こんにちは、記憶がからっぽ。 作:ノア(マウントベアーの熊の方)
では今回も、ごゆっくり、見ていってください!
オアシス号を走らせること数日。
目的の星ノ塔が見える位置までやってきた。
エルムはしっかり言った通り、空白旅団の面々に影響がないように運転を続けている。
私はと言うと、ずっと車窓から入口を探しつつ、皆とじゃれているだけだ。
今は……半分寝ながら、外を眺めている。
「…………む?」
そんな中、ふと森の中に、人工物のようなものが見えた気がした。
「エルム、止めてくれ、あと…いいと言うまで戻ってくれ」
「なんか見つけたのか?入口じゃ無かったらジュースだぞ」
そう面倒くさそうにエルムは言い、オアシス号を切り返して来た道を戻る。
「………あった。止まってくれ!」
そう言い、私はオアシス号を停めさせ、森に隠れる、星ノ塔の入口を指さした。
「………なるほど、確かにあったな、これで飲み物を奢らなくて済んだな?」
そう言われ、私はため息を着く。
「こんなに遠くにあったんですね……通りで見つからない訳です」
そうアヤメが言い、探索の準備を始める。
他のメンバーも、それを見てそそくさと探索準備を始めていた。
「コハク、準備できたら言ってくれ、僕と入口周辺の偵察に行こう」
「うん、わかった」
「アヤメは私と物資の点検、セイナはミドリちゃんを隠せそうなところに隠してくれ」
「りょーかい!」
「了解しました!」
そう言い、着々と準備が進む。
セイナが運転しながら隠せそうなところを見つけて隠している間、エルムとコハクは屋根から離脱して入口の安全確認に向かう。
私はアヤメと最終点検を終えると、ちょうど同じくらいのタイミングでオアシス号のエンジンが止まった。
「ここならそうそうバレないと思うよ!」
「了解、念には念を、ちょっと枝とかで隠しておこう。アヤメ、物資を車外に出すぞ」
「はーい!」
「はい!」
そう言い、セイナが枝でカモフラージュしている間、もう一度物資を数える。
そうこうしていると、コハクとエルムが帰ってきた。
「異常は特になし、人が来た痕跡もなしだ」
「了解、向かうとするか」
そう言い、私たちは星ノ塔の入口へと向かった。
~~~
「コハク、1時の方向、星骸3」
「わかった」
そうコハクが言うと、的確に弾丸が3体の星骸へと放たれる。
やがてそれらは地に伏すと、別の場所で戦闘を終えたステラたち一行が戻ってきた。
「そっちはあったか?」
「いやない、そっちは?」
「見てもらったらわかる通り、こっちにもエレベーターはない……コンビニはあったが」
「そうか………」
そう言い、2人で次の階層に行けそうな場所を考える。
「そう言えば魔王さん、コンビニの奥と買って見た?」
そうセイナが聞いてくる。
「む?……いや、見てないな、入口からさっと見た程度だ」
「あー、もしかしたらそこかも?」
「マジでか」
そう言い、僕はコンビニの位置へと皆を案内する。
そして店内に入ると、いつも通り、気だるそうなポーシアが迎えてくれた。
「いらっしゃいませー、適当にどぞー」
そうだらけながら言ってくるポーシアに対して苦笑いしつつ、僕らはコンビニの奥へと向かった。
「……あったな」
「これは皆にジュース1本だな、エルム?」
そう、ステラが肘で突きながら言ってくる。
「……仕方ないな、帰ったら奢ってやる」
そう僕が言うと、皆嬉しそうに、三者三様の返事が帰ってきた。
僕はため息を着きながらエレベーターのスイッチを押してドアを開けると、そそくさと乗り込み、みんなが乗るまでドアを開けた。
ふとコンビニの方を見ると、こっちに苦笑いしつつ、軽く手を振ってきているポーシアの姿があった。
それに手を振り返しつつドアを閉める。
やがてエレベーターは上昇し始め、次の階層へと向かい始めた。
~~~
魔王(ボス)の間……
今では魔王と書いて"ボス"と呼ばれることが大半であり、私がボスと呼ばれるのも、それが理由だ。
基本的に強力な星骸が多く、その星ノ塔でいちばん強い存在を指すことが多い。
「セイナ!後方へ退避!アヤメ!氷河の躍動を!」
「りょーかいっ!」
「了解しました!」
「コハク!セイナの退避を確認したらアルティメットバーン!畳み掛けるぞ!」
「了解!」
そう、私とエルムが指示を出し、着々と削っていく。
「2人とも!必殺技を!」
「りょーかい!いっくよー!」
「了解しました!……行きます!」
そう私が指示を出し、コハクの産んだ隙を突くように、2人の必殺技が放たれる。
2人の攻撃が当たった次の瞬間、星ノ塔のボスの身体がよろめき、そのまま地に伏せた。
「「よっし!」」
そうその瞬間、私とエルムの声が重なる。
空白旅団のメンバーも、みんなでハイタッチしながら、喜びあっていた。
「あ!そう言えば祈願箱は!?祈願箱はどこに!?」
そうアヤメが言い、周囲を探し始める。
すると、地面にめり込むように、2つの祈願箱があった。
「……あった!」
そうアヤメが言い、その祈願箱へと駆け寄る。
それを皆で追いかけると、アヤメがふぅと一息付き、こちらを見てきた。
「……この祈願箱は、ボスたちで開けてください」
「む?いいのか?今確か資金難じゃ……」
「今回入口を見つけてくれたり、ここまで運転してくれたのはお2人なので……また別の星ノ塔で稼ぎます」
「そうか………エルム?」
「ああ、いいって言われてるんだ、拒否してもなんだろう……それに、今回の願いは既に決まってる」
「ほう?奇遇だな、私もだ」
そう言い、私たちは祈願箱の横へと立つ。
そして、願いを込めながら、祈願箱へと触れた。
そしていつも通りの長ったらしい呪文?を唱えようとした瞬間、祈願箱が開き、中から神器が出てきた。
「おっ、2人は何をお願いしたの?何が出た?」
そうセイナに言われ、私は手に入れた神器……打刀を目の前に掲げる。
その隣では、エルムが十文字の切っ先をもつ、槍を持っていた。
「……え?武器……ですか?」
「ああ、いつまで経っても守られてばかりではな」
「同じく、守られるのは性にあわないのでね」
そう言い、二人で武器を構える。
妙なほどしっくりとくるソレを私はついてきた装具とともに腰につけると、エルムが羨ましそうにこちらを見てきていた。
「………なんだ?」
「………手で持たなくていいの、楽でいいな」
そう返してくると、エルムは自らの得物を眺める。
次の瞬間、エルムの槍は光の粒子になって消え去った。
「えっ!?えっ、ちょ………ええっ!?」
「そんなこと言うから嫌われたんじゃないか?」
そう、テンパるエルムを笑いながら言うと、エルムはハッとした顔で手を突き出すと、そのまま手を握った。
「………どうした?厨二病でも発症したか?」
そう私が言うと、次の瞬間、エルムの手を中心に、先程の槍が、光の粒子を集めるように現れ、エルムの手に収まった。
「………ズルいぞお前ェ!」
そう、ドヤ顔を決め込むエルムに叫ぶ。
周りでは、楽しそうに笑う、空白旅団の面々の声が響いていた。
ラストシーンの入手武器がなかなかしっくり来なくて時間かかりました……
2人とも刀でも良かったんですけど被るしなぁ……と
銃も魔力ないとキツそうですし、いいアイデアが浮かばず……
ではまた次回らお会いしましょう!