僕のヒーローアカデミア 空拳ヒーロー エアーマン 作:ダレ狐
1-A ホームルーム 緑谷視点(修正済)
職場体験が終わって数日が経った、ある日のホームルーム。
見慣れない制服姿の生徒がいて、A組の皆は気になっていた。
「いきなりだが、本日のヒーロー実習に参加する勇学園ヒーロー科の生徒4名が、特別参加することになった」
『のっけから新キャラ来た!!』
「眼鏡女子だぜ! 緑谷〜」
「う…うん」
峰田君の興奮気味な様子に、少し引いてしまう僕。
「ねぇねぇ、彼女、ライン教え――(ブスリ!)アベシ!?」
「他校に恥を晒すな」
「ヒーロー科、大丈夫かよ…」
上鳴君は勝手に席を立ってライン交換しようとするし、耳郎さんが止めてくれたから未遂で済んだけど……
心操君の不安そうな呟きに、僕は何とも言えなかった。
「お前ら、静かにしろ!」
『シーン』
相澤先生の一喝で、教室は一瞬で静かになった。
「自己紹介を」
「はい。実習に参加させていただく、勇学園ヒーロー科、赤外 可視子です」
「同じく、多弾 打弾です。よろしくお願いします」
「藤見……ケッ」
『あ?』
……何か、最後の藤見君の態度に、かっちゃん、砕条君、鷹野さんが臨戦態勢になりそうなんだけど……。
「ん? もう1人いるはずだが?」
相澤先生の指摘で、赤外さんの後ろに隠れていた生徒が顔を出す。
……蛇の異形型の女子生徒だった。
「ケロ」
「あっ! 梅雨ちゃん!!」
「羽生子ちゃん!」
「梅雨ちゃんの友達?」
「何だろう……凄くハラハラするぞ。ネーチャー的に」
梅雨ちゃんと蛇の生徒がお互いに抱き合い出した。
……絵面的にはちょっと危ない感じがするけど。
「万偶数、雄英の奴なんかと仲良くしてんじゃねぇ!」
「おい! 今、何つった!? 二流以下のクソ学生が!!」
「マズイよ、かっちゃん!」
「黙ってろ、クソナード!!」
せっかく蛙吹さん達を見て、砕条君と鷹野さんが落ち着いたのに――。
「そう言うお前も黙れ、爆豪」
「くっ……」
何とか相澤先生が止めてくれたお陰で、この場は収まった。
……でも、予鈴が鳴り、僕達は移動しないといけない。
「全員、コスチュームに着替えてグラウンドΩに集合。
飯田、八百万。勇学園の生徒達に案内と更衣室を教えておけ」
……既に波乱の予感がする。
数分後 グラウンドΩ前 砕条視点(修正済)
「サポート科すげぇーな……サポートアイテムをこんな短期間で作るとは……」
俺は職場体験で破損したプロテクターを、サポート科に修理と改造依頼を出した。
強化したグローブには、フックショットが内蔵されている。
これで街中や、こういう入り組んだ森の中での移動が楽になる。
「もう、例のサポートアイテム出来たんだな」
「心操もコスチュームデビューだな。カッコイイぜ、その衣装」
心操や他の編入組も、ようやくコスチュームが届いたらしい。
心操は黒ベースのシンプルな衣装だが、ペルソナコードとWPLといった装備を付けている。
交野はゴーグルに合わせてなのか、白ベースのハイテク系ライダースーツ。細身の体型がはっきり出ている。
鷹野は、陸自の戦闘服を思わせる迷彩服姿だった。
「そうね。改めてコスチュームを着ると、ヒーロー科に入った実感が湧くわね」
「それは同意見だ……。それにしても、爆豪と勇学園のあいつ、ボーッとしてるが」
鷹野は、ホームルームで喧嘩しかけていた2人を見た。
魂が抜けたみたいに、ボーッと立っている。
「あぁ。更衣室で揉めそうだったから、心操に洗脳させてここまで連れてきた」
「あの2人……俺が今まで試したことない、複数同時の洗脳に掛かったんだ……。
普段なら出来ないんだが……思考回路が似てるから出来たのか?」
「何にしても、心操君がウチのクラスに来て助かったよ」
「本当に助かるぜ〜。爆豪を制御できる、心操の個性は!」
「個性で褒められるのは悪い気はしないが……爆豪っていう爆弾を常に見張らないといけない不安が付きまとうのは、複雑だな」
緑谷と切島に褒められたが……。
爆豪専属のトレーナーみたいになるのは、心操も複雑だろうな。
……同情しか出来ない。
「さて、本日のヒーロー実習は俺と彼が監督して見ます!」
「HAHAHA〜! 私が空から来た!!!」
オールマイトが唐突に空から着地して登場した。
勇学園の生徒はNo.1ヒーローの登場に感動していた。先まで喧嘩腰の藤見ですら緑谷みたいにキラキラしていた。
※相澤先生の登場した時に心操が洗脳を解除してます。
「本日のヒーロー実習はサバイバル訓練になります! 」
「ルールは至ってシンプルだ。4人1組の全7チームに別れ制限時間までに生き残る事だ。 なお、他のチームと協力するのも良し、戦闘してて生き残るのも有りだ。 但し、戦闘は この"確保テープ"で巻かれたら負けとしてカウントする」
チーム分け
Aチーム 緑谷、麗日、蛙吹、芦戸
Bチーム 爆豪、切島、八百万、障子
Cチーム 轟、口田、葉隠、尾白
Dチーム飯田、瀬呂、砂糖、常闇
Eチーム上鳴、耳郎、峰田、青山
Fチーム 砕条、心操、交野、鷹野
Gチーム赤外、藤見、多弾、万偶数
「それでは各チーム指定場所に移動して5分後に演習開始だ。 みんな生き残れよ!」
そして、俺たちは指定位置に移動後 、開始5分後になるまでに打合せをした。
「チームの方針としてはギリギリまで協力して最後に戦闘するのが無難だと思います。 皆さんはどうでしょうか?」
「意外だな、てっきり戦闘を徹底的に避けると思ってたが」
「これが教員相手なら、心操さんの提案でしたが…
あの"爆豪さん"が大人しく待機してると思いますか?」
『確かに』
交野の提案内容に爆豪の事を聞くと納得するしか無かった。
俺としても、爆豪と対戦出来るなら問題ないが…
「鷹野さん近くのチーム教えてくれますか?」
「待ってな…近くにいるのは緑谷だな…他は距離があって分からなねぇーな」
「それじゃ、緑谷チームと合流で良いのか?」
「私はそうしたいですね。 向こうは攻守のバランスあるチームでコミュニケーションとしても問題無い、何よりも向こうには居ない索敵能力がある鷹野さんがいるので、協力体制は理想だと思います」
「5分経つぞ行くか」
俺達は周囲に警戒しながら緑谷達の所に向かっていた。
前方に彼らが何か話をしている最中で、聞き耳を立てていたら
「麗日〜おやつ食べる?」
「食べる!」
「気を緩めすぎてない?」
「あら、そんなんじゃ、背後から襲ってくださいって言ってますよ?」
「こっ交野さん!?」
交野の奴…緑谷が談笑してる所に小さい石を投げて、置換変換で移動して驚かせやがった。 前から思ってたがコイツ腹黒いよな…俺ら3人はコイツだけには敵に回したくないな…色んな意味でっと思っていた。
「演習中で気を抜きすぎですよ…所で提案ですが私達のチームと協力しませんか?」
「ケロ? てっきり私達を拘束すると思ったわ」
「その気なら、ここを私でなく、心操さん出して4人の誰かを洗脳して人質して…それから」
「交野さん、怖いよ!」
「洗脳の個性の俺が言えた立場じゃ無いけど、エグいよな」
「真顔で言うから余計にな」
淡々と説明する交野に緑谷がビビリ、心操と鷹野は引いていた。
「交野、ビビられせるな交渉じゃなくて脅迫だぞ」
「交野さん、怖いよ〜」
「間違っても、交野さんを敵に回したらダメやね」
「そうね、でも彼らと組むのは私も賛成よ。鷹野ちゃんの鷹の目と交野ちゃんの置換変換も凄いし、爆豪ちゃんを抑えるのに心操ちゃんと砕条ちゃんの個性も強力だわ」
「うん、蛙吹さんの言う通り、ここは協力しようよ」
梅雨ちゃんと緑谷のフォローで俺達は協力関係になった。
そのタイミングで遠方で爆発音が響いていた。
「爆発音? まさか」
「えぇ、彼でしょうね、とにかく見晴らしの良いあの岩場に移動しましょう」
交野の指示で岩場に移動していた。 その間鷹野は個性使って音のする方に監視すると爆豪が単独で2チームを倒して拘束した。
そのタイミングで勇学園の生徒がミサイルで攻撃した。
「くそ! あのミサイルの閃光…フラッシュバンか…悪いしばらく観察出来ない」
「勇学園の生徒、恐らく爆豪さんを狙ったのでしょう」
「あの藤見とかなり喧嘩してたからな」
「と言うか、砕条君と鷹野さんも藤見君に対して…その喧嘩腰だったのに」
「ん?あれは爆豪が買った喧嘩だからな、俺が口出しはしねぇーよ」
「砕条ちゃん、ヤンキーみたいな考えね」
「え?普通じゃねぇーの?」
「鷹野さん…良かったわ、藤見さんがこの2人に喧嘩しなくて…」
何で梅雨ちゃんと交野が呆れてるんだよ?
「あれ?何か変なガス?みたいなのが出てるよ」
芦戸の指摘で周囲を見ると、爆豪達が戦っている辺りからピンク色のガスが充満していた。
「勇学園の生徒の個性かな?」
「緑谷…砕条達も居たのか?」
近くの岩場から焦凍のチームが現れた。 ガスから避難するためにここに来たんだろう。
「轟君!」
「今は一時休戦にしよう…あのガス何か分かるか?」
「多分、勇学園の生徒だと思うけど、効果が分からない…だから迂闊に近寄らない方が良いよ」
緑谷の指摘通り、効果が不明の内は俺らも安全地帯に待機しておくべき…
「何か森から人の姿が?」
「本当だ、おーい! 大丈夫…!?」
鷹野が復帰して個性発動して周囲を調査したら森から人影が見え麗日が手を振っていたが…そこに現れたのは
「あーぁーあーぁ〜」
不気味な呻き声を上げるA組の面々…その姿は映画に出てくる。
『ゾンビになってる!?』
「ふははは〜どうだ、俺の個性は!」
B級映画みたいな登場した藤見に注目していたが…
「俺の個性の前では雄英なんか(ガブリ!)ギャ〜」
俺達に煽るのに夢中でゾンビ化した爆豪に気付かず噛まれていた。
「かっちゃん、ゾンビ化しても執拗い…」
「と言うか、個性の持ち主がやられたら」
「あーぁあーぁ」
「個性の解き方聞けなくなってるぞ…」
『いやーー!!』
焦凍の言う通り、1番最悪の形になって、麗日と芦戸の悲鳴を上げた。
「とりあえず、一旦この場から離れましょう! 」
「轟君!」
「分かってる!」
焦凍が氷結を使って周囲のゾンビに拘束したが…
「あーぁ〜 あーぁー!!」
ゾンビ化した生徒はパワーっと耐久力が上がってるのか、氷結した部分を力で無理やり引き剥がした。
「映画と同じ展開に…」
「しまった!」
「うぎゃ〜」
尾白と葉隠と口田もゾンビに噛まれてしまった。
マズイ、こちらのメンバーもやられると不味い…耐久力上がってる所を見ると物理的に攻撃しても効いてない…戦闘しても厳しい。
「とにかく逃げるぞ」
岩場を滑るように俺達は移動していた。
「羽生子ちゃん…ケロ!」
「蛙吹さん!!」
梅雨ちゃんが友人の万偶数を気にしてたのか、足元の石に引っ掛けて転倒した。 梅雨ちゃんにゾンビ化した万偶数が近づいた。
万偶数は梅雨ちゃんに噛み付くっと思われたが友人に抱擁した。
「羽生子ちゃん! 貴女ゾンビ化しても…私達、ずっとお友達よ」
「あーぁ!」
「ボサっとするな! 梅雨ちゃん!!」
俺は梅雨ちゃんの背後に近づく青山に、衝突·参式 空気砲で青山を吹き飛ばした。 ゾンビ化してるからかいつもよりも威力を上げて攻撃をした。
「悪い、青山! 後で飯奢るから」
「ヘックシュン!…あれ私?」
「ケロ!? 羽生子ちゃん! ゾンビ化解けたの?」
『ゾンビ化解けてる!?』
突然くしゃみした万偶数が先程のゾンビ化してたのに元に戻っていた…
「一体何が? どうして?」
「ボサっとするな砕条! 2人を連れて逃げるぞ!!」
心操に言われ、俺は万偶数と梅雨ちゃんに手を引っ張ってみんなの所に戻ってきた。
振り返った時に青山も戻ってたように見えたが、尾白ゾンビに噛まれて、ゾンビ化に逆戻りしていた。
色々気になってるが、逃げる途中、オールマイトも来たようにも見えたがすぐに煙になって消えていた…いや、何かやせ細ったおじさんが…
「緑谷…あのおじさん何処かで見たような?」
「砕条君! 気のせいだよ!! 早く逃げようよ!!」
俺達は必死に逃げて岩場の洞穴に避難して、焦凍の大氷壁で身を隠した。
「疲れた〜」
「怖かった〜」
「チッ銃使えたらな…」
「鷹野さん、それは完全にゾンビ映画の世界よ」
「梅雨ちゃん、ごめんね 藤見君の個性で…」
「ケロ、気にしなくても良いわ ゾンビ化になっても、羽生子ちゃんは私を攻撃しなかったもの」
「談笑してる所悪いが、あのゾンビウイルスの個性で知ってることねぇーか?」
A組の女子メンバーがそれぞれ話す所で、焦凍は万偶数に藤見の個性に付いて聴き始めた。
「すみません、藤見さんの個性"ゾンビウイルス"はウイルスガスを呼吸でゾンビ化になるか、ゾンビ化した人に噛み付かれると接触感染します。 ガスの効力は30分だけど…」
「ゾンビ化した人の接触感染すると伸びるのね…」
「でも、羽生子ちゃん、元に戻ったわね」
「それなんだけど、多分、砕条君の空気砲で吹き飛ばした青山君のマントを万偶数さんの鼻に接触した時にくしゃみをした後に戻ったんだ」
「なるほど、鼻腔…もしくは体内に空気を入れ込むことで"ゾンビウイルス"を排出するのね」
緑谷と交野の話でゾンビウイルスの対策は分かった。
この後の作戦は、現在、氷壁の向こうにいるゾンビ軍団に
俺の個性の肆式·空爆拳で氷壁とゾンビ化の皆を吹き飛ばす。
その後、緑谷、交野、心操、芦戸、梅雨ちゃん、万偶数で麗日の個性で浮かせて救助する。
「それじゃ行くぜ砕条!」
「派手に行くぞ! 衝突·肆式 空爆拳!」
バコォォォォォン
氷壁を破壊した爆風でゾンビ化した皆を上空に吹き飛ばした。
『何だコレは!?』
「今だ、皆! 救助しよう!」
緑谷達が一斉に動き、上空に飛んだ皆を受け止めて交野が触れて足元に置換変換した。 かなりの速さに動いたが、約1名が…
「おい、デク テメーの仕業か!!」
「かっちゃん!? 」
「随分舐めてた真似してくれたなぁー!
上等だ! ぶちかましてやるぜぇぇぇ!!!」
「話聞いてよ!!」
爆豪が緑谷を見つけて、一気に爆破して間合い詰めて攻撃を仕掛けた。 俺達はフォローが間に合わず…緑谷だけ怪我をして保健室に運ばれる…残念な結果になった。