいはい、アイアスアイアス
『ちょ、おま!!』
「ボルク!!」
偽物さんが放った刺し穿つ死棘の槍は僕が投影した盾、
まあ、実際食らっても問題ないけどね。だって
『俺の槍が型なしじゃねえか。正直凹むぜ』
「躱すどころか防ぎやがったとは。貴様、一体何者だ!!」
「だから言ったでしょ。ジョーカーだって。じゃ、今度はこっちのばん」
元気だしてよクーフーリンさん。いつもの事でしょ?
結局は槍での白兵戦はそっちのほうが上なんだからいいじゃん。
『それとこれとは別の話なんだよ。もういい、お前アレ使え』
……了解
「なっ!離せ!!」
僕は偽物さんの両足を掴む。偽物さんと言えどクーフーリンさんはクーフーリンさんだ。だからこの宝具が効果的。
「まてまてまて!」
「とんでけ!!」
回転して突撃する槍兵
「なはぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
偽物さんは星になった。
在りし日のクーフーリンさんを思い出すね
『言うな』
◇
「あいつは…」
蔵から青年が出てきた。赤い髪に学生服、魔力も感じるね。
あと、この家も魔力を感じる…ん?外にエミヤさんと知らない人の魔力もあるか。
「なあ、お前は一体何なんだ?」
「さあ?イマイチ僕も現状はつかめてないからね。聞くのならもうすぐ来る人達にでも聞こうか」
「??何をいって「衛宮君!!」」
エミヤ?へぇ、珍しいこともあるものだね。奇しくもエミヤって人が3人現れたってわけだ。一人は偽物さんだけど。
「遠坂?どうしたんだ?」
「どうしたもこうしたもない!って、あんたサーヴァント召喚したの!?」
ふむふむ、僕はサーヴァントと言うのか。サーヴァント、従者って意味。そして僕とエミヤ青年に少し繋がりを感じることからエミヤ青年が僕の主ってところか。
「な、なんのことだよ。」
「いや、エミヤ青年。そこの女性の言ってることは多分本当だよ。だって僕と君に繋がりを感じるからね」
「…あんた、サーヴァントのくせに何も知らないの?」
「うんそうだね。僕は家でゆっくり寝ていた筈だけど、気がついたら身体が小さくなってここにいたんだよね」
「つまり、実年齢は違うってことか」
「…英霊ってわけじゃないの?」
英霊、僕の中にいる人達の事だね。じゃああれかな?この人達は英霊をサーヴァントとして使役して何かをしているのかな。
まあ、さっきのクーフーリン(偽物)さんが襲ってきたところから戦いだろうけど。
「全く、貴方は随分とイレギュラーなようね。衛宮君」
「まだ把握できていないんだ。全部教えてくれないか?」
「僕からも頼むよ。代わりと言っちゃあ何だけど僕の事話してあげるからさ」
「……マスターが変わり者ならサーヴァントも変わり者なのね。いいわ、ついてきなさい」
◇
「そう、アンタはやっぱり英霊ってわけじゃないんだ。異世界の魔導師ねぇ」
「そうだよ。これでも組織一の実力者だったからね」
情報は得た。代わりに僕の名前とか教えてあげた。
強さと言われても具体的にと言われても答えられなかった。抽象的ならとある世界で最強って言われていたと言えたんだけどね。
「クラスはジョーカー。切り札って意味か…何か胡散臭いわね。ステータスも見えないし」
「あ、見えたほうがいいか。」
僕は
「オンオフ出来るんだそのステルス。って、いいの?見ても」
「自分では見ることも出来ないし見られても関係ないからいいよ」
「じゃあお構いなく」
【ジョーカー】
マスター:衛宮士郎
筋力:A++
魔力:EX
耐久:A
幸運:EX
敏捷:A+
「……」
あれ?どうしたんだろ、目をこすっているけど。
彼女はもう一度こちらに視線を向ける。
また眼を擦った。
そしてもう一度見た。
「…意味分かんないわよ!あんた!!」
「な、なに?どうしたの?」
「はあ?はあ!?はぁぁぁぁあ!!?何よこの反則みたいなステータス!!衛宮君みたいなへっぽこがマスターでこんなステータスありえないでしょ!!」
「へっぽこって…」
一体どうしたんだろ。そんなに息を荒らげて。
そんなに僕のステータスがおかしかったのかな。
それにエミヤ青年も地面に手をついてうなだれちゃったよ。確かに彼は魔力量も乏しいけどさ。
「まあ、些細な事は置いておいて。実は僕その聖杯ってのには興味がないんだよね」
「どうして?」
「いや、だってさ。夢とか願いって自分で叶えるものじゃない」
「いやいや、叶えられない願いだってあるでしょ。死んだ人を生き返らせたいとか」
「蘇生は出来るよ」
「は?」
まあ、基本的には使用するつもりはないけどね。あまり蘇生に使ったら玉藻さんに怒られるし。正座させられるし。
「…頭痛い。もうあんたの勝ちでいいんじゃない?」
「そんな凄いのか?ジョーカーは」
「凄いなんてもんじゃないわよ。反則反則。チートよこんなの」
チートとは心外だな。確かに幼少期の時点で多少のアドバンテージはあったけどこれでも修行したりしたんだからね?それに…
「大丈夫だって。エミヤさんだったら戦い上手いからやられちゃう事もあるし」
「…俺?」
いやいや、違うよエミヤ少年。
今言ったエミヤは…
「いや、こっちこっち」
この赤い方だから。
「…アーチャー?」
「……貴様何故それを?」
「いや、だって知り合いだからね」
取り敢えずエミヤさんを召喚する。
光を纏ってエプロンを着けてお玉とフライパンを持ったエミヤさんが現れた。
「ふむ、どうした?優。いきなり呼び出すとは珍しいな」
「ごめんね?少し話したいから呼んだんだよ」
僕がそう言うとエミヤさんは唖然とした顔のエミヤ青年達を見ていく。
そして再度僕の方へ視線を向けると難しい顔をして頷いた。
「まさか生前の自分と並行世界の自分と合うことになるとはな」
「なん…だと?」
へえ、偽物さんって平行世界の英霊なんだ。弱体化してるのはサーヴァントって形でいるからなのかな
「って、生前の自分?」
「ああ、そこの赤髪の少年が生前の私、衛宮士郎だ」
これは驚きだ。まさかこんなことがあるなんて思いもしなかった。
いわばあれだよね?いきなりアーサー・ペンドラゴンさん本人にあっちゃうような…いつでも会えるからありがたみがいまいちわからないや。
「お、おれ?」
「一体どういうこと?アーチャー」
「やれやれ、まさかこんな事になろうとはな。確かに私は衛宮士郎の成れの果てだ」
「ふむ、その様子から見てお前も正義の味方にはなれなかった口か」
「ふん。お前もか。ならわかるだろ?私の目的を」
目的か、なんだろうな。正義の味方になりたいんだったらパンダ師匠なりきりセットかしてあげようかな。結構子供たちにも人気はあるし、気にいるかもしれない。
「まるでわからんな。俺は自分の夢をこいつに託した。」
エミヤさんに頭をなでられる。夢かぁそんな話し聞いたこと無いんだけどなぁ。勝手に決められちゃってるよ、まあいいけど。
「……」
「私は今は料理の道を究めんとしている。お前とはまた違うさ。平行世界の私」
「…ほんと頭いたい。なによ、平行世界のアーチャー?アーチャーが衛宮君の成れの果て?って、ちょっと待ちなさいジョーカー。あんたまさか他にも英霊と知り合いで召喚できるんじゃないでしょうね?」
「知り合いならいるさ。有名ドコロって言ったらアーサー王とか英雄王ギルガメッシュとかかな。それに召喚も出来るよ。」
「」
「」
「全く、相変わらず君はマイペースだな優。と、そろそろ帰らせて貰うぞ。あまり遅くなるとアルトリアがゴネる」
「うん。ありがとうエミヤさん」
エミヤさんは光を纏って消えた。
何度目かわからない沈黙と唖然とした空気。
どうしてそんな顔をしているのだろうか。わかんないや。
◇
わかめ「ライダー!押し負けるな!」
優「行くよ!!」←ルールブレイカー
わかめ「ぐわぁぁぁぁぁぁ!!!」
ライダー「マスターが綺麗なマスターに!!」
イリヤ「やっちゃえ!!バーサーカー!!」
バーサーカー「■■■■■■■■■■■■■■!!」
優「禁じ手中の禁じ手だよ。
バーサーカー「■■■■■■■■■!!??」
イリヤ「バーサーカー!!!」
アサシン「秘剣燕返し!!」
優「ゲイ・ボルグ!!」
アサシン「ガッ!!?………よもやこのような童子に討たれるとはな。奇妙なこともあったものだ」
キャスター「私と宗一郎様の夢は誰にも邪魔させない!!」
優「え?あ、はい。邪魔する気ないよ」
キャスター「え?」
ランサー「リベンジといかせt」
優「はいはい。ブーメランブーメラン」
ランサー「ぬわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
アーチャー「ランサーが死んだ!!」
英雄王「小生意気な小僧め、我の宝物庫を無断で使用するとはな。万死に値するぞ不敬!!我が引導を渡してやろう。エヌマ・エリシュ!!」
AUO『我が許可したのだ!問題はあるまい!いけ!我の雑種!』
優「もちろん!乖離剣エア!!」
英雄王「何ぃ!?相殺しただと!!?」
優「貴方には地の理では足りない。天の理を見せます」
英雄王「な!?まさか貴様!!」
優「原子は混ざり歪み、万象織りなす星を生む!」
英雄王「これは、結界!?」
優「死に物狂いで耐えてみせてよ?エヌマ・エリシュ!!」
英雄王「おのれぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」
優「よし、圧勝!」
シロウ「…なんでさ」
凛「…一体どういうことよ。これ」
アーチャー「めちゃくちゃな奴だ」
こうなった