五等分の花嫁と野球の天才(リメイク)   作:ホークス馬鹿

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8話です。


8話

五つ子が住むタワマンに戻った惇。

 

惇「一体何なんだよ・・・」

 

愚痴りながら彼女達が住む部屋番を押した。

すると

 

五月『はい、中野です。』

 

五月が出たので

 

惇「ああ、足立だ。風太郎に呼ばれて来たんだが・・・」

 

惇は戻ってきた理由を言った。

 

五月『・・・どうぞ。』

 

すると、エントランスの内扉が開き、惇は再び30階に戻った。

部屋の前に到着し

 

五月「どうぞ。」

 

五月がどこか眉間に皺を寄せた表情を浮かべながら迎えた。

 

惇「ああ・・・」

 

彼女の雰囲気に疑問を抱きつつも部屋に入ると

 

惇「うーっす。」

 

風太郎「じ、惇!!よく来てくれた!!」

 

二乃「黙りなさい、この変態!助けて、足立君!!」

 

風太郎「だからちげーって何度言えばわかるんだ!つーか、惇に助けを求めてんじゃねー!!」

 

惇「んだこの状況・・・」

 

どこか異様な雰囲気に包まれていた。

因みに四葉は、バスケ部の助っ人からまだ帰っていない為、不在だ。

 

五月「取り敢えず、足立君はゆっくりして下さい。」

 

惇「いや、こんな重い雰囲気でゆっくり出来ねーよ・・・」

 

惇「んで、何やったんだよ、お前?」

 

惇は、風太郎に何やったのか尋ねた。

すると

 

五月「足立君。これを見て下さい。」

 

五月がスマホを取り出してある写真を見せた。

そこには

 

惇「へぇ・・・バスタオル1枚姿の二乃を押し倒して・・・」

 

バスタオル1枚の状態の二乃を押し倒してる風太郎の姿が写っていた。

 

惇「お前・・・マジか。」

 

惇は、振り返って言うと

 

二乃「そうなの!だから助けて、足立君!!」

 

二乃が、再び惇に助けを求め

 

風太郎「だからちげーって言ってんだろうが!!」

 

風太郎は変わらず否定した。

そんな中

 

一花「静粛に!」

 

一花が声を上げて静かにさせると

 

五月「裁判長。被告は家庭教師という立場にありながら、ピチピチの女子高生を前に欲望を爆発させてしまった!この写真は上杉被告で間違いありませんね!?」

 

五月は、写真を証拠に風太郎を痴漢だと断言して指差した。

 

風太郎「だから冤罪だって言ってんじゃん!!」

 

二乃「裁判長。」

 

一花「はい、原告の二乃君。」

 

二乃「この男は一度マンションから出たと見せかけて、私のお風呂上がりを待っていました。」

 

二乃「悪質極まりない犯行に、コイツの今後の出入り禁止を要求します!」

 

今度は二乃が、風呂上がりを襲われたので、このマンションからの出禁を求めた。

 

風太郎「なっ!冤罪だ!!それはいくら何でも・・・!」

 

風太郎は、慌てて冤罪を主張し

 

風太郎「じ、惇も何か言ってくれ!!」

 

惇に助けを求めた。

 

惇「つーか、一度マンションから出たとみせかけてって言ってるけど、コイツ一度マンションから出た後暫く俺と一緒に帰ってたぞ。」

 

惇「それに、二乃含めお前ら五つ子の風呂入る時間と出る時間なんて知ってるわけねーじゃん。勿論、俺もそうだがな。」

 

惇は、二乃の発言の矛盾点を突く発言をして

 

二乃「そ、それは・・・!」

 

二乃は、少し動揺した。

 

風太郎「おおー!!流石惇!」

 

三玖「私からも。フータローはジュンと違って悪人顔してるけど、無罪だよ。」

 

風太郎「いや、悪人顔って・・・」

 

惇(中々ひでーな、三玖・・・)

 

三玖「私がインターホンで通した。録音もある。これは不慮の事故だと思う。」

 

三玖も、風太郎は無罪だと主張した。

 

惇「それに・・・五月。さっきの写真見せてくんねー?」

 

五月「え?あ、はい・・・」

 

惇は、五月に先程の写真を見せるよう言い、五月は再び見せると

 

惇「やっぱな・・・二乃、これは具体的にどの辺りだ?」

 

二乃に、襲われた場所は具体的にどこだと尋ねた。

 

二乃「えっと・・・あそこの棚の下よ。いつもその棚の中に私のコンタクトが入ってて・・・」

 

二乃は、その場所を指差して言うと

 

惇「その棚に、この本って入ってる?」

 

五月のスマホに写ってる写真を見せて尋ねた。

よく見ると、二乃と風太郎のすぐそばに、何冊か本が散らばっていたのだ。

 

二乃「え、ええ・・・確かに入ってるわ。」

 

惇「成程・・・まぁあくまで可能性だが、コイツが棚から落ちた本からお前を守ったんじゃねーのか?」

 

二乃「え・・・」

 

惇は、可能性の1つとして、二乃を守ろうとして、あの写真のような体勢になってしまったのではと答えた。

 

五月「成程・・・確かによく見ると、そうとも受け取れますね・・・」

 

五月も、確かにと思いながら見つつ、一花と三玖にも改めて見せた。

 

三玖「成程・・・」

 

一花「まぁ、フータロー君にそんな度胸は無いよね〜。」

 

惇の発言から一気に流れが変わり、形勢逆転となった。

 

風太郎「おお!!ありがとな、惇!」

 

風太郎は、ジーンと目頭が熱くなり、抱き付こうとしたので

 

惇「わ、わーったから、離れろ!!」

 

惇は嫌そうな表情を浮かべながら手で押さえつつ

 

惇「そんなわけだ、二乃・・・って、二乃?」

 

二乃に声をかけたが、どこか様子がおかしかった。

 

二乃「もう良い!皆大っ嫌い!!」

 

すると、二乃が突然大声を上げるや

 

惇「おい、二乃!?」

 

部屋を飛び出して行ってしまった。

 

惇「・・・マジかよ。」

 

惇は、突然の事に驚き頭を掻き

 

風太郎「追わなくて良いのか?」

 

風太郎は追わない姉妹に尋ねるが

 

三玖「・・・ほっとけば良いよ。」

 

三玖は冷たく答えるのみだった。

そして、そのまま惇と風太郎は帰る事となった。

 

風太郎「ハァ・・・やっと家に帰って勉強出来る・・・」

 

エレベーターの中で、風太郎は疲れ切ったかのような声を上げて壁に寄り掛かっていた。

 

惇「まぁ・・・何だ・・・おつ・・・」

 

風太郎「ああ・・・」

 

そんな中、風太郎のスマホの着信音が鳴ったので取り出した風太郎が確認すると、らいはからのメールだった。

その内容を見るや、風太郎の表情が優しくなった。

 

惇「相変わらず良い子だな、らいはちゃん。」

 

風太郎「ああ・・・」

 

そして、外に出た2人がエントランスのすぐ脇をチラッと見ると

 

二乃「・・・」

 

二乃が膝を抱えて座り込んでいた。

 

二乃「あ!」

 

2人に気付いた二乃は、素早く立ち上がるとまだ開いている内扉に急いで駆け付けたが、一足遅かった。

 

二乃「・・・」

 

二乃は諦めて戻り、再び座り込んだ。

 

惇「取り敢えず、お前は帰ってろ。」

 

風太郎「え?いや・・・」

 

惇「らいはちゃんが心配するだろう。俺が二乃の相手するから。」

 

惇は、二乃の相手は自分がすると言い、風太郎に帰るよう言った。

 

風太郎「あ、ああ・・・悪いな。」

 

風太郎は、惇の言葉に従い、マンションを後にしたのだった。

そして、残されたのは惇と二乃だけになった。

 

二乃「別に私は大丈夫よ。足立君も無理に気を遣わなくて良いわ。」

 

すると、二乃が強がるかのように言うが、惇から見て、彼女がどこか心細そうに見えた。

 

惇「・・・ったく。」

 

そんな二乃を見て、惇は頭を掻いて呟くと

 

惇「・・・ちと待ってろ。」

 

待っててと言い、そのままどこかへ行ってしまった。

暫くし、惇が袋を持って戻って来た。

そして、二乃の前に立つと

 

惇「・・・ほらよ。」

 

袋に手を入れて、中身の物を取り出して二乃に渡した。

それは、コンビニのパンケーキと午◯の◯茶のストレートティーだった。

 

二乃「え?」

 

二乃は、突然の事に戸惑いつつも受け取り、受け取ったのを確認した惇は、反対側のエントランス脇に座り込み、袋の中からおにぎりとお茶を取り出した。

 

二乃「えっと・・・」

 

惇「良いから食え。」

 

惇は、戸惑う二乃に対し食べるよう言い、おにぎりを開けて食べ始めた。

 

二乃「・・・」

 

戸惑いつつ、二乃もパンケーキの袋を開けて食べ始めた。

すると

 

二乃「・・・」

 

二乃の目から大粒の涙が溢れ始めた。

惇のさりげない優しさに涙が止まらなくなったのだ。

 

惇「え!?」

 

そんな二乃の様子に気付いた惇は、慌てて二乃の隣に行き

 

惇「わ、悪い・・・パンケーキ、嫌いだったか?」

 

パンケーキが嫌いだったのかと思い込み、声を掛けるも

 

二乃「ご、ごめんね・・・違う・・・違うの・・・!これは・・・」

 

二乃は違うと返すも、涙は止まらず言葉になっていなかった。

 

惇「えっ・・・えっと・・・」

 

惇は、涙が止まらない二乃に何も出来なかったのだった。

暫くし

 

二乃「・・・ごめんね。」

 

鼻声ながら漸く二乃が落ち着きを取り戻した。

 

惇「ああ、いや・・・気にすんなって。」

 

惇は、気にしなくて良いと答えた。

 

「「・・・」」

 

その後、暫く2人の間に静寂が流れたが

 

二乃「・・・皆、馬鹿ばっかりで嫌いよ。」

 

二乃が、その静寂を破った。

 

惇「皆って・・・もしかして一花達姉妹の事も?」

 

二乃「・・・そうよ。」

 

二乃は、そうだと答えるも

 

惇「・・・それ、嘘だろ?」

 

惇は嘘だと思った。

 

二乃「嘘じゃないわ!上杉みたいな得体の知れない男を招き入れるなんてどうかしてるわ・・・私達の5人の家に、アイツの入る余地なんて無いわ!」

 

二乃は、風太郎の事をディスった。

 

惇「・・・俺はアイツと違って馬鹿だから上手く言えねーけど、お前本当は一花達姉妹が嫌いどころか大好きなんじゃねーの?大好きだからこそ、言い方悪いが、異物のアイツが気に入らねーんじゃねーのか?」

 

惇「それに、得体の知れねー男つったら、俺もその得体の知れねー男だぞ。」

 

惇の言葉に

 

二乃「それは・・・その・・・」

 

二乃は目を泳がせた。

その時

 

三玖「二乃。いつまでそこにいるの?早くおいで。」

 

三玖が出て来て、ごく自然に接していた。

 

三玖「あ、ジュンもいたんだ。それじゃあ、二乃を連れて行くね。」

 

惇「あ、ああ・・・」

 

二乃「何よ三玖!丁度良いところに!!」

 

三玖「え?何が?」

 

二乃「はぁ・・・もう良いわ。」

 

二乃「ありがとう、足立君。後コレ、ご馳走様。」

 

そして、二乃は三玖と一緒にマンションの中に入って行った。

 

惇「・・・ったく。」

 

惇は、呆れ気味に見つめつつも

 

惇「はぁ・・・取り敢えず、解決って事でいっか。」

 

惇「・・・帰ろ。」

 

そのまま帰ったのであった。

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