ベル君のエロ本を書くのは間違っているだろうか? 作:リーグロード
流石にこの表現はマズイだろうと感じたら、誤字報告とかお願い致します。
夢を見た。夜の街にて、兎と夢を見る女が色欲にまみれた、不埒な本が売られている。
そんな夢のお告げを受け、不安を抱えつつも一人で歓楽街へ足を運んだ。夢で見た光景を頼りに、欲望渦巻く歓楽街を進み続けると、娼館の少ない一角にたどり着く。 その奥のスペースに、探し求めていたものがあった。
「あら、いらっしゃい」
「っ、あの、その本……」
「ん?君、もしかして、
「捕まえ?いえ、その、夢のお告げがありまして」
夢で見た通り、簡易的な机の上には新刊と書かれたポップが立ち、自分とベルがキスしそうな距離で描かれた表紙の本が並んでいた。
他にも色々な女性と関わっているベルの本があったが、カサンドラは自分が描かれている本を恥ずかしそうに指差して購入した。
「はい、毎度ありがとうございます」
「あの、その、これを描いたのはもしかしたあなたなんですか?」
「そうだよ。まあ、勝手にモデルにしたのは悪いと思うけど、著作権なんてないんだし、有名税ってことで、ここはひとつ──ね♪」
「はぁ……」
よく見れば灰色の髪と黒装束という怪しい見た目ではあるが、顔をよく覗き込むと、女の自分ですら少し見惚れてしまいそうな美貌を持つ彼女の茶目っ気な態度に、思わず呆気に取られて空返事してしまう。
彼女は、そんな返事もお構い無しに、ひらひらと手を振って見送ってくれた。
夢で見たものを手にし、ホームに帰宅した後は、ベッドで横になりながら本を開く。
『ついに、出来た……あの鈍感馬鹿なミアハ様を……イチコロにする薬が……』
冒頭では、怪しい魔女のような表情を浮かべた団長のナァーザさんが、手にした薬を眺めながらブツブツと呟いていた。
「何やってんですか、ナァーザさん」
勿論、これがあの怪しい彼女の妄想本であることは承知しているのだが、普段の団長とミアハ様の関係を見ていると、あながち起こり得ない未来ではないと苦笑してしまう。
『後はこれを……ミアハ様に飲ませる……だけ!』
そして、出来たピンク色の薬をポーションの容器に入れて、それをミアハ様に飲ませる為に早速行動に移していた。
ただ彼女が持っていったのは1本のみ、完成して出来上がった薬は2本分あったのだ。それを、入れ違いに帰ってきた自分が見つけて手にしたところでストーリーは始まった。
『あ……あの、ポーションはありませんか?』
『べ……ベルさん!?どうしたんですか、その傷は!?』
『ちょっとダンジョンで強いモンスターに遭遇しちゃって』
右肩から血を流すベルに、慌てた自分は手に持っていたものをポーションと間違えて飲ませてしまった。すぐにベルさんがこれはポーションでないと気付き、棚にあったポーションを買って飲むことで傷は癒えた。それで済めばよかったが、変なものを飲ませたお詫びにと紅茶やお菓子でもてなしているうちに、ベルさんの体に異変が起こった。
『っぐ!?はぁっ──!!?』
『ベルさん!?』
「うえぇっ!?何この展開!?」
飲んでいた紅茶のカップを床に落とし、胸を押さえるベルさんに慌てて駆け寄る。
まさか、さっき飲ませた怪しい薬が実は毒だったのではないかと、顔を青褪めさせていると、ベルがトロンとした顔でしがみついてきた。
『おかしいんです、カサンドラさん。なんだか……僕、急に体が熱くなっちゃって、胸もこんなにドキドキする♡』
『ええっと、すぐに解毒用のポーションを……っ!?』
視線がベルさんの股間に集中する。そこには、ズボンの上からでもハッキリと見える盛り上がったソレの形が浮き彫りとなっていた。
ベルさんの症状といい、膨らんだアレといい、さっき飲ませたのが媚薬効果のある薬だと理解する。
「べ……ベルさんのアソコ──っ」
無意識にゴクリと喉を鳴らし、焦る気持ちを抑えながら、ゆっくりとページをめくった。そこには、顔を赤らめ荒い息をつくベルさんをベッドへと移し、少しでも楽になるよう胸元を緩めて横たえる様子が描かれていた。
『あっ!?』
横にさせたことで、ベルさんのズボンを窮屈そうに押し上げるソレがよりハッキリとし、自然と手がベルさんのズボンに伸びる。
頭の中でこれは介護と何度も言い訳を繰り返す自分の姿に羞恥心を湧かしながら、本を読む手が止まらない。
『っ、これがベルさんの……!?』
見開きページで窮屈なズボンから解き放たれて現れたのは、アルミラージの皮を破って飛び出したミノタウロスだった。
無垢な少年の顔に似つかわしくない堂々たるソレに、本の中の自分と重なったように息をのむ。
『カサンドラ……さん。見ない……でぇ……!!』
『……ゴクッ、だ……大丈夫です、ベルさん。わ……私が責任をもって、治療しますから』
覚悟を決めた表情でおっかなびっくりと、指先でちょんちょんとベルさんのベル君に触れる。
その度に、ベルさんの体が跳ねるように反応し、その感度の良さに好奇心を刺激された。
『い……痛くないですか?』
『──っ♡』
「噓、噓ぉ、えええっっっ!!?」
介護なんて名ばかりな行為に移る本の中の自分に、思わず声を上げた。
バタバタとベットの上で一通り暴れまくり、そしてまた恐る恐る続きのページをめくる。
『んしょ、んしょっ♡』
『カサンドラさん、僕……もうっ……♡』
「────っ!!」
とても初めてとは思えないというか、自分じゃ決して出来ないような手つきでベルさんのベル君を慰める本の中の自分に、声にならない声を漏らす。
『ん゛ッッ!!♡』
『きゃあっ!?』
「これが、ベルさんの──」
少年の白い髪と同じ色の液体がスプラッシュし、本の中の自分がベトベトに汚れてしまう。
別に現実の自分は汚されてはいないというのに、この本を読んでいるだけで、その生々しさにドキドキと胸が高鳴った。
しかし、一度達したにも関わらずベルのモノはまだ元気で、そのまま本の中の自分がベルさんの服を脱がし始める。
『これ以上は服が汚れてしまいますから……』
『すみません、カサンドラさん』
お互いに服を脱ぎ捨て、ベッドの上、若い男女、裸で向かい合うシチュエーション、何も起きないはずがなく……。
最初に動いたのはベルさんで、緊張して動けなくなっている自分の肩を掴んで抱きしめるように押し倒した。
そして、まるで獲物を前にした獣のように鋭い目つきで本の中の自分を見つめながら、ベルさんはゆっくりと唇を近づけて──。
「あっ、ベルさんとキス。……いいな」
本の中の自分に小さな嫉妬心と、好きな人とするキスへの憧れを口にする。
そうして、ベルさんが唇を近づけると、本の中の自分は観念したように目を閉じる。そして唇と唇が触れ合う瞬間をしっかりと見つめ──られなかった。
「あわわわ……!!」
思わず本をパタンと閉じてしまう。先程の介護のシーンはまだ現実離れし過ぎてギリッギリ耐えて見られたが、いざ始まったキスシーンは現実感が強すぎて直視するのに耐えられなかった。
一度閉じた本をどうしようかと唸りながら悩んだ末、思い切ってもう一度だけ読み進めることにした。さっき閉じたページの次あたりを開き、薄っすら閉じた瞼をゆっくり持ち上げて、内容を確かめる。
『んっ♡カサンドラひゃん♡』
『あむっ♡ベルひゃんっ♡』
そして、覚悟を決めて目を開ければ、そこには濃厚なキスシーンが広がっていた。それも1ページに何コマにも渡って、角度や体位を変えてのキスシーン。
やがて、2人満足して唇を離すと、そこには互いの唾液で繋がった橋が架かり、お互いに呼吸を思い出したように息を荒げていた。
『(あれっ、なんだか私もすっごく胸が……?あっ、そうか、ベルさんの吐息にあのピンク色のポーションの残り香があって、催淫効果がキスした私にも……)』
「キスしただけでも効果が伝播するなんて。ナァーザさんがこれを見たら本当に作ってしまいそう……」
団長であるナァーザが知れば目を輝かせながら、実用性と店の利益、法には触れないけれど、何かしらに抵触しそうなリスクを天秤に掛けた上で作り上げる姿がありありと浮かぶ。
『あの、ベルさん。私……初めてなので、や……優しくしてください……♡』
『わ……分かりました。僕も、その、初めてだから上手く出来るか分かりませんけれど、い……痛くしないように努力します』
「ほぇっ!?し……しちゃうの!?」
ベッドの枕を抱きしめてお願いする自分の姿と、足を広げさせて覆い被さるベルさんの姿に、ドキドキと胸が高鳴る。
今にも恥ずかしさやら何やらで限界突破しそうになりながらも、本の内容に目が釘付けになって意識を手放すことなく読み進めた。
『力……抜いてください……』
『……っく……うっ♡』
「は……はいっちゃった」
未だ純潔の乙女の証明たる膜があるというのに、本の中の自分はそれを脱ぎ捨てて喪女から卒業している。
その事にモヤモヤしたものと同時に、本の中とはいえ、ベルさんに愛されている。その事実に興奮と嬉しさを感じながら、ページをめくる。
やがてベルさんの腰が動き始めると、本の中の自分はまるで娼婦のような嬌声を上げた。お互いに初めてだからなのか、媚薬によって感度が倍増しているからなのか、ナメクジのようなノロノロとした動きで愛し合う。
『……カサンドラさん。もうっ♡』
『ええ、大丈夫です。今日は安全な日ですから……♡』
腰を引いて抜こうとしたベルさんを逃がさんと、足を絡ませて無理矢理に密着する。
やがて、限界を迎えたベルさんが奥に大量のスプラッシュを決める。
『はぁ、はぁ、沢山出ましたね♡』
「こ……こんなに出されたら、デキちゃうんじゃ?」
ジュンと湿ってしまったアソコに意識を向けると、腹の底がベル・クラネルの子を欲するようにキュン♡と鼓動したように感じた。
もう終わりかと思うが、まだページは続いている。ページをめくると、まだ元気いっぱいなベルさんのベル君にうっとりとした顔を浮かべながら、二回戦をおねだりする本の中の自分の姿。
次のページには一度経験したからか、今度は発情した兎のような動きでチョメチョメしまくって私を堕とすベルさんのカッコイイ姿が描かれていた。
最後には、薬の効果も切れたのか、ミノタウロスだったソレが少年らしいアルミラージに落ち着いて、お互いに抱きしめ合ったまま眠るという結末に終わる。
「す……すごかった……」
薄い本なのに内容があまりにも濃く、読み終える頃にはすっかりのぼせてしまった。少々マズイ状態になった下着を履き替えようとベッドから立ち上がり部屋を出ると、玄関の扉を叩く音が聞こえた。お客さんだろうかと思い、慌てて乱れた髪や服を整え、訪問者を確かめるために扉を開けた。
「はぁ~い」
「あっ、やっぱりここだ」
扉の先に居たのは見覚えのない女性が立っており、私の顔を見るなり笑顔で訊ねてきた。
「あの、ここに男を発情させるピンク色のポーションって置いてますか?」
何気にナァーザさんの風評被害になってしまった。
だって、ダンメモでも若返り薬作っちゃう人だし、これぐらいは……ね?
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