口調も考え方も合ってるかわからないですけど…
血の匂いがする…ここは何処?
知らない空間へと落とされ、近くにあった謎の建造物の中へと入る。鬼の姿も気配もなく、廊下には何故か水辺があり蓮の葉が浮いていたりととても不自然、警戒しながら移動を続けると特に濃い血の匂いがする扉を見つけた
そっと開けて中の様子を伺うと衝撃が走った
鬼と思われる1人の男、その周りには無惨に転がった幾つもの死体…その1つをぐちゃぐちゃ、ボリボリと貪り喰っている
「ん?」
そいつは、私の存在に気付き、こちらを振り向いた
「あれぇ、来たの?わぁ、女の子だね!」
両手には、誰かの腕を持ち、食べかけであろう腕の一部が抉れと血で汚れている
「若くて、美味しそうだなぁ。後で鳴女ちゃんにありがとうって、言わなきゃ」
こちらに身体の向きを変え、頭に被った帽子を手に取り、わざわざ丁寧に挨拶してきた
「やあやあ、初めまして。俺の名前は童磨。いい夜だねぇ」
こいつが上弦の参 童磨…カナエ姉さんの肺を壊し、海斗をあんな状態まで追い込んだ鬼
「た…たす、助けて…」
まだ生きている人がいる!助けないと…
「しー!今、話しているだろうに」
童磨が女性を静かにされるために動いたのを見て、すぐに女性の元に移動し抱き抱えて距離をとった
女性を安心させる為に、優しく声を掛ける
「大丈夫ですか?」
「わぁ、早いねぇ。柱なのかな?」
「はっ…はっ…」
様子がおかしいと思った瞬間、身体に切り裂かれ血が飛び散り、既に絶命していた…間に合わなかった
「あ、大丈夫!そこにそのまま、置いといて。後でちゃんと喰べるから…よいしょ」
振り向くと、童磨は立ち上がり鋭い対の扇を持っていた
「俺は、万世極楽教の教祖なんだ。信者の皆と幸せになるのが、俺の務め。その子も残さず綺麗に食べるよ」
「…皆の幸せ?惚けたことを。この人は、嫌がって助けを求めていた」
「だから、救ってあげただろ?」
まるで自分が善意なことをしてるかのように微笑み、語りかけてくる
「その子はもう、苦しくないし、つらくもないし、怯えることもない。誰もが皆、死ぬのを怖がるから…だから僕が食べてあげてる。俺と共に生きていくんだ、永遠の時を」
「正気とは思えない。貴方、頭大丈夫ですか。本当に吐き気がする」
さっきからこいつの言ってる事が一切理解できない…
「えーっ、初対面なのに随分刺々しいなぁ。あっ、そうか。何がつらいことがあったんだね…聞いてあげよう。話してごらん」
何かつらいこと…?腸が煮えくり返る、何を白々しいことを言っているのか、お前たちのせいで何人もの罪のない人達が…隊士が…継子たちが死んでいったか…
落ち着け、私。感情の制御ができないのは未熟者…未熟者です
深く息を吸い、ゆっくりと吐き出す
「聞いていた通り、人の神経を逆撫でするような発言がお上手ですね」
柱稽古が始まった頃、海斗がふらっと来て私に童磨の話をした。性格・高い観察眼・洞察力・毒の耐性・血鬼術の詳細…まるで私が童磨と闘う前提のように
あの日、言われた言葉は他にもあった。1人で決して勝とうとしないでと。その言葉に怒りを覚え、言い返した
それは私が鬼の頸を斬れないから?と…彼は、真っ直ぐな目でこちらを見て違うと、上弦の鬼は1人じゃ倒せない。もし、しのぶが無理をして上弦の鬼を追い込んでも、死んでしまったら次に来た人は、どうなる?もしかしたら、しのぶが生きていたら倒せたかもしれないのに、その人さえも犠牲になるかもしれない…だから、生きるんだ。その時は、必ずやってくるから…
もう2ヶ月も前の話なのに鮮明に思い出す
「聞いてた通り?…あぁ、もしかして、水の呼吸を使っていた子かな?残念だよね。あの日、殺し損ねちゃったし。一緒にいた女の子も喰べたかったのに…」
虫の呼吸 蜂牙ノ舞 真靡き
これ以上、こいつの話を聞きたくない…童磨が攻撃を防ぐ前に左眼を突き刺す
「おっと、凄い突きだね。手で止められなかった」
瞬時に日輪刀を引き抜き、距離を取ると同時に扇が振られ、辺りには蓮氷と冷気が舞散った
「うーん、早いねぇ。冷気の範囲外まで逃げられちゃったし…」
扇の先で目から流れる血を掬い、舐め取りながらも自身の頸をトントンと叩く
「だけど、突き技じゃあ鬼は殺せない。頸だよ、やっぱり頸を斬らなきゃ」
「突きでは殺せませんが毒ではどうですか?」
日輪刀を納刀し独特な音と共に、次の毒の調合を始める。上弦にこの毒が通用するかどうか…今わかる
童磨の左眼の周りが紫黒に変色し、血管が浮き出る。両手両膝を床につけ、吐血し始めた
「ガハッ…これは、累くんの山で使った毒より協力だね…。調合を鬼ごとに変えてると…あの方も仰っていたなあ…」
やはり、情報は共有されていた。毒は諸刃の剣
「ゲボッ…グッ…」
吐血が止まり、童磨がゆっくりと顔を上げる
「あれぇ?毒、分解できちゃったみたいだなぁ…ごめんねぇ。せっかく使ってくれたのに」
変色していた顔がすっかり戻っていた
「その刀、鞘にしまう時の音が特殊だね。そこで毒の調合を変えているのかな?うわーっ、楽しい!毒を喰らうのって面白いね、癖になりそう。次の調合なら効くと思う?やってみようよ」
まるで新しいおもちゃを与えられたようにはしゃぐ
「…そうですね、いいですよ。まぁ、このあたりまでは想定内ですから」
次々と毒を打ち込むがことごとく分解されてしまう
海斗が言っていた通りになってしまった。でも、まだ全てを試した訳ではない…奥の手もあるのだから
前にこの話した要な気がするけど、原作を知らないで映画を見た私はとても衝撃を受けました