元自衛隊員、学園都市で教師になる 〜暁に咲く約束のエレジー編〜   作:風間しんや

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第三話

第三話

会議のあった翌日、先生はサンクトゥム・タワーへ急いでいた、

 ――その理由は

「……これはお初にお目にかかる、連邦生徒会長殿」

 そう言うのはヴァルグラント連邦国の現大統領だ、彼のその背後にはフランシスが控えているがそれを気にしている場合ではなかった

「こちらこそ、よろしくお願いします……」

 とリンは丁寧に相手する、内心は今更話に応じたことへの怒りがあるが昨日の先生のこともあり穏便に済ませようとしていた

「さて、今回の話だが……そちらの生徒の方々は現在我が国で〝保護〟している」

 とどこか不敵な笑みを浮かべながらヴァルグラント大統領は言う

 するとリンは微笑み、答える

「そうでしたか……、誠にありがとうございます」

 とリンは礼を交えながら言う

「では早速、引き渡しの協議に――」

 とリンは話を進めようとする、すると

「ならばわが国からは、貴国の主要港湾の一部を共同管理区域とすることを要求する」

 ヴァルグラント大統領の言葉に、会議室の空気が一瞬止まった。

「……共同管理、ですか?」リンが表情を変えぬまま問い返す。

「ああ。あくまで“物流と安全の確保”が目的だ。海路を通じての交易を妨げる海賊やテロの芽を摘み、互いの国の発展につなげられるだろう。もちろん、施設利用料や管理費は我が国が負担しよう」

 大統領は言葉巧みに“善意”を織り交ぜながら語る。

(……なるほど、そういう手か)

 先生は心の中で舌打ちした。

(共同管理といっても、軍が常駐する口実にすぎない。港に兵站の拠点を築かれれば、侵攻の橋頭堡になりえる……どっかの国みたく守る気はサラサラ無いな)

リンは視線だけで先生に問いかけた。

――飲めば生徒を取り戻せる。だが、未来の火種を抱え込む。

 先生はアユムを手招きで呼び、彼女が来ると耳元で何かを語り、アユムはリンの元へ駆け寄る

 それを聞き、リンはヴァルグラント大統領の方を見る

「失礼ながら、一度協議のお時間を頂きたいのですが」

 とリンは言うと

「……ふむ、分かった」

 とヴァルグラント大統領は答え、通信を切る間際こう言い残す

「良い返答を期待する」

 

 

 通信を切った後、すぐさま話し合いになる、が集まったのは先生と連邦生徒会、そして

「皆さん、急なお呼び出しに応じていただき、ありがとうございます」

 とリンが礼を述べるのはゲヘナ風紀委員会委員長の空崎ヒナ、トリニティのティーパーティーのホストの一人桐藤ナギサ、アビドス対策委員会のシロコ、ホシノ、セリカ、ノノミ、アヤネ、ラビット小隊のミヤコ、サキ、モエ、ミユ、そして、アリウススクワッドのサオリ、アツコ、ミサキ、ヒヨリ

 なぜ彼女らが集められたのかと言うと

「まず、君たちが集まってくれたこと、本当に助かる」

 と先生は言う

「……おそらく、これはその道に長けた者たちの助けもいる……僕としては君たちを戦いへ……いや、戦争へなど巻き込みたくは無いが……君達が良いと言うなら、その命、この私に預けてくれ」

 と先生は言う

 一同が固まって彼を見ていると

「……あの、先生、話が飛躍していないか?」

 とサオリが言うと

「…………だな、だがおおよそ、予想はついたものもいるんじゃないかな?」

 と首を傾げるが

 理解したものは少なかった

「…………そっか、ごめん、改めて説明する」

 

そうして先生はここまでの顛末を説明する

「……なるほど、状況は分かったわ」

 とヒナは言う

「だから、今ここにいるみんなは今は色んないざこざを忘れて共闘してほしい、色々言いたいだろうけど、我慢して、これは対岸の火事なんかじゃない、目の前で起こっている火事に全員で取り組んで消さなくちゃいけない火事なんだ」

 と先生は言う

それに全員は互いを見合い、そして頷く

 それを見た先生も満足そうに頷き、口を開く

「よし、それじゃあ、作戦を説明をする」

 

 

 

 ヴァルグラント連邦国 とある研究所

「ほう、もうここまで成長したのか」

 大統領はある視察に訪れていた

「はい」

 研究員は自信満々そうにそれを見て説明を始める

「急速成長技術により身体年齢を16〜17歳にした人工キヴォトス人です!」

「保護いたしましたキヴォトスの生徒一人から採取した遺伝情報を元に作っているため、十分、キヴォトス人と渡り合える存在です!」

 と研究員は語る

「そうか!」

 大統領は満足げに言う

「その中でもこの〝3体〟はもう時期ロールアウトできます!」

 研究員が指さすのは顔も体も違う3人の少女だった

「右からアマリア、リラ、セラフィナです」

 と研究員は言う、しかし大統領は名前に関心などなかったようだ

「すぐに戦えそうか?」

 大統領が尋ねると研究員は手元の端末を操作し

「2日以内であれば全ての調整が終わります」

 と答える

「武器は手配する、準備ができたら連絡を」

 と大統領は不敵な笑みを浮かべながら言う

「はい、お任せください」

 と去っていく大統領へ研究員は頭を下げる

 

 

 その2日後

 ヴァルグラント連邦国 軍事演習場

 そこはいつもならヴァルグラント軍が演習を行う場所だが、今は違う

 制服を着た三人の少女がそこで演習を行っていた

「リラ、見張りを1人撃ちます、そのうちにセラフィナと突入を」

リラと呼ばれた3人の中で体格が小さい彼女は物陰に隠れながら、別の廃墟でAXMCを構える少女――アマリアへ返答する

「りょ〜か〜い☆」

 そのリラが持っている武器はFN P90だ

 そしてH&K UMPを構える少女――セラフィナは

「リラ、ここは私が行く!」

 とセラフィナが前に出ていくと

「え?あ〜、うん!セラフィナお姉ちゃんも遊びたいんだね☆」

 とリラは無邪気に答え、アマリアの狙撃音の後、2人は駆け出す

「燃やせ!壊せ!あたしが消える前に全部!」

 セラフィナはそう叫びながら敵のいる建物へ入っていき、そのまま武器の引き金を引く

「うわぁ!?」

「ぐわっ!?」

「ぎゃぁ!?」

 一瞬で数人の兵士が倒れ、そのセラフィナの背後にいる兵士はあとから来たリラが応戦する

「皆も遊ぼ〜〜!」

 そう言いながら引き金を引き放たれたペイント弾が兵士の体ではじける

「ぐわっ!?」

「ぎゃぁ!?」

「うわっ!?」

 

 その光景を見ていたヴァルグラント兵、そしてそれに参加した兵士も全員、彼女達の戦い方に絶句していた

怪我も死ぬことも厭わぬ戦い方、それは彼らとは全く違う戦い方であった

 訓練を重ねた彼らだが、それでもこれに敵わないのは兵士の練度が足りないのか、それとも……

 固まる彼らなど気にせず彼女達は演習場を後にする




どうも、作者です
まずは投稿が少し遅れてしまい申し訳ないです。
色々忙しくて投稿ができなかったんです。
さて、出てきましたオリジナル生徒、
一気に三人はキツかったですけど、自分なりに上手くはできていると思います。

では、また次回お会いしましょう。
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