五つ子が住むタワマンに着いた風太郎だったが
風太郎「なんだこれ!センサー反応しろ!くそぉぉ・・・あの5人だけでなく、お前も俺の邪魔をするのか!」
オートロックを知らないため、苦戦していた。すると、監視カメラを見付けた風太郎は
風太郎「あのー、30階の中野さんの家庭教師をしてる上杉と申します。そこのドア壊れてますよ。」
カメラに話しかけた。
風太郎「おーい。」
・・・やめろ、結構不審者に見えるぞ。
するとそこへ
惇「何やってんだ、お前・・・」
三玖「独りでなにやってるの?」
惇と三玖がやって来た。
風太郎「惇。お前、何で三玖と?」
惇「さっきコンビニ行ったら会った。」
風太郎「そ、そっか・・・」
惇「つーかお前、これオートロックだぞ。」
三玖「今時知らないなんて、珍しい。」
惇「ここで三玖達の部屋番入れたら繋がんぞ。」
そう言い、惇は風太郎に説明した。
その横で、三玖はカードキーで扉を開けた。
風太郎「おおっ!?ま・・・まぁ、知ってたけどな。」
これには
惇「嘘つけ。」
惇は呆れながらツッコミを入れた。
・・・ホントそうだよ。
三玖「・・・はぁ。」
三玖は溜息をついた。
風太郎(スタートから躓いちまった・・・前途多難だぜ・・・だが・・・)
惇「何してんだ。入んぞ。」
風太郎「え?あ、ああ。」
三玖「ジュン、今度はどんな歴史を教えてくれる?」
惇「うーん・・・それは勉強が終わってからだな。」
三玖「そう・・・なら・・・頑張る。」
惇「そっか・・・風太郎、頼んだぞ。」
風太郎「あ、ああ。」
風太郎(この二人、いつの間に仲良く・・・)
惇は、いつの間にか三玖と仲良くなった事に驚いていた。
そして、到着した風太郎は、姉妹それぞれの部屋をノックした。
五月「やっぱり来ましたか。ああ、足立君、いらっしゃい。」
風太郎「あはは・・・」
惇「やあ、五月。」
四葉「いらっしゃーい、上杉さん!足立さん!」
風太郎「よう。」
惇「うっす。」
しかし二乃は
二乃「・・・」
風太郎の顔を見て、すぐに扉を閉めてしまったのだった。
一花は
一花「えっと・・・その辺に無いかな?」
四葉「白い服でしょ?」
一花「ごめんね。」
寝ており、部屋も以前風太郎が来たときと同様、散らかっていた。
惇「・・・おい風太郎。」
風太郎「あ?」
惇「これ・・・マジで?」
風太郎「マジだ。」
この部屋の様子に、惇はドン引きしていた。
風太郎「何で昼過ぎまで寝てんだよ?」
惇「ほら一花、起きな。」
惇は、部屋に入るなり、一花から布団を剥がそうとした。
風太郎「あ・・・マズイ!」
一花「あー、ダメダメ。」
惇「ああ?んだよ?」
突然の事に、惇は疑問の表情を浮かべたがすぐに一花に振り返ると
一花「あはは・・・服着てないんだ。照れるな。」
裸で布団にくるまっていた。
惇「・・・はあ。さっさと服着な。」
しかし、惇は特に動揺せず、冷静に返した。
風太郎「お・・・お前・・・何で冷静なんだよ?」
惇「・・・別に。」
これには
一花「・・・むぅ。」
一花は頬を膨らませたのだった。
すると
四葉「うわっ。一花・・・こんなの持ってるの?お・・・大人・・・」
四葉が黒い下着を見つけ、それを取り出して言った。
一花「同じ顔だし、四葉でもいけるんじゃない?」
四葉「えええ!!」
一花「小学生の頃のパンツは、そろそろ捨てないとね。」
一花の大胆発言に
四葉「わーっ!上杉さんと足立さんいるから、シー!!シー!!」
と四葉は慌てて指を口に当てて言った。
すると
四葉「うーん・・・う、上杉さんはどう思います?似合うと・・・」
四葉がその下着を持って振り返ったのだが
風太郎「何でも良いから、早く着替えてくれ。」
風太郎はすぐに部屋を出てしまったのだった。
四葉「フン!上杉さんのオシャレ下級者!」
この様子に
惇「アハハ・・・」
惇は苦笑いを浮かべたのだった。
そして、皆リビングに集合した。
四葉「さあ、準備万端ですっ!勉強を始めましょう。」
一花「私もまぁ、見てよっかな。」
三玖「ジュン。約束通り、歴史で知らない事教えてね。」
五月「私はここで自習してるだけなので、勘違いしないで下さい。足立君も、くつろいで下さい。」
惇「ああ、サンキュー。」
風太郎(色々問題はあるが、最初に比べれば急激な進歩だ。)
『『『おーい!!』』』
風太郎『ははははっ!』
風太郎(こいつらだって人の子。優しく接すれば理解し合えるんだ。それに今日は惇もいる。従順になるに決まってる。)
惇「お前一体何想像してんだよ・・・」
風太郎の妄想に、惇は呆れツッコミを入れた。
風太郎「よ、よーし!やるか!」
このツッコミに、風太郎は少し顔を引き攣りつつも、スタートしようと言った。
その時
二乃「まーだいたの?あ、足立君、いらっしゃい。」
二乃が上から現れた。
風太郎「どうだい?二乃も一緒に・・・」
二乃「死んでもお断り・・・と言いたいけど、今日だけは付き合ってあげる。」
風太郎「えっ!?」
二乃「べ、別にアンタのためじゃないんだから、勘違いしないでよね!」
と二乃はそっぽを向きながらツンデレのテンプレ発言をした。
風太郎「そうか・・・なら、勉強を始めようか!」
四葉「はーい!」
すると
二乃「その前に、足立君、お昼食べてきた?」
二乃が惇に昼を食べたのか尋ねた。
惇「いや、まだだ。」
惇は、まだ済ませてないと答えると
二乃「そう・・・アンタは?」
風太郎「俺もまだだ。」
風太郎にも尋ね、彼もまだだと答えた。
二乃「なら、ちょっと待ってなさい。」
それを聞き、二乃はキッチンに向かって、卵とケチャップ、そして白米等を用意して何かを作った。
それから暫くして
二乃「はい、オムライス。」
惇と風太郎にオムライスを差し出した。
惇「おおーっ!!美味そー!!」
惇は、目の前のオムライスを見て目を輝かせた。
風太郎「・・・おい。何を企んでる?」
それに対して風太郎は、疑いの目を二乃に向けた。
二乃「失礼ね、お客様を前にそんな事しないわよ!」
この発言に
風太郎(それを前やっただろうが!!)
風太郎は心の中でツッコんだのだった。
二乃「あ、足立君には大盛りにしたから。後、チキンライスのおかわりもあるから、好きなだけ食べてね。」
惇「マジ!サンキュー!!んじゃあ、いただきまーす!」
そして、惇はオムライスを口にすると
惇「美味ーっ!!この前のクッキーもそうだったけど、お前料理得意なんだな!!」
惇は夢中になってオムライスをかき込んだ。
二乃「へへっ、まあね。」
その様子に、二乃は風太郎とは対照的に優しそうな笑みを浮かべた。
惇「マジ美味いわ、これ!!」
そして、惇はアッサリとオムライスを平らげ
惇「なあ、これ食って良いんだよな?」
残ってあるチキンライスを指差して言うと
二乃「うん、良いよ。」
二乃は笑顔で了承した。
その様子に
風太郎「・・・何で二乃は惇に優しいんだよ。」
風太郎はボソッと呟いた。
すると
三玖「・・・二乃は面食いだから。」
三玖は頬を膨らませ少し不機嫌な表情で答えた。
その圧に
風太郎「そ、そうか・・・」
風太郎は少し気圧されてしまっていた。
惇「おい風太郎。早くしねーと、俺が全部食っちまうぞ。」
風太郎「あ、ああ。」
そして、オムライスを食べ終わった風太郎は、勉強を教えようとするのだが
三玖「ジュン!私も作ってあげる!」
惇「は?」
三玖が突然そんな事を言い出し、腕捲りしてキッチンに向かった。
二乃「ち、ちょっと三玖!」
四葉「三玖!」
五月「や、やめて下さい!」
二乃達は、そんな三玖を必死に止めようとするも、三玖は聞く耳持たずに料理を始めた。
惇「何がどうなってんだよ・・・」
風太郎「ことごとく上手くいかない・・・」
惇は、何が何なのか分からずにおり、風太郎は諦めの境地で呟いた。
暫くし、三玖は料理が完成したのだが
三玖「はい・・・お・・・オムライス・・・」
オムライスを作ったのだが、先程二乃が作ったのとは対照的に、焦げてボロボロの物体が皿の上にあった。
「「・・・」」
惇と風太郎は、そのオムライスもどきをジッと見ていた。
その姿にたまりかねたのか
三玖「ごめんね、自分で食べるよ!」
三玖は自分で処理すると言うと
二乃「いや、自分で作るって言ったんだからダメでしょ・・・」
二乃は少し呆れ気味に言った。
そして、惇と風太郎はスプーンを取り、オムライスもどきを口に入れた。
その結果は・・・
風太郎「・・・うん。これ普通に美味いぞ。」
まず風太郎が、美味しいと答えた。
「「「え?」」」
惇を除き、皆ポカンとした表情を浮かべた。
風太郎「いや、マジで普通に美味い。」
しかし、風太郎は先程同様美味しいと答えていた。
二乃「はぁ!?そんなわけ・・・!」
四葉「う、上杉さん!?」
一花「無理しないで、フータロー君!」
五月「大丈夫ですか!?」
他の4人は、無理して言ってるのではと思ったが
惇「コイツ、昔っから貧乏舌なんだよ・・・だから、あまりこう言った事聞かねー方が良いぞ。」
惇は、風太郎が昔から何を食べても美味しいと感じる貧乏舌なのだと説明しながら三玖のオムライスもどきを食べ続けていた。
「「「ああ・・・成程・・・」」」
惇の発言に、皆納得した。
三玖「えっと・・・ジュンはどう?」
すると三玖は、惇に評価を聞いた。
惇「三玖。正直に言って良いか?」
三玖「う、うん・・・」
惇「まぁ・・・結論から言うとさっきの二乃と比べたら美味くねーな・・・」
惇「卵もちっとスクランブルエッグみてーになってるし、火を通し過ぎたのか焦げてるし、チキンライスもちったぁしょっぱいな。」
惇のストレート発言に
三玖「・・・」
三玖は顔を俯かせた。
しかし
惇「けど・・・頑張ったっていうのがスゲェ伝わったから・・・サンキュー、三玖。」
頑張ったのは伝わったと端整な笑みを浮かべて答えた。
すると
三玖「うん!」
先程とは打って変わって、三玖は満面の笑みを浮かべたのだった。
そんなこんなで勉強始めようとしたが、四葉はバスケ部の部長から電話が来て、試合に助っ人として来て欲しいと頼まれてしまい、断れずに向かってしまい、一花もバイトだと言い飛び出してしまい、結局この日も勉強会はお開きとなってしまった。
その帰り道
風太郎「何だか、二乃とあまり分かり合えねー気がすんな・・・」
惇「まぁ、確かにお前に対する悪意を感じんな・・・」
風太郎と惇は、二乃の態度について話していた。
惇「まぁ何つーの・・・ムズイ事考えずに、根気良く付き合うしかねーだろ・・・」
惇「勿論、犯罪紛いな事せずにな。例えば・・・襲ったりとか・・・」
惇は、笑みを浮かべて言うと
風太郎「し、しねーよ!そんな事!!」
風太郎はムキになって反応した。
惇「ハッハッハ!冗談冗談!!」
風太郎「ったく・・・お前は・・・」
その時
風太郎「あ、やべ・・・」
惇「どうした?」
風太郎が何かに気付き
風太郎「ちょっとアイツらのマンションに行ってくる!」
引き返して行こうとした。
惇「忘れ物か?なら、俺も一緒に・・・」
風太郎「大丈夫だ。お前は先に帰って良いぞ。」
惇「そっか・・・またな!」
風太郎「ああ!」
風太郎は、そのまま五つ子達のタワマンに引き返したのだった。
惇は、そのまま家に向かって歩いた。
その時
惇「ん?」
スマホから着信音が鳴ったので取り出すと、風太郎から電話だったので取ると
惇「何だ?」
風太郎『た、助けてくれ惇!!このままじゃ俺、冤罪で人生が終わっちまう!!」
惇「・・・は?」
風太郎の焦った声が聞こえたのであった。