ベル君のエロ本を書くのは間違っているだろうか?   作:リーグロード

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初の3P本の執筆に時間掛かった。



酒場の問題児二人。ただし最強の可愛さ。

 

「アーニャだニャ!」

「クロエだニャ!」

 

 ここ最近、お金がない。理由は単純。飲んで食って、ギャンブルにハマったからだ。

 勿論、バカ2人の自業自得なのでお金を貸す者もいる筈もなく、ミア母ちゃんも給料の前借りを許す筈もなかった。

 

「ヤバいニャ!このままじゃ、次の給料日までじゃが丸君1つ買えない極貧生活を送るしかないニャ!」

「どうするニャ!?おミャーが必ず勝てるって言うから賭けたのに、負けてしまったのニャ!」

 

 家は店に住み込みで、食事も賄いがあるおかげで飢える心配こそない。

 それでも、財布の中身がすっからかんな現実はどうにもならない。

 

 我慢という言葉とは縁のない2人は、早くも何か一発逆転の手はないかと頭をひねっていた。

 そんなとき、クロエがふいに顔を上げ、何か思いついたように指を鳴らした。

 もしかして、良いアイディアを思い付いたのか?と期待の目を向けるアーニャにクロエは満面の笑顔で言った。

 

「ニャッフッフ!すっかり忘れていたニャんけど、今のオラリオには少年のエロ本がバラ撒かれているニャ!そして、その中の本にはミャーやおミャーが勝手にモデルに使われているニャ!」

「はニャ?それがどうしたんだニャ?」

「アーニャは鈍いニャ。世の中には使用料という言葉があるのニャ!勝手にミャー達を使った分のお金を根こそぎ奪ってやるのニャ!!」

「おお!!それはナイスアイデアだニャ!!……でも、どうやって奪うのかニャ?相手はあの兄様でも捕まえられなかった逃げ足の速さの持ち主ニャよ?」

 

 そんなアーニャの疑問に、クロエは不敵に笑った。

 

「確かに、あの逃げ足で逃げられたら追いつけないニャ。しかし、猫の狩りは追うだけにあらず!獲物が自ずと近づいてくるまでジッと息を潜め、相手が油断した所を狙うのニャ!そして、獲物が近づいてきたら──ガブリだニャ!!」

「おお!流石はクロエだニャ!頭いいニャ!」

「そうと決まれば、早速行動開始だニャー!!」

 

 2人は意気揚々と店を出ると、そのまま歓楽街に走り去っていった。

 ちなみに、この計画が成功しようが、失敗しようが、仕事をサボったことには変わりないので、ミア母ちゃんからゲンコツを貰う未来が待っている。

 

「運がいいニャ!最近は本を卸売りしていて、本人は滅多に人前に姿を現してニャいようだけれど、今日は偶然にも本人が直接売ってるらしいニャ!」

「ミャー達はツイてるニャ!ギャンブルの負けを取り返すぐらい、金を巻き上げてやるニャ!」

 

 言っていることだけ聞けば完全に強盗のそれだ。

 だが、勝手に自分達をエロ本のモデルにされた以上、正当性がどちらにあるかは明らかにアーニャ達の側だ。

 

 ……動機が、酒とギャンブルで金をスッたせいという救いようのない理由なのは、ひとまず置いておくとして。

 

 歓楽街を歩き続けていると、前を行くクロエがふいに足を止めた。

 気配を殺すように角からそっと顔を出し、そして小さく頷く。

 ──どうやら、目的の人物を見つけたらしい。

 

 

「いいかニャ、ミャーが後ろに回るから、アーニャは合図を送ったら飛び込むニャ!!」

「ラジャーだニャ!!」

 

 元暗殺者としての技量を惜しみなく発揮し、クロエは影のように対象の後ろへと回り込んだ。ここまでで対象に気づかれた気配は一切ない。

 

 角から様子をうかがっていたアーニャに、クロエが素早くハンドサインを送る。

 合図を受けたアーニャは、弾かれたように飛び出した。

 

「覚悟するニャ!!」

「おミャーの稼いだ金、全部ミャー達の慰謝料として貰ってやるニャ!!」

 

 本当にどちらに正当性があるのか分からなくなるセリフを叫びながら飛びかかる2人。

 だが、襲われた本人は一瞬ギョッと目を見開いたものの、すぐに足元のビンを掴み取った。

 

 次の瞬間、ケタ外れの俊敏性で身体をひねり、前後から迫る2人の顔めがけて、ビンの中身を豪快にぶちまけた。

 

「ふニャ!?この匂いは──!!?」

「マタタビ酒の匂いニャ~♡」

 

 さっきまで鋭い目つきで獲物を狙っていた2人は、マタタビの香りにやられた瞬間、フニャフニャの猫顔へと変貌した。

 

「あ〜、神様へのお土産だったけど……役に立ったし、ま、いっか」

 

 こんなところで長居は無用とばかりに、販売中だった新刊を急いで纏めて逃げ去った。

 その後、しばらくしてマタタビ酒の酔いから醒めた2人は、対象に逃げられた事に気がつき、地面を叩きながら悔し涙を流して「金を奪い損ねた!!」と地団駄を踏んだ。

 

「逃げられちゃったし、もうしばらくはアイツも顔を出さニャいだろうから、もう帰るかニャ」

「そうニャね。……んニャ?」

 

 何の成果も得られず、しょぼくれた顔で帰ろうとしたアーニャの視界に1冊の本が落ちていたのを見つける。

 興味本位で拾い上げると、それはさっきのあの女が落とした物だとすぐに気が付いた。

 

「クロエ! クロエ!! これ見るニャ!!」

「ん~? なんニャ、アーニャ。って、これは……!?」

 

 アーニャが拾った本を覗き込んだ瞬間、クロエの耳がぴくりと跳ねた。

 その表紙には、水着姿のアーニャとクロエがベルに抱きついている絵が堂々と描かれている。

 

 顔に見合わず鍛えられたベルの右腕に胸を押しつけているアーニャと、左腕にお尻を寄せるように抱きつくクロエ。

 2人の美少女に挟まれたベルは、どう見ても耐えきれず顔を真っ赤にしていた。

 

「これ、ミャーとクロエのエロ本かニャ!?」

「ふむ、ついに3Pときたかニャ。それも、モデルはミャー達。っく!あの時ひっ捕らえられてたなら、この分の金も巻き上げられてたってのにニャ!!」

 

 心底悔しそうな表情で無念とばかりに拳を握るクロエの横で、アーニャはそわそわしながら表紙をめくる。

 

「ん?おミャー、そんなに少年の本に興味が──ははぁ~ん!さては、前の自分と少年の本を読んで少年に興味が湧いてきたのかニャ?」

「ち……違うニャ!別にあの白髪頭に興味なんて全然ないのニャ。……でも、ちょっとエッチなのには興味があるというか……ニャ///」

 

 アーニャは顔の下半分を本で隠しながら、もじもじと視線を泳がせる。それに合わせて尻尾もフリフリと揺れ、その様子にクロエは頬を赤くして、エッチなことに興味津々なアーニャへ向かって、「いやぁ~、あざといっすねぇ、アーニャさん」とからかうのだった。

 

「そんな風にミャーを馬鹿にするクロエには、この本は見せないニャ。だって、これはミャーが拾った本だし」

「あ~、すんません、調子に乗りました。ミャーも内容が気になるんで見せてもらえませんでしょうか!」

 

 アーニャが本を隠そうとすると、クロエは即座に平謝りして、本を見せるように頼み込んだ。

 その変わり身の早さに思わず笑いそうになりながらも、アーニャは仕方ないと本を見せた。

 

『海だニャー!!』

『砂浜だニャー!!』

『ちょっと待ってください!2人とも!!』

 

 本の中では、可愛らしい水着姿のアーニャとクロエが砂浜を駆け回り、その後ろをパラソルやバスケットを抱えたベルが必死に追いかけていた。

 このシーンだけなら、大変微笑ましいのだが、この本がどういう本なのかを知る2人からすれば、この先の展開がどういったものになるか、容易に想像がつく。

 案の定、2人がページをめくると、ベルがパラソルを設置して寝ころべる場所を作ると、待ってましたとばかしに、アーニャが動いた。

 

『むふふふ、ベル!そこに寝転ぶニャ!!』

『え?』

『おミャーは肌が白すぎるニャ!だから、日焼けしないように、ミャーがこの日焼け防止のポーションを塗ってやるニャ!』

 

 ジャジャーン!と取り出したポーションを見せると、ベルも納得して言われた通りにうつ伏せになって寝転がる。

 そんな無防備を晒したベルの背中越しにキラリと目を光らせたアーニャがポーションの中身を自分の胸に垂らす。

 

『それじゃ、塗っていくニャ♡』

『っっっ!?あ……アーニャさん!?』

『ん~?どうしたニャ、ベル?これはただの日焼けにならないように塗ってるだけニャよ♡』

 

 アーニャは白々しくそう答えながら、ベルの背中に自分の胸を押し当てながら、ヌルヌルと塗りたくっていく。

 

『あ……あの、その……む、胸が当たってます!』

『ん?何か言ったかニャ?』

『い……いえ、何も……』

 

 抵抗しようとしたベルの耳元で息を吹きかけるように囁くアーニャの吐息に、ベルはフニャフニャになって抵抗も虚しく消えていった。

 

「うひゃ~!アーニャさん、本の中でもマジあざといっす!!」

「うるさいニャ!!ミャーはこんなこと絶対にしないニャ!!」

 

 クロエが大興奮でアーニャをからかうと、隣で一緒に読んでいたアーニャは耳と尻尾を立てて怒りをあらわにする。

 キャイキャイ!と騒ぎながらも、2人は読んでいる本は一切傷つけることなく、やがて落ち着きを取り戻すと次のページへと指を進めた。

 

『むむむ!ミャーを除け者にするとは、許せんのニャ!!』

『クロエはお呼びじゃないニャ。なにせ、クロエはミャーと違って、こっちの方は慎ましやかってやつだからニャ!』

 

 たぷんという効果音とともに揺れるアーニャの胸が強調され、それをまざまざと見せつけられたクロエの頭に怒りマークが描かれていた。

 勿論、そのままクロエが黙っている筈もなく、アーニャの手元からポーションを奪い取ると、それを自分のお尻に垂らした。

 

『確かに、アーニャほど胸は無くても、ミャーにはこの自慢の美尻があるのニャ!ほれほれ、少年もアーニャの胸なんかよりも、ミャーのお尻の感触の方が好きニャよね?』

『そんなことないニャ!ベルはミャーの胸にメロメロなのニャ!!』

『ほわああぁぁぁ!!?』

 

 左右から胸と尻に挟まれた男の夢──あるいはロマンが詰まった光景に、ベルの顔は面白いぐらい真っ赤になって全身ヌルテカにされた。

 

「まさか、胸と尻、男の性癖を一度に味わうシチュエーションを生み出すとは、神々も認めるエロ漫画の神作家、侮れないニャ……」

「なに真剣に分析してるニャ」

 

 クロエが思わずオタクのような発言をする横で、アーニャは呆れながら本をめくっていく。

 次のページには、海で泳いだり、砂浜で城を作ったり、スイカを割ったりのコマが描かれていた。

 先程と違って、なんとも見ていて目に優しい日常の光景だが、アーニャとクロエにはもうこの先がどういう展開になるのか予想はついていた。

 

『いっぱい遊んで疲れちゃいましたね』

『海で泳いで、砂浜で遊んで、お弁当にデザートのスイカも食べたし!』

『あと海でやってないのはアレでしょ!』

 

 アーニャとクロエが何か企むような笑みを浮かべながら、ベルの腕を引っ張って人気の少なそうな岩場へと連れていく。

 

「あ~、はいはい。定番と言えば定番ニャね」

「なにがニャ?」

「んもぉ~、またまたとぼけちゃって!この頃、むっつりに目覚めてきたアーニャなら分かってるでしょうが」

「っ、だから、一体なんなのニャ!?」

「ありゃ、本気で分かってない感じ?まあ、続きを読めば分かるニャ」

 

 ニヤニヤとからかうクロエに、アーニャは苛立ちながらもページをめくる。

 すると、そこには案の定の光景が描かれていた。

 

『あの、アーニャさん、クロエさん?』

『大人しくするニャ、少年』

『おミャーもここまで引っ張ってこられた時点で、期待していたんじゃニャいか?』

 

 遊んでいた時に描かれていた背景のモブの姿は一切なく、岩場の奥にある一番大きな岩を背に、ベルは獲物を追い詰める猫の笑みを浮かべたアーニャとクロエに挟み込まれてしまった。

 この時点でさしもの現実のアホのアーニャも理解した。これから漫画の中の自分達はベルを性的に襲うのだと。

 

『ほれほれ、少年の息子の方はやる気満々ニャ!』

『こ~んなテントを張って、ベルはナニを考えてるのかニャ?』

 

 2人はベルの水着のパンツに張られたテントの先っぽを指でカリカリしながら、ドギマギしすぎて動けないベルに攻め寄る。

 そのまま緊張で固まって動けないでいるベルの耳元にアーニャとクロエが口を近づけて、頬に朱を差しながら同時に鳴き声を上げる。

 

『『ニャ~♡ニャ~♡ニャ~♡』』

 

「「うっわ、発情したメスの声出したニャ──」」

 

 色気たっぷりな発情した猫の鳴き声という二重奏を見た2人は、あまりのやり過ぎ感にドン引きしてしまう。

 しかも、それをやってるのが他人ではなく、漫画の中とはいえ自分達の姿でやられているのだ。アーニャとクロエはあの女作家を取り逃がしたことに本気で後悔したのだった。

 

『……挑発してきたのはそっちですからね』

『ふニャ?──っっっ!?♡』

『ちょっ!!少ね──っっっ!?♡』

 

 プッツンと理性の紐が切れたベルが突然の事に困惑するアーニャの唇を無理矢理奪った。

 更に、クロエの唇を奪いながら、今度はベルが2人を岩場へ押し倒すと、そのまま強引ながらも交互に舌をねじ込んだ。

 その舌使いに、アーニャとクロエの抵抗も弱まり、ピンと立った耳と尻尾が次第に力が抜けて垂れていく。

 

『『ふニャ~♡』』

 

「少年──恐ろしい子!?」

「チューってすごいニャ……」

 

 アーニャとクロエがトロトロに蕩けた表情でベルのキスを受け入れているのを見て、現実の2人はそれぞれ別の意味で驚愕していた。

 そのままのテンションで次のページをめくると、漫画の中のベルの顔に暗い影がつけられ、口から白い息がコォォォ!!!という擬音付きで吐き出された。

 そんなベルの姿に、トロトロに惚けさせられていた2人も危機感を覚えたのか、へにゃっていた耳と尻尾がピンと立つ。

 

『言っておきますけど、手加減とかできそうにありませんから』

 

 そう宣言すると、ベルは2人に襲い掛かった。

 先程のお返しとばかりに、今度はベルが2人の敏感な先っぽを指でカリカリする。

 

『『~~~っ♡』』

 

「はニャニャニャ~!?」

「うっわぁ~、いくら挑発したからって、少年のテクえぐすぎない?」

 

 声を押し殺している漫画の中の自分達の表情から、どれだけベルの指先のテクがすごいのかを悟った2人は、困惑と感心の声を出す。

 豹変したベルに警戒して立てていた耳と尻尾も、ベルの指先のテクにやられて再びへにゃった2人に、ベルは水着を脱ぎ捨てて、お馴染みのゼウス棒をガチ恋する距離で見せつける。

 

『(はぁ!?なんニャ、このデカさ!!?)』

『(海で潮の香りが強くするのに、ベルのアレから漂う匂いの方が強烈で──)』

 

 ベルのゼウス棒を見せつけられたアーニャとクロエは、それぞれ違う反応を示しながらも、抱いた感想は同じだった。

 

『『((これで発情しない猫人(キャットピープル)はいない!!))』』

 

 人であれば、目は口程に物を言うということわざがあるが、猫人の場合は耳と尻尾は口程に物を言うと言わんばかりに、耳と尻尾が分かりやすいぐらい期待でピクピクと動いていた。

 

「マジで少年のアレがこれと同じ大きさなら、ミャーの顔ぐらいあるニャ!?」

「匂いって、そんな凄い匂いなのかニャ!?」

 

 2人はドキドキと胸を高鳴らせながら次のページをめくる。

 そこには目に♡マークを浮かべてベルのゼウス棒に顔を近づけて丁寧に意味深なご奉仕をする2人。

 それによって限界を迎えたベルは2人の顔に大量ミルクをぶっかけた。

 

『う~、ベトベトするニャ……』

『こんなにぶっかけて、顔で妊娠させる気かニャ?』

 

 顔と髪にかかったベルのミルクに、アーニャが心底嫌そうな声を上げる横で、クロエは冗談交じりの声で微笑む。

 

『っ、──!!♡』

 

 そんな2人の反応を見て、ベルのゼウス棒はまた一段と巨大化した。

 

「ひぇ~、こんなの入るのかニャ!?」

「なんか、リューの本の時よりもデッカイ気がするニャ!?」

 

 もはやちょっとした腕サイズになったそれに、クロエとアーニャは恐怖と同時に下腹部辺りに熱いものが湧いてきだした。

 それを感じて、ちょっと前のページで自分達が心の中で呟いた『これで発情しない猫人(キャットピープル)はいない!!』という言葉を思い出す。

 

『それじゃ、最初はどっちから相手します?』

『『っっっ!!♡』』

 

 普段のベルでは絶対にしない嗜虐的な笑みで迫りながら、ベルはアーニャとクロエの大事なところに手を当てて、2人の反応を楽しむ。

 その笑みにキュン♡とした2人は、どちらからという訳でもなく、同時にベルを誘惑した。

 

『アーニャを選ぶニャら、このクロエと違って大きな胸を触ってもいいニャ♡』

『少年はクロエを選ぶべきだニャ、そしたらこの綺麗なお尻を好きにしていいニャ♡』

 

 その提案に、ベルは悩まし気な顔をしながら、最終的にアーニャを抱き寄せた。

 

『それじゃ、最初はアーニャさんから♡』

『ニャフフ!やっぱりベルは尻よりも胸派だったニャ♡』

『くっ!ミャーのお尻の魅力がアーニャの胸に負けたニャ!!』

 

 ニヨニヨと自分が選ばれた優越感に浸るアーニャと、それに悔しがるクロエ。

 

「ムフフ、まあミャーは大人のお姉さんだからニャ。お尻ばかりのクロエよりも魅力的なのニャ♪」

「うわ~、漫画の中の出来事だけでこれだけ調子乗れるとか、マジウザーニャさんっス」

 

 現実の方でも魅力で勝ったアーニャが非常にウザったらしい勝ち誇った笑みを浮かべ、クロエがイラッとしながらアーニャに悪態を吐いた。

 

『ふニャ~♡べ……ベル、もうちょっ──優しく♡♡』

『おやおや、魅力的なアーニャさんはもう限界かニャ?』

 

 ベルの巨大なゼウス棒で串刺しにされたアーニャが弱音を吐くと、その横でクロエが先程の仕返しとばかりに煽る。

 

『ダメですよ、クロエさん。またそんな喧嘩になりそうな口はこうです♡』

『んっ♡』

 

 煽るクロエの腰に手をまわし、そのまま抱き寄せて無理矢理に口を塞ぐためにキスをする。ベルの舌がクロエの口内に入ってくると、クロエはトロン♡とした表情でそれを受け入れる。

 他者から見て十分に美少女と言える2人を相手にするベルは、まさに両手に花といった状況だった。

 

『はぁ♡はぁ♡アーニャさん、僕もう……!!♡♡』

『ミャーももう──っ、ふニャ~!!?♡♡』

 

 上も下も天国な状態のベルが限界を迎えるのは早く、元々限界だったアーニャもベルが果てるのと同時に達するのだった。

 長~い発射音と共に、震えるアーニャの尻尾がベルの腰に逃すまいと巻き付いてきた。

 やがて、ベルが最後の一滴までミルクを出し終えると、ゆっくりとした動きで腰を離そうとするが、巻き付いているアーニャの尻尾がそれを邪魔してくる。

 

『ありゃりゃ、これじゃ少年も身動きが取れないニャ。アーニャの方も、意識ぶっ飛んで尻尾を離す余裕もなさそうだし、ここはクロエお姉さんがどうにかしてあげますかニャ♪』

 

 そう言うと、クロエは余韻に浸っているアーニャの耳元に口を近付けると、そのまま優しく『フゥ~』と息を吹きかける。

 

『ッッッ♡』

 

 すると、敏感になっている耳から背筋にかけてゾクゾクとした快感が走る描写が描かれ、アーニャの腰が一瞬跳ねて、巻き付いていた尻尾はすんなりとベルの腰から力なく落ちていった。

 

「ニャるほど、ニャるほど、アーニャは耳が弱点っと……」

「違うニャ!ミャーの耳はこんなに弱くなんてないニャ!!」

「じゃあ、確かめますかニャ?」

「ニャニャニャッ!!?」

 

 イタズラ好きな猫の顔をしたクロエが、怒るアーニャの耳に近づく。

 すると、アーニャは即座に距離を取って耳を手でさえる。

 その行動に、クロエはニヤニヤと笑いながら、本の続きを読み始めた。

 

「ううぅ、次はクロエの番だろうから、絶対にそれでからかってやるニャ」

 

 若干涙目になったアーニャが耳を押さえたまま、クロエの隣に近づいて本を覗き込む。

 

『ヘイヘイ、少年!アーニャにこんなにいっぱい出して、ミャーを相手するだけの体力は残って──ますね、はい……』

 

 砂浜の一部が塗りつぶされる程の量が巻き散らかされた惨状を見て、クロエはアレのサイズを相手しなくて、残念なような、ちょっとホッとしたかのような様子で、ベルをからかうように挑発するが、それを受けたベルは高レベル冒険者の回復力で即座に臨戦態勢に入り、クロエの言葉尻がしぼんでいった。

 そんなクロエに、回復した直後で背景にムラムラという擬音を浮かばせてベルが迫る。

 

『あの、僕、アーニャさんの胸も好きですけれど、クロエさんのエッチなお尻も大好きですから、なるべく手加減はしますけれど、ちょっと乱暴しちゃうかもしれません♡』

『お……お手柔らかにお願いします』

 

 もはや脅迫のていで宣言したベルに、クロエは足をガクガクさせながら、引きつった笑みで答える。

 だが、そんなクロエの願いも虚しく、次のページのコマでは、1対1でベルに滅茶苦茶♡にされたクロエが敗北宣言しながら、色んな体液を砂浜にまき散らしている。

 

『ごめっ♡なさっ♡負け、ミャーの負けだからッ♡許じでェ♡』

『ふぅ!♡ふぅ!♡すみません、ちょっと今、僕の意思で腰を止めれそうにありません♡』

 

 ベルの宣言通り、クロエはアーニャ以上に激しく愛され、もはや息も絶えだえな状態で、倒れ伏していた。

 

「うわぁ~、クロエの顔が物凄くぶっさいくになってるニャ」

「ふっざけんな!!あんなヤベェので乱暴されたら、流石のミャーも顔くらい歪むニャ!!」

 

 アーニャの悪気のない暴言に、クロエが青筋を立てながら抗議する。

 自分でも漫画の中の自分が無様敗北宣言する姿に、クロエの羞恥はかなり限界にまで達していた。

 そんなクロエを見て、先程までからかわれて怒り心頭だったアーニャも、ちょっと可哀想とか思っていたりしている。

 

『ほら、2人共、立ってください。先に挑発してきたのはそっちなんですから、ちゃんと責任取ってくださいね♡』

『『は、はニャ~♡♡』』

 

 未だに足腰が立たない2人の顔に、回復したゼウス棒を近付けると、3人の体液が混ざった臭いが漂って、アーニャとクロエは顔を赤くしながら、その臭いを嗅いで再びスイッチが入る。

 

「どんだけ少年のアレの匂いは強烈なんだニャ!?」

「ミャー達も、アレを間近で匂わされたら、もしかして……!?」

 

 漫画の中で目に♡マークを浮かべて、舌と涎を垂らしながら、最初よりも酷い発情した猫の顔をする自分達の姿に、2人はゴクリと喉を鳴らす。

 普段、人畜無害そうな顔をして、今や自分達よりもレベルが上になった酒場に来るベルの顔を思い浮かべながら、2人の視線は漫画の中のベルのゼウス棒に釘付けになっていた。

 

「「いやいや、フレイヤ様の誘惑で堕ちなかったのに、私達なんかでねぇ~」」

 

 と、急に我に返ったアーニャとクロエはその可能性を否定する。

 しかし、2人の視線は漫画のベルに釘付けで、言葉とは裏腹に、その尻尾は期待するように左右に揺れているのだった。

 2人がそんな葛藤をしている間も、漫画の中のベルはアーニャとクロエを交互に愛しては、2人の反応を見て楽しんでいた。

 

「あの白髪頭もこんな雄の顔するのかニャ?」

「するんじゃニャいか?知らんけど……」

 

 恋をした訳ではないが、それでも2回も本の中とはいえ、混じったことで自分達の中でベルは気になる異性の位置にランクインした。

 やがて、両者共に性豪のベルにノックアウトされたことで、R18の場面は終わりを迎えた。

 

『あれ?アーニャとクロエ、どうして半分だけ焼けてるの?』

『『…………』』

 

 最後の1ページに後ろだけ日焼けしたアーニャと、前だけ日焼けしたクロエが描かれ、シルの疑問に2人は気まずそうに顔を背けるのだった。

 

「なんニャ、これ?」

「オチってやつだろニャ。そういや、最初の方で胸と尻で少年に日焼け止め塗ってたけど、ミャー達反対側に塗ってなかったニャ」

 

 漫画を読み終えた2人は、その結末にアーニャはよく分からずに頭に?を浮かべ、クロエはどこまでこだわって作ってんだあの女作家はと、呆れていた。

 そうして、本を閉じて帰路に着こうとしたところで、急に声を掛けられた。

 

「ああ、やっぱり、こんなところにいたのですね」

「ん?リュー、どうしてこんなところにいるのニャ」

「あ、もしかして、リューもあの女を探しにここに来たのかニャ?」

「違いますよ、探しに来たのは貴方達です」

 

 クロエとアーニャの疑問をバッサリ切り捨て、リューは呆れたように頭に手を当てて嘆息を吐く。

 リューはこめかみを押さえながら、可哀想なモノを見るような目で死刑宣告を告げる。

 

「ミア母さんがサボって店に帰ってこない貴方達に怒っていましたよ」

「フニャニャニャ!!?」

「し……しまったニャ!!つい少年とミャー達の本に夢中で、営業時間までに帰るのを忘れていたニャ!!」

「……クロエ、今なんて言いましたか?」

「「あっ……」」

 

 残念なものを見る目から、嫉妬の炎が揺らぐ目に変わったリューを見て、2人は地雷を踏んだことに気が付く。

 

「私は冷静さを欠こうとしている。話はミア母さんの前でじっくりと聞かせてもらおう」

 

 そして、リューはアーニャとクロエの2人の首根っこを摑む。その細身の体のどこにそんな力があるのか、2人は軽々と持ち上げられる。

 

「ちょ、ちょっと待つニャ!?話せば分かるニャ!!」

「リュー落ち着いて!これは誤解で──ニギャー!?」

 

 抗議も虚しく、2人はそのままズルズルと地面を引きずられていく。

 歓楽街の石畳に擦れて引きずられる音と、情けない悲鳴が夜の通りに響き渡った。

 




誰かこの回のアーニャとクロエの『問題児2人。ただし最強。』のファンアート作ってくれないかな?
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