ギフト『全知全能』 絆の系譜 ―神獣と精霊の祝福―   作:煌人

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17話め


第十七話: 雷帝の召喚と最高の仲間

 

 

ジェネシス級の装束と魔剣を身に纏い、リフィを解放したヨシテルは、まだ森の奥深くに留まっていた。

ギルドへ戻る前に、やるべきことがまだ残っている。

 

(防具と魔剣、そしてリフィの再構築は済んだ。あとは、『召喚魔術』による、二番目の仲間を召喚することだ)

 

ヨシテルは、リフィと向かい合った。

リフィは、手のひらサイズの可愛らしい妖精の姿で、ヨシテルの肩にちょこんと座っている。

 

「リフィ、次の仲間を召喚する。俺のパーティーを編成するためにね」

 

「はい、マスター。召喚を支援します。マスターの『召喚魔術』なら、きっと素晴らしい方が来てくださいます」

 

リフィは、風の粒子をきらめかせながら言った。

 

『クオーレ、召喚魔術の基本理論と、成功率の予測を』

 

『了解。マスターの持つアルティメットスキル:召喚魔術は、現実世界に存在する生物はもちろん、マスターの『全知全能』によってマスターの知識や記憶、想像上の存在すら具現化可能です。召喚成功率は、マスターの魔力量(MP 72000)を考慮すると、SSランク級の存在でも99.9%以上です』

 

(想像上の存在も具現化可能、か。ならば、俺が最も信頼でき、最高の戦闘力と特殊な能力を兼ね備えた存在を召喚するべきだ)

 

(俺に必要なのは、規格外のステータスを補完し、そして秘密を共有できる、絶対に裏切らない仲間だ。そして、純粋な火力と、複合魔法を扱えこの世界に存在していてもおかしくない人物)

 

ヨシテルの脳裏に浮かんだのは、ある漫画のダークエルフと人間の間に生まれたハーフエルフの女性魔法剣士だった。

彼女は、卓越した剣技を持ちながらも、雷系の魔法を好むことから、「雷帝」の異名を持っていた。

 

(よし、決めた。彼女ならば、俺のステータスに近しい戦闘力を持ち、俺の『絶対手加減』を共有させることで、日常の制御も問題ない。そして、何よりも、俺の趣味全開だが好きなキャラなんだ。彼女と旅をする完璧だ!!)

 

召喚魔術の理論において、術者が対象に抱く「明確なイメージ」と「強い願い」が、召喚の精度を決定する。

ヨシテルにとって、このキャラクターは理想の女性像そのものだった。

 

ヨシテルは、ジェネシス級装束の胸元に手を当て、全魔力回路を解放した。

 

「アルティメットスキル:召喚魔術。我、盟約を結びし者、汝、我の知識より顕現し、永久の友となり、世界を巡る相棒となれ」

 

ヨシテルの足元の土が、魔力によって円形にひび割れ、巨大な魔術陣が生成された。

雷属性、闇属性、万能属性のユニークスキル、そしてリフィの風属性の魔力が、その召喚陣を構成する。

 

『リフィ、魔力結界発動! 召喚魔力の放出を、外部に漏らさないように周囲を囲ってくれ!』

 

リフィが瞬時に風の魔力を展開し、周囲に魔力結界を張った。

しかしちゃんと周囲に結界を張っているのでギルドや街の魔術師が感知する事は出来ないだろう。

 

 

召喚陣の中心から、凄まじい雷光が立ち昇った。

 

 

それは、ヨシテルの『雷属性』ユニークスキルを遥かに凌駕する、純粋で破壊的な雷の魔力だった。

雷光が収束すると、召喚陣の中心に一人の女性が立っていた。

 

黒に近い紺色の髪が、雷の余韻のように微かに逆立っている。

鋭い蒼色の瞳は、周囲を警戒するように見回し、豊満な体ながらも引き締まった褐色の肌には、ハーフエルフ特有の優美さと強さが同居していた。

彼女は、軽量な黒と紫の魔法剣士の軽鎧を纏い、片手には魔力で構成された雷の剣を握っている。

 

 

「...ここは?」

 

 

女性は、周囲の森と、目の前に立つヨシテルを見て、警戒の表情を浮かべた。

 

ヨシテルは、その女性のステータスを鑑定した。

 

(完璧だ。性格までは解らないが俺が創造した、あの「雷帝」そのものだ)

 

ヨシテルは、女性に対し、召喚魔術による「盟約」の魔力を発動させた。

それは、信頼に基づく、明確な絆を結ぶ行為だ。

女性の蒼い瞳が、一瞬、金色の光を放ち、やがて落ち着いた。

彼女は、ヨシテルを真っ直ぐに見つめた。

 

「...あなたが、私をこの世界に呼んだのね」

 

彼女は、魔力で構成された雷の剣を消し、微笑んだ。

 

「私は、アルシェラ。でもあなたはアルシェで良いわ、よろしくね」

 

「ああ、俺が呼んだ。俺はヨシテルだ。よろしく」

 

ヨシテルの肩のリフィが、アルシェラに向かって飛んでいった。

 

「リフィと申します。マスターの最初の精霊です。アルシェラ様、これからどうぞよろしくお願いいたします!」

 

アルシェラは、手のひらサイズの可愛らしいリフィを見て、微笑んだ。

 

「小さな精霊さん。こちらこそ、よろしくね、リフィ」

 

ヨシテルは、アルシェラのステータスを確認し、彼女の能力をさらに強化・調整した。

そして、彼女に自身の『絶対手加減』ユニークスキルを付与した。

 

 

名称: アルシェラ(愛称:アルシェ)

 

種類: ハーフエルフ(召喚者)

 

ランク: SS

 

職業: 雷帝(上級職)

 

レベル: 310

体力 (HP): 45000

魔力 (MP): 65000

攻撃力 (STR): 50000

防御力 (VIT): 45000

魔力 (INT): 58000

俊敏性 (AGI): 38000

 

スキル: 剣術、体術、言語理解、高速、手加減

エクストラスキル: 身体強化、魔力操作、風属性、アイテムボックス、鑑定

ユニークスキル: 絶対手加減、雷属性、闇属性、万能属性、属性複合魔法

アルティメットスキル: 雷帝化

 

備考: ヨシテルによって創造された『雷帝』の異名を持つ魔法剣士。ヨシテルに匹敵するステータスを持つ。

 

 

「アルシェ、俺が君に託した能力について説明する。俺たちの世界は、君の知る世界とは少し違う」

 

ヨシテルは、自身が異世界から来たこと、『全知全能』というギフトを持っていること、そして『召喚魔術』で彼女を最高の状態で具現化したこと、そして現在の俺たちの置かれた状況を、簡潔に説明した。

アルシェラは、その間、静かに耳を傾けた。

 

「驚きの連続ね。でも、あなたが呼んでくれた世界なら、私はどこまでも付いて行くわ。この膨大な力も、あなたの意図通りに制御できるし。『絶対手加減』、素晴らしいスキルね」

 

彼女は、自身の両手を軽く握り、その魔力を制御できることを確認した。

 

「雷帝化のアルティメットスキルは、一時的に全ステータスを限界まで引き上げ、周囲を純粋な雷の領域に変える能力よ。これは、ヨシテルの瞬神の能力を補完し、殲滅戦に最適だわ」

 

(完璧だ。俺は超高速近接戦と制御された属性複合。アルシェは純粋な雷の火力と殲滅力。これで、パーティーの火力は、もはやSランクすら超越した)

 

ヨシテルは、アルシェラを真っ直ぐ見つめた。

 

「これからよろしく頼む、アルシェ」

 

「ええ、ヨシテル。どこまでも、一緒に行きましょ」

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