【カオ転三次】ガイア連合ツーリングクラブ   作:山親父

1 / 11
新作に浮気しちゃったw

頓西南北氏のキャラをお借りしてます


ある少女の始まり

 -山梨県北杜市-

 

 親はいない……

 

 お金もない

 

 友達も趣味も将来の目標もない(前世の記憶はある)

 

 そんな私〝名超 小熊〟が出会ったのは……

 

 頭がヒーホーな一人の超越者

 

 ショタおじ

 

 転生者達を保護した彼は、様々な手段で大勢の転生者達を覚醒させる事に成功した。

 

 転生者の数だけ物語がある

 

 彼女の苦難もその一つ

 

 何もない少女と、頭ヒーホーが織りなすオカルトな物語

 

 それは(多分)数千分の1の物語?*1

 

「欲しかったのは冒険じゃないんだけど……」

 

 

 ないないの少女

 

 pipipiと目覚ましのアラームが鳴る。

 小さくあくびをして、眠い眼を擦りながらも起きる。

 制服に着換えたら朝食。

 買って置いた食パンにマーガリンを付けて食べる。

 飲み物は牛乳。

 どうせ一人だし立ったまま。一々座るのも面倒だ。

 

 麦茶を水筒に詰めてから、タッパーに炊いて置いたご飯を詰め、レトルトのパックを持ったらお弁当の準備も終わり。

 今日は親子丼で良いや……これを温めもせずに、そのまま御飯にかけて食べる。

 効率重視と言って置く。

 実際は面倒なだけだけれど。

 

 部屋のドアにカギを掛けたら、自転車で出発。

 アパート前の坂を勢いよく下る。

 幹線道路と合流する前には、一時停止がルール。だけど、勢いを殺すと上りが辛い……

 見通しは良い。車は来てないし、止まらずそのまま曲がって進む。

 良くないのは分かってる。

 

 止める気は無いけど……

 私が死んでも、悲しむ人なんて存在しない。

 

 親は居ない、父は死に、母は男と逃げた。

 当然お金もない。給付型奨学金で最低限度の生活は出来ている。

 これ以上を望む気は無い、求める気力も無いけど。

 

 友達は居ない。こんな陰気な女と付き合う物好きは居ないみたいだ……

 

 趣味も無い。お金に余裕は無いし、スマホの契約だって最低限。

 趣味にはお金が掛かる。私に余裕なんて無い、趣味にお金を使う位なら食費を増やしたい。

 そして、特価品をフル活用してもカツカツの生活をする私に前世の様な趣味は持てない。

 前世ではオタクと呼ばれる人種だった。

 ゲームや漫画、ライトノベルにアニメや映画に小遣いの大半を費やしていた。

 モータースポーツ全般も好きだ。F1やMotoGP、競艇も楽しかったな……

 これらはお金が無いと出来ない趣味だ。

 競艇はギャンブルだけど。

 

 将来の目標も無い。

 前世の記憶なんてモノを持っていても、此処から逆転出来る手段は思いつかない。

 二度目の人生。前世は男で現在は女、戸惑う事も多い。

 私の場合、母親がクズで頼れなかったしね。

 勉強はそれなりに出来る。ギリギリ奨学生に成れる程度だけど……

 でも大学に行ったとして、将来何になると言うんだ?

 夢を持てない人間なのに?

 

 私は惰性で生きている。

 何も持たない、でも死んでないから、ただ生きる。

 そんな、ないないの女の子が私と言う人間だった。

 

 

 鬼を統べる首領?

 

 それは偶然だった。

 予定が狂ってスーパーの特売に遅れそうだったから、近道のつもりで迷い込んだ小道にソレは居た。

 見通しが良い田舎道の筈なのに景色が変わる。

 此処は何処だ?

 キョロキョロ辺りを見渡して見てしまった光景。

 人型の何かを右手で貫く男の姿。

 

「ひゅっ!?」

 思わず息を呑む。

「なんで、鬼が? アレ無残様だよね??」

 気付いたら声が出ていた。とは言っても、私は声量が小さいから、ボソッと呟いただけだったのに…… 

 

 くるりと振り向いた彼と目が合った。

「ヤバイ、ヤバイ、ヤバイ!?」

 カタカタと歯が鳴る。

 怖い、なんで無残様が居るんだ?? 私じゃ絶対、鬼には成れない!?

 無意味に死ぬ? 殺される? それは嫌だ!

「逃げなきゃ……」

 でも足が竦んで動けない。

 鬼とは限らない? 只のそっくりさん? でも、彼は普通じゃない! だって、人間の姿をした何かを滅ぼしてたもの!!

 

「うん? 僕に気付いた? そして怖がっている?」

 

 マズイ! バレてる!! 

 

「少し、質問するよ? 君が必要以上に僕を恐れるのは、僕が悪魔を滅ぼしたからかな?」

 

 動揺する私を見つめながら続けて言う。

 

「それとも、〝鬼舞辻 無惨〟を知ってるからかな?」

 

 ああ、私死んだ……そう思ったのは覚えている。

 正直ちょっと漏らした。

 その後、私は気絶したらしい。

 

 

 ガイア連合山梨支部

 

「連れて来て正解だったけどさ」

 

「スマナイ、だが無残を恐れるって事は、そうなんだろう?」

 

 話し合う声がする。

 意識が覚醒する。

 

 目を開けて、周囲を観察。

 逃げ道は……無いか。

 

「目が覚めたみたいだね。ようこそ星霊神社へ!」

 

 私を覗き込む少年と目が合った。

 

「ハオ様??」

 なんでシャーマンなキングが居るんだ??

 

「やはり転生者か……」

 無残様も居るんですか? 私オワタ \(^o^)/

 

 

 良かった……ハオ様も無残様もそっくりさんなだけらしい。

 原作まんまな性格じゃ無いし、無残様は鬼ですらない。

 

 高レベルな霊能者って事だけど、此処が女神転生な世界だって事実の前にはむしろ頼もしいまである!

 

 私も1レベルだけど霊能者らしい。

 今回の件で覚醒ってのをした様だ。

 マダマダ雑魚みたいだけれど。

 でも、レベルは上げれば良いんだし、何とかなるかな? なると良いけど……

 

 私達、転生者の才能は保障されてるらしく、努力は無駄には成らないと力説された。

 地道に努力が出来れば大成出来る。適性や性格もあるから、自分の望み通りにはいかないかも知れないが、自分に合った努力が続けられるなら、地位もお金も思いのままだそーだ。

「どうせ裏が有るんですよね?」

 

「裏って程の事はないさ! 弱い儘だとカルトや悪魔の餌に成るだけだからね♪」

 ハオ様改めショタおじの言葉にビビる。小市民を脅さないで欲しい……

「単なる事実だけど?」

 首を傾げる姿は愛嬌もあるし、カワイイのかも知れない。見た目だけだけれども。

 私程度で分かるのは、私じゃ理解しきれない大きな差がある事だけ。

 ショタおじが象なら、私はミジンコ位だと思えば良いのかな?

 格差は凄いが、鍛えて来た時間の差だし文句は無い。苛酷な戦いも経験しているみたいだしね。

 ただ、期待が重い。

 出来なきゃ死ぬだけ? 酷い話だ。

 只の小娘に無茶を言うものだ。

 

 いやまあ、前世での経験も含めれば、いい年の中年なんだが……

 でもさ、所詮は小市民な私に活躍は無理だぞ? 

 それに修行って言っても何をすれば良いんだ??

 

 レベル上げって戦闘すれば良いの?

 私が? 一人で?

 

 無理が有るだろ!

 

 

 装備以前の問題

 

「防具に武器が必要なのかな?」

 レベルは上げなきゃいけないっポイ。

 シキガミなるボディガードを用意して頂ける様だ。

「人間型、動物型、武器型なんかが主流らしいけど……」

 周りの目もあるし、同居人が増えるのは問題かも?

 

 なら武器型? 私が肉弾戦をするのか? これはよーく考えなきゃ不味いぞ。

 

 先ずは、適性を調べる所からかな? 日本刀とか銃はカッコいいけど、私が使い熟せるかは別の話だ。

 攻撃するなら鈍器の方が無難かも知れない。

 持ち歩く方法も必要になる。

 先人の知恵、金属バットが使い易いかもね。

 そこまで考えて、ふと思った。

 

「それ以前に、此処までどうやって移動すれば良いの?」

 山梨県の北端に住む私が富士山にある〝星霊神社〟に移動するのって距離もお金も馬鹿にならないんだけど……

 

 素直に相談したいけど、誰に聞けば良いのやら? 

 取り合えず事務員さんに質問してみよう。

 

 

 バイク乗りの熱い勧誘

 

 学校は止めたくない。奨学金関係で面倒な事になるし、高校くらいは卒業しておきたい。

 そうすると週末冒険者と言えば良いのか? 土日でレベル上げするのが無難になる。

 そこで必要になるのが移動手段と言う訳だ。

 

「移動手段ですか」

 腕を組んで考え込む美人さんは絵になるなぁ(思考停止)。

「普通に公共交通機関ではダメですか?」

 

「時間とお金の問題が……」

 苦学生なモノで、自由になるお金は少ない。

 田舎だと本数も少ないし、時間も3時間前後、お金も3000円位かかるのかな?

 これを毎週? 無理!

 

「泊まり込むって手段は?」

 出来るならやりたい。でも無理そうだ。

「奨学金受給者なので騒ぎになる可能性も……」

 女子高生の一人暮らし、市の職員さんやお巡りさんとも顔見知りだし、留守にし過ぎると失踪扱いに成りかねない。

「状況を説明すると、カルトに騙された少女にされちゃいそうで……」

 しかも、名前がガイアだぞ!? 絶対、胡散臭いって思われる!!

「あ~!」

 納得されちゃうのか……まあ残当かな。

「そうなると引っ越しも難しいですよね?」

 学校は続けたいし奨学金を打ち切るにしても事情が説明できない……

 黙って頷く。

 

「うーん、やはり自助努力が必要ですかね? 具体的には「バイクの免許を取ろうよ!」……」

 誰!?

「キノネキ、脅かさないで下さい」

「ゴメンネ、ちひろネキ♪」

 事務員さんの知り合いっポイ。

 

「ボクはキノって言うんだ。キノネキって呼んで欲しいな」

 小柄なボクっ娘さんだ。

 キノネキさんは修羅勢って呼ばれる強者の一員らしい。見た目は幼いけど私よりも年上、今年で20才だって。

「その制服、高校生だよね? 学年は?」

「二年生です」

「高校二年って事は16才になってるよね? じゃあバイクの免許を取れば良いよ」

 

 なるほど、移動時間はそれなりに掛かるけど、自分のタイミングで動けるし、お金もソコソコで済むかも…… 

 疲労は残るだろうけど、覚醒者なら問題無さそう?

 

「免許は原付二種は最低限欲しいかな? 普通自動二輪を取った方が良いと思うけどね」

 

 通学も楽になるし、良いアイディアかも?

 

「お金ってどれくらいかかりますか?」

 色々説明を聞く。初期投資はそれなりに掛かるけど、必要経費だろうか?

 免許代くらいは出せる。

 問題はバイク代だな? 安くても10万を切るって事は無いだろう。

 

 変に生活を変え過ぎてメシア教に眼を付けられるのも嫌だ。

 だけど、早急に実力を上げなきゃ不味いらしい。

 

 星霊神社に引き籠るのも手だけれど、ガイア連合はゆるーい互助会みたいなモノ。

 自分を救えるのは自分だけ。

 少なくとも、メガテン世界で備えずにノホホンと出来る程、達観してないし絶望もしていない。

 何もせず、惰性で生きてた人間の言葉だから説得力は無いかも知れない。

 でも、普通に死ねれば幸せな世界で、何もしないのは……コワイな。

 

 何処まで戦えるのかってのは不安だけど。

 やって見なきゃわからない。

 バイクも手に入れなきゃ。

 悩んでいたら、キノネキがこんな事を言い出した。

 

「うーん、じゃあ後輩さんに投資させてよ」 

 

 って、有難いけど、無条件に喜ぶのは早計だ。

 事務員のちひろさんが信用してるみたいだし、悪い人では無さそうだけれど……

 

「どういう意味ですか?」

「バイクはボクが用意する。カブだけどね」

 

 カブ? ホンダのスーパーカブか!

 

「そっ! カブなら古い車体を安く買える」

 ボロなら安いかも?

「古いカブなら付喪神に出来るヤツがあると思うしね」

 なんでもキノネキには思いの籠ったモノを付喪神に出来る霊能があるらしい。

「カブなら変に目立つ事も無いと思うよ、付喪神バイクなら終末が来ても動くだろうしね」

 

 ふむ……金銭的な負担は少なく済む? キノネキのメリットは何だ?

 

「ある程度、強くなったなら、ボクの相模原市緑区派出所を手伝ってよ」

 バイト感覚で良いから少しでも人手が欲しいとの事。

 

「わかりました、よろしくお願いします」

 

 あくまでも強くなったらの話。

 普通に10レベルも有れば戦力にはなるらしいし、シキガミの御陰で10レベル位は黒札なら問題無い様だ。

 戦いに適性が無い可能性もあるけど、無理なら仕方が無い。

 そんな条件付きで話を受ける。

 

「ところで君の事は何て呼べば良い?」

 

 そうだな……カブ主*2で名前が小熊だから……

 

「cub*3ネキでお願いします」

 

 私が想像もしなかった生活が始まった。 

*1
黒札の総数ってどの位なんでしょうね?

*2
スーパーカブオーナーの意味

*3
英語で小熊を意味する




思いつちゃったから仕方ないね……
バイク乗りが増えないなら、自分で書くしかないじゃない!

時間が空いたのはね、艦これが悪いんだ
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。