誤字修正、誠に感謝。
大量にあったようでお恥ずかしい限りです。
「良くやってくれたね青山優雅。
恐ろしかったろう?友を裏切るのは。
心苦しかったろう?信頼されるというのは。」
青山の目から涙が零れる。
デクの体からイナズマが走る。
「よく乗り越えた」
手を叩きながら降りてきたのはAFO。
目下の目当てであるOFA継承者である緑谷出久を、今まさに手に掛けんと現れた魔王。
「信じてたのに!!」
「心苦しいなんてもんじゃ...」
腹に溜めてたこれまでを。
「なかったよおじ様!!!」
AFOへと放った。
「...恩知らずめ」
「パパンとママンのためにも、みんなのためにも、自分のためにも」
震える体と、零れる涙を抑えて叫ぶ。
「僕はAFOと戦う!」
(どういう事だ、直前の連絡にも両親の連絡にも害意やウソは無かった。どうやって )
「いや、どうでもいい」
もはや見えているのはOFAのみ。
死柄木弔が見た事で奪ったサーチが発動し、ヒーローが散開していることはバレている。
青山とデクは、
「この状況は既に手遅れじゃないか」
「オール・フォー・ワン...!」
青山の背後から黒い渦が出現する。
その奥から各地に散らばっていたヒーローたちが、姿を現す。
涙を溜めたその目で、敵の親玉を睨みつけ。
「今日ここで、お前を倒す!!!」
青山が吼える。
作戦の概要は心操による洗脳で青山一家を動かし、敵に気付かれることなくおびき寄せ。
「システムトロイア!ON!!」
「檻ぃ?舐めてんのかぁ!?」
システム トロイアを使って
おびき寄せられた
「こんな物、瞬く間に破られることは承知のはず。だのに大掛かりにすぎるな。」
その後。
「フィクサー!」
黒霧の「ワープ」をコピーした物間が、
(雄英から離れ、仮設要塞から離れ、ここまで必要だった)
「そうか、オールマイト。狙いは」
檻に設けられたブースターが起動し、黒い渦の中へと押し込んでいく。
そこにヒーローが殺到し各々押し込んでいく。
(AFO、お前を慢心させ、引きずり出し、そして...)
「我々を、分断するために」
戦場は、移り変わる。
戦場は8つ。
うち、主戦場は4つ。
郡訝山荘跡地。
雄英、天空の棺。
奥渡島。
神野区オールマイト広場。
郡訝山荘跡地には、ホークスが待機していた。
「らっしゃい!!!」
一閃。
仮面に放たれたそれは、しかし容易く弾かれてしまう。
「サーセン エンデヴァーさん!やっぱ俺程度で壊せるようなモン被ってこないっすよ」
「安心しろ、期待しとらん」
雄英、天空の棺では死柄木弔が。
「雄英?なんだ?ここは」
「ジーパンやべぇ!やられた、デクがいねぇ!!」
「デクがいないだと?どうなっている!?」
奥渡島では多数の
そこには、本来居ないはずのデクの姿もあった。
「デク君!なんで、死柄木のとこのはずじゃ...」
(「危機感知」が、反応しなかった)
神野区オールマイト広場では、荼毘が。
「俺を見てくれなくってよ、テンション下がっちまってさ
まさかの本人は現れず、来たのは三男と側近3人だけ。これが俺に対する答えかってさ」
「燈矢...荼毘!勘違いすんな、俺は言われたからここに立ってる訳じゃねぇ!
俺自身がお前を止めたいと思ったから立ってるんだ!」
4つの主戦場、4つの副戦場。
その全てで起こるヒーローと
それらを眺める、青いタヌキの様な着ぐるみを着た青年。
「さてさて、頑張り時だよ。ぼく」
ピンクのドアを背にして手に持った仮面を着けた。
「デク君!先生はなんて!?」
「自力で来いって!「ワープ」が使えないってことは、予断を許さないって事だ!」
そんな会話の間を縫うように、ごく低姿勢で突っ込んでくる制服の少女。
依然、「危機感知」は発動せず、持ち前の気配察知力でなんとか回避する。
「行かないでよ出久くん! 大好きだよ!ねぇ だから行かないで!」
「トガヒミコ...僕に、どうしてほしいんだよ」
「私の」
トガヒミコは
「恋人になって」
純粋な好意で、人を傷つける。
「何を言っているんだー!!!!」
顔を真っ赤にし、声を裏返して叫ぶ。
体を鍛えてもクソナードは改善しなかった。
「好き。初めて見た時から。
血だらけで、ボロボロで。初恋の人そっくりで...」
顔を赤らめ、頬に手を添えて、思い出に浸るように語る。
「かっこいいよ出久君」
荒い息を抑えるように。
「私、君になりたいの...」
刈り取る獲物を目にしたように。
最愛の人を抱きしめて、離さないように。
「チウチウさせて♡」
愛情を
「ここ...恋人っていうのは!二人で遊園地に行って手を繋いでクレープを半分こする事だろ!!!」
「んっ...」
伝わらなかったようだ。
「私にとっては、同じになることが”それ”なの。それでしか満たされないの...」
ダツゴクの攻撃で水飛沫が上がる。
波に紛れて、トガヒミコの姿が消える。
「ねぇヒーロー。君は、私をどうしたい?」
「僕もオールマイトに憧れた。同じになろうとすることが心を満たすのは分かるよトガヒミコ」
共感はある。
しかし心の構造がまるっきり違うから。
「じゃあなんで、心も同じになろうと思えないんだ!僕は、好きな人を傷つけたいと思わないよ!」
「......出久君も、お茶子ちゃんと一緒だね。パパとママと一緒だね。
ヒーローと、ヒーローが守る人たちだけが人なのね」
分かり合うことは出来ない。
攻勢。
トガヒミコとデクの攻防に、ウラビティが割り込む。
取っ組み合いの最中に横あいから飛んできたフロッピーが参戦、デクを本来の持ち場へ行けと指示を出す。
「おーいデクくん!」
そこに声を上げたのは、髪を緩く七三に分け、丸メガネをかけた青い着ぐるみの上半身を脱いでた青年。
「猫潟さん!?なんでこんな所に!」
「イレイザーヘッドから連絡受けて迎えに来たよ!さ、はやく!」
「迎えにって…」
猫潟は着ぐるみを着直して、ポケットをまさぐる。
「どこでもドア〜!君が自分で行くよりも早いぞ!」
「え!?どど、ドラえもん!?」
「早く!!」
駆け寄ってきたデクをドアの前に立たせノブを掴ませる。
「雄英へ!」
そう言って扉を開けたデクは、最後にウラビティへと向き直って。
「頑張ろう!麗日さん!」
「うん!頑張ろう!」
雄英、天空の棺。
イレイザーヘッド達がいる、独立した小島にピンクのドアが出現。
デクとドラえもんが、奥渡島からワープしてきた。
「すみません!遅れました!!」
「謝罪はいい!爆豪たちと合流しろ!」
「ぼくは他の戦場に行くよ、ここじゃ出来ることはないからね」
「あ、ありがとうございました!」
チラリと見えた天空の棺は、幾重にも連なった”手のようなもの”で満たされていた。
ドラえもんは、天空の棺以外の戦場で怪我をしたヒーローを回収して回っていた。
火傷した人を、黒い礫に貫かれた人を、引っかかれたような傷を持つ人を、蔦に囚われた人を、衝撃で昏倒した人を。
走って、くぐって、担いで、走る。
戦場を廻る。
戦火は回る。
決戦は、次の局面へと。
遅筆で申し訳ありません。
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