アウトドアがしたいのでオンラインゲームを始めようと思います 作:七篠言辺
一応、変な方向には行くけど、メイプルほどめちゃくちゃにする気はないです
(ぬかった…異世界だもんな…キャンピングチェアなんてものはなかったか)
まあ釣りができるだけいいかと切り替えながら初心者の森のすこし奥にある小さな湖に向っていた。
当然初心者の森はモンスターの沸くスポットでもある。現にここまでに数十匹ほどのモンスターが沸いていたが
(意外と使い勝手がいいな、釣り竿。)
ルアの振る
あるものは釣り針で首を裂かれ、あるものは首に巻き付けられた釣り糸で首を絞められ、あるものは一本釣りの要領で頭から地面に投げられた。
相手がモンスターだからこそ許されるような倒し方をされた子たちの躯を背後にルアは進む。すべては魚を釣るために。
(しかもなんかスキルゲットしたし。ラッキーと言えばラッキーなのかな)
ここまでの一連の下りで彼のレベルは5レベルまで上がっており、変な戦い方を繰り返した結果、【量才録用】というスキルを取得していた。
【量才録用 Ⅰ】
このスキルを所持している場合、本来武器判定ではないものを用いた攻撃をした場合、自身のSTR×スキルレベルのダメージボーナスが発生する
取得条件;武器ではないアイテムを使ってモンスターを10匹倒す
(便利なスキルっちゃ便利なスキルなのかな。あ、あれかな)
そんなことを考えながら森を進む。その姿が他者にどう映るかは考えずに
(お。ここが例の湖か。やっと着いたな)
なんやかんや10分ほど進んだ先にその湖はあった。
きれいな森の中で、そこだけ木が生えておらず、どこか神秘的な雰囲気を感じさせる場所であった。
このゲームにスクリーンショット機能がないことを口惜しく思いながらもさっそく釣りを始める。
鮎やニジマスに似た魚たちを釣り続けて二時間ほど。
釣りスキルがⅤまで上がってきた頃、それは起こった。
(!?、なんだ?ここ二時間で一番の大アタリだ…)
この二時間で一度も感じたことのない手ごたえがルアを襲った。
釣り竿ごと釣り師を湖底に引きずり込まんとせんそれに必死に抗うこと五分、ようやく魚影が見えてきた。
(な、なんてでかさ…さすがはゲーム…)
その大きさは異常で、目算で4~5メートルほど。その威厳は水面下ですら圧倒されるものである。
しかしその威厳も所詮は釣り針にかかった魚。最後には釣り上げられてしまった。
のだが…
(え?魚…か?これ?)
釣り上げられたそれは鯉のような見た目の魚の体に人の手足が生えており、
控えめに言ってもキモイと言って差し支えない見た目をしていた。
そんな彼?は当然怒りに震えた目でルアを見ている。
もちろんルアもタダでやられるつもりもない。
これがリアルなら逃走一択だが、此処はゲームの中。彼の手の中には
先に仕掛けたのは魚側。その巨体を生かした突進を仕掛けるが、射程はルアのほうが長い。その巨体が彼に届く前に彼の足を狙い釣り竿を振るう。
ルアの釣り針が魚の足を傷つける。結果魚はバランスを崩して倒れてしまう。
そうなってしまえば文字通りまな板の上の鯉である。ルアの持つ初心者のナイフでエラを傷つけ呼吸ができないようにする。
ゲームの中でそんなことをしたとして意味があるかは定かではないが、ルアの知る魚の弱点であることは確かである。
エラから刃をいれ、首の骨を折り…すぐに魚はポリゴン辺になり消滅した。
(ふう、驚きはしたけど何とかなったな。おや?)
魚を仕留めたルアが湖側に目を向けると、そこには宝箱が一つ置いてあった。
それを開けると中身は装備品一式だった。
【ユニークシリーズ】
単独でかつボスを初回戦闘で撃破しダンジョンを攻略した者に贈られる攻略者だけの為の唯一無二の装備。
一ダンジョンに一つきり。
取得した者はこの装備を譲渡出来ない。
【湖王の衣】
「DEX+20」
「破壊成長」
「湖王の加護」
【水面の証】
「AGI+10」
「DEX+10」
「破壊成長」
スキルスロット空欄
【蒼の潮】
「STR+15」
「破壊成長」
スキルスロット空欄
【湖王の加護】
「釣り」ボーナス+20%
「水泳」ボーナス+20%
「潜水」ボーナス+20%
水属性耐性+10%
(ナニコレ…強…ステータスの上り幅が高いし、湖王の加護?っていうスキルがうれしいな。釣りにボーナスがかかる…
っていうか此処ダンジョンだったのね)
そんなこんなでとてもいい装備を手に入れた彼はほくほく顔で街に戻ることになった
「たいへんだ!湖王がやられた!」
「まじか・・・あそこはダンジョン判定出すには釣りスキルがⅤ以上あって、かつ一人じゃないとダメだったはずだろ?」
「ああ。こんな序盤で釣りスキル上げてるような趣味人がソロで狩れるほど湖王は弱くない。あの巨体から繰り出されるタックル、隠しボスにふさわしい体力、さらに遠距離対策の趙火力水鉄砲。第二回イベントに向けて作ってる悪意シリーズとならぶキャラだったはずだ。倒したのはいったいなんてプレイヤーなんだ?」
「待ってくれ。いま出す・・・出た。名前はルア。レベルは7、プレイ時間は…5時間!?いったいどうやって湖王を倒したんだよ!?」
「おいおい、チーターか?勘弁してくれよ…」
「…いや、違うようだ。こいつ、量才録用を持ってる。湖王を釣り上げるまでに大ダメージを与えてたんだ。湖王は釣り上げられるまで攻撃できないようにしてたから戦闘開始した時点でもう瀕死になってる…」
「うわ、マジじゃん。こんなメタみたいなことあんのかよ…」
「とはいえ釣り竿をこんな使い方してるあたりPSもかなり高いようだし、仕方ないか…」
「もしかしたら新しいメイプルの出現か?」
「縁起でもないことを言わないでくれよ…」
「はぁ…今日も残業か…」
【NWO】またやばいやつをみつけた
1.名無しの大楯使い
変な奴を見つけた
2.名無しの槍使い
kwsk
3.名無しの弓使い
メイプルちゃん並みのやばい子がまだいるとは思えないんだけど
4.名無しの大楯使い
いや、さすがにメイプルちゃんほどじゃないけど、やってることはヤバい。
なんか釣り竿でモンスターをなぎ倒していく男を見かけた
5.名無しの大剣使い
いやどうゆうこと?
6.名無しの弓使い
釣り竿って武器じゃないよな?それでダメージ与えられるの?
7.名無しの大楯使い
知らんよ、って言いたいとこだけど、見た限りのことを書くぞ。
まず、俺がそいつを見かけたのは東の森な。そこのキラービーの素材が欲しくて森の奥に行ってたんだけどさ、
8.名無しの大楯使い
そこには釣り竿の釣り針でモンスターの首を切り裂いたり、モンスターを一本釣りみたいに地面に埋めたり釣り糸で窒息死させたりしてるやつがいた。
9.名無しの槍使い
意味わかんなさ過ぎて受ける。
10.名無しの弓使い
でも釣り竿使って敵を倒せてるあたりなんかそういうスキルがあるのかも
11.名無しの短剣使い
情報が少なすぎるな。まあ強いみたいだしそのうち情報も出てくるだろ
12.名無しの刀使い
まあそれを待つのが賢明か
13.名無しの大楯使い
じゃあそういう感じで彼も見守っていく感じでいいかい?
14.名無しの槍使い
いいとも~
15.名無しの弓使い
いいとも~
16.名無しの短剣使い
いいとも~
凪「え、なんか俺のこと書かれてる…」
リアルルアくんは結構掲示板とか使うタイプです