元自衛隊員、学園都市で教師になる 〜暁に咲く約束のエレジー編〜   作:風間しんや

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今回の話を書くに当たり、参考にしたのは旧劇エヴァのネルフ本部が戦略自衛隊の攻撃(侵入)を受けるシーンを参考に書きました。
好みの問題があると思いますが、OST.148を聴きながら読むのが丁度いいかもしれません。(もちろんほかの曲でも楽しめると思います)
※若干ホシノの先生への好意を強めに書いているところがあるのでご了承ください(ヒナも)


第八話

第八話

 サンクトゥム・タワー近辺

 砲弾と銃弾が飛び交いサンクトゥム・タワーのある都市――DU地区は今、戦場となっていた

「住民の皆さんはこちらに!」

 ヴァルキューレ警察学校の生徒が逃げる住民へ避難を仰ぐ

 その間にも装甲車などが住民の盾となり攻撃を防ぐ

「そうだ!地域課も動員しろ!人手が足りない!」

 公安課のカンナが無線に叫ぶ

 

 サンクトゥム・タワー司令室

「東地区への敵部隊の増援を確認しました」

「北地区へも2個中隊の接近を確認しました」

「西地区へ装甲戦闘車群の接近を確認しました」

 次々と舞い込んでくる報告にリンは眉をひそめる

「…………」

「行政官、」

 サオリは尋ねる、それにリンは息を吐き、そして下げていた顔を上げる

「各学園へサンクトゥム・タワー防衛のための緊急招令を発令、これより総力戦に移ります!」

 彼女はそう叫ぶとオペレーターは一斉に各学園へその旨を伝える通信を発信する

 直後各学園では舞ってましたとばかりに持てる全ての武器を総動員し、自治区へ侵入してきていたヴァルグラント軍へ応戦する

「オラオラ〜〜!私たちを舐めてもらっちゃ困るなぁ〜!」

スケバンの生徒が集団でヴァルグラント兵へ攻撃をする

「あだっ!?」

「イテッ!」

 とヴァルグラントの兵達は次々と倒れるが血へ流れない

 なぜなら彼女たちが使っているのは本来であればサバゲーなどで使われるトイガンだったからだ

「よし、つぎいこ〜ぜ〜」

 とアサルトライフルを持ったスケバンの一人が言うと

「だな、しっかし……軽くて少し感覚狂うなぁ……」

 とガトリングガンを持ったスケバンの生徒が愚痴をこぼす

「しかたねーだろ?うちらの武器で人を殺すなって言われてんだから」

 とサブマシンガンを持ったスケバンの生徒が言うと

「誰に?」

 とガトリングガンの生徒が尋ねる、それにアサルトライフルの生徒が答える

「先生に」

「あ……分かった」

 とガトリングガンの生徒は理解しスタスタとその場を離れていった

 

 シャーレ ビル

 いつもなら静かなそのビルの前も爆発と銃撃が起こっていた

「そうだ!援軍を寄越してくれ!シャーレとサンクトゥム・タワーを占領すれば済むんだ!」

 とヴァルグラント兵の一人が無線で仲間に増援を要請する

 すると直後、無音で彼の首は折られる

 その後少し離れたところで発砲音が響いた後、無線機は破壊される

 

 シャーレを死守していたのはホシノとヒナだった

 手榴弾が投げ込まれるとそれをホシノが自身のシールドで防ぐ

「ヒナちゃん!」

 ホシノがそう叫ぶと彼女の横をヒナが走り抜け銃弾の雨をヴァルグラント兵へ浴びせる、もちろん弾丸はBB弾だ

「うへぇ、キリがないねぇ」

 とホシノは汗を拭いながら言う

「ええ……」

 とヒナも自身の前に広がる煙を見ながら答える

 すると二人は構える

 ザッザッザッという足音が聞こえたからだ

 さっきの攻撃で軍人は無力化したはずだ、動ける兵士は居ないはずだ

 撃ち漏らしがいたか

 とヒナは思い武器を手に取ろうとするが、その手を止める

 というのも、その煙から出てきた人物が分かったからだ

「……先生」

 ヒナがそう言うと

「うへぇ、先生!」

 とホシノは抱きつく

「うわっと……ホシノ、今は後にして」

 と先生は言う

「うへぇ……わかったよ」

 とホシノは離れる

 先生はホッと息を吐いて真剣な顔で彼女達を見る

「シャーレの防衛、ありがとう」

 彼はそう言い、彼女達も頷く

「ひとまず、ここの防衛は他の子に任せる、二人は僕についてきて」

「「了解」」

 ホシノとヒナはそう答え先生が乗ってきた74式戦車(改)へ乗り込む

 そうして彼らが向かった先は人気のない港湾、戦闘中なのもあるがそれよりも人気のないところだった

「先生?サンクトゥム・タワーに行くんじゃないの?」

 ホシノは尋ねる

「それもそうだが……相手はこっちよりも持っているものが多い……こちらが持っていないような――そう、例えば戦闘機とか……ね?」

 と先生は言う

 

 現代戦において最初に確保されるのは〝制空権〟である

 特に短期間での終結を戦術とした電撃戦が主軸の今では制空権の取得が戦況を大きく変える

 いくら対空攻撃能力のある迫撃砲や対空機銃、対空ミサイルその他対空攻撃可能な兵器があったところで戦闘機相手では意味をなさない

 そのためまず最初に狙われるのが航空機のある基地である

 戦闘機と言えど、出撃前に破壊されてしまえば脅威とはならない

 

「戦闘機を無力化するのは分かったけど、一体どこに向かうの?」

 ヒナは尋ねる

 それに先生は車体の乗降ハッチを開けながら答える

「敵空母を落とす」

 

 

 キヴォトス領海近海

 海上に浮かんでいるのは――

 ニミッツ級原子力空母

 時期主力艦であるジェラルド・R・フォード級に置き換えられていっているアメリカ合衆国の航空母艦である

 そのうちの退役した艦がヴァルグラント連邦へ配備されている

 その艦艇には無論、航空機である戦闘機が搭載されている

「先に陸を占領してよろしかったのですか?」

 空母のブリッジで兵士が船長へ尋ねる

「あぁ、一方的に侵略すると国連がうるさいからな」

 と船長はため息をつきつつ言う

「相手も相手ですからね」

 と兵士も言う

「少年……いや少女兵、では無いが……学徒兵となるとな」

 と艦長は少し嫌そうな顔をする

「しかし、大丈夫なのでしょうか?下手をすれば日本とも戦争になりかねませんか……?」

 と兵士は最も心配なことを口にする

 キヴォトスは日本の傘下国であるため、キヴォトスへの戦争行為は捉え方などによっては日本も参戦しかねない

「問題あるまい、属国と言えど日本もそう手出しをしては来ないだろうさ、双方の取り決めである法でさえも、慎重さが出ていたからな」

 と艦長は少し馬鹿にするように言う

 

 すると突如、ブリッジに警報が鳴り響く

「なんだ!?」

 艦長が怒号を響かせて尋ねると

「本艦に接近する物体を確認しました!数1、大きさは…………小型船舶クラスです!」

「小型船舶だと!?特攻か!」 

と船長は言うが

「……いえ、これは」

 と兵士が返答に困っていると直後甲板に並べられている戦闘機のうちの数機が爆発する

「今度はなんだ!?」

船長が叫ぶ

「接近している物体からの攻撃により戦闘機がやられました!」

 と別の兵士が叫ぶ

「なんだと!?ミサイルか!?」

「いえ!違います!……これは、砲撃です!」

と兵士は叫ぶ

 その頃、その空母へ向かっていたのは一つの水陸両用戦車だった

 それは――特二式内火艇カミ車だ

「大和魂を見せてやる!」

先生はそう叫び再度攻撃をする

 今度は空母の船体に砲撃が当たり、空母から火災が発生する

「艦内Dブロックにて火災発生!」

「同時にカタパルトに異常発生!航空機発艦できません!」

 同時に起こったことに艦長はしばらくの間固まってい

た

「……!!」

 その間にもカミ車は迫る

「カタパルトをやったな……空母を制圧する、二人とも、用意して」

 と先生は二人へ指示を出す

 

 その頃、

 サンクトゥム・タワー付近道路

その入り口を守っていた生徒、警戒していたがそれは一瞬で瓦解する

「……?」

生徒の一人が投げ込まれた筒状のものに頭をかしげていると、それは一瞬のうちに煙幕を広げ彼女らの視界を奪う

「煙幕……!?」

「……違う……これ……すい……み……ん」

 煙幕と思われたそれは睡眠ガスを放つ爆弾であり

 生徒二人はその場に倒れる

 そしてその彼女らの守っていた道路を装甲車や黒い兵士が走っていく

 

 サンクトゥム・タワー司令室

「東地区、第二次防衛線突破されました!」

「!」

 それを聞いたリンはハッとする

「即座に最終防衛ラインの強化を!ここは何としても死守します!」

 彼女の指示にオペレーター達は答え、その指示を飛ばす

 各学園の生徒達が並び、その侵入してくるヴァルグラント兵を迎え撃つ

 

 海上では、先生とホシノ、ヒナが空母へ取り付いていた

 

 終結の見えてきた戦いに果たしてどんな結果がもたらされるのか

 それはまだ、誰も知らない……

 

 

 




人工キヴォトス人

ヴァルグラント連邦国がキヴォトス人の遺伝子などから生み出した人工的な存在
黒服曰く
「神の似姿を再現した“契約なき被造物」

ヘイローも確認でき、また弾丸などによる負傷もしないといった部分も再現されている

キヴォトス、キヴォトス人はそれぞれを保護するため法が制定されていた、しかしヴァルグラント連邦国はその法、そしてそれ以外にも様々な国際法違反を重ねて3名生産した

それぞれコードネームは
アマリア
セラフィナ
リラ
である

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