水柱の継子(自称)   作:ポケットピスケット

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今年がもう少しで終わりますね
来年も楽しみがいっぱいあるので頑張りたいです


友達

 

迷いました

 

なんでご飯を後で食べようと思っていたのか数時間前の僕を殴りたい

 

「お腹空いた…疾風どこ…」

 

ついでに疾風とはぐれました。えぇ、ちょっと眠くてぼーっとしてたらやらかしましたね

 

まだ昼前とはいえ、こんな山奥で遭難とかシャレにならない、何とか人里を探さないと

え、予備の食料?それも町に着いたら買おうかと…詰んでます

 

「誰か助けて…」

 

突然、目の前の茂みが揺れた

ここに来て熊とか猪とか勘弁してください! 布に包まれている日輪刀に手を伸ばし待ち構えているとそれは姿を表した

 

「あれ…やっぱり人だ」

 

なんと茂みから現れたのは無一郎くん…ん?有一郎くん?

 

「無一郎!」

 

茂みの更に奥から声がかかった

 

「兄さん!ここだよ」

 

「こんな茂みに入って危ないじゃないか…」

 

「人がいるんだ。もしかして迷ってる?」

 

後ろから有一郎くんがやってきた

 

「連れとはぐれちゃってね。良ければ道を」

 

教えてほしいと言おうとしたら盛大にお腹が鳴った

うっ、顔が熱くなった

 

「良ければ、家寄ってく?母さんにお願いすれば何か出してもらえると思う」

 

「無一郎!こんな怪しい奴ほっとけよ」

 

「人の為にすることは、巡り巡って自分のためになるってことだって父さんが言っていたよ」

 

そうからまだ両親が健在しているのかでも母親の方は病死して、父親は奥さんの為に雨の日に薬を取りに行ったけど崖から滑り落ちて事故死したはず…まだ間に合うよね

どんな病気がわからないけど珠世さんにお願いしてみよう

 

今後の考え事をしていると突然手を取られた

 

「行こう、家はこっち」

 

「えっ、あ、うん。ありがとう」

 

「どういたしまして」

 

笑顔が天使級かな…

横目で有一郎の様子を見るとやれやれといった感じで着いてきてくれた

しばらくすると家が見えてきた

 

「母さん!」

 

「2人共おかえり、後ろの子は?」

 

「山で迷ったんだって、お腹空いてるらしくて何か食べさせてあげたいんだけど」

 

「えぇ、大丈夫よ。ちょうどお昼の支度ができたから一緒に食べましょ」

「ありがとうございます。僕は岬海斗です」

 

「あ、自己紹介するの忘れてたね。時透無一郎、こっちにいる僕の兄さんが」

 

「有一郎だ。飯食ったら帰れよ」

 

「うん、本当にありがとう。よろしくね」

 

おむすびと味噌汁、無一郎の好きなふろふき大根をご馳走になった

 

「はー、生き返った。ご馳走様でした」

 

「お粗末さまでした。お口にあったようでよかったわ…ごほっ」

 

「大丈夫ですか?」

 

「少し前に風邪を引いてね、なかなか治らないの」

 

「それは、大変ですね。お大事にしてください」

 

「ありがとう、海斗くん」

 

しばらく時透一家と談笑していると疾風の羽ばたく音が聞こえた

僕とはぐれたのに気付いて迎えに来てくれたらしい

そろそろ、山を降りようと思ってたので有難い

 

「そろそろ、行かないと」

 

「えっ、もう行っちゃうの?」

 

「うん、お迎えが来たからね」

 

「はぐれちゃった人?」

 

「人ってか。鎹鴉って子、僕の相棒なんだ」

 

外に出ると屋根の上に疾風がいた

 

「疾風、ごめんね。お迎え来てくれてありがとう」

 

「カァ!」

 

さすがに一般の人の前だと喋らないらしい

 

「本当に鴉だ。…また、遊びに来てくれる?」

 

「うん、ご飯のお礼もしたいし。また無一郎とも話したいな…もちろん有一郎もね」

 

家の中でこちらの様子を伺っている有一郎くんにも視線を向けるとぷいっと顔を背けられてしまった

 

「あらあら、せっかく友達になれたのだから仲良くね」

 

「時透さん、ご飯美味しかったです。本当にありがとうございました」

 

「困った時はお互い様よ。また遊びに来て2人と遊んでくれると嬉しいわ」

 

「はい!」

 

せっかくの縁なんだから大切にしたい

あとは、珠世さんにも連絡をしておこう。近いうちに診察してもらいたいし

 




初めての友達
隊員は友達ってよりは戦友ですね
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