水柱の継子(自称)   作:ポケットピスケット

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とっととくたばれ

 

突然、童磨の動きが止まった

 

「あれぇ?猗窩座殿、もしかして死んじゃった?一瞬、変な気配になったけど、気のせいだよね?猗窩座殿が何か別の生き物になるような…」

 

どうやら、あっちは勝負が着いたようで。みんな大丈夫かな…

 

「死んじゃったから、もうわからないや。えーと、何だっけ?あっ、そうだ、そうだ。そっちの女の子の名前聞いたんだよね」

 

童磨はカナヲの方を向き、話しかける

 

「私は…栗花落カナヲ。胡蝶カナエと胡蝶しのぶの妹だ…」

 

カナヲは、多少怪我は負ってるものの、まだ大丈夫そう。童磨は好き勝手に話し始めた

 

「えっ、ホント?肉質の感じからして、血縁ぽくないけど。若い女の子はだいたい、美味しいからいいよ何でも!

女の子といえば…そうそう、猗窩座殿が負けたのも仕方ないよね。絶対、女を喰わなかったからさぁ」

 

「俺、言ったんだよ!女は、腹の中で赤ん坊を育てられるぐらい栄養分を持っているんだから。女を沢山、食べた方が早く強くなれるって、だけど猗窩座殿って女を食わない上に殺さないんだよ!それを結局、あの方も許していたし、ずるいよねぇ」

 

「でも…死んでしまうなんて…」

 

ほんとに悲しむような表情をして、しまいには涙を流し始めた

 

「悲しい。一番の友人だったのに…」

 

カナヲはもう聞き飽きたと言わんばかりに話を遮った

 

「もういいから、もう嘘ばっかり、吐かなくていいから」

 

「何?」

 

「貴方の口から出る言葉は、全部。でまかせだって、わかってる。悲しくなんてないんでしょ?少しも、顔色が全然変わってない。顔から血の気が引いてないし、逆に怒りで頬が紅潮するわけでもない」

 

「それは俺が鬼だからだよ」

 

「鬼は常に瞳が潤い続けてるから、瞬きしないけど。人間と同じく、血は巡ってるから、顔色は変化する。貴方のことを気の毒だと…カナエさんが言っていた。貴方、何も感じないんでしょ?

当たり前に感じている。喜び、悲しみや怒り、体が震えるような感動を理解できないんでしょ?」

 

様々な表情を見せていた童磨の顔がカナヲの話を聞いて、真顔になっていく

 

「でも、貴方は頭が良かったから、嘘を吐いて取り繕った。自分の心に感覚がないって、ばれないように楽しいふりかなしいふり。滑稽だね、馬鹿みたい」

 

「ふふっ、貴方、何のために生まれてきたの?」

 

笑顔なのに目が笑ってない…胡蝶姉妹の妹…いや、カナエよりしのぶに似てきたよね

それを指摘しても、きっとカナヲは喜んでそうだけど

 

「…今まで、随分な数の女の子とお喋りしてきたけど。君みたいな、意地の悪い子、初めてだよ。何でそんな、酷いこと言うのかな?」

 

相当、童磨の地雷を踏んだらしい。今までとは格段に声のトーンが落ち、殺気が溢れた

 

「わからないの?貴方のこと、嫌いだから。一刻も早く、頸を落として、地獄へ送りたいから…

さっきの言葉、一つだけ訂正しようかな。貴方って、頭良くないみたい。みっともないから、さっさと死んだ方がいいよ。貴方が生きてることには、何の意味もないから」

 

うーん、時間を稼ぐのに好きに煽っていいよとこっそり言ったけど。予想以上です…

カナヲの話終えるのと同時に、童磨が後ろから頸を斬り落とそうとするが間一髪で避け、振り向き際に脇腹を切りつけるがものともせずに扇を振った

それをカナヲも避けて距離を取ると童磨の腹から腸が飛び出るがすぐに体に戻っていく

 

ちなみに僕としのぶは、結晶ノ御子と戯れている。厄介にも程がある、分身体が同威力の血鬼術使えるとか頭おかしんだよ

たった2体なのに1体を狙えば、もう1体から狙われるから下手に動けないし、負傷しているけどしのぶのフォローして貰ってるにも関わらず、カナヲまで手伝えない

あぁ、手が足りない!もどかしい思いをしていると、隣にいたしのぶが叫んだ

 

「カナヲ!」

 

目を向けるとカナヲは刀を取られていた。警告はしてたけど、やっぱり手癖悪すぎ

 

「ほらぁ、しっかり持ってないからとられちゃった」

 

見せびらかすように日輪刀を掲げる

 

「はい、じゃあこれ。ここに刺しておくよ。早くとりにおいで!」

 

日輪刀を自分の横に刺し、扇を左右に振り、散り蓮華をカナヲ目掛けて飛ばした

さっきから誰が近付いてくる気配はしているんだけど…間に合うか!?突然、天井が割れた

 

「どぉりゃアアア!天空より出でし、伊之助様がお通りじゃあアアア!」

 

「!?」

 

獣の呼吸 伍ノ牙 狂い咲き

 

氷の花吹雪が伊之助によって、蹴散らされる

 

「ドンピシャじゃねえか、鴉の道案内はよォ!勝負、勝負ゥ!」

 

「うむ!危ないところだったな!胡蝶の継子!」

 

はっ…、伊之助と杏寿郎が一緒に行動してたの!?

お館様、ありがとうございます!あなたが神だ!

 

「むっ、海斗に胡蝶もいるではないか!」

 

伊之助は、童磨に興味津々だけど、杏寿郎がこちらに気付いて駆け寄って来てくれた

 

「杏寿郎、上弦の弐だ。本体はあっち、こっちは分身体だけど、血鬼術の威力は本人と変わらない。冷気を吸い込むと肺がやられるから気を付けて」

 

「承知した!」

 

「いっぱい増えたね!俺も頑張っちゃおうかな」

 

童磨は嬉しそうに分身体を更に2体増やした

 

「僕が防ぐから、杏寿郎は暴れちゃって。しのぶは僕のフォローを」

 

「任せろ!」「わかりました」

 

杏寿郎が分身体を攻撃し、僕としのぶがフォローをしていく。氷は炎に弱い原理が万国共通で助かった…冷気が弱まってる分、かなり戦いやすい。杏寿郎の攻撃を受けた分身体も最初の方は、すぐに修復し元に戻っていたが時間が経つにつれて再生速度が遅くなってきた

カナヲと伊之助の相手をしていた童磨が異変に気付き動きを止めた

 

「室温が上がってる?いや…冷気が弱まってるのか、何かした?」

 

「毒ですよ」

 

童磨の問いかけに、しのぶが答えると同時に身体が崩れるように溶けだし、結晶ノ御子も砕け散った

 

「カナヲ、伊之助!頸を」

 

2人が頸を狙う為に動き出すが、童磨が抵抗するために天井にぶつかる程の大きな氷の仏像…霧氷・睡蓮菩薩を作り出した。その巨大な腕や頭使って、カナヲや伊之助を捉えようと動く

 

「水の呼吸 拾弐の型 篠突く雨」

 

「炎の呼吸 玖ノ型 煉獄」

 

杏寿郎が両腕を僕が頭を壊して阻止する

 

「「地獄に落ちろォォ!」」

 

2人の日輪刀が左右から童磨の頸を捉え、斬り飛ばした。床へと落ちゴロゴロとしのぶの足元へと転がった

既に、口元は朽ち果てて、上の部分だけ残っている

 

「ふふっ、不思議そうな顔ですね、冥土の土産に教えてあげます。私が貴方に打ち込んだのは、毒だけじゃないんですよ。普通ならば、なんの害も無い成分も一緒に入れておいたのですよ。複数の要素を掛け合わせると毒になるように調合したんです」

 

持っていた日輪刀の先で童磨の頭をツンツンするんじゃありません。汚いでしょうに

 

「海斗のアドバイスと鬼の珠世さんに協力して作りました。くやしかったですけどね、とても。だけど、私は満足ですよ、結果万歳です」

 

童磨の目が何か言いたげに動いた

 

「もう話したいことは話せたので、とっととくたばれ糞野郎」

 

その言葉と同時に伊之助によって、残っていた頭を潰されて消滅した

 

「口程にもねぇ野郎だぜ!ワーハッハッハ、トドメじゃあぁぁぁ!」

 

これでもかと言わんばかりにグリグリと踏むと、その場に座り込んだ

 

「母ちゃん…」

 

そっと伊之助に近付き、優しく頭を撫でる

 

「お疲れ様、よく頑張ったね」

 

「ふん!伊之助様に任せれば上弦の鬼なんてへでもないわ!」

 

そう言いつつも、大人しく撫でられる。カナヲの方もしのぶが声掛けてるみたい

さて、のんびりしてる暇はない。杏寿郎に声掛けて黒死牟のところにどうにかして行かないと…

連絡がないってことは、まだ愈史郎は鳴女まで辿り着いてないんだろうなぁ

考えながらも杏寿郎の方に向かっていると琵琶の音が鳴り響いた

 

「えっ」

 

「海斗!?」

 

床がない…また落とされるの!?しかも、僕だけ?

杏寿郎の慌てる顔を眺めながらも下へと落ちていく

 




童磨の扱いがひどい…好きな人はごめんね
私もキャラとしては好きだけどね?
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