イナズマイレブン 元帝国メンバーの記録日誌 作:帝国だと源田が好き
南雲原サッカー部vsスカウトチームでの試合が始まった。
先行は南雲原だ。
「いくよっ」
忍原が桜崎にパスし、前線に上がる。
「悪いが、この動きの答えは出ている」
進む桜咲の前に立ち塞がったのは、伊勢谷だ。
キラリと光ったメガネには、桜咲がどう動くかは見えている。
「【シーフ・アイ】」
「なにっ!?」
桜咲からボールを奪うと、そのまま小太刀へとパスする。
「ナイス…」
「行かせない…!」
そんな小太刀の前に、小手打が立ち塞がる。
「…悪いね」
立ち止まった小太刀は右手を虚空に添える
それだけで、眩い光が溢れ、その手には王の持つ大剣が握られていた。
「…【王の剣】」
「うわっ!?」
文字通り切り抜けた小太刀は、ボールを千乃会長へとパスする。
ミッドフィールダー達を華麗に抜き去り、千乃はディフェンス陣に侵入する。
「…これが、サッカーの試合…意外と…楽しい…?」
そんな言葉を口から出しながら、千乃は突き進む…が
「これ以上は…」
「い、行かせない!」
そんな千乃に、古道飼と星が止めに入る。
「【キラースライド】!」
「【ダンシング・タートル】!!」
二人のディフェンス技が襲いかかるも、千乃はキラースライドをボールを空中に飛ばしながらジャンプする事で回避し、ダンシング・タートルには
「【まぼろしドリブル】」
幻影と二手に別れ、左右から逃げる事で回避した。
「くっ…!来るか!」
そして、ゴールの位置へと辿り着いた千乃は、ボールを高く上へと蹴り上げ、技を放つ
「【ダークトルネード】」
闇を纏ったシュートが四川堂に迫る。
「【氷結の舞】…!」
鋭い手捌きでボールを氷付けにするも、凍て付いた中で再びボールは回転し闇を纏う。
「…っ、そんな!?」
氷を砕き、無慈悲に…ボールはゴールネットへと突き刺さった。
「…まずは一点、ね」
千乃は小さい…本当に小さいガッツポーズをして、ハッとして手を戻す。
そんな千乃を、チームメイト達は温かい笑顔で見つめていた。
「…何よ、その目は…油断しないで、まだ一点よ。ここから巻き返される事は十分…あり得るわ」
「会長の言う通り、油断せずに行こうか」
一連の流れを見ていた笹波には、汗が伝う。
(あの動き、まだまだ全力じゃなかった。しかもサッカー未経験の人達なのに、短期間で僕らと対等…いや、それ以上の強さを得ている…これが、リオンさんの本気…なのか?)
「…うわぁ、リオンくんの集めたチーム…みんなサッカー未経験なのに強いね」
「僕達が全国大会に進んでいる間に、ここまで強くなるとは…正直、想定外です」
そのまま、南雲原サッカー部のボールから始まった。
しかし、先程とは変わって、誰もブロックをしに来ない
「なんだ…??」
桜咲が不審に思うも、目の前にリオンが立ち塞がる。
「やぁ、元気そうだね、桜崎」
その笑顔は何処か張り付いた様な笑顔で不気味さすら感じられる。
(…なんだ?俺の本能が逃げろと言ってる…だが…!)
「この試合…負けられねぇんだ!!」
「…そうか、なら…ほんの少し…【仮面道化】として相手してやる」
明らかに、リオンの雰囲気が変わった。
「なっ…!?」
気付いた時には、ボールは奪われ、凄まじいスピードで前線へと駆け上がる。
「くっ…!」
「止められない…!!」
ミッドフィールダーを抜き去り、ディフェンダーも守りに入ろうとするが、吹き飛ばされる。
「…行くよ?しっかり、身を守る事だ」
「…何か、来る…!」
リオンの背に翼が生える。
ボールには神々しいエネルギーが纏われ、リオンの目の前に佇む。
「【ゴッドノウズ】」
淡々と呟いた必殺技は、凄まじい光量のまま、四川堂に迫る。
(また、氷結の舞で止めるか…?いや、凍結させるだけじゃ、あのシュートは防げない…!何か…別の対抗策を…考えろ…考えるんだ…!)
シュートが迫る中、四川堂は改めて氷結の舞を習得した時の事を思い出す。
(そうだ…あの時の感覚を今一度思い出すんだ…!そして、その動きを…発展させる…!)
四川堂はクルクルと回転し、巨大な氷を生み出す
その中から、金色に輝く、彫刻の様な美しい手が氷を砕いて現れる。
「【ゴッドフィンガーズ】!!!」
空間を切り裂く様に放たれたその必殺技は、リオンの【ゴッドノウズ】の威力を殺し…受け止めた。
「……っ、止められた!」
「…おぉ、成長したね」
受け止められるとは想定していなかったのか、リオンも目を丸くしている。
「…みんな!上がってくれ!!」
四川堂の投げたボールを銀狼が受け取る。
「さぁ、ここから反撃の時間だ!」
そのまま、必殺技を放つ
「【シルバーウルフレジェンド】!」
鋭く放たれた一撃は真っ直ぐにゴールへと突き進む…が
「…ふーっ…」
小太刀が、構える。
迫って来たシュートに、一筋の線が通ると、菊の花弁が纏わり付く
「…【菊一文字】」
その花弁から放出される様に、シュートを蹴り返した。
「んなっ…!?」
「なんだとっ!?」
蹴り返されたシュートは、その勢いを失わずに真っ直ぐとゴールへ迫る。
そして、その先に…リオンが居た。
「まぁ…これくらいで良いかな」
脛で軌道を上に逸らすと、リオンは飛び上がる
「【ダークトルネード】」
その放たれた一撃は、先程の【ゴッドノウズ】よりも早く、鋭い。
「…っ!氷結の…!」
四川堂は先程のゴッドフィンガーズはこの状態ではまだ使えないと踏んで、氷結の舞を放とうとするも、顔の真横をボールは通過し、ゴールネットを揺らした。
「…これで二点目」
そして、前半終了を告げる笛の音が響いた。