1つ! 歌姫は恋に悩む少女!
2つ! 看護師は強い!
そして、3つ!
バカは「必要だからじゃなくて、好きだから歌っている」と歌姫本人に伝えていない。以上!
歌姫の方は皆さんお察しの通り環境と生まれが原因です。フレイたちのおかげで原作より真っ当に成長した結果、まわりよりちょっと遅くなった感じです。
バカは未だに小学生並みです。夜のラクスの部屋にトランプ誘いに行きます。
その日の夕方、ある島の端に向かうセイバー。目的地には先客が待っていた。
「あ、キラ!」
「トール! ミリアリア!」
「カガリも!」
アスランが町を探索してる最中に出会ったのはアークエンジェルのクルー、ミリアリアとトール。さほど話す機会が多かったわけではないが、それでも戦場を共にした友人である。
「あの機体…………」
「ミネルバの…………」
MA携帯からモビルスーツに変形し、着地したセイバー。コクピットから現れたアスランにまっさきに駆け寄ったのはやはりというか、カガリだった。
「アスラン!」
「わっ…………元気そうで良かった」
潤んだ眼に見られながらも、思っていたより落ち込んでいない恋人を抱きしめ返す。いろいろと話すことはあるが、ひとまず再会できた喜びのままに相手のぬくもりを感じ合った。
「え、ユウキもいたのか?」
お互いの情報を交換し合う中でトールは驚くことがたくさんあった。
「あぁ、写真に写っていた白いモビルスーツに乗っている」
トールはモルゲンレーテの整備員として、ミリアリアは戦場ルポライターとして過ごしている。今回はトールが休暇をとり旅行兼ミリアリアの取材で来ていたのだが、まさかオーブ軍にアークエンジェルも出てくるとは思いもしなかった。
「キラもカガリも、助かった。下手をすれば俺たちはオーブ軍とも戦ってしまっていたかもしれない。そうなれば…………」
被害を少なく撤退できたものの、もしキラたちが来なければ、何かあってそれも含めて混戦になっていたら、被害は確実に大きくなっていただろう。
アスランはユウキと一緒にアズラエルからの依頼でザフトの前線の調査の為にミネルバに乗っている。連絡を取ることは難しく、カガリが結婚式当日にさらわれた詳細をようやく知ることができたのだが、アスランは苦い顔をして、後に聞いたユウキは大声で笑った。トールとミリアリアはため息をついた。
そしてもっとも重要だったのは、
「ラクスが⁉」
「うん、バルトフェルドさんが襲ってきたのはザフトの最新機種だって」
ラクス暗殺についてである。
キラとムウによって撃退したものの、襲撃者は全員死亡。身体能力からコーディネイターでありザフトの最新モビルスーツだったという情報しか残っていない。
誰が犯人なのか、というのは難しい。
ラクスが持つ影響力は大きく、妬ましく思う存在は数多くいる。
だがキラからの襲撃の情報、そしてアスランが持つ彼女の存在。
「ミーア…………」
デュランダル議長によって生まれた
決定的な証拠にはならない、しかし当人たちしか知りえない情報を元に推理を組み立てていけば、
「デュランダル議長…………」
行きつく人物はひとりだけである。
「で、でもそのラクスの偽者だって戦わないようにするためだろ? なんで本人の命を狙うんだ?」
トールの疑問ももっともである。アスラン本人も何回が議長と話し、平和を願っている人物だというのは分かっている。迷っている自分に持っている力を貸してほしいと言ってくれた恩人。
もしそれだけならかばったかもしれないが、
「…………ユウキは、議長を信頼していない」
「「「「‼」」」」
この場にいるメンバーでは誰もが信頼をしている人物。まぁよく裏切られたり裏切ったりしているが、それはそれとして人を見る眼は知り合いの中でも信憑性が高い。
明確に決まったわけではない、しかし彼らの中ではほぼ決まった。
「俺はこのままミネルバに残る。幸いというか、議長とは接触する機会も多い。もう少し調べてみる」
「アスラン…………」
言っていることは分かる。相手の本意を探るためにも仕事としてもその判断は適切である。
それでもワガママを言うのなら一緒にいて欲しいと、そう思ってしまうのは弱さだろうか。
「カガリは………………オーブの事を、自分の事を考えて欲しい」
自分なんかより、そう言われてしまったカガリにはもう何も言い返せない。目に浮かぶ雫をふき取ると無理やりに笑った。
「あ、そういえば聞きたいことがあるんだけど」
セイバーに戻っていくアスランにキラが声をかけた。声の調子からしてそこまで重要なことではないようだが、何かと思い振り返る。こうして出会えたが確実に連絡を取る手段は少ない。些細な事でもちゃんと聞いておくべきだ。
「あの、ラクスの変わり? をしてる子ってユウキと会ったの?」
思っていたよりも普通の質問だった。雑談に近いが気になるところではあるだろう。記憶を探るが特に思い当たる節はない、
「ミーアか、俺が知る限りはないは…………」
はずだった。
いつだったかユウキの私室に訪れた時、何かしらの物が置いてある乱雑な部屋でキレイにされているスペースがある。そこにあったのはサイン。
無駄に鮮明に思い出せた色紙に書かれた崩れ文字はミーアと、
「…………」
「あったんだね。しかもアスランが知らないうちに」
キラが言葉にしなくとも察した全員はまぁそうだよなと納得した。逆に言えば何も関りがない方がおかしいとすら思っていた。
「あ、それと仲が良くなった異性とかは?」
「異性か? まぁそれなりにいるが」
「あーっと…………こう、かなり仲がいいって感じの」
バカに友人が増えるのは何らおかしくはない。どこにいようが行動力の塊であるバカは老若男女問わず人と触れ合う機会が多い。
かと言ってモテるわけもなく、いたとしたらよほどのことがあった場合なのだが、
(ユウキさん! 一緒にライブ動画見ませんか?)
「……………………」
そういえば偶然出会って助けたという部下の妹がいた。兄ともども懐いており、よく声をかけて一緒にいるところを見ている。キラの質問で気が付いたがあの様子だと、
「…………そっか」
無言で空を見つめたアスランに全員が重い溜息を吐いた。
「あれー? ユウキさんのデータほんとにないなぁ。てっきりザフトの最高機密とかに隠されてると思ってたんだけど、やっぱブルーピリオドの方を見ないとダメかなぁ。でも流石に怒られるよなぁ」
因みにもうひとりいることには誰も気が付いていない。
「はぁ…………」
セイバーのコクピットでため息をつくアスラン。
議長やラクスへの襲撃、オーブやカガリなど考えることは多い。だというのに頭の中はバカの人間関係しかなかった。
ラクス、そしておそらく元クルーゼ隊のメンバーのみが知っているニコル。自分が知っているのはこれだけだが、他にもいるだろうとは思っている。
「あのバカは…………」
恨みやらを込めて口を開くが、助けられたことは多い。ニコルを、キラを、カガリを、ラクスを助けたのはユウキだ。生い立ちについてはキラとカガリから聞いた。
自分の不幸や悩みなどバカバカしいと吹き飛せる重すぎる過去。
強い奴だと思った。
かと言って普段のバカ騒ぎを認めるわけではないが。最近はハイネも悪ノリしてくるので始末に負えない。
ひとまず今回の報告を共有するか、暗闇の中移動したというミネルバの元に向かっていた時、
『こちらミネルバ! アスランさん聞こえますか⁉』
「? こちらアスラン・ザラ、どうしたメイリン」
『ガイアの反応をキャッチ! まっすぐこちらへ向かってきています!』
「なんだと⁉」
『シンと一緒に迎撃を!』
「了解した!」
暗闇の空を駆け抜けるセイバー。
タイミングよく到着したインパルスと共にガイアの撃退に成功した。
のだが、ガイアのパイロットを救出したシンが無断でミネルバに帰投、治療を求めた。
相手は休暇の際に偶然出会った少女ステラ。
再会を約束した2人だったが、戦場で再会。戦場となった場所はコーディネイターへと対抗するための非人道的な策、エクステンデッドラボ。
皮肉なことに、薬であらゆる能力を底上げされたエクステンデッドであるステラと縁のある場所であった。
基本バカがいて原作よりいい感じに変わってますが、この分野のみ周りに被害があります。平和ですね。
皆さんお待ちかね? のステラ回です。原作もですが加速していきます。
すいません、仕事の関係で明日から来週いっぱい更新できないかもです。読んでいただいている方には申し訳ないですが、ご了承ください。
いつも感想や誤字報告、ここすき等ありがとうございます。励みになっています。
いや聞いたのキラなんだからキラが言えよ! というかカガリやミリィでもいいじゃん! もっかい! 3回勝負で!
────ジャンケンに負けた整備員の少年