五月『中間試験、オール100点でした!』
風太郎『おっ・・・』
それに続いて
一花『私達も、100点だったよ!』
一花、三玖、四葉も100点の答案用紙を見せ
風太郎『ああっ・・・』
二乃『フン、認めてあげるわ。アンタは立派な家庭教師よ!』
二乃も、照れながらであるが100点の答案用紙を見せた。
そして
『『『『『わーい!わーい!わーい!』』』』』
風太郎『何じゃこりゃ~!大成功だ~!』
五つ子に胴上げされた。
しかしこれは
風太郎『何かこれ・・・』
風太郎「夢みたいだー!」
風太郎「あっ・・・」
全て夢だった・・・。
・・・そりゃそうだ。
風太郎「・・・うん、100点はないよな。」
風太郎「イテテ・・・」
風太郎は起き、まだ寝ている五つ子達を見た。
風太郎「一週間、よく頑張ったな。」
それは昨日に遡る。
回想
二乃「はぁ!?今日も泊まり込みで勉強!?」
二乃「この間もしたばっかりよ!?」
風太郎「明日が試験なんだ。効率度外視で一夜漬けだ。」
二乃「あ、足立君も勿論参加するわよね!」
二乃は惇に助けを求めたが
惇「悪い、今日はちょっと無理なんだ・・・」
断られてしまい
二乃「そ、そんな・・・」
絶望の表情を浮かべた。
風太郎「惇がいようがいまいが容赦しねーぞ。」
三玖「二乃、我慢する・・・」
二乃「・・・五月も何か言いなさい!!」
しかし、諦めきれない二乃は、五月にも意見を求めたが
五月「今日くらい、良いんじゃないんですか。」
と五月が許可した。これには
「「「えっ?」」」
五月以外のメンバーは意外な表情を浮かべた。
回想終了
風太郎「遂に当日か。」
しかし、時計を見た瞬間
風太郎「っ!?」
風太郎はある事に気付き、ドッと汗が噴き出た。
五月「ふぁ~。上杉君早いですね・・・」
すると、同タイミングで五月が起きてきたので
風太郎「五月・・・確認だが、うちの学校は8時半登校だったよな?」
確認を取った。
五月「そうですね。それから15分後に試験開始です。」
五月は、素直に答えた。
それを聞いて
風太郎「うん。あの時計・・・壊れてたりしない?」
風太郎は時計を指差して尋ねた。
それを言われ、時計を見た五月は
五月「ああ・・・嫌ぁーっ!!」
この世とは思えない悲鳴を上げた。
その声に起きた他の4人も、事の重大さに気付き、慌てて家を出たのだった。
四葉「皆遅いよー!!上杉さーん、先行っちゃいますよー!!」
風太郎「はぁ・・・お前ら・・・車で通学してたんじゃ・・・」
三玖「江端さんは、お父さんの秘書だから・・・」
一花「お父さん達がうちにいたら良かったのにね・・・」
風太郎「そ・・・そうだな!」
風太郎(遅刻の場合はどうなる?コイツらの父親に何て説明するか・・・)
すると
二乃「ハァ・・・ハァ・・・やっぱ、すっぴん見せたくないな。」
二乃が鏡を取り出して言って止まったため
風太郎「他の四人がバンバン見せてるだろ!」
風太郎がツッコミを入れ
おばあさん「ありがとう。」
三玖がおばあさんを助けていたため
風太郎「うーん、偉い!けど今じゃない!」
再びツッコんだり
一花「すぅ・・・すぅ・・・」
風太郎「寝るな!」
何故か一花が途中で寝たり
五月「駄目・・・お腹が空いて力が出ません・・・」
空腹の五月とコンビニの食べ物を選んだりして、走っていた。
旭高校
惇(三玖・・・寝坊か・・・?今日は試験なんだが・・・)
惇(まさか、風太郎を含め他の皆も寝坊ってわけねーよな・・・)
惇「・・・まさかな。」
しかし、惇の思ってたとおり、寝坊し遅刻した風太郎達だが、皆が四葉になりきるドッペルゲンガー作戦によって、何とか学校に入れたのだった。
社会
三玖(難しい問題ばっか・・・でも歴史なら分かる。ジュンより良い点取ったら、どんな顔するかな?)
そう思った三玖は、惇をチラッと見たのだった。
惇(・・・頑張れよ、皆。)
その時、試験問題を解き終わっていた惇は、皆の試験突破を祈りながら答案用紙を裏返した。
国語
四葉(う~ん、う~ん。おっ、思い出した。五択問題は、四番目の確率が高いっと。)
英語
二乃(討論・・・討論・・・分かんないや、次)
すると
風太郎『「でばて」と覚えるんだ。』
風太郎が先日言ってたことを思い出した。
二乃(勝手に教えてくるんじゃないわよ。)
数学
一花(終わった~。こんなもんかな、お休みー。)
そう思って寝ようとしたが
一花(式の見直しくらいしても良いかな。)
理科
五月(上杉君、あなたをやめさせはしません。)
そう決意したのは、風太郎と口論したその日父親のマルオに電話したときだった。
五月『どういう事なのでしょうか?』
マルオ『君達一人でも赤点ならやめて貰うと、先程彼に伝えたんだ。』
それを聞いて、五月は並々ならぬ決意で試験問題を解いていた。
五月(らいはちゃんのためです!念の為!)
そう思い、風太郎をチラッと見た。
風太郎(皆、頼むぞ!)
その時、風太郎は切実な思いで願っていた。
そして、全ての試験が終了した。
三玖「・・・ふぅ。」
三玖は、全てが終わった事にホッとし、一つ息を吐いた。
惇「お疲れ、三玖。」
そんな彼女に、惇は一声掛けた。
三玖「うん。ジュンもお疲れ。」
惇「ああ、サンキュ。」
解放されたのだろう、三玖は少し表情が柔らかかった。
惇「まぁ、後は結果次第だな。その時が来るまで、まだ安心出来ねーだろうな、アイツは。」
三玖「そうだね。あとは結果次第だね・・・」
惇「そうだな・・・」
その時
「おーい、惇!そろそろ行くぞ!」
他クラスの野球部の子が、惇に声をかけて来たので
惇「ああ、今行く!」
惇「んじゃあ、俺行くな。」
惇は、野球部のバッグとバットケースを持ち、三玖に言った。
三玖「もう練習なんだ・・・」
惇「ああ。もうすぐ秋の東海大会始まるしな・・・優勝すりゃ、センバツ確定だし・・・」
三玖「そうなんだ・・・」
しかし三玖は、少し寂しそうにしていた。
すると
ポンッ
三玖「あっ・・・」
惇「また家に顔出すから・・・」
惇は、優しい表情を浮かべながら三玖の頭に手を置き撫でた。
三玖「・・・うん。」
三玖は、気持ち良さそうに目を細めて彼の手を受け止めた。
そして
惇「じゃあな。」
惇は手を離すと、その場を後にした。
三玖(ジュンの手、ゴツゴツしてたけど、優しくて良かったな・・・)
三玖は、惇の手の感触を思い出し、少し顔を赤らめたのであった。