ドライバー ~ 運転手 異世界で道を創る ~   作:アンクルソー

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【4話】襲撃

 

狩りに行くといって、猛スピードでいなくなったミルを見送った後、忘れていた昼飯を食べ、コーヒーを入れるためのケトル(直火用)を取り出した。

 

再び気になったので、車のルーフ部分を再度点検した。

 

しかし、爪痕一つ残っていなかった。

 

あいつの動き、結構勢い良かったよな・・・・モモが異常に頑丈なのかな?

 

そんな・・・・あいつと交尾・・・・って、俺血だらけにならんか?

 

なんて下種なことを考えながら、湯が沸くのを待っていた。

 

おそらく変わっていないであろうステータス画面を見ることにした。

 

 

“ステータスオープン!”

ソー シシバ      18歳

レベル          4

職業       魔動技師

称号       ****

HP           50

MP           80

魔法適性    火・風・土・水・闇・光

スキル      生活魔法Lv2 調理 ***

レアスキル   ドライブLv2、次元収納 ***

ex:       魔道車(神獣憑依)

 

おい!!!!!

 

定番のスキルアップである魔物退治したわけでもないのに、レベルが3も上がってる!!

 

――――――――なんで?

 

 

しかもスキル、レアスキルともレベル上がって、新しいスキルまで増えとる!!!

 

おいおい、良いのか?

 

女神様よぉ、これじゃ、最終的にチート確定になったりしませんかな?

 

まぁ、いただけるものは頂いときますけど・・・・。

 

あと、定番ネタの“収納”だけど、これってマジックバックやらとは違って、ストレージ的なやつだよね?

 

“次元収納”って・・・・次元ってくらいだから、容量無制限的なやつ?

 

ちょっと試してみるか?

 

押せばいのかな?

 

ここ・・・・ポチっとな!!

 

 

”ブーン!!”

 

次元収納(自身) 10tまたは10㎥  

 

次元収納(精霊憑依) 1,000tまたは10,000㎥

 

 

 

 

ん?俺とモモ両方に次元収納あんの?

 

けど・・・だいぶ差があるな!

 

おれとモモで・・・・まあモモは神獣らしいけど。

 

でも試してみるか?

 

焚火台の横にあるバッグを収納してみる。

 

「収納!!」

 

スン!

 

ーーーーーーーーーー無くなった!

 

スゲー!!その他も調べたい。

 

‥‥

 

まずは生活魔法。

 

プチファイヤ!‥‥ボッ!!

 

あれ?

 

火が出た!

 

なんでさっきは出なかったのかな?

 

次は上位の・・・ファイヤ!・・・・・・ん・・・・出ないや。

 

ファイヤだと攻撃魔法だから出ないのかな?

 

プチファイヤは生活魔法で、意識すると出せる‥‥と。

 

ん?そうか!

 

Lv1という意識の中では、火魔法のプチファイヤを使っても駄目だった・・・・。

 

だけど、今のLv4の中でプチファイヤは出せるが、ファイヤは出せない。

 

あー・・・・色々と実験すべきだったー!

 

いや、けど・・・・ダメ元で色々試そう!!!!

 

その後俺は、火風土水闇光の6属性、頭の中にある意識を行使したが、そこそこ使えるようだ!

 

火も出る、風も起こせる、土も変形する。

 

水も出た。

 

だけど、闇と光は何も起きなかった。

 

威力は全てそこそこで、攻撃に使えるとまでは思わない。

 

おそらくスキルや魔法のレベルではなくて、自分自身のレベルが低いせいであろうと考えて実験を終了した。

 

ただ、気になるのが次元収納(神獣憑依)だ!

 

車に収めることのできるのが100tって、車自体2~3t程度なのにタイヤ大丈夫かな?

 

けど・・・どうやって収納するのかな?

 

しかし、すぐにピンときたのだ!!

 

・・・・・俺はこの世界にきて一度もテールゲートを開けていない。

 

おそらくは・・・・。

 

恐る恐るテールゲートを開けた・・・・ピー・ピ・ピ・ピ・ピ・・・・。

 

制御で開くテールゲートを見ていると、なんかブラックホールみたいのが出現。

 

運転席や畳んだ後席の荷物置き場にあるDAYキャン荷物も見えない。

 

・・・・これは・・・・。

 

異世界を実感してしまった。

 

そうこうしているうちに、時間も午後4時を過ぎたようだ。

 

ミルを待っているが、未だ戻ってはいない。

 

そんな遠くには行ってないと思っていたのだが・・・かれこれ3時間以上。

 

・・・オレボッチだな。急に不安になった。

 

・・・・

 

・・・そろそろ5時半になる、辺りもすっかり暗くなってきた。

 

焚火を絶やさないように、焚火台に薪をくべた。

 

持ってきた薪の在庫も心もとないな・・・・。

 

なんて思っていると・・・・。

 

怒ドドドドドドドドドdd・・・・。

 

ん?・・・・。

 

なにか大きな生き物が向かってくる音がする!

 

なんだ!大型生物の足音だろうけど・・・・。

 

音のする方向を見た。

 

なんだあれ!!

 

でっかい生物!!高さ10m(実際には5mほど)はあろうかという・・・・。

 

目を凝らすと大きな塊が、土煙と岩を破壊しながら向かってくる!!デカい!

 

うそーーーーーー!

 

動物園で見る象なんてもんじゃないぞ!なんだアレ!

 

よく見ると・・・・イノシシだ!

 

しかもマンモスみたいな牙ついてるし!

 

どうする?戦うか?無理だ、逃げよう!

 

そう思っておれは車の陰に隠れた!

 

木に登ったほうがいいかな?

 

車壊されても移動手段なくなるし、どうする!クルマで逃げる?

 

グルグルと志向を巡らせ俺は木を登ることにした。

 

けど、俺こんな太い木登れるの?

 

必死になって、なんとか大樹の下の枝に飛び乗り、スルスルと3~4mのところに上がった!

 

うちの家の2階の屋根くらいはありそうな高さだ。

 

(この時は自分の体が異常に軽快に動くことに気づかなかった汗)

 

けど、大丈夫か?

 

もっと上がらなくて・・・・牙とかここまで届きそうなんですけど。

 

その時!叫び声がした!

 

「ソー!そこから動くなーー!」

 

よく見るとミルだ!

 

けどニャーの語尾がない!

 

走ってマンモスみたいのを、追いかけてる!!

 

「ミル!気をつけろよー!」俺も叫んだ。

 

残りの距離が俺の居る大樹まで200mくらい。

 

車まで150mくらいだろうか・・・・。

 

あ・・・・まずい!

 

マンモスが大樹の俺の方を目指していたかと思ったら、方向を変えて車に向かってしまった。

 

お前の半分もない俺の車なんて、間違いなく潰されちゃうぞ?きっと。

 

「おれの車!!!てかモモーーー!!」心の中で叫んだ。

 

しかし、恐怖で降りて戦う気にはなれなかった。

 

あと20m おれは目をつぶって、せめてモモだけは助かってくれと思っていた。

 

ドゴーーーーーーン!

 

その瞬間、瞑っていた目を開けた俺の視界に、思いもよらない光景がうつされた。

 

巨大猪が、空中を逆さまに飛んでいたのである。

 

20m(実際は10m)は飛んでいたであろうか?

 

自分の位置よりも上にいたよな?あいつ。

 

ズドーーーーーン!!

 

落ちたマンモス・・・・もとい、巨大猪はそのまま、動かなくなった・・・・・。

 

モモは?

 

え?・・・・。

 

グシャグシャかと思った車体は揺れる焚火に朱色に照らされたまま。

 

オーニングすらも何ともない。

 

おいおい!!! 

 

おいおいおいおい!!

 

自分は飛び降りた。

(体が勝手に動いた)

 

巨大猪は・・・・ピクピクいってる。口から大量の血を流していた。

 

おろらくこのまま絶命するのであろう。

 

しばらくしてミルが到着した。

 

手には刃渡り40㎝はあろうかというサーベルのようなものを持っている。

 

(ひぃいいいいいい怖)

 

しかし・・・・何故かクルマは何ともない。

 

というか、クルマとキャンプ道具一式すべて何ともない。

 

どうしたのだろう。

 

ミルが話し始めた。

 

「ハアハア・・・・びっくりしたにゃぁーーーー。」

 

まあ・・・・俺も(いろんな意味で)びっくりだけど。

 

「ジャイアントボアはここら辺には居ないハズなんだけどにゃぁ?・・・けど、ソーの鉄の乗り物すごいにゃぁ・・・結界魔法かにゃ?」

 

えっ?結界魔法なんておれのステータスにあったか?

 

無かったはずだけどなぁ。

 

「けど・・・良かったよ!お互い無事で。」

 

「だにゃぁ。」

 

「で、これどうする?」

 

「捌くことは出来るにゃけど、普通は冒険者20人くらいでで2~3時間かかるにゃ!」

 

「しかも、こいつの肉は旨いから、ほかの魔物をおびき寄せてしまうにゃ!」

 

「だから・・・残念だけど、ウチらがここから撤収したほうが良いかもしれ無いにゃ!!」

 

「ウチでも簡単に負ける可能性がある魔物を、呼んでしまう可能性もあるにゃ!!」

 

「ううう・・・・けど非常にもったいないにゃぁ!」

 

「牙1本だけでも3カ月は遊んで暮らせるにゃ!!」

 

(ええええええええええええええ?マジですか?)

 

しかも・・・肉旨いって!?

 

ど、ど、ど、どうしよう!

 

「ミル、今から俺・・・変なこと言うけど、頭おかしくなったとか言わない?」

 

「何にゃ? 」

 

「おれ収納魔法が・・・・使えるらしいんだよ!!」

 

「本当かにゃ?」

 

(輸送ギルドの幹部でも、数えるほどしか持ってないはずにゃぞ!?)

 

(あとは宮廷魔導士とか・・・・・ということは・・・・まさかこれを・・・・このまま収納できるのかにゃ?)

 

「ちょっとやってみるよ。」

 

「自分の次元収納は10tか10㎥、一応それくらいだと思うんだけど、取り合えず。」

 

「収納!!」

 

・・・・

 

・・・・・入らん!!!!

 

駄目だ。

 

入らんぞ!

 

クルマだと大丈夫か?

 

クルマを近くまで移動するか?

 

奴まで20m位離れてるけど、とりあえずテールゲートを開けるか?

 

俺は、再度、恐る恐るテールゲートを開けた・・・・ピー・ピ・ピ・ピ・ピ・・・・。

 

開けながら‥‥「ミル、今から見る光景は絶対他言無用にしてくれ!!」

 

「わかったにゃけど‥‥まさかその動く鉄に入れるのかにゃ?」

 

「そんなことあるわけないにゃ!」

 

よし、テールゲートを全開にした!

 

奴も視認している、なぜか頭にはクルマを触っている必要があることを理解していた。

 

なぜが頭の中に知識があった。

 

 

「対象物を収納!!」

 

ウィーーーーーーーーン。

(モーター音のような音がした)

 

するとあの巨体がねじれてミキサーにかけたかのように荷室に吸い込まれた。

 

ミルの顎が外れそうなくらい開いている。

 

 

 

 

そういう俺も・・・・まさに顎が落ちた状態だった。

 

 

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