スーパーコーディネーターの悪友   作:アオノクロ

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 外伝でした。ラスとラクス、どっちもラスボスっぽい名前ですね。まぁ本当のラスボスは母ですが。あとラクスがマケイン扱いされてて笑いました。がんばえー

 さてオーブ込みの戦闘ですが、戦況とか考えるのめっちゃムズイ。タスケテ


三竦み

「オーブ軍が⁉」

 

 アークエンジェルにてオーブ軍の地球軍への派兵が決まったことを知ったカガリ。悔し気に歯を食いしばる中、キラたちも悲痛な表情をしている。

 

「…………手遅れ、だったか」

 

 ムウの呟きにも誰も口を開けない。

 

 なんであれ、戦いは始まってしまっ「まだだ」

 

「…………キラ?」

「まだ始まってない」

 

 全員の注目がキラへと集まる。普段はめんどくさがり屋で、その実働けば人並み以上の結果を出し、それでいて子どもたちと遊んだり友人とバカなことをする人類の最高峰スーパーコーディネイター。

 

 そんな彼が真剣な表情でカガリに向かう。

 

「あきらめるのは始まってからでも、いや始まった後でも早すぎる」

 

 先の大戦に偶然巻き込まれた少年はいつだってやめたいと思っていた。いつだって逃げ出したいと考えていた。

 

 友人が逃げ出さないことを知っていた。

 

 そんな友人もできないことはある。救えなかった命も、握ることができなかった手もある。

 

 だからどうしたと歩き続けた。

 

「行こうカガリ。何ができるのかなんて分からない、でも何もしないってのはもっとダメだ」

 

 力強い言葉に涙を拭い、顔をあげるカガリ。マリューたちもまた頷き、船を動かす。

 

「…………何か策はあるのか?」

「………………………………」

「おいキラ? キラ?」

 

 スーパーコーディネイターといえどただの学生である。政治に詳しいわけもなく、とりあえず行くしかないとだけ決めていた。怠惰な性格がゆえに、悩んだ時には動かなければさらに悩みができると分かっている。

 

 それだけだ。

 

 政治に関わるにはキラは若すぎる。

 

 

 

 

 

「前方に地球軍艦隊、それと…………オーブ軍です!」

「な、なにぃ⁉」

 

 オペレーターからの報告に声をあげるアーサー。タリアや他のミネルバのクルーも驚きの声をあげる。

 

 条約を結んだと言うが、前線に出てくるとは思っていなかった、というのは楽観的な願望だろうか。どこか繋がりを感じられた女性の整備員、外れ過ぎていた攻撃、若いなりに努力していた代表。

 

 こうはなりたくなかった、という本音は艦長としてこぼすわけにはいかない。

 

「コンディションレッド発令! 対艦、対モビルスーツ戦闘用意!」

 

 

 

「オーブが⁉」

 

 待機していたパイロットたちに伝えられた情報、動揺するシンやアスランだが、ハイネやユウキの表情は変わらない。

 

「クソッ! あんな国…………!」

 

 怒りと共にこぼれた言葉だが、振り返った先にいた人物を見て留まる。自分が嫌うのはいい、だがその言葉を聞かせたくない人がそこにいた。とはいえ声をかけられないのはシンだけではない。

 

 普段は騒がしい人間が静かになっている。それだけで、声をかけづらい空気が生まれていた。

 

「…………どうした」

「んー…………」

 

 だが今のミネルバには気づかいができるうえで声をかけられる男がいる。初対面からどこか気が合い、時に協力して、時に止める立場となったバカの新しい友人。

 

「悩んでいるみたいだな」

「…………かな」

「…………戦いたくないか?」

「そりゃなぁ」

 

 特別変わった会話ではない。口調も普段と同じ、気軽ですぐに溶けて消えそうなもの。

 

「けど戦わないとだな」

 

 よっこらしょとめんどくさい宿題をするために立ち上がる。その程度の気楽さで、気だるい行動だった。

 

「何か策でもあるのか?」

「んーなくはない、ただ難しいってだけで。あとは…………時間?」

「へぇ、手が空いてたら手伝ってやるよ」

 

 雑談を交わすかのように歩いていく2人。その後ろを見て表情を険しくしながらも、残ったパイロットたちは付いていった。

 

 

 

『えー出なくていいの?』

「はい、連携も確認できませんでしたし攻撃はこちらに。防御はそちらに任せます」

『でもさぁ、せっかく来たんだしちょっとくらい活躍したいよ』

「いえオーブの艦隊は防御に秀でていると聞いています。ならばそのお力を存分に発揮していただきたく」

『え、そうなの? なら仕方ないね! ぼくの力を見せつけてあげるよ!』

「頼もしいですな、では」

 

 そっと通信を切ってため息をつく。

 

 本来ならばあの頭の軽いボンボンを調子に乗らせ、前線を張ってもらう予定だった。しかし実際に話してみれば予想以上にめんどくさい。下手をすればこちらにも被害が出る可能性がある。

 

 ならばと見せかけの札にするか、と余計な手出しを封じた。

 

「上の奴らもここまでとは思って無かったろうな。戦闘用意!」

 

 もちろん演技の可能性も考えた。しかし引き連れてきた部下たちの表情を見るに、その可能性は低いだろう。

 

 とんだ貧乏くじを引かされたものだ、とネオはため息とともに指示を飛ばす。

 

 オーブ軍の旗艦であるタケミカヅチのブリッジではうまくいったことに小躍りしているボンボンがいるとは知らずに。

 

 

 

「「撃ェー!」」

 

 爆音が鳴り響く海上。

 

 スペックは上だが本来は宇宙用であるミネルバ、性能は劣るが数で勝り得意なフィールドである地球軍。

 

 数か質か、火花を散らしあうモビルスーツも含め戦況は拮抗していた。

 

 その理由のひとつに、

 

「ミサイル、来ます!」

「対空用意! ムラサメ隊も援護だ!」

 

 地球軍への攻撃を妨害するオーブ軍の姿がある。攻めすぎず、下がりすぎず、防衛を主とするオーブ軍の本領が発揮されている中で、突破口を開けないミネルバがじり貧となっていた。

 

「このぉ!」

「ザクとは違うんだよ、ザクとはなぁ!」

 

 空を駆けるカオスにハイネのグフが足止めする。戦場でも目立つオレンジ色はエースであるFAITHとしての実力を遺憾なく発揮していた。

 

「なんで分かるんだよ!」

「チッ、武装がねぇ」

 

 海中を駆けるアビスだが、コンコルディアが正確に場所を探り当てミネルバへと近づけさせない。しかし近距離を主とするがゆえに海中への武装が足りず、千日手となりかけていた。

 

「シン! 出過ぎるな!」

「だからってこのままでいいんですか!」

 

 ウィンダムを相手にするのはフォースインパルスとセイバー、その2機の足並みは揃わず。撃墜こそできているものの、どうにも連携の差が出ており上手く動けない。

 

 この場にいる誰もが膠着し始めた戦況を変えたいと、そのための一手が欲しいと願っていた。

 

「タンホイザー起動!」

 

 いつでも撃てるように、とミネルバ最大火力であるタンホイザーを用意させるタリア。敵艦隊は崩れておらず、撃つタイミングもないがそれでも見せることで敵の意識を逸らせる。

 

 そう思っていただが、

 

 

 

 空から飛来してきたビームが、両陣営の中心へと大きな水しぶきを上げた。

 

「「なにっ⁉」」

 

 全ての人間が目を向けた先、そこにいたのは、

 

『わたしはオーブ代表、ウズミ・ナラ・アスハの子、カガリ・ユラ・アスハ!』

 

「アークエンジェル⁉」

「フリーダム!」

「キラ!」

「来たかっ!」

 

 伝説の艦に機体、そしてオーブ家の証を肩に背負う赤いストライクの姿があった。

 

 

 

「はじまってる!」

「チィ!」

 

 遅れて戦場についたアークエンジェル、そのモニターに映るのは既に銃弾が飛び交い爆発が起きている戦場。

 

「…………遅かった!」

 

 膝から崩れ落ちるカガリだが、じっと見つめていたキラはあることに気が付く。

 

「…………ムラサメの数が少ない?」

「えっ」

「モニター!」

「あ、はい!」

 

 バルトフェルドの指示で光学モニターに映し出された戦場、それらを確認して判断されたのは、

 

「オーブは参加しているが、防衛を主にか」

 

 ミネルバと戦っているのは主に地球軍であり、オーブ軍はほとんど前線にいない。何があったのかは分からないが、少なくとも表立って戦っているというわけではなさそうだ。

 

「となると、どうする?」

 

 ムウの言葉に頭を悩ますクルーたち。戦え、というのなら策は練れるがどう立ち回れ、と聞かれれば難しいものがある。というかそういうものを考えるのは軍に指示を出す立場の人間である。現場が動かざるを得ない現状というのがかなりおかしい。

 

「戦いを止める、だがそれは難しい」

「最悪オーブ軍だけでも止めることができたら」

「ユウナがそれなりに動いて後ろにいるから、下手をすれば被害が増える」

「だからと言っていずれは前線に出る可能性もあるぞ」

 

 目標は戦闘の中断、オーブ軍の撤退。

 

 それがどれだけ難しい事なのか、ヤキンを経験した者たちはその身をもって理解している。

 

「戦闘? いや違う、ユウキなら…………いや陣営が、カギはユウナ?」

 

 小さくつぶやきながら考えをまとめるキラだが、妹が待つことなどできず、

 

「考え込んでいても仕方ない! ルージュで出て呼びかける!」

「カガリさん! でも」

「こうして見ているだけなど、わたしにはできない!」

 

 アズラエルなどを相手に成長はしたものの、もとより感情を原動力に動く少女がそう簡単に変わるはずもなく。

 

「待ってカガリ」

「キラ! 止めても行くぞ!」

「分かったから! 大丈夫」

 

 止める、もしくは付いていくのかと誰もが思っていたが、キラの表情は違う。

 

「あそこには、ユウキもユウナもいる。それを上手く使おう」

 

 ニヤリと笑う弟の言葉に成長した、と感じるかそれとも悪い言葉を覚えてしまって、と感じるべきなのかカガリは迷った。

 

 

 

「カガリ! それとキラだ! 勝ったなよし!」

 

 現れた2機のモビルスーツを見て喜びの表情を隠さないユウナ。おそらく何らかの作戦があるのだろう、そうなれば上手いことオーブに帰り、悠々自適な自堕落生活を送ることができる。

 

 そんな考えが手に取るように分かっているのか冷たい眼で見るトダカたち。

 

 とは言えバカのボンボンなど放っておいて今はカガリたちだ。膠着した戦況をどう動かすのか、その見極めをせねばならない。

 

 地球軍が動く前に、という緊張感のある中次の一手を見定めようと全神経をとがらせた。

 

 

 

『代表の許可なくオーブ軍を私的に利用したユウナ・ロマ・セイラン! この場でその蛮行を止めさせてもらう‼』

「……………………ほぇ?」

 

 名指しされた本人は突き上げた手をそのままに、ユウナはなんとも間抜けな顔で声にならない声が漏れ出た。




 ゆるさねぇ、お前だけはゆるさないぞ……………………ユウナ。

 原作を見てですねーなんで戦ってんだろねって戦いが多すぎて運命は…………カガリは上の人間だって覚悟がムラサメ隊を見るまでなくて、いやそんなもん二十歳にもなってない少女が背負うもんじゃねぇだろって。

 見直すと二回くらい戦ってるんですが、実際これしか方法ないんですよね。いや方法自体はたくさんあるんですけど、思いついて実行できる策が。横殴りでヤキン成功したし、政治とかキラたちが学ぶ時間あるなら休めよなメンタルだし。やっぱCE最低だわ。

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 まったく悪い子に成長しちゃったな。いや俺は関係ないよ⁉ 確かに昔店に連れて行ったけど未遂だし、というか大部分はユウキだろ! あ、前ハプバーに連れて行ったのはあの、その──────ぶべ! 

 ────紅葉をつけてストライクに待機する不可能を可能にする鷹
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