次に足が地面に着いた瞬間、視界の先に鬼舞辻無惨の姿があった
「……っ」
反射的に身構える
「岬さん!?」
後ろを振り向くと炭治郎と義勇もいた。ふぁ!?なんで2人がいるの???愈史郎くーん!
他人の脳、弄るんだ。難しいに決まってるだろ!by愈史郎
「しつこい。お前は本当にしつこい、飽き飽きする。心底うんざりした」
無惨は呆れたようにイラつきながらも語り出した
「口を開けば親の仇、子の仇、兄弟の仇と馬鹿の1つ覚え。お前たちは生き残ったのだからそれで充分だろう。身内が殺されたからなんだと言うのか、自分は幸運だったと思い、元の生活を続ければ済むことを」
「お前、何を言っているんだ」
炭治郎の声が低くなる
「私に殺されることは大災にあったと思え。何も難しく考える必要はない。雨が風が山の噴火が大地の揺れがどれだけ、人を殺そうとも天変地異に復讐しようという者はいない。死んだ人間が生き返ることはないのだ。いつまでも、そんなことに拘らないで日銭を稼いで静かに暮らせば良いだろう。殆どの人間がそうしている…何故、お前たちはそうしない?」
まるでこちらが、我儘を言っているかのような口ぶり
大災?マジで巫山戯たこと抜かすなこいつ…自然は意思を持って襲ってこないんだよ
そもそも、鬼なんか増やさずに生きていれば、お前なんか誰も見向きもしなかったのにしつこいなんて、寝言は寝て言え
「理由はひとつ。鬼狩りは、異常者の集まりだからだ。異常者の相手は疲れた。いい加減終わりにしたいのは、私の方だ」
「無惨…お前は、存在してはいけない生き物だ」
これまで炭治郎は、どんな鬼に対しても対話を試みようとしてきたのに、初めて見せた完全な拒絶の姿勢だった
あー、駄目だ。こんな所で…震えが止まらない…
「…ふっ…あはは…」
「何がおかしい…」
思わず、笑いが漏れた
「いや、ごめんね。孤独で仲間も信用できず、千年間以上も太陽の下に出れない生き物って、こんなに拗れるんだって思ったらつい笑っちゃったよ」
「は?」
「本当に竈門禰豆子を吸収すれば、太陽を克服できると思ってるの?不老不死なのに、思想は一切進化してないんだね。そんな単純な頭してるから千年前みたいに自分を治療できたかもしれない医者を殺して、青い彼岸花を探すのに彷徨うことになったんじゃない?」
「…何故、その事を知っている…」
「そんなのお前に教えるわけないじゃん」
少し間を置いて、付け足す
「あぁ、でも青い彼岸花が咲く場所を知ってるよ…この意味をよく考えることだね」
ふっー、無事にヘイトも買ったことだし。もう少し時間を稼いだほうがいいのかな?
上空の鎹鴉に目を向けると無惨も警戒しながら上に目を向けた、鴉が大きく宙返りをする
「うんうん、無惨さ…僕ばっかり気にしてるけど。鳴女のことは、ほっといて大丈夫かな?」
「っ!?」
城全体が歪み始めた
「何をしている、鳴女!」
「ほんと珠世さんがお前の敵になってくれて助かったよ。そこだけは感謝してる」
ギリッとこちらを睨みつけるが鳴女を操っている愈史郎の存在に気が付いた無惨が愈史郎を殺そうと集中し始める
何を言わなくても義勇が無惨に向けて動き出した
水の呼吸 肆ノ型 打ち潮
水の呼吸 参ノ型 流流舞
2人で連携して無惨に斬りかかるが触手によって阻止されてしまうがこれで気は逸らすことができた
琵琶の音と共に床の部分が消え、全員が宙へ放り出される
このままでは危険と判断した無惨が右手を上に向け、何かを握り潰すように閉じた
うーん、判断が早い!愈史郎、頑張って!
その間にも僕たちを殺そうと触手を操り、攻撃してくるのを各々が躱し逃げまくる
うーん、もうひと声!
「やーい!かすり傷すら付けられないんですか!?このノーコン!」
ノーコンの意味はきっと分からないだろうけど、馬鹿にしているってことは伝わったらしく触手の攻撃が一斉に向かってきた
水の呼吸 拾壱の型 凪
義勇が瓦礫を足場にして、僕の目の前に来て触手を切り裂いてくれた
「この…馬鹿!これ以上煽るんじゃない!」
「ちょ、このぐらい防げるって。義勇こそ、そんなボロボロで大丈夫?てか、刀折れてないんだ」
「錆兎のお陰でな…」
そんな会話をしていると大きく衝撃が走り、気付くと外に出ていた
周りの様子を見ると市街地の真ん中に出たらしい
「カアアアッ、1時間半、夜明ケマデ1時間半!」
鎹鴉が飛び交い騒いでいる。こんな所まで原作と一緒にしなくてもいいのに…
瓦礫を押し退けて、状況を確認すると瓦礫が吹っ飛び、憤怒する無惨の姿が見えた
「ほう、夜明けまで。私をこの場に留めるつもりか…やれるものならやってみろ!!」
次は無惨戦だと思った方、もうちょい待ってください