イナズマイレブン 元帝国メンバーの記録日誌   作:帝国だと源田が好き

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第9話

 

南雲原サッカー部vsスカウトチームでの試合が始まった。

 

先行は南雲原だ。

 

「いくよっ」

 

忍原が桜崎にパスし、前線に上がる。

 

「悪いが、この動きの答えは出ている」

 

進む桜咲の前に立ち塞がったのは、伊勢谷だ。

 

キラリと光ったメガネには、桜咲がどう動くかは見えている。

 

「【シーフ・アイ】」

 

「なにっ!?」

 

桜咲からボールを奪うと、そのまま小太刀へとパスする。

 

「ナイス…」

 

「行かせない…!」

 

そんな小太刀の前に、小手打が立ち塞がる。

 

「…悪いね」

 

立ち止まった小太刀は右手を虚空に添える

それだけで、眩い光が溢れ、その手には王の持つ大剣が握られていた。

 

「…【王の剣】」

 

「うわっ!?」

 

文字通り切り抜けた小太刀は、ボールを千乃会長へとパスする。

 

ミッドフィールダー達を華麗に抜き去り、千乃はディフェンス陣に侵入する。

 

「…これが、サッカーの試合…意外と…楽しい…?」

 

そんな言葉を口から出しながら、千乃は突き進む…が

 

「これ以上は…」

 

「い、行かせない!」

 

そんな千乃に、古道飼と星が止めに入る。

 

「【キラースライド】!」

 

「【ダンシング・タートル】!!」

 

二人のディフェンス技が襲いかかるも、千乃はキラースライドをボールを空中に飛ばしながらジャンプする事で回避し、ダンシング・タートルには

 

「【まぼろしドリブル】」

 

幻影と二手に別れ、左右から逃げる事で回避した。

 

「くっ…!来るか!」

 

そして、ゴールの位置へと辿り着いた千乃は、ボールを高く上へと蹴り上げ、技を放つ

 

「【ダークトルネード】」

 

闇を纏ったシュートが四川堂に迫る。

 

「【氷結の舞】…!」

 

鋭い手捌きでボールを氷付けにするも、凍て付いた中で再びボールは回転し闇を纏う。

 

「…っ、そんな!?」

 

氷を砕き、無慈悲に…ボールはゴールネットへと突き刺さった。

 

「…まずは一点、ね」

 

千乃は小さい…本当に小さいガッツポーズをして、ハッとして手を戻す。

 

そんな千乃を、チームメイト達は温かい笑顔で見つめていた。

 

「…何よ、その目は…油断しないで、まだ一点よ。ここから巻き返される事は十分…あり得るわ」

 

「会長の言う通り、油断せずに行こうか」

 

一連の流れを見ていた笹波には、汗が伝う。

 

(あの動き、まだまだ全力じゃなかった。しかもサッカー未経験の人達なのに、短期間で僕らと対等…いや、それ以上の強さを得ている…これが、リオンさんの本気…なのか?)

 

「…うわぁ、リオンくんの集めたチーム…みんなサッカー未経験なのに強いね」

 

「僕達が全国大会に進んでいる間に、ここまで強くなるとは…正直、想定外です」

 

 

そのまま、南雲原サッカー部のボールから始まった。

 

しかし、先程とは変わって、誰もブロックをしに来ない

 

「なんだ…??」

 

桜咲が不審に思うも、目の前にリオンが立ち塞がる。

 

「やぁ、元気そうだね、桜崎」

 

その笑顔は何処か張り付いた様な笑顔で不気味さすら感じられる。

 

(…なんだ?俺の本能が逃げろと言ってる…だが…!)

 

「この試合…負けられねぇんだ!!」

 

「…そうか、なら…ほんの少し…【仮面道化】として相手してやる」

 

明らかに、リオンの雰囲気が変わった。

 

「なっ…!?」

 

気付いた時には、ボールは奪われ、凄まじいスピードで前線へと駆け上がる。

 

「くっ…!」

 

「止められない…!!」

 

ミッドフィールダーを抜き去り、ディフェンダーも守りに入ろうとするが、吹き飛ばされる。

 

「…行くよ?しっかり、身を守る事だ」

 

「…何か、来る…!」

 

リオンの背に翼が生える。

ボールには神々しいエネルギーが纏われ、リオンの目の前に佇む。

 

「【ゴッドノウズ】」

 

淡々と呟いた必殺技は、凄まじい光量のまま、四川堂に迫る。

 

(また、氷結の舞で止めるか…?いや、凍結させるだけじゃ、あのシュートは防げない…!何か…別の対抗策を…考えろ…考えるんだ…!)

 

シュートが迫る中、四川堂は改めて氷結の舞を習得した時の事を思い出す。

 

(そうだ…あの時の感覚を今一度思い出すんだ…!そして、その動きを…発展させる…!)

 

四川堂はクルクルと回転し、巨大な氷を生み出す

 

その中から、金色に輝く、彫刻の様な美しい手が氷を砕いて現れる。

 

「【ゴッドフィンガーズ】!!!」

 

空間を切り裂く様に放たれたその必殺技は、リオンの【ゴッドノウズ】の威力を殺し…受け止めた。

 

「……っ、止められた!」

 

「…おぉ、成長したね」

 

受け止められるとは想定していなかったのか、リオンも目を丸くしている。

 

「…みんな!上がってくれ!!」

 

四川堂の投げたボールを銀狼が受け取る。

 

「さぁ、ここから反撃の時間だ!」

 

そのまま、必殺技を放つ

 

「【シルバーウルフレジェンド】!」

 

鋭く放たれた一撃は真っ直ぐにゴールへと突き進む…が

 

「…ふーっ…」

 

小太刀が、構える。

 

迫って来たシュートに、一筋の線が通ると、菊の花弁が纏わり付く

 

「…【菊一文字】」

 

その花弁から放出される様に、シュートを蹴り返した。

 

「んなっ…!?」

 

「なんだとっ!?」

 

蹴り返されたシュートは、その勢いを失わずに真っ直ぐとゴールへ迫る。

 

そして、その先に…リオンが居た。

 

「まぁ…これくらいで良いかな」

 

脛で軌道を上に逸らすと、リオンは飛び上がる

 

「【ダークトルネード】」

 

その放たれた一撃は、先程の【ゴッドノウズ】よりも早く、鋭い。

 

「…っ!氷結の…!」

 

四川堂は先程のゴッドフィンガーズはこの状態ではまだ使えないと踏んで、氷結の舞を放とうとするも、顔の真横をボールは通過し、ゴールネットを揺らした。

 

「…これで二点目」

 

そして、前半終了を告げる笛の音が響いた。

 

 

 

 

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