ギフト『全知全能』 絆の系譜 ―神獣と精霊の祝福―   作:煌人

18 / 97
18話め


第十八話: 麒麟の雷剣と白銀の雷帝

 

 

ヨシテルが『召喚魔術』によってアルシェラ(アルシェ)をこの世界に具現化してから、まだ数十分しか経っていなかった。

森の奥深く、結界に守られた空間で、SSランクの二人とSSランクの精霊(手のひらサイズ)が向かい合っていた。

アルシェは、自身の豊満な胸元で両手を組み、感動を滲ませた口調で言った。

 

「驚きの連続ね、ヨシテル。私が持つこの力も、全てがあなたによって与えられたもの……まるで生まれ変わったみたいだわ」

 

ヨシテルは、懐に抱えたリフィをそっと撫でながら、頷いた。

 

「ああ。君その力と身体を制御するには、『絶対手加減』が必要なように、君の力に見合った『真の武具』も必要だ」

 

リフィがアルシェに声をかけた。

 

「アルシェラ様のお持ちの雷の剣は、素晴らしい魔力構成ですが、マスターのジェネシス級の魔剣の速度には耐えられません。マスターの『武器防具作成』で、最高の武具を手に入れてください!」

 

「ありがとう、リフィ。そうね、この力に見合った武器は、ぜひ欲しいわ」

 

(そうだよな。STR 50000、AGI 38000という超高ステータスで、並の武器を使えば、一振りで武器が自壊する。俺と同じく、世界の法則を超越した武具が必要だ)

 

ヨシテルは、アイテムボックスから、アルシェの能力に特化した究極の素材群を取り出した。

 

「アルシェ。君の能力は雷だ。そして、君のステータスに合わせた防御力を付与する。最高の素材で、最高の武具を創造する」

 

<武器:麒麟が宿る直剣(トニトルス・エンシス)>

 

召喚されたアルシェの魂には、雷の神獣『麒麟』の伝説が深く刻まれている。ヨシテルは、そのイメージを抽出した。

 

素材: SSランク魔石、魔晄玉鋼(まこうたまはがね)、雷神の鱗(ジェネシス級)、麒麟の角(ジェネシス級)。

 

制作: 「アルティメットスキル:武器防具作成。素材:雷属性特化。ランク:ジェネシス。特性:麒麟の神威」

 

光が収束し、白銀に輝く直剣が姿を現した。

 

「トニトルス・エンシス。『雷鳴の剣』だ。受け取れ、アルシェ」

 

アルシェは、その直剣を手に取り、その剣が自身の魔力と完全に同期していることを感じた。

 

「これは……!私の魔力と完全に同期しているわ。剣を握っているのに、まるで自分の手足のように感じる」

 

 

ジェネシス級直剣:麒麟が宿る直剣(トニトルス・エンシス)

 

ランク: 創世級(ジェネシス)

 

特性: アルシェのSTR/MPに完全同期、雷属性魔術の威力を極限まで増幅、麒麟の神威(広範囲の雷魔法の消費MPを半減)。

 

<武器:能力を抑える黒い鞘>

封印鞘: ジェネシス級の黒い木材でできた鞘に入れられている間は、能力をノーマル級以下に抑える。鑑定不可。

 

 

次に、ヨシテルは『ジェネシス級の黒い鞘』を作成し、〈トニトルス・エンシス〉に収めた。

この鞘もまた、彼の魔剣の鞘と同じく、粗末な札が貼られたように見える偽装が施されている。

 

<防具:白銀の雷帝聖鎧(サンクトゥス・ゼウス)>

 

素材: 聖獣の剛皮(ジェネシス級)、魔晄の糸(ジェネシス級)、世界樹の繊維(ジェネシス級)、SSランク魔石。

 

制作: 「アルティメットスキル:武器防具作成。素材:雷属性・光属性特化。ランク:ジェネシス。特性:聖鎧(サンクトゥス)」

 

白銀の軽鎧が具現化し、アルシェの装束の上に、雷の彫刻を重ねたかのように一体化した。

 

 

ジェネシス級防具:白銀の雷帝聖鎧(サンクトゥス・ゼウス)

 

ランク: 創世級(ジェネシス)

 

特性: アルシェのVIT/MPに完全同期、雷属性と光属性に対する絶対防御、『雷帝化』スキル使用時の身体への反動を完全に無効化。

 

無効化: アルシェ以外は装着不可。鑑定不可。

 

環境偽装: レジェンド級の軽鎧に偽装される。

 

 

アルシェは、新たな軽鎧をまとい、その力を解放させた。

 

「良いわね、ヨシテル!この軽鎧は、まるで私の魔力の一部になったみたい。これで、雷帝化を遠慮なく使えるわ」

 

次に、ヨシテルは日常と冒険に便利な『マント』の制作に取り掛かった。

 

素材: 世界樹の繊維(ジェネシス級)、魔晄の糸(ジェネシス級)、水属性/風属性魔石。

 

制作: 「アルティメットスキル:アイテム作成。ランク:ジェネシス。特性:随時清潔化、自動修復、無重量」

 

黒いフード付きのマントが生成された。

 

「アルシェ。これは、君の装束の上から着るものだ。常に清潔に保たれるし、ボロボコになることもない。フード付きだから、街中で目立ちたくない時に役立つ」

 

「あら、素敵な機能ね。ありがとう、ヨシテル」アルシェはマントを羽織り、フードを軽く被ってみせた。

 

(……やばいな。アルシェが着ているのを見たら、俺も無性に欲しくなってきた)

 

『マスター、私には理解できません。マスターの装束は、既に清潔化と自動修復の機能も内包しておりますが……』

 

 

(よしっ!。これは、機能の問題じゃない。デザインを仲間とお揃いにするという、ロマンの問題だ)

 

 

ヨシテルは、すぐに同じ素材で、自分用のジェネシス級フード付きマントを作成した。

 

 

ジェネシス級アイテム:瞬影の風マント(エクリプス・ケープ)

 

ランク: 創世級(ジェネシス)

 

特性: 随時清潔化、自動修復、無重量。

 

ヨシテルは、装束の上に黒いフード付きマントを羽織り、フードを深く被った。

 

 

(うん、これだ。完璧だ)

 

 

装備を整えたヨシテルは、アルシェとリフィと共に、次の段階へと進んだ。

 

「アルシェ、リフィは精霊だから別だが君に続く、二番目の仲間を召喚する。パーティーの編成は六人を予定している。次は、パーティの核となるタンク役だ」

 

アルシェは、直剣の鞘を腰に帯びながら、目を輝かせた。

 

「タンク役ですか。私の世界では、最も打たれ強く、仲間を守る『盾』となる存在ね。あなたの強大な攻撃を支えるなんて、想像もできないほどの防御力が必要になるわ」

 

リフィが、ヨシテルの手のひらに降り立った。

 

「マスターの戦闘は、接近戦が多く、アルシェラ様は広範囲の殲滅を得意とされます。タンク役は、マスターとアルシェラ様の攻撃が及ばない、遠距離からの攻撃や広範囲の魔物を確実に引き付け、防御し続ける能力が必須です」

 

『クオーレ、タンク役のイメージを、俺の知識と照合し、SSランクでの具現化に必要な能力値をシミュレートしてくれ』

 

『シミュレート完了。要求される能力値は、防御力(VIT)が(60000以上)、HPもマスターよりも高く。加えて、広範囲の敵意を引き付けるユニークスキルが必要です。召喚成功率は、99.9%です』

 

(VITとHP……。俺のステータスを凌駕する絶対防御。そして、ヘイトを集めるユニークスキルか)

 

ヨシテルは、その重騎士の姿を、脳裏で完璧に具現化した。性格は兄貴肌で、信頼が厚く、仲間との絆を最も大切にする。

俺の秘密を共有できる、絶対に裏切らない最高の盾。

 

「アルシェ、リフィ。次の仲間は『絶対防御』の異名を持つ、最強の盾だ。この森で全てを整え、万全の体制で街に戻るぞ」

 

アルシェは、その力強い言葉に、目を細めて微笑んだ。

 

「ふふ、楽しみだわ、ヨシテル。あなたのパーティーは、どんどん規格外になっていくのね。さあ、最高の仲間を迎え入れましょう」

 

ヨシテルは、召喚魔法陣を展開する準備に取り掛かった。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。