呪術の世界に転生したので日記書く   作:あきまち

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日記 その3

 ♡月○日

 今日は加茂の本家に行ってきました。

 

 で、加茂憲紀とかいうやつに会ったんですけど別に特筆するべきことはないかな。

 普通でしたね。

 なんだか、陰気で真面目っぽい感じ。

 面白くないです。

 あと呪術師としても弱いです。

 術式は強いし、素質はあると思うので将来的に一級になるくらいはできると思いますけど。

 でも、よく考えたら9歳だし弱くて当然かも。

 同学年でしたね。

 まあ、わたしは強いんですけど。

 

 あまり話もしませんでした。

 顔を合わせて、加茂憲紀が次期当主になるのでどうぞよろしくという挨拶をして。

 それだけです。

 面白くはないし、興味もないし。

 わたしは当主の座を狙ってるわけではないので、どうぞご勝手にといった感じです。

 やっぱり、面倒くさいだけでしたね。

 わざわざわたしを呼び出したんだから、パンケーキくらい用意してくれないと困っちゃいますよ。

 

 あとは案の定というか。

 加茂憲紀との婚約をするようにと言われました。もちろん、即座に断りました。

 断固として断りました。

 何度言われても首を縦には振りませんでした。

 

 すると痺れを切らしたのか、加茂家の術師たちがキレて襲いかかってきましたけどみんな弱かったので普通に返り討ちにしました。

 あ、殺してないですよ。

 ちゃんと手加減しましたので大丈夫です。

 最終的に当主も襲いかかってきたんですけど、それはさすがにちょっと歯ごたえありましたね。

 ボコしましたけど。

 今まで戦った中では一番強かったです。まぁ、術式を使う必要もない程度のものですが。

 

 みんなボコしたあと、加茂憲紀にもかかってこないのかと尋ねたら青ざめた顔で怯えてました。

 やっぱり、面白くない。

 なんでわたしがこんなやつと婚約するなんて話になるのか、甚だ疑問です。

 勝てなくても挑む気概くらいはあってもいいのに。

 まぁ、9歳の子どもには酷でしたか。

 将来に期待しましょう。

 

 仕方ないので「わたしと婚約したいのならわたしを倒せるくらい強くなってください」とだけ言って、わたしは加茂家を後にしました。

 もちろん、負ける予定はないので加茂憲紀と婚約するつもりはないということです。

 完璧な理論というやつです。

 

 今、夜ですけど加茂の本家からなぜか苦情が来てないので、乗り切ったんじゃないかと思います。

 多分。

 普通命令を断られてあれだけボコボコにされたら文句言ってくると思うんですけどね。

 いったい、やつらは何を考えているのでしょう。

 まぁ、くだらない企みは今回のように真正面からパワーで粉砕していくことにします。

 結局、大事なのはこれですからね。

 

 と、加茂家についてはそんな感じです。

 

 明日は学校なので今日はもう寝ましょうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ♡月♡日。

 加茂の本家にまた呼ばれました。

 

 この間来たばっかりなのに、と面倒に思いながらも向かってみるとなんとびっくり。

 そこにはなぜか五条悟の姿が。

 向こうもびっくりした顔でわたしを見てきました。よく見たら驚きすぎたのか冷や汗をかいてます。

 あ、前も会ったんですよね。

 そのときよりも呪力総量が3倍に増えているので、驚くのも無理はないでしょう。

 六眼でその辺、詳細にわかると聞きますし。

 

 訝しげな顔で「君何? 前と違くない?」とか言われたのですが、素直に「わたしはわたしですよ」と答えたら納得した様子でした。

 いったい、なんなんでしょうね。

 あ、俺って言うのやめたのでそれででしょうか。

 

 それからなぜか五条悟と戦うことに。

 

 どうやら加茂家のやつらがわたしに勝てないからって、最強の特級術師である五条悟を呼んで代わりにボコってもらおうなんて考えたっぽいですね。

 プライドとかないんでしょうか。

 五条家は加茂家にとってライバルというか、仲良しこよしではないはずです。

 まぁ、実際はそれだけではないのでしょう。

 他にも考えがあるのでしょうが、それについては別にどうでもいいかなって感じです。

 

 それはそれとして、どうして五条悟は加茂家の要望に応えたのでしょう。

 使いっ走りみたいに動く人じゃないでしょうに。

 でも、そんな疑問もやっぱりどうでもいいです。

 

 むしろありがたかったです。

 五条悟という最強と、戦う機会が得られたのは僥倖という他ありません。

 なにせ、対等に戦える相手がいないので。

 

 日頃からときおり行っている呪霊退治は苦戦することなんてありません。特級呪霊が相手なら苦戦するかもですけど、戦ったことがないので。

 まず特級呪霊なんて数が少ないですし、その討伐がわたしに回ってくるわけもないですし。

 一級呪霊に苦戦なんてしません。

 加茂家の当主は強かったですけど、足りません。

 

 もっと強くなるには、強い相手と戦う必要があるとわたしは常々思ってたんです。

 なので実は五条悟と戦ってみたかった。

 もちろん、わたしなら最強の呪術師である五条悟に勝てるだなんて慢心はしてません。

 

 わたしは強いですが、これは自惚れというわけではなく客観的な事実として捉えています。

 己の身の程を正しく理解しているだけです。

 上には上がいる。

 もちろん知っています。

 その上というのが、五条悟だということです。

 

 わたしは力というものに対して真摯に向き合ってます。

 弱い者には憐れみを。

 強い者には理解を。

 超強い者には敬意を。

 ゆえにわたしは五条悟に対して、その力に対して純粋な敬意を持っているのです。

 

 なので、わざわざわたしと戦うために足を運んでくれた五条悟に感謝して。

 胸を借りるつもりで戦いました。

 全力で戦いました。

 殺すつもりで戦いました。

 そうして生まれて初めての全力で、持ちうる力のすべてを出しきって戦って。

 それでも、わたしは五条悟に負けました。

 

 ですが得るものは大きかったです。

 初めてのまともな戦闘経験。

 初めて全力で使うことができた術式。

 初めて試すことのできた技。

 初めて出した黒閃。

 初めて目撃した領域展開という呪術の極地。

 初めて理解した呪術師の頂点。

 初めて自覚した自身の及ばぬところ。

 

 どれも、まともな戦いになる相手が今までいなくて得られることのできなかったものばかり。

 本当に楽しかったです。

 今こうして日記に書いていて、あの戦いを思い出すだけで心が浮ついてしまいます。

 

 また、戦いたいですね。

 そのときはわたしももっと強くなってますから。

 五条悟。

 今度はわたしばかりではなく、孤独な最強であるあなたにも楽しませてあげますからね。

 

 あ、そういえばわたしと五条悟の戦いの余波で加茂の本家邸宅は消し飛んじゃいましたね。

 人死がなかったことはよかったです。

 せっかく楽しい戦いができたのに、巻き込まれて死んじゃった人がいたら後味が悪くなりますから。

 まぁ、建て直しにちょうどいいと思いますよ。

 古い家だったので。

 

 そのことについて当主に文句言われましたけど。

 あれはポーズですね。

 完全に腰が引けてましたから。

 多分もう、わたしに無理を言ってきたり無駄な策謀をぶつけてきたりとかはしないと思います。

 諦めた目をしてましたので。

 やっぱり力を見せつけることで、立場というものをしっかり教えるのは大事ということです。

 

 それなら、とこちらも素直に頭を下げて謝ったら寛大に許してくれました。

 嫌なことしてこないなら、こっちだって普通に対応しますし頼みもある程度は聞いてあげるつもりです。

 無理なことは無理って断りますし。

 そんな感じで、加茂の本家関連は一件落着かな。

 

 と、日記に書くのはこんなところですね。

 

 それにしても今日はとっても良い日でした。

 興奮冷めやらぬ、って感じですけど明日も学校があるので早く寝てしまいましょう。

 

 どうか、明日も良き日になりますように。

 

 

 

 

 




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