現代ダンジョン サモナーが行く   作:金林檎1

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第七十二話

 休憩を終えて命はボス部屋へと辿り着く。既に召喚モンスター達にエンチャントを施しており準備は万全でボス部屋の扉を開け放つとその中央にはタロスやキュクロプスに負けない巨体のモンスターが鎮座している。

 

 ヘカトンケイル

 スキル

 多腕、超金剛力、超頑強

 

 体から複数の腕を生やしており筋骨隆々の体はとてもマッシブでキュクロプスよりも大きい体格をしておりその拳をまともに受けるのはアインでも苦労しそうだ。

 

「テンペスト・ランス」

 

 戦闘が開始し一斉にヘカトンケイルへと襲い掛かる。命はアイン、アヴァリス、十六夜を一斉にヘカトンケイルの足元へと転移させると自分も魔法を行使してヘカトンケイルを牽制している。

 

 しかし、大したダメージは与えられていないようであり高い魔法耐性を有しているらしい。攻撃を加えているアイン達も思った通りのダメージが与えられておらず魔法耐性だけでなく物理耐性もかなりのものらしい。

 

「タフな戦いになりそうだ」

 

 面倒そうに零しながらも魔法を行使する。ヘカトンケイルの鋼の肉体は並の攻撃は弾き、その多腕で雨の様に拳を降らせる。あまりに驚異的な攻撃にアインはガードを選択し十六夜とアヴァリスは受けきれないと判断して回避する。

 

 アヴァリスは雷光の指輪で攻撃範囲から逃れるが十六夜はその場に留まったままで降り注ぐ拳の雨を華麗によけ続けており抜群の距離感覚を有する十六夜だから出来る事であり敏捷のステータスも高いわけではないのによくやる。

 

「フリィー!」

 

 ヘカトンケイルの頭上に巨大な魔法陣が展開される。戦闘開始から命の隣で詠唱を続けていたフラウの大規模魔法でありかなりの魔力と繊細な魔力コントロールが必要でこの規模の魔法は一匹で行使できるものではないがフラウの高い魔力ステータスと魔力へのずば抜けた理解力がそれを可能としている。

 

 降り注がれたのは一条の雷。さしものヘカトンケイルも脅威に感じで多腕を束ねてガードするがそのガードを貫くほどの熱量であり高い魔法耐性を有するヘカトンケイルに大きなダメージを与える。

 

「畳みかけろ!」

 

 ヘカトンケイルはあまりのダメージに身動きが取れない状態となっており命は攻撃命令を下す。明確な命令が発せられたことで召喚モンスター達の動きが目に見えて良くなっておりバトラーの正確無比な射撃がヘカトンケイルの弱点と言える関節部に突き刺さりバトラーの攻撃を見て十六夜も刀を振るう。

 

 剣閃を纏った一刀はヘカトンケイルに大きな傷を与えておりアインは体を守ろうとする腕の一本を切り落としている。タンクとは思えない働きでありロイドは空中を駆けて鋭い爪を振るう。

 

「グォォ!」

 

 ヘカトンケイルの緑の体色が真っ赤に染まり凄まじい魔力が放出されて近くに居たアイン達を弾き飛ばす。ボスが持つ、レアスキルである暴走で体力が大幅に削られた時に発動するものでステータスが大幅に上昇する。

 

 地面を大きく揺らして今までとは規模が違う拳の乱打が無造作に放たれて周りを大きく巻き込んでおりまるで嵐の様であり皆、防御に専念しており過ぎ去るのを待っている。

 

 嫌な予感がして皆にグラビティ・メイルを付与して降り注ぐ拳を防ぐ。それも完璧ではなくこのまま攻撃が振るわれ続けたら体力が尽きるのはこちらの方であり対策を講じる必要がある。

 

「追加召喚、バジレウス!」

 

 ヘカトンケイルに比べたら小柄に見えるバジレウスであるが命からしたら見上げなけらばならないほどの巨体であり召喚されたバジレウスはヘカトンケイルに向かってハイブレスを放ち、ヘカトンケイルを地面へと叩き落とす。

 

 バジレウスのブレスをまともに受けたと言うのに堪えている様子はなく平然としており暴走によってステータスが大幅に上昇しているからでありヘカトンケイルはバジレウスに向かって突撃して来る。

 

「グォォ!」

 

 バジレウスはヘカトンケイルに向けて強烈な尾撃えを食らわせるが束ねられた多腕で防がれており近距離に入り込んだバジレウスにインファイトを仕掛けてくる。流石のバジレウスも雨の如き、拳の乱打は堪える様で爪撃でヘカトンケイルの体を抉るが高い物理耐性がその威力を和らげる。

 

「グラビティ・ランス」

 

「フリィー!」

 

 放たれたのは重力魔法が込められた漆黒の槍であり命もフラウもかなりの魔力を込めたもので俊敏な動きをするとは言え、ヘカトンケイルの巨体では避けることは出来ずまともに受ける。

 

 槍が突き刺さった瞬間、ヘカトンケイルの巨体が地面に叩きつけられる。凄まじい重力によって地面に縫い付けられておりヘカトンケイルは暴れて重力から逃れようとするが敵わない。

 

 暴走はステータスを上昇させるが知性を下げるというものがあり暴走前の理知的なヘカトンケイルであったら重力の槍を受けることなく避けるか弾いていただろう。通常の重力魔法と違って影響があるのは槍が突き刺さった者であり重力の影響を受けていないアイン達が倒れ伏すヘカトンケイルに止めを差す。

 

≪レベルアップ!スキルレベルがアップしました。召喚モンスターのレベルがアップしました≫

 

 柏崎命

 レベル18→19

 スキル

 嵐魔法3→5、時空魔法1→5、無言詠唱17→18、詠唱破棄17→18

 アイン

 デス・ジェネラル

 レベル10→11

 フラウ

 フェアリープリンセス

 レベル6→7

 アヴァリス

 オーガロード

 レベル7→8

 バトラー

 ガラテア

 レベル4→5

 ロイド

 ルナレーヴェ

 レベル4→5

 十六夜

 鬼神

 レベル11→15

 

『多腕巨人のブレスレット』ランクA

 攻撃力60 防御力60 耐久度50

 スキル

 超金剛力、超頑強、タフネス

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