翌日
シェアハウス・自室
バース「...。」
日を跨ぎ、バースはベッドの上で目を覚ます。
バース「ん?」
バースは違和感を感じ、掛け布団をどかす。
みたま・狂三「「...。」」スゥー...スゥー...
下着姿のみたまと狂三がバースの左右で眠っていた。
バース「(何故こうなった?)」
『マスター。』
バース「ん?どうしたマルチ。」
バースは自分のインテリジェントデバイス「マルチ」からの呼び声に応答する。
マルチ『ヴァーリ様からメッセージです。「暫く修行して来るからみたまと狂三の相手を頼んだぞ!」との事です。』
バース「やっぱ逃げやがった...取り敢えず起き...ん?」
バースは起き上がろうとしたが出来ず、見下ろすとみたまと狂三がバースを抱きしめていた。
バース「...。(遠い目)」
バースは2人が起きるまで色々と諦めた。
数分後
みたまと狂三が起き、着替えてから朝食を食べる。
狂三「バースさん、あーんですわ♪」
狂三が箸で料理を摘み、バースの方に向ける。
みたま「狂三さん、狡いわよぉ...はい、バース君♪」
みたまも箸で料理をバースの方に向ける。
バース「(...仮に人格がそのキャラに寄ってたとして、この2人ってこんな感じだったか?)」
バースは考察しつつも食事をする。(2人からの料理も食べた)
バースは食事を終え、この後どうしようかと考えていると。
狂三「バースさん、わたくしとデート致しませんこと?」
バース「ん?」
みたま「それよりも調整の練習に協力してくれないかしらぁ?」
狂三とみたまは微笑む。しかしバースはその笑みを見て背筋が凍る感覚に見舞われる。
バース「...!(空間転移!)」
バースはこの場から離れるべく転移した。
狂三「あらあら?逃げられてしまいましたわ。」
みたま「そうねぇ...狂三さん。」
狂三「既にバースさんの影にわたくしの分身達を潜ませていますわ。」
みたま「フフフフ...♪(黒笑)」
狂三「きひひひ...♪(黒笑)」
シェアハウスからは怪しい笑い声が暫く続いた。
とある管理外世界
その星はまるで氷河期の様に真っ白な銀世界だった。街の様なものはあれど荒廃している様でとても人が住めるような所ではない。そんな世界にて2人の少女が武装した人間達時空管理局の戦闘班と交戦していた。
「お前達も毎度しつこいな...!」
局員A「当然だ!
「これは元々私達が所持していた物です。それを後から来て寄越せと言われて渡す訳がないでしょう!」
局員B「ならば公務執行妨害でお前達を逮捕する!」
局員達と戦っている2人の少女、仁科路あとみと悌永良りょうこは転生者だ。あとみは空から攻撃してくる局員を置き型のボウガンで撃ち落とし、りょうこは接近してくる局員の手前に大砲を放ち、爆風で吹き飛ばす。
局員達「うわぁぁぁぁぁぁぁッ!!?」
局員A「よくも!」
すると隊長と思わしき人物が現れた。
隊長「手段を選ぶな!何としてでも取り押さえるんだ!」
局員達「了解!」
次から次へと局員達がやって来て、あとみとりょうこの周囲を囲む。
あとみ・りょうこ「くっ...!」
その時、
「あ?何処だここ?」
「「「「「...ッ!?」」」」」
あとみとりょうこの前に転移したバースが現れる。今のバースの姿は側から見たら紫黒のオーラを纏っている為、その容姿が見えない(マルチが認識阻害の為に張っている。この時の声はシンギュラリティボイス)バースは周りを見渡し、背後にいるあとみとりょうこに気付く。
バース「...取り込み中?」
隊長「奴らの仲間か!そいつも捕まえろ!」
その言葉と共に局員達がデバイスを構える。
バース「逃走先まで修羅場だった件について、まぁいい...。」
バースは指を動かすとバース達の周りの地面の至る所から薄荷色の液体が広がり、それが徐々に人型へと形成していく。それはバースの持つシンギュラリティとしての特典で生み出されたホムンクルスだ。
そしてその中でも一際目立つ大きな個体。
無数のストラトゥスと2体のフロッカスが周りの局員達に攻撃する。
局員C「うわぁぁぁ!?」
局員D「何だこいつら!?」
隊長「怯むな!管理局としての意地を見せるのだ!艦船にいる者に告ぐ!船の武装を使い、援護をしてくれ!」
『了解しました!』
すると上空に滞在していた艦船からレーザーなどが降り注ぐ。
りょうこ「チッ...!面倒な手を...!」
あとみ「どうしましょう...?」
バース「艦船か...なら。」
バースが更に指を動かすと空から一筋の薄荷色の光が差し込む。
あとみ「...?」
りょうこ「あれは...?」
隊長「今度は何だ...!?」
宙に先程同様の薄荷色の液体が出現し、それがフロッカス以上に大きくなっていくとやがてその姿を現す。
隊長「な、何というデカさだ...!?」
先程のフロッカスよりも遥かに上回る巨体であるキュムロニンバスはその重ね合わさった様な両手を開くとそこからミサイルの様に飛び出す無数のレーザーが局員達や艦船に襲い掛かる。
局員達「うわぁぁぁぁぁぁぁッ!!?」
隊長「くっ...!?」
隊長は防御魔法で何とか防ぐが、キュムロニンバスは片手で防御魔法ごと隊長を捕まえ、地面に叩きつける。キュムロニンバスが手を離し、少し離れると隊長は気を失っていた。
局員A「た、隊長ッ!」
局員B「仕方ない!隊長を連れて撤退するぞッ!」
局員達「了解!」
局員達は隊長を連れて艦船へと転送されるとそのまま艦船は上昇していき、やがて見えなくなる。
バース「逃げたか...。」
バースは指を鳴らし、ホムンクルス達が液状となって地面に消える。
あとみ「ありがとうございます。お陰で助かりました。」
りょうこ「しかし、お前は一体...?」
バース「...偶々逃げ込んだだけの存在とでも言っておこう。」
りょうこ「逃げ...?」
あとみ「取り敢えず、ここで立ち話もあれですので、移動しましょう。」
バース「そうしてもらえると助かる。」
バースはあとみとりょうこの後を着いていく。