ふっと目を覚ますと目の前に義勇の顔が…
「うわあああ!」
びっくりして思わず叫んでしまった。僕の声に釣られて誰かが廊下をバタバタと走ってきた
「大丈夫!?海斗!起きたのね!」
「う、うん。ごめん。ちょっとびっくりして叫んじゃった」
しのぶが病室に飛び込んできて、安心したように笑った。軽く診察をすると
「カナエ姉さん、呼んでくる!」
病室から出ていってしまった。義勇の方を見ると相変わらずスンとしていた
「……元気そうだな」
(とても心配しました。目が覚めて良かったです。)
「うん、心配かけてごめんね」
「戻る」
(安心したので仕事に戻ります。お大事に)
「ありがとう。義勇も気を付けてね」
コクリと頷くと義勇も行ってしまった、しばらくするとカナエがやってきた
「海斗くん!」
「カナエ!ごめん!心配かけて」
「1週間も寝てたのよ!良かった目が覚めて…」
そっか1週間も寝てたのが…それにしても
「カナエ」
「どうしたの?どこか痛い?」
カナエが心配そうに僕の頬に触れた、手がとても温かい。触れていた手を上から握りしめるとしっかりと手のひらの中で温もりで感じた…だめだ…涙が止められない
「カナエ…カナエ…」
「海斗くん?」
「良かった…生きてる…」
ずっと不安だった。錆兎の時も確かに不安だったけど、相手が手鬼だったからまだ大丈夫だという確信がもてた
でも、今回の相手は童磨…一瞬の判断ミスが僕どころかカナエの死に直結してしまう
どんなに鍛錬を積もうが不安が消えることなく…降り積っていた
この手の温かさ彼女は生きている証明だった
「そうよ。1人だったらきっと童磨に殺されてた…海斗くんが戦ってくれたから私は生きてるの。ありがとう」
カナエは泣いていた僕をぎゅっと抱きしめてくれた
…………………………………
それから経過観察の為に2日ほど蝶屋敷に入院した後、産屋敷邸へと呼び出され、童磨のことを詳しく聞きたいらしく臨時の柱合会議か行われた
義勇と一緒に向かうといつもの庭に柱組と今まで欠席していたパパ寿郎とその後ろに杏寿郎、カナエの後ろにしのぶがいた
「杏寿郎!」
「海斗!久しぶりだな!怪我はもう大丈夫なのか?」
「うん、お陰様で。もう大丈夫だよ」
「それはなにより!」
杏寿郎と楽しく話をしているとお館様がやってきた
みんな膝まづき、悲鳴嶼さんが今日の挨拶争奪戦を勝ち取ったようだ
「よく来たね。私のかわいい子供達」
「御館様におかれましてもご壮健で何よりです。ますますのご多幸を切にお祈り申し上げます」
「うん、ありがとう。行冥。早速だけど本題に入ろうか、海斗」
「はい」
「傷が癒えたばかりで悪いけど、上弦の弐である童磨との戦いについて話してくれるかな」
「もちろんでございます」
童磨の血鬼術や冷気について、事細かく説明した
「なるほど…鬼殺隊とっては天敵に等しいね」
「呼吸を制限されるのは厳しいとは思いますが、事前に対策をとれば勝てない相手ではないと思っております」
「この情報はとても貴重なものだよ。よく生きて帰ってきてくれたね」
「ありがとうございます。次は必ず童磨の頸を取ります」
次会うときは恐らく無限城の時だ…対策しとかないとね
「さて、皆、不思議に思っていると思うけど杏寿郎としのぶについて話そうか。杏寿郎が槇寿郎から炎柱の座を引き継ぐことになった。同じくしのぶについても、カナエが花柱を引退することになったので蟲柱に任命することになる。もちろん、2人が下弦の鬼を討伐し次第になる」
杏寿郎が炎柱を引継ぐのはいつか起こることなのは知ってたけどカナエが引退…?
そんなに重症だったなんて…ショックを受けているとお館様から声がかかった
「海斗」
「はい」
「杏寿郎としのぶが柱になることに異論はあるかい?」
ん?なんで僕に聞くの?それは2人共、稽古したりしてるからよく知ってるけど
「いえ、2人ならば必ず下弦の鬼を討ち取り、柱となり鬼殺隊を率いる存在になりましょう」
「なら、大丈夫だね」
何が大丈夫なんですか。童磨から生き残れた僕が証言すれば納得されると思ってるんですか…
そう思いながらも会議は進行し他の柱からの異論も特になかった
みんな納得しちゃったのね…複雑な気持ちです
それから少し時間が経ち、正式的に杏寿郎が炎柱にしのぶが蟲柱に任命されることになった
捏造祭りです
外伝では煉獄さんが下弦の鬼を倒す前には既にしのぶさんは蟲柱になってますね