元自衛隊員、学園都市で教師になる 〜暁に咲く約束のエレジー編〜   作:風間しんや

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第十一話&エピローグ

第十一話

すべての決着がついたのは同時だった

 まずはサンクトゥム・タワーから話そう

 

 サンクトゥム・タワー防衛戦

「RABBIT小隊、現着、これより防衛戦を死守します!」

 ミヤコがそう叫ぶとRABBIT小隊の面々がそれぞれ展開しその特殊作戦のために教育されてきた技能、知識を用いて敵を圧倒していく

 そして彼女たちよりも少し遅れて海岸線に展開していた戦車部隊が到着し敵の集団へその砲撃を浴びせる

 そして一つイレギュラーが起こった、革命などで忙しいと言われているレッドウィンターからの援軍が来たからである

 リンやサオリ、ましてや先生までもあまり当てにはしていなかったが、気付かぬまに戦闘可能な戦力を送りそしてサンクトゥム・タワー防衛のその決戦に間に合ったのだ、無論指揮者はレッドウィンター事務局長――チェリノだ

 レッドウィンターはその密集戦法にて敵陣を乱しそこへトドメを刺すような攻撃もとい粛清がされ、サンクトゥム・タワー防衛戦は無事、彼女らの勝利に終わった

 

 続いては空母での戦闘だ

 艦橋の扉が大きな音を立てて吹き飛び、そしてそこへ煙幕が投げ込まれる

「……、煙幕!」

 艦長はそう叫ぶがその時には遅く

 ネルが真っ先に突入し、艦橋にあった計器を的確に撃ち抜き

 その後に武器を構えたメイド部と先生達が入ってくる

「全員、武器を捨てろ!今すぐにだ!」

 先生がそう叫ぶと同時に艦橋の外でアリス(臨戦)が現れ武器を構える、それを見てヴァルグラント兵は全員両腕を挙げ降伏する

「…………よし、ヒナとネルは周囲警戒、他のみんなは兵士の拘束を手伝って、アリスはそのまま空母の周囲を見張ってて」

 と先生は言う

 

 先生は空母の艦長を拘束しているとその艦長が叫ぶ

「貴様……我が国にこの行為をする意味分かっているのだろうな!!このことが本国に知られれば、貴様らの命の保証はないぞ!」

 しかし、先生はそんな彼の言葉へすぐには答えず、ただ、彼を、彼らを睨んでいた

「お前らこそ分かっているのか?お前らの国がやったことのほうがもっと国の存続にかかわることなんだぞ!」

 それに臆せず艦長は声を張り上げる

「なんだと!貴様みたいな元貧弱な自衛隊に何が分かる!」

 それに一瞬先生の動きは止まるが、息を吐き、そして言う

「じゃあその“貧弱な自衛隊”が教えてやるよ。」

 先生は艦長の目を真っすぐに見据えた。その瞳には怒りよりも、冷たい確信があった。

「キヴォトス人保護法を知ってるか? ――国際社会があの子たちを“兵器”でも“実験体”でもなく、一個の人格として認めた法律だ。」

 艦長の眉がわずかに動く。

「俺たちはそれを守るためにここにいる。お前らが勝手にあの子たちを『兵器化』しようとした時点で、国際法上はもうお前らの立場は終わってんだよ。」

 艦長は歯を食いしばりながら叫ぶ。

「貴様……たかが教師風情が国際法を盾に――!」

「教師だからこそ、だよ。」先生の声は低く、確かな響きを持っていた。

「子どもを守るのが俺の仕事であり、軍人の仕事だ。それが例え、国際法であろうと銃口の前であろうと、変わらない。」

 彼はそう言い切り、艦橋を後にする

 去り際、先生はアカネに指示を出す

「アカネ、ここを任せる、アリスも外からアカネの補助に」

アカネ:「了解しました」

アリス(臨戦)通信:『分かりました!』

 と彼女達は答え、アリスは再度艦橋の前で滞空する

 その後は空母に乗っていたヴァルグラント兵へ降伏を促す放送を流し一人ずつ武装解除を行い、空母が完全にキヴォトス側に鹵獲されたのは制圧戦終了から実に10時間後のことだった

 

 

後日談

それから数日のことだ

 キヴォトスから日本、日本からアメリカという経由で国連理事国が招集された

 内容はヴァルグラント連邦国の国際法違反に関することだった

 国際人権法に記載されている【キヴォトス人保護法】その中に記されている

 【第二条

1 本条約において「キヴォトス人」とは、ヘイローを有し、キヴォトスに由来する生物的存在をいう。

2 本条約において「非人道的行為」とは、次に掲げるものをいう。

 一 身体の一部又は機能を兵器として改造する行為

 二 本人の同意なく研究又は実験の対象とする行為

 三 人格又は記憶の改変を目的とする行為】

 この内容が今回ヴァルグラントの違反内容だった

 これをリン自らが告げると同時に各国からの批判の嵐が巻き起こる

 各国は今日に至るまで、キヴォトスとの関係を慎重に維持してきた。

若くして公務や防衛を担うキヴォトスの生徒たちは、単なる学生の枠を越えた存在として国際社会に受け入れられている。

その努力と純粋さは各国で称賛され、彼女らに危害を加えることは、**法的な問題以前に“人としての一線を越える行為”**とされていた。

その一線を破った――ヴァルグラント連邦国は、いまや世界の非難の的となっていた。

 その後は終戦協定の仲介を日本が行い、それ以外の補助などを他の国が行うなど手厚い補助を受けて事は小さく終わった――ように思えた

 後に黒服から先生へ伝えられた事は衝撃の事実だったアマリア達人工キヴォトス人の研究に元ゲマトリアの一人フランシスが関与していたとのことだった

 現在はもう姿をくらましたが確かな監視網ではキヴォトスに帰還したとも話している。

 話を戻すが翌日から各国の報道機関にてその話が持ち上がりヴァルグラントを非難するものや今後の関係について話すところなどもあったそうな。

 

 

 しかし何よりもキヴォトスは無事、平和を取り戻した

 今日もキヴォトス各地は色々な意味で騒がしい

 テロ、革命、などなど様々だが、それがキヴォトスの日常

 シャーレの執務室で先生は淹れたばかりのコーヒーを飲む

「やっぱり、平和が一番だな〜」

彼はそう言い、仕事へ、いつもの日常へと戻っていった――――

 

                      おわり

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