ベル君のエロ本を書くのは間違っているだろうか? 作:リーグロード
後の世で“大抗争”と呼ばれる戦いは、オラリオ側の勝利で幕を閉じた。
その勝因として、ヴァレッタとオリヴァスの重傷、そしてザルドとアルフィアが毒と病で予想以上に衰弱していたことが挙げられる。
その原因が何なのか、誰の記憶にも残っていないけれども、爪痕だけはしっかりと残った。
「これが、大抗争で急に現れたとされる謎の本……」
正義の女神アストレアの手には、『アルフィアママの性教育』と題された本が握られていた。
もしこの場に眷族がいたなら、こんな本はアストレア様の目に触れさせまいと取り上げられていただろう。だが、今ここにいるのはアストレアのみで、眷族たちは街の復興支援に出かけている。
だからこそ、彼女たちがホームに戻る前のこの隙に、その本へ視線を落とし、静かにページをめくっていく。
『ねえ、ママ。僕どうしちゃったの?』
『ふふ、心配するな。ママがしっかり治してやるからな♡』
「これが、あのアルフィア?」
不安がる息子?をベッドに座らせ、下半身を露出させて口元に笑みを浮かばせるアルフィアの姿は、とてもではないがアストレアの知るアルフィアの姿とは似ても似つかない。
もう一冊、『ヘラファミリアの女~お前がパパになるんだよ~』という題名の本があったが、アストレアはそちらも気になりながら、ひとまずこの一冊を読み切ろうとページをめくる。
『どうした?もう7歳になったのに、まだママのおっぱいが欲しいのか?』
『う〜……』
『まったく、しょうがないやつだな……』
「ぐふっ!!」
幼さ全開の顔で恥ずかし気に、それでもアルフィアの少しだけバスタオルをズラして出した胸に吸い付くベルの姿に、思わず尊さにやられて口から血を噴き出しそうになる。
内なる母性がアストレアの中で暴走し始めているのだ。もしこれを読んでいるのがデメテルだったならば、頬に手を当てて、「あらあら、まあまあ……」と舌なめずりしそうな顔をしていただろう。
それほど、白髪赤目のウサギっぽいショタはショタコン属性を
『ほれ、甘えん坊め。限界が近いみたいだな……。我慢せずに、いっぱい私の手の中に出すといい……』
『ん~♡あうぅ~!!♡』
『ほ~ら、ビュービュー♡』
頭とアソコを撫でられながら味わう初めての快感と白いミルクを漏らしてしまった事実に、ベルは涙目になりながら、アルフィアママに甘えてすがる。
そんなショタの初めてを知った顔でしか得られない栄養素があるみたいな顔で、アストレアは無意識のうちに拝むようなポーズを取っていた。
「はっ!?いけない、私は何を──?」
まさか、神でありながら誰かに拝むなんて行為をしてしまったことに驚きつつも、その手は本を離そうとはしなかった。
アストレアは、次第に大抗争に残った謎を解き明かすという目的から、いつの間にか純粋に本を楽しむ方向へと移っていることに気づいていない。
ドキドキとショタの良さを詰め込んだ本に夢中になりながら、次のページを開く。
『あ……あのね、まだアソコがむずむずしちゃって、その……』
『ふふ、分かっている。ちゃ~んと、私がこっちでいい子いい子してやろう……』
バスタオルを脱いでモロだしになった胸を寄せながら、ベルの少年らしからぬサイズのソレを挟んでいい子いい子する。
それを見て、アストレアもまた自分の豊満な胸を両手で抱え、ちょっとだけ本の中の少年を甘やかす自分を想像する。そんな想像しただけで、アストレアは自然と幸福な気分になってしまう。
そして、そんな幸福な気持ちと共に、溢れそうな母性本能が自分のことをママと言って甘えてくるベル君の記憶を捏造してしまう。
「うふふ、まったく、ベルったらいつまでも甘えん坊さんなんだから……って、違う違う!しっかりしなくちゃ!?」
アストレアは、自分の頭が少しずつおかしくなっていることに気づき、頬っぺたを叩いて正気を取り戻す。
「う~ん、けど、私がママだったら、眷族のみんなはお姉ちゃんかしら……。そしたら、母子相姦ならぬ、姉弟相姦もありかしら……?」
アストレアの妄想は、ますます暴走していく。正義の女神とはいえ、神は神。面白ければ、自らの司るものに大きく反しない限り、わりと大ざっぱな倫理観なのだ。
そうして、暴走する気持ちをなんとか落ち着かせながら、アストレアは本の続きを読む。
『腰が浮いてきているぞ。もうしーしーしちゃいそうか?♡』
『あうぅっ!!♡もう出ちゃう!ママ!ママァ!!♡』
たっぷりアルフィアの顔面を汚すほどの量をお漏らししちゃったベルは今度こそ、恥辱と汚してしまった罪悪感で泣き出してしまう。
そんなベルをバスタオルで汚れを拭きとった自身の胸に抱きかかえて、よしよしとあやすアルフィアの表情は慈愛に満ちていた。
無表情で傲岸不遜な態度な彼女らしからぬ姿に、アストレアはアルフィアに本当に家族がいればこんな顔をしたのだろうかと考え込む。後ついでに、いっぱい出して泣き出しちゃったベルきゅんが可愛くて、思わず荒い息が自然と漏れてしまう。
そうして、泣き止んだベルを再びベッドに座らせ、その横に座ったアルフィアが、ベルの耳元で囁く。
『あれだけ出しておいて、まだ元気なのだな。よし、それじゃあ、もっと気持ちいいやり方を教えてやろうか?……ふふ、そう聞いて嬉しそうに尻尾のようにブンブンと振り回すとは、スケベな赤ちゃんだな♡』
『ちがっ!?これはその……ママが、ママがぁ♡』
『よしよし♡そうだな、ママが悪いんだものな……♡』
いよいよ家族の禁断の愛に発展するのだろうかと、アストレアは期待の目でページをめくろうとしたその時だった。
「ただいま帰りました~!!」
「っ!!?」
咄嗟に本をベッドの中に隠し、アストレアは何事もなかったかのように、玄関に移動する。
「あら、おかえりなさい。随分と早かったのね?」
「……?いえ、いつも通りだと思いますけれども」
そう言われて時間を確認すると、確かにもうみんなが帰ってくる頃だった。どうやら思っていた以上に、あの本に夢中になっていたらしい。
アストレアは内心少し反省しつつ、街の復興支援を頑張って帰ってきた眷族たちに労いの言葉を掛ける。眷族が戻ってきた以上、あの本をホームで読むのはまた今度にするしかない。
「まあ、楽しみはとっておくものよね」
「?アストレア様、何かいいことがありましたか?」
「いいえ。それよりも、みんなが帰ってきたなら、夕食の準備をしなくちゃね」
「ええ、任せてください!腕によりをかけた料理をお出しします。──ライラが!!」
「私かよ!?って、まあ、団長に料理させた飯なんざ、アストレア様に食わせられねえからな」
「流石はライラ。私のことをよく分かってる!!」
「もう、アリーゼもライラに頼るばっかりじゃなく、少しはお料理の腕を磨きなさい」
「えへへ、はーい!」
アストレアは、眷族たちの楽しげな会話に微笑みつつ、夕食の支度を手伝う為にキッチンに移動する。
次回はようやくヘルンさんの本。
まあ、作者はヘルンさんって超絶ヤンデレキャラという認識しかなくて、ちゃんと書けるか不安ですけれど、頑張ってみます!