「あぁ、おはよう。
「おはよう、サクヤモン」
居間に向かうとリリスモンと同様に何故か、究極体にまで進化したサクヤモンが朝食を作っていたので、その内容を見ると目玉焼きをご飯の上に乗せると言う捻った献立なのでよく作るなぁと思いながら着席すると他のデジモン達も次々に着席して一緒に食べ始めた。
「にしても、全員が究極体になる必要はないと思うんだけどなぁ」
「良いじゃない。私達がやりたかったんだし」
「そーそー。それに、こっちの方が好みなんだもんねー?」
「………否定できないのが辛い」
彼女達と出会ったのが10歳になる年の夏。
ボンクラ一般人が転生しても、ボンクラ一般人のままだった事に軽く絶望していた頃に会い、デジタルワールドで共に成長できた事に感動したものの体の成長はストップしたままだったので、彼女達のスタイルの良さで心の竿はテントを張っていたが実際の行為に至るには現実世界に戻る必要があった。
しかも、現実世界に戻った後も彼女達と再会するまで下半身の竿はテントを張る事はなかった為、かなりモヤモヤした状態だったが再会して夜の公園で究極体になった彼女達と直に触れ合った瞬間、下半身の竿が反応してテントを張った上に10回以上は出した事も相まって彼女達とかなり盛り上がったな。
その結果、改めて性癖を彼女達に上書きされた事で同年代の異性に興奮できなくなったのは言うまでもないし、その事を熟知している彼女達によく揶揄われている。
「んじゃ食べ終わったし、学校に行く準備するから片付け終わったらデジヴァイスに入ってなー」
『はーい』
幸い、彼女達がいるおかげで堕落し切った生活を送る事はなく、登校して学校での成績も平均よりも少し上ぐらいの数値を出しているので普通に卒業するなら難なくできるだろう。
とは言え、リリスモン達がデジモンである以上はハッキングだったりのプログラミングの世界でも活用できる為、情報工学の専門大学に入門する為の受験勉強だったり、個人で活動する為のシステムを組んでみたりと普通の勉強と並行して色々やってはいる。
その事に関して、両親はあまり良い顔をしなかったが目的に向かって進んでいる事に関して何も言わなかったので、今の所は問題はなかろうと判断して勉強を継続中である。
それはそうと、今日は平日で普通に学校の授業があるので登校する為に彼女達をデジヴァイス 俺のはスマホ型だったのでスマホフィルムとスマホケースで本体を保護している に入れて制服の内ポケットに入れて登校した。
「ひっどーい! そこまで言う必要ないじゃん!」
「なにおう!?」
登校中、学校の近くまで行くと同じクラスのバカップルがいつも通りの夫婦漫才的なやり取りをかましていた為、懲りずにやってんねぇと思いながら彼らに近付いて声を掛けた。
「よー、今日はどんなネタで漫才してんの?」
「あっ、衛! 聞いてよ! 朝起こす時に悠馬の部屋に入ったら怒るんだよ!? 酷くない!?」
「幼馴染み特権っすなー。羨ましい限りでござるよ」
「だーっ! だからって勝手に入ってくんじゃねぇ!!」
すると、2人が恋愛ゲームなんかでよく見かけるコッテコテの幼馴染な関係で、今日は起こしに来る事に関して起こされた方である杉谷 悠馬が起こしに来た高山 円香にツッコミを入れていた。
何しろ、彼らは小学校を入学した頃からお隣さん同士なので必然的に距離感が近くなるし、中学の頃に知り合った俺と比べて互いの事をよく理解しているので、そこに割り込むのは野暮と言うものだ。
その為、2人の言い合いを後ろから眺めているといつの間にか、学校に到着したので2人を諌めながら校舎内に入り、下駄箱で室内履きに履き替えてから割り当てられた教室に向かう途中で校舎内の階段の隅に光る物を見つけた。
(まただ。ったく、面倒だな)
そんな事を思いながら、光る物に意識を集中させて
(よし、
時間にしてほんの数秒、他の人からすれば意識しないと気付かない様な動作で光る物が消えたので、能力の発動をオフにしたのだが決して厨二病とかではない。
まず、光る物は現実世界とデジタルワールドを繋ぐ道であり、普通の人であれば用心深く観察しないと気付かないレベルで小さい代物だ。
では何故、一目見ただけで分かったかと言うとイグドラシルの修復の際にアレと融合する必要があったので融合した結果、デジタルワールドに関連する物であればすぐに分かり、ある程度は干渉できる能力を身に付けてしまった。
その事が分かったのは、現実世界に戻って数日後だったのでかなり戸惑ったので他の人に聞いてみると認識し難い傾向にある一方、再会したリリスモン達は事情を知っていた様なので驚かれながらも2つの世界を繋ぐ道だと説明された。
デジタルワールド自体、公になっていない事からリリスモン達以外には喋らない様にしながらどこまで干渉できるのかを確認した結果、繋ぐ道みたいな場所が固定された物でデータ容量が小さい物ほど干渉し易く、デジモンの様な動く物で究極体の様なデータ容量が大きい物ほど干渉し難い事が分かった。*1
その為、学生生活を送りながら能力を使いこなせる様に訓練をしている間に幼馴染コンビと遭遇して、なんだかんだで友人関係が続いている。
「そういやよ。最近、妙な噂が流行ってるんだよ」
「妙な噂?」
「あぁ。なんでも化け猫や人面犬みたいな奴の目撃情報が増えてるんだよ」
「俺も聞いた事があるわ。猫の割にはデカかったり、二足歩行したりとかな」
「えぇ〜、人面犬なんて古いよ。悠馬」
悠馬が俺に話題を振ってきたので、頷きながら返すと円香が明後日な返答が返ってきた。
「俺だって信じちゃいねぇよ。ただ、ネットじゃ至る所で噂されてるぜ?」
「昔っからそう言うオカルトネタは根強いからなぁ。ただ、流石にちょいと異常だね」
「ちょっと! 2人で無視しないでよ!」
「いやだってねぇ? 今のボケに突っ込んだら負けだと思っちまった」
「さっすが、衛! 分かってんじゃん!」
「ひっどーい!」
その為、悠馬と共にスルーして話を続けると流石の円香でも軽く傷付いた様なのでそんな彼女をフォローしつつ、教室に入った。
○人物紹介
・宮本 衛
本作主人公。リリスモン達の力を借りながら人間としては唯一、デジタルワールドを救った人物。デジタルワールドに関する能力持ち。
手持ちのデジモン
リリスモン、サクヤモン、他4体
・杉谷 悠馬
衛の友人でクラスメイト。交友関係が広く、幼馴染に高山 円香がいるがギャルゲーの主人公の如く、複数のクラスメイトの女子と瞬く間に仲が良くなった。
・高山 円香
同じく、衛の友人でクラスメイト。アホっぽい言動でクラスの人気者だが、幼馴染の悠馬が他の女子と仲良くなっている為、軽く嫉妬している。