Snake.memory──不滅の蛇の日記帳 作:カピバラバラ
「──よろしくね!ニコちゃん!」
「お、おほほほほ!アキラったら人が悪いじゃない!こんな強力な助っ人を用意出来るだなんて聞いてなかったわよ!?」
「…よろしくね!ニコちゃん!」
「これならソッコー、パールマンを奴らの手から引き離せるわね!『ネクタール』の情報網が味方につけば怖いもんは無いわ!」
「よろしくね、ニコちゃん」
「………よ…よろしく…」
「ニコ、どうしてそんな包さんに他人奉行なんだ。ホロウを使わずに郊外に抜け出す道を作ってくれるのは包さんのお陰なんだから、挨拶ぐらい返すのが礼儀なんじゃないのかい」
その言葉を聞いたニコは、顔を引きつらせ小走りでアキラの脇腹を肘で刺す。思わず「ぐえっ」と彼らしからぬ効果音を吐き出して、包に見えないよう鬼の形相でアキラを睨んだ。
それから喉を締め、出来る限りの小さな声で耳打ちをして、
「アンタねぇ!!信頼できる相手を呼ぶって言ったじゃない!?」
「……うん?包さんは信頼できる…」
「なんでよりにも寄って奴なのよ!?信頼のしの字もない様な相手なのよ!血も涙もない鬼!関わった相手は必ず破滅するって噂のネクタールに…!!」
「ニコちゃーん?聞こえてるよー?」
「しかも前に私が嵌めた相手なのっ!こんな所で顔合わせするなんて……もーっ!アキラのバカ!頼るにしても相手を考えなさいってば!」
「ニコちゃん?」
傍に居たリンと、アキラの肩を両腕で抱き寄せて額を合わせ合う。
崩壊した地下鉄路線の改修プロジェクト、その場所に人がまだ住んでいながら決行しようとした事件の真相を知っているパールマンを護送する為の助っ人として、包ほど不適切な相手はいない。
何故かと言うと───。
「ネクタール…『ネメシス』はTOPSの忠実な番犬!暗部としてあの事件に関わってない訳無いじゃない!」
包の運営する『ネメシス』は、その事件の真相を握る黒幕側であるのだから。
「えー?だったら本人に聞いてみればいいじゃん、包ちゃんはあんな事件に関わるような人じゃないよ?」
「おバカ!アンタらがネクタールとどうやって関わったかは知らないけど、そんなのまやかし───」
「ニコ・デマラ」
「ぴゃぁっ!?」
「あんまり二人に私の悪口言わないで欲しいな〜。ね〜リンちゃん」
リンへ微笑む包は、ニコが一度たりとて見た事の無い『ネクタール』の笑顔だった。冷徹にして残酷、感情の無い断罪者とも呼ばれる存在がこうも顔を和らげるのに、どれだけの企業が代償を払っているか。
それが果たされた事が無いということも、ニコは知っていた。
「忘れないでよ、ニコちゃん。君が幼い時に…お金があってもど〜しようも無かったお友達を助けてあげたのは誰?」
「……………」
「邪兎屋を立ち上げる時の設立金、その6割を負担して利子も1%以下にしてあげたのは?」
「……アンタ…」
「アンタじゃなくて?」
「包ちゃん…!」
「よく出来ました!なら二人に言うべきは私の怖〜い所じゃないよね?なんて言えばいいか…分かる?」
「──ああもうっ!!コイツには返しきれない恩があるから、あんまり顔を合わせたくないのよ!負い目ってのはどんな借金よりタチが悪いのっ!」
「正解!ニコちゃんはそういうのに弱いもんね〜?」
「ほら…!こんな性根の捻くれた奴頼るぐらいなら私達だけで行った方がいいでしょ!?」
「酷いなー、まっ事実だけど。二人もこんな人間に頼るのが嫌ならやめときなよー?」
「嫌っ…てそんな…」
ニコの必死な訴え掛けも、家の電気費と家賃、生活費を賄う為に行っている依頼を仲介している包の手を離す理由にはならなかった。
それに依頼を申し込んだのはアキラとリンであり、二人が相談して決めた無茶振りに応えてくれた彼女を今更裏切るなんて所業、誰から求められても果たす気は無い。
リンは彼女の自虐に困惑し、アキラの方を見やる。
それに応えニコの無礼を打ち消そうとアキラが包の手を取り、「済まなかった包さん」と前置きをして少し鱗が生えてみえる耳元で感謝の言葉を告げる。
「包さんがあの事件の、どんな部分に関わっていたとしても僕たちは…──君のあの言葉を信じるよ。『何があっても僕たちの味方』…そうだろう?」
「────」
「なに、僕たちもこう見えてアウトローだからね。あの言質は覚えているさ……だから包さん、信頼されるのが苦手なら、僕たちが頼っているのはあの言葉、という事にしてくれないかい」
「……ふふっ」
「勿論、僕たちは本当に包さんの事を信頼している。包さんの恩人が僕たちというのなら、僕たちの恩人も包さんになって欲しい」
「…私の名前を呼ぶ時は〜?」
「──包ちゃん」
「はーい!包ちゃんですっ!アキラくんは優しいな〜!」
「……──アンタ将来とんでもない事になっても助けてあげないわよ…」
明らかな女難の相を抱えた大切な商売相手の未来を心配しつつ、ビデオ屋の裏口へとニコは向かう。
今でさえ邪兎屋の従業員や街の住人、依頼先の相手お高い何でも屋から好意を受け取りまくっている二人が、ネクタールにまで保護されてしまうようでは、とんでもない化学反応が起きることは明白。
二人を巡って六分街が更地にならない事を祈り、車のエンジンをかけるニコなのであった。
「…ニコちゃんって免許取ってたっけ?」
「いや…ブレーキの仕方を知っているかさえ怪しい」
「………酔い止め持っていった方がいいかな…」
■
皆が住まう『新エリー都』、市長が管轄するその街から外れた郊外にて、住民諸共の爆破工事、その強行を企んだ───罪を被せられたパールマンが、全力を尽くして自分の無罪を主張していた。
涙を流し鼻水を垂らし、挙句の果てには靴を舐めようとしてまで縋り付く。
「と、とにかくだ!私は名義上こそヴィジョンのCEOだったが、実際にはお飾りに過ぎんかったのだ!会社の長期的な事業計画はみな、サラのやつが仕切っとった!」
「なるほどなぁ」
「例の旧地下鉄改修プロジェクトも含めてな!そして、あの女があれほど危険な橋を渡ることができたのは、治安局のブリンガーが後ろ盾になっていたからなのだ!連中、計画のプロセスにはいっさい私を関与させず、最後の最後であれをしろこれをしろと……!!」
「ほうほう」
「あ、挙句に!食事は会社の食堂で済ませろと…!!社長の私に対してだぞ!?信じられるか!?」
「そりゃひでぇな!ウチの親分もたまにはパーッとレストランでご馳走してくれんだぜ?」
「そうだろうそうだろう!どれほど私が適当な扱いを受け、ただのお飾りとしての扱いを受けていたのか…!それにまだ居るぞ!ブリンガーやサラより、あの事件の中心で動いていた奴が…!」
話を真剣に───聞き流す機械人、邪兎屋のビリーは相槌だけうって、身体に内蔵された録音機能だけをONにしている。
真偽が不明な以上、この男がどれほど騒いでもあの事件の中核に居た事実は変わらない。今や邪兎屋の一員となった猫又は、その事件で親愛なる人々を失いかけたのだから、容赦は一切無い。
ニコが帰ってくるまでの間、適当に時間を過ごすビリーと邪兎屋の一員であるアンビー、そして地下鉄開発の被害者になりかけた猫又は、そんな信じるには疑いが多すぎるパールマンの告解に付き合う羽目になっていた。
「待たせたわね!三人とも!」
「──お!ったく遅いぜ親分!俺のメモリーがこのおっさんの寝言で埋まっちまうかと思ったぜ」
「そんなやっすいメモリーインプラントなんて付けてないでしょ、それよりほら…連れてきたわ!」
そこに現れたのは、三人が待ち望んでいた面々だった。
ニコ、アキラ、リン、イアス、そして───。
「ひ」
「ほらおっさん!さっきまで話してた事、親分達にも……あん?」
「ひぇぇぇぇえッっっ───!?!?!?」
「ど、どどどうしたんだよ急に!?腹下したか!?」
「なんでお前がっ、よ、よりにもよって!どうして!来るな、よ……寄るな!私を殺しに来たんだろう!?」
先程までの演技地味た涙と鼻水ではなく、彼自身の魂をすり減らすような叫びと共に体液が流れ出る。
震える身体で指を指し、生唾を飲んで弾劾する先は…──最後に車からでてきた、包を指してだ。
あまりの怯えように猫又とアンビーはパールマンが指さす相手へ臨戦態勢をとる、だが目線の先に居たのはただの幼女であり、
「やっほー、パールマンちゃん。元気してた〜?」
気さくに、パールマンへと手の平をヒラヒラと返す姿だった。ニコは呆れ顔をしてアキラとリンの方を見て、小言を漏らす。
「ほらね言ったでしょ…コイツを頼って良い事なんて無いって」
「え〜?私パールマンちゃんに何にもしてないよ?」
「そいつだ!ソイツが、ブリンガーとサラに命令していた!」
「───は?え、もしかしてコイツが黒幕?」
その場の全員が全員、表情筋を固めて包を凝視する。
そこまで言われておきながら、何事もないようにニコニコと笑う姿は逆に不気味で、アキラとリンでさえ目を見開き驚愕する。
あまりの堂々しさにパールマンの嘘を疑い、リンが包に向けて真偽を問う。
「そ、それって本当なの…?包ちゃん…」
「命令…──って訳じゃないかな〜。あれかな、地下鉄開発のことなら…私の企業を通じて反乱軍や後暗い事してる企業には呼びかけてたよ」
「────」
答えは肯定、けれど少しも物怖じしない態度に対して何か事情があるのではないか、と勘ぐるしかない。
例えば脅されていた、企業として逆らえなかった、治安局が相手だからどうしようもなかった───様々な考えが巡る中、包はリンに向けて、
「ブリンガーちゃんとサラちゃんとは結構仲良しだよ〜」
と、そんな風に言い切ってしまう。
「そんな、どうして…!?」
「お仕事だから」
「っ……」
「包ちゃんのお仲間って言えるのはパエトーン、君たち二人だけだし、それにあの場所で爆破解体が起きても住人は全員救い出せるように手配してたんだよ?包ちゃん、人の命はお金なんかじゃ替えようがないって知ってるので」
「…………」
「それに、包ちゃんは二人の事を信用してたからね。絶対にあんな悪事は防いじゃうって。少なくとも今言えるのはここまで、疑うのは良いけど───」
「私の言葉、信じてくれてるんでしょ?ね?」
そう言葉を吐いた包の前に、リンを抑えアキラが踏み込む。
何を言うでもなく、ニコニコと微笑み続ける包に対し────アキラは、同じく微笑みを返して、何も言わずに振り返った。
「元々、包さんの力を借りたのは僕たちだ。これ以上は依頼をした僕たちが責任を背負うよ」
「…アキラ、ソイツ信じていいのか」
「───勿論だとも、猫又」
「………なら私は何も言わない。だるまのおっさん、今は事件の真相をどうやって公表させるかを話してくれないと。にゃんとかして治安局の悪い奴をぶっ飛ばさないといけないんだから」
「む、むぅ…方法はある!だが…ソイツが…」
「いいって言ってるでしょ、なんかないの?ほら、動かぬ証拠とか…」
「──あった、あるぞっ!対外的な書類のほとんどには私のサインがいる、旧地下鉄改修プロジェクトが始まる前に、サラから送られてきた計画書やメールはすべてバックアップの名目で印刷しておいたのだ!」
「社員食堂に追いやられるたびに、隙を見てはせっせとな!バックアップはすべて他の工事の書類に混ぜておいたんだ。それを探し出すことができれば…!」
パールマンの秘策、その案を聞いてアキラの脳裏に記憶が蘇ってくる。
ソレはとある企業の依頼、白祇重工と呼ばれる企業からの依頼を達成する際に目にした会社の資料、そこにヴィジョン名義の書類が紛れ込んでいた。
アレを元にサラとブリンガーの連なりを見つける事が出来るかもしれない、希望が見えてきた所で顔を曇らせる。その繋がりを見つけ公表しようにも相手は治安局、選挙前の今こうした情報を流しても、名声を下げるデマとして判断されたり、揉み消しが働く可能性は捨てきれない。
それ以前に、証人であるパールマンはお尋ね者で、このまま市内へと連れた所で───纏めて逮捕がオチ。
「ニコ、何か…治安局と手を繋いでいない、尚且つ治安局に対抗できる組織は……」
「そんな無茶振り──って、普段のアタシなら言ってたでしょうね!でも、ちゃーんと対策を考えてるっての!闘獣棋ってやったことあるかしら?鼠は兎に、兎は狼に、狼は虎に、虎は象に…の順番で食べられるんだけど…」
「一周まわって、鼠は象を食べられるってヤツ!……アンタが連れてきたのは鼠であり象なんだけどね。ともかく!あたしが言いたいのは、世の中なんにでも天敵がいるってことよ!」
指をパチン、と鳴らしてドヤ顔を決めるニコ。彼女が高笑いを向ける先は、遠くから聞こえるトラックの駆動音であり、「いちばんフレッシュでデッカイ象さんを連れてきたわ!」と自信満々に喉を鳴らした。
クラクションを響かせ、『猪突猛進』ロゴが入ったトラックが数台、空き地に入ってきた。寝ぼけ眼の可愛らしい童顔が運転席から顔をのぞかせて、アキラに向け手を振り、寝起きのような声を出す。
「おうおう、時間ぴったりだなあ。本日は猪突猛進・特別便をご利用くださり、まことにありがとだぜい〜」
感謝の言葉を述べる、それはつまり利用した相手がいるという訳で、ニコの対策、とやらが乗ってきたと。
そうしてトラックから出てきたのは、確かに一番大きな象だと言える相手だった。
「───おろろろろろろ…」
「お空ふらふら、地面ゆらゆら…蒼角げーしちゃいそう……」
「私の手を取って、建物を見て休んでいてください、蒼角。浅羽隊員はシャキッとして下さい」
「酷くないですかねぇ!?僕も……あ!そこの人、僕の手を取って支えてくれませんか…?」
「浅羽隊員、それは枯木ですよ」
「───このような特別な日に、人目を忍んで郊外まで連れ出すとは…我らを謀っているのなら、容赦しないぞ。邪兎屋の────」
現れたのは、『対ホロウ六課』。
正式名称は『対ホロウ特別行動部第六課』であり、新エリー都のホロウ事案を管理する公的組織H.A.N.D……ブリンガーの目の上のたんこぶである組織に属する遊撃部隊。
虚狩り、と呼ばれる『ホロウ災害そのものに対抗出来る』太鼓判を押された怪物、星見雅が属する部隊でもある。
「─────」
───包には一つ、不安があった。
不安、いいや予感。多分、どうせこうなるだろうなと思う諦め。
星見雅は新エリー都の中で最強の実力者だ、比肩しうる者はいないとは彼女の事。事実これから先の未来……パエトーンの軌跡で起きるストーリー上では、その実力が遺憾無く発揮される。
罠を用意し策に嵌め、弱みを突き線の先を取る。そんな風に積み重ねた全てを、単純な武力によって覆す化け物がパエトーンという最強の道案内を味方につけてしまう。
そういう運命、ストーリーと一蹴するのは簡単だ───簡単、でも、包ちゃん諦めたくないのです。悪役が終わるにしても、役を果たした分の給料は支払われるべきだと…思うのです。
本当はまだ、表舞台に立つつもりは無かった。けどね、このまま真っ直ぐストーリーが進行しちゃうと、ブリンガーちゃんは実験成果だけ残して死んじゃって、それで終わり。
「貴様」
むむむと考える中、そんな所で悪い予感は的中。こちらをじっと見つめるあの怖〜い星見雅が、迷いなく刀に手を掛けて───。
「ここで、斬る」
真っ直ぐに、綺麗な剣先を身体の中に滑り込ませようとしてきた。
悪い予感、それは星見雅ちゃんの『勘』が鋭すぎる所。『凄まじい邪気がした』なんて理由で切り刻まれてもおかしくない、そしてその予感は現実のものになろうとしている。
大体大正解で、世界の為には問答無用で斬っちゃった方がいいんだろうけれど、まぁ斬られない為に色々してきたからさ。
たぁくさんの恩を売っておくのも、自分の身を守る武器の一つなの。
「…………そこを退け」
「いいや退かない、ニコ、君が呼んだのは初対面の相手を切ろうとする鬼なのかい?」
間一髪、包をアキラが庇う。直前まで間近に居たのが幸いしたのだろう、放たれる筈だった刃はアキラの首筋寸前で止まり、薄皮に触れようかという距離で冷たさを放つ。
続いてニコが間に入り、星見雅の前で両腕を広げ、
「ちょっ、ちょっとお武家ギツネ!あんたなにしてんの!?」
「私はそこを退け、と言っている」
「僕だって退かない、と言ってるんだ。意地の張り合いなら負ける気は無いし、正当性は僕の方にある。先に武器を抜いたのはそっちだからね」
「そうだそうだー!初対面で何事なのさ、包ちゃん怖くて漏らしちゃった!!───嘘、漏らしてない」
「…………………」
威圧感がそのまま重力となるほどの、凄まじい殺意を放ちながら雅は刀を鞘に収める。
根負けしたのかと思いきや、両腕を広げ二人を庇うニコに向かい体術で地面へと転がして、続いてアキラも制圧後、視線を包へと向けた。
「除悪務本──『悪』たるを定むるは、我らをおいて他になし」
「ん〜、名言だね」
「名を応えろ、悪鬼」
「バオ、包ちゃんって呼んで欲しいな」
「包。正体を隠せると思ったか、それ程までに血と憎悪の匂いを纏っておいて。邪兎屋のニコ、何をするにも始めるにも、この悪鬼を捕らえてからにする」
「……悪鬼かぁ、酷いなぁ…包ちゃん悲し〜。雅ちゃんにも私、結構な恩を売ってる筈なんだけどな〜」
「───恩、だと?」
「君の刀の鞘、とっっても大切なモノを封じてるけどさ。私がその正体も、封じ込める為の方法も知ってて、宗一郎ちゃんに力を貸した、って言ったら?」
「─────」
そう、この残酷な運命にがんじがらめな世界で、どうしようも無いくらい非情な世界で、与えられた悲劇を覆す為にはどうすればいいのか。
ヒントは三つ、私が原作の知識を持っている事。私が不老である事。私が目覚めたのは旧都陥落が二度目、一度目はもっと『早い』こと。
運命を覆すには、それ以上の因果と運命をぶつければいい。そう、沢山の恩があれば、有象無象に過ぎない私でも、パエトーンとエージェントを縛り付ける世界の運命を揺るがせられる。だからこそ────。
「それとね、雅ちゃん」
「君の
この世に産まれた悲劇の全て、そこで終わりにはさせないと叫ぶのさ。
死で終わる物語なんてつまらない、せっかくなら───惑星上の全員で、この運命を歩き続けよう。
最推し(パエトーン)