あとオーブの覚悟ガンギマリは原作通りです。ごめんババ、生かすことができなかった。
ここ最近の話は原作に沿いつつ変更点を出しオリジナリティを出そうとがんばってます。やってみて分かったのですが、結構何とかなります。なので皆さんも書きましょう。
「ん? あれはミネルバの機体、じゃなかったか?」
アークエンジェルから新たに現れた見覚えのある白いモビルスーツ、ネオが部下に確認を取らせればデータと一致。間違いなくミネルバの機体である。
裏で手を結んでいたのかと思いきや、機体は真っすぐに赤い可変機の元へと向かっていきその剣を振り下ろした。
「…………どういうことだ?」
「何のつもりだ!」
「アドリブだよズラ!」
ムラサメとルージュの動きに気を取られていたが、しっかりとセイバーのシールドで受けとめたアスラン。距離を取りながら自身もビームサーベルを振り下ろし、距離を取られればアムフォルタス・プラズマ収束ビーム砲で攻撃。さらりと躱されているが見るものが見れば遠慮のない攻撃だと気が付くだろう。
「時間稼ぎで終わらせるのが無理になった! んで俺とつながりがあるお前の立場もマズい‼」
「カガリとキラはどうした!」
「アークエンジェル守るのに手一杯だよボケ! んで社長も事を構える準備をしている!」
「じゃあどうしろと!」
「…………っ切られろ!」
飛行形態となり高速で距離を取るセイバー。その飛行中にユウキの言葉を咀嚼して考えるアスラン。確かにザフトとしてはブルーピリオドは明確ではないが敵対する陣営となっている。所属していたユウキと繋がりがあった自分にも影響がある、おそらくミネルバではないが、疑いが向けられる可能性は大いにある。
「……………………任せた」
モビルスーツ形態となり、上空から加速して落下していくセイバー。
迎え撃つように駆け上っていくコンコルディア。
お互いの武器を構え交差する刹那、
コンコルディアの腰部装備が切り落とされ、セイバーはその四肢を切り落とされて墜落していった。
「……………………くっそ」
オレンジ色のグフに胴体を回収されていくのを確認すると、機体を翻して去っていく。アスランはその後姿を目をつむったまま見送った。
何がダメだったのだろう。
いつからおかしかったのだろう。
考えてもその答えが出ることはない。
よくケンカをしているところを見た。けど仲が悪いとは思えない。むしろ艦内では1番仲が良かったと思う。
いろいろなところは真逆だった。だけど共通していたのは真面目で、強かったところ。何度も見てこっそりと練習していたら見つかって、お互い方法は違ったけどアドバイスや相手をしてくれた。
いつの日か聞いたことがある。
「お2人ってどっちが強いんですか?」
「「俺」」
間髪入れず同時に答えてすぐにケンカをしていた。たぶんお互いに答えは出ていたんだろうけど、自分からすれば叶わないほどに強いのに変わらなかった。
だから、
こんな決着なんて見たくなかった。
躊躇なく切り刻まれ灰色となったセイバー。勝ったはずなのに、似ているのに、どうしようもなく小さく見えたコンコルディアの背中。
そこへ、決死の覚悟で突撃してきたムラサメの一機がミネルバへたどり着いた。
爆発により艦内の様子が外からも見える。
倒れている赤いザクと片腕を失いながらも攻撃を止めない白いザク。
メイリンと一緒に手伝いをしているマユの姿が頭に浮かんだ。
「あっ、がっ、あぁぁあぁぁぁあぁぁ‼」
叫び声と同時に頭の中で何かがはじける。
今までにない精度でムラサメやウィンダムを撃ちぬくと、海中から顔を出したアビスの攻撃を背を向けたまま躱す。
『うーん、なんていうかいま自分に隙がある、って理解するだろ? そうしたらこう、背後にも感覚を張りつめるというか、目をつける? みたいな感じ? 人によってやり方、掴み方は違うっぽいけどな』
アスランやハイネのような鍛えられた反応や経験則と違う、超人的なまでの未来予知にも近い勘。分かんねーと叫んでいたのが嘘のように、四方からの攻撃をも振り返りながら躱し狙いをつけるまでもなく射撃する。
狙いをつけるというタイムラグが消えて撃墜数は増えたものの、エネルギーは比べ物にならないくらいに減っていく。
「メイリン、デュートリオンビーム! それとブラストシルエットを!」
被害は甚大だが運よく機能は生きてたらしく、ミネルバからの装備を受け取り。空中ではなく海上を駆け巡るブラストインパルス。
目標を上空からに絞り、かつ遠距離装備にすることでミサイルなども撃ち落としていく。
「へへん、隙あり⁉」
足元から飛び出して来たアビスだが突き出したビームランスは空を貫き、構えられていたデファイアントビームジャベリンで頭部を貫かれた。
悲鳴をあげながら海に叩きつけられ爆発とともにVPS装甲の色が落ちると、カオスに回収されていく。
敵対する意志は感じられず追撃は諦めて艦隊へ意識を向ければ、
「………………なんで」
地球軍オーブ軍関係なく、実体剣を振り回して戦艦を両断していくコンコルディアの姿があった。
撤退していく両軍を見てアークエンジェルへと帰還していく背中を、悪魔のごとく形相で戦艦を切り裂いていた兄の姿を、メイリンの呼びかけが十を超えるまでシンは追い続けていた。
「どういうつもりだ⁉」
アークエンジェルのモビルスーツ格納庫にて誰もが聞きなれた声が響き渡る。
お互いがパイロットスーツのまま組みかかる男女、いや正確には男の方は何もしていない。
「なぜ、なぜお前が…………!」
不思議なことに怒鳴っている方が涙ぐみ、胸ぐらをつかまれている方は遠くを見ている。まるで聞いていないかのようだが、それでも構うことなく叫び続けていた。
「……………………もういいか」
力なく膝から崩れ落ちていくのを見て無言で立ち去っていく姿を、トールたちは手を動かしながらも静かに見送っていた。
「我々一同、お世話になります」
「こちらこそ、よろしくお願いします」
ブリッジではマリューたちと、戦闘のどさくさに紛れてオーブ軍から離れたムラサメ隊が整列していた。近くに立つムウやノイマンたちにも敬礼すると、トダカの副官を務めていたアマギが誰かを探すようにあたりを見渡した。
「? 誰かお探しでですか?」
「えぇ、ユウキ・イチノセにひと言を」
自分たちの船を撃沈した張本人に会いたい、という割にはその顔に恨みなどの感情は一切見られない。むしろ後ろに控えているムラサメ隊のパイロットと同じく、心配する雰囲気を醸し出している。
「あの、彼は」
「分かっております。あのままでは我々もミネルバも、地球軍すらも引くに引けない状態でした」
通常なら撤退するべき被害を受けたミネルバだが、数によって逃げる隙を見出せず地球軍もそんな手負いの船を見逃すことなどできない。フリーダムもアークエンジェルの護衛で手一杯であり、カガリは戦闘できる状態ではなかった。ムウが出撃しようとした時に動き出したのがコンコルディアである。
ザフトから見ればブルーピリオドのスパイ、裏切り者でありネオから見れば事情は不明だが敵であることには違いなく、かつオーブ軍にも攻撃してきたことからオーブを責める口実にもならない。
結果として、所属不明の機体が暴れることで地球軍とオーブ軍は引かざるを得ず、ミネルバもまた戦闘継続は不可能として下がっていった。
「彼のおかげで我らはむだに争いを長引かせず済んだのです。お礼こそ言いますが恨みなど欠片もありません」
後ろに控えているパイロットたちと共に力強く頷くアマギたちにほっと息を吐くマリュー。ブリッジの出入り口では、泣き崩れるカガリをキラとミリアリアが付き添っていた。
「分かっている……………………分かっているんだ、ああするしかなかったって。でも! アイツは喜んでしたわけじゃない! わたしが、わたしが至らなかったから」
「カガリ…………」
本来なら謝るかお礼を言うべきだった。
ただそれよりも先に何故ひとりだけで被害を背負おうとしたのか、そのことに追求しようとしてケンカ腰になってしまった。
「大丈夫よ、ユウキも分かってるわ」
「あぁ……………だけど、私はっ‼」
ミリアリアの慰めも涙がさらに零れるガソリンにしかならない。ひとしきり涙を流し終えた後、ユウキにあって話そうと艦内を探し回ったが、見つからない。
探すのに慣れているフレイにも見つけられず、それもそのはず、今は無人となっている元副艦長の部屋にいたことには誰も気がつくことはできなかった。
無人の部屋でベッドに寝転び、端末の画面をつけるが何も操作することなく再び電源を落とした。
少し時間が経ち、コンコルディアの整備をしているところを発見され、すぐさま医務室へと連行された。
顔馴染みの看護師によってベッドに縛りつけられた顔は不満そうだったが、ほんの少し顔の険しさは和らいでいた。
戦わないといけない、とは誰もが思ってますが被害を食い止めるために心を削って戦う必要もありますよねって回でした。大丈夫ですかね、言い分とか伝わってますかね? 遠慮なく感想で言っていただけたらと思います。
アークエンジェル、ミネルバ、アズラエルとか上層部と場面転換多くてムズカシイヨー!
いつも感想や誤字報告、ここすき等ありがとうございます。励みになっています。
……………………ねぇ、なんでユウキさんがオーブと戦ってるの?
────ルナマリアの見舞いに来た際、話が聞こえたマユ・アスカ