ベル君のエロ本を書くのは間違っているだろうか? 作:リーグロード
今、オラリオでは衣装文化に革命が巻き起こっている。その原因はとあるシリーズ本で、そこに描かれた扇情的という言葉すら生ぬるいほどのドスケベ衣装が多くの人々の目を奪った。
その代表が、改造ウェディングドレスの『生き恥ウェディング』と、マイクロビキニをアレンジした『デンジャラス・ミノタウロス』の2つだ。
そして今日、ここにさらにもう一つのドスケベ衣装が追加される。
新刊として売りに出された本のタイトルは【兎の家族】という、リュー・リオンとベル・クラネル、そして、その子供らしき2人にそっくりの兄妹の姿が描かれてあった。
「というわけで、買っちゃった!」
ニコニコ笑顔のシルが本を抱えて現れた。リューは慌てて逃げ出した。
しかし、クロエとアーニャに回り込まれてしまった。
「HA☆NA☆SE!!」
「こんな面白そうなこと、逃す手はないニャ!」
「リューも観念するニャ!どうせ相手は白髪頭ニャんだし、おミャーにとっては役得だろニャ!」
必死の抵抗で逃げ出そうとするリューだが、娯楽に飢えているクロエとアーニャのコンビによって、無理矢理にシルの座るテーブルに着席させられる。
「そんなに逃げようとしなくても……。それに、リューとベルさんの子供が描かれていて、どっちもすごく可愛いんだけど、リューは見たくないの?」
「────っ!?」
シルの誘惑めいた言葉に、逃げようとしていたリューの抵抗がみるみる弱まっていく。苦悶と葛藤が入り混じった表情からも、シルの説得に心が揺れているのは明らかだ。
そんなリューに、シルはそっと耳元に顔を寄せ、囁く。
「ちなみに、2人の子どもは双子で、男の子がアル、女の子がリュールゥって名前だよ」
「──っああ、もう!読めばいいんでしょう!読めば!!!」
「「やったニャ!」」
「アホらしいと言うべきか、恐ろしいと言うべきか……?」
シルの口車に乗せられたリューは、観念して本を手に取った。
それを見て、クロエとアーニャは勝ったとばかしにハイタッチを交わし、それを少し離れたところで見ていたルノアがどっちの反応をすればいいのか、と微妙な顔をしている。
まあ、そんな澄ました態度を装いながらも、ルノアはさりげなく同じ席に腰を下ろしている。
『ただいま帰りました。あれ、リュー。アルとリュールゥは?』
『お帰りなさい、ベル。2人は今日はヘスティア様に預かってもらってますよ』
ダンジョン帰りなのか、所々汚れているベルが帰宅すると、エプロン姿のリューが出迎える。
そして、子供たちはヘスティアに預けていると聞くと、それがどういう意味かベルはハッと気付く。
『ですから、今夜は家には私たちだけですよ♡』
普段のリューじゃ絶対に見せない、妖艶な笑みで微笑みながら、唇に指を一本当てる。
その仕草に、ベルはドキリとしてしまう。
「ああもう!やっぱり、こんな展開にぃぃぃ!!!?」
「い……色っぽいニャ!?なんというか、スケベな人妻感が半端じゃないニャ!」
「りゅ……リューが白髪頭の番になっちまっているニャ!?」
「うふふふ……、本当になんで私のこういう本は出してくれないんですかね?」
「そういう闇漏らしてるところが怖いからじゃね?」
頭を抱えて叫ぶリューの隣で、クロエとアーニャは思っていた以上にリューがエロい人妻として描かれていたことに驚愕する。
そして、その横でシルは黒い笑みを浮かべており、ルノアがそれにツッコミを入れる。
『今日もお疲れ様です。もうお風呂は沸かしてあるので、先に入ってください』
どうやら、ベルがダンジョンに帰ってくる間にリューは風呂の用意をしてくれていたらしい。
ベルが装備を外してお風呂に入ると、後からバスローブ姿のリューが入ってくる。
『お背中流しにまいりました。旦那様♡』
そう言ってリューはベルの背中に、その豊満な胸を押し付けて、泡立てたタオルで優しく背中を洗い始める。
リューの胸が背中で潰れる感触に、ベルはドキリとしてしまう。
そして、その反応を楽しむように、さらにリューがベルの耳元に口を寄せた。
『今はまだ我慢してくださいね。ちゃんとベッドでベルが好きな物を用意してますから♡』
その破壊力抜群の殺し文句に、タオルで隠されたベルのゼウス棒が戦闘状態へと移行する。
「わあぁぁぁ!!は……ハレンチだぁ!!こんなの私は絶対に言わないぞぉ!!?」
「っと言いつつも、実際に少年と結婚したら、こんな風に爛れた性活をするんじゃニャいか?」
「クロエ!!貴様ぁぁぁ!!!」
「うニャぁ!?冗談ニャ、冗談!!!」
からかった結果、ガチギレ一歩手前まで怒ったリューにビビッて、クロエはシルの背後に逃げ込んだ。
『先に寝室で待っていてくださいって言ってたけど、何を用意してるんだろ?』
そわそわとベッドに腰掛けながら、腰に巻いたタオル一枚の姿で待機する。
やがて、寝室の扉が開くと、リューがバニースーツを着て現れた。……いや、よく見ればそれは通常のバニースーツとはこの真逆で、肩や腕、足は覆われている一方、股間から胸までが丸出しというとんでもない格好となっている。
『ふふ、アルとリュールゥが生まれてからご無沙汰だったので、ベルが大好きそうな兎さんの格好でご奉仕しようかと♡』
『──リューさん!え、エッチすぎます!!』
腰に巻かれていたタオルが一瞬にして吹っ飛び、アソコの血管が浮かび上がるほどに興奮したベルがリューへと飛びついた。
「こ、殺してください……」
「いかんニャ!?あまりのショックにリューのメンタルがズタボロニャッ!!?」
「これじゃ、また神様たちの玩具に……。お労しやリュー」
虚ろな目で殺してと懇願するリューに、クロエとアーニャは同情した。
『──ウサギさん!!♡ウサギさん!!!♡♡』
『はいはい、まずは準備が先ですよ♡』
興奮し過ぎて、ベルが幼児退行してしまっている。
リューはそんなベルをあやすようにしてベッドへ寝かせると、その横に添い寝する。そして、ベルの右手を取ると自分の胸に当てさせた。
「これは、い……今まで以上の背徳感というか、罪悪感というか……」
「え~、そうかな?まあ、これはさすがに刺激が強すぎるものね」
ルノアは幼児化するベルとエロすぎる人妻の貫禄を魅せるリューの絡みにドギマギしている。
そして、シルはというと、リューの意外な攻め手に興奮し、こんな風にベルが興奮するのなら、今度オーダーメイドでリューが着ているのと同じ逆バニースーツでも作ってもらおうかなと思案する。
『上手上手♡それじゃ次は、3人目の子作りのお時間ですよ♡』
前準備をしっかり終わらせたリューとベルはお互いの限界寸前の秘部をくっつける。
「はぁ!はぁ!はぁ!」
「もうこっちも限界だニャ!」
「鼻息が荒すぎてまともに呼吸出来てるかニャ?」
怒りと興奮でまともに言語を話せる状態じゃないレベルまで来ているリュー。
その隣で、クロエとアーニャはリューの限界が近そうだと判断する。
『っっ!!♡べ……ベルの!?♡いつもよりすごいっ!!?♡』
『りゅ……リューも、いつもよりすごく熱くて、刺激が強いっ!!♡』
お互いに力一杯に抱きつき、吐息が湯気になるほどに熱く
そのままお互いが更に力を込めて抱き合うと、ビュ~♡ビュ~♡という効果音と共に、痙攣した様子が描かれる。
「──コロス!アノオンナ!!!」
「リューが怒りのあまり片言脳筋みたいな口調に!?」
「ニャニャニャ!!今のリューは、ゴライアスよりもおっかないニャ!?」
リューのあまりの怒りに、クロエとアーニャが恐怖する。
その怒りは黒いオーラを放っており、正義の眷族とはとても思えない殺意に満ちた波動を纏っている。
「もぉ~、リューったら、そんなに怒っちゃダメよ。そもそも、ベルさんとこんなにイチャイチャラブラブしてるのを描いてもらってるのに、それに怒るっていうのがねぇ──」
「「「「──ッ!!?」」」」
嫉妬と共に漏れ出る神威が、怒り狂うリューの殺意すら圧し潰し、クロエ、アーニャ、ルノアも巻き込んで黙らせる。
怒れる乙女の格の差が、一瞬で浮き彫りになった。
「それじゃ、まだ続きがあるようだし、続きを読みましょうか?」
「「「「は、はい(ニャ)……」」」」
今のシルに逆らえる筈もなく、大人しく本の続きを読む。
『ねえ、リュー。もう一回!』
『もう復活したんですか?すっかりこの衣装がお気に入りになったのですね♡それじゃ、次は私が上に乗りますから、寝転がって楽にしてください』
一度発射したというのに、もう既にバベルの塔が如くそびえ立つベルのゼウス棒にリューが自らの意思で合体しにいく。
『ん……、やっぱり大きい♡でも、もう馴染んでベルの形になっちゃいましたから、すんなり入っちゃいますね♡』
『──あっ、すごっ……♡リュー!好き!大好き!!愛してる!!!♡』
『っ!?♡ええ、私もベルの事が大好きですよ♡ほら、ぴょんぴょん♪』
ベルからの愛の告白に気を良くしたリューがベルの上でジャンプして動きを速める。
粘液がぶつかり合う音と、ベッドが軋む音が鳴り響き、漫画の中で2人がどれだけ激しい動きをしているのか、その描写だけで想像させられる。
そうして、先程の1発目よりも大きく長いビュ~♡っという効果音と共に、リューが白目を剥いて痙攣している姿が描かれる。
それと同時に、リューのお腹の中が透けて見え、リューの卵にベルの子種が群がっている描写が描かれ、無事にヒットする過程まで見せられた。
そうして、最後のページではベルと子供2人に囲まれた妊婦となったリューが幸せそうな笑みでお腹を撫でていた。
「────……」
「ダメニャ、こいつ気を失ってやがるニャ!?」
「放っておくニャ!どうせそのうち目を覚ますニャ!」
「にしても、この本描いてるやつ、リューに変態的な衣装着せすぎだろう?」
「まあ、それだけリューがその衣装を着てベルさんとS○Xするのがお似合いってことなんでしょうね」
気絶したリューを放置するクロエとアーニャ。ルノアは、このエロ漫画を描いている作者に対しての感想を呟きつつ、シルが暗黒微笑を浮かべながら、リューの介抱をする。
そんな酒場の仕事終わりの一時を過ごしているなか、オラリオの水面下で新たなドスケベ衣装である逆バニースーツの制作が進められているとか……。