スーパーコーディネーターの悪友   作:アオノクロ

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 前話でいろいろと感想をもらいましたが、言われてた通り運よくバレずにすんだらブリッツがきてあやふやになった、という感じです。ガバガバか? と言われたらその通りですが、そこ気づけるくらいガルシアが有能だったら左遷させられてないでしょうし許して。

 というわけで皆さんお待ちかねの歌姫の登場です。


 予約投稿ミスりました許して


運命の邂逅

「よかったのですか?」

 

 アスランがいるのはプラント、先ほどまでヘリオポリス襲撃にかかわるものとしてクルーゼとともに評議会の面々への報告をしてきた。

 

 戦争を早期に終わらせたいザフトに対してナチュラルがこうも戦線を拡大しようものなら我々も対抗すべきだと、そう力強く宣言する父、パトリック・ザラの姿を見てアスランは拳を握った。コーディネイターである友を助けるためにも自分も尽力しようと、そう決意して議会が終わった後のことだ。

 

「ホワイトについてはかなり大雑把な報告になってしまいましたが」

 

 アスランが気にしたのはホワイトについて。クルーゼがまとめた報告書には五機のGの試作機であろう、という報告しかない。ほかの機体が性能面で目立っていたのは確かだが、行動については一番目立っていた。

 

「かまわないさ、評議会の方々が知りたいのはヘリオポリスを崩壊するほどの理由があったか、という点だ。下品な行動、戦闘にふさわしくない行為、これらを報告したところで冷静に話ができなくなる。それだけだ」

「それは、そうですが」

「それともふざけたトラップにしてやられたと、君の父上に報告するかい?」

「いえ、そういうわけでは」

 

 父の名を出されてはアスランは黙るしかない。母を失ってザフトのために仕事をしている父の邪魔をしたくない。むしろ協力したいと思っているからこそ、赤服に袖を通したのだ。

 

 シーゲル・クラインに呼ばれて離れていくアスランを見てクルーゼはつぶやく。

 

「すまないがホワイトはわたしが目をかけているのでね、誰にも邪魔をされたくないのだよ」

 

 知れば誰もがふざけているという行動、その裏にあるのはなにが何でも生き残りたいという意思とクルーゼは受け取った。そのために奇策すらも使うその姿勢にクルーゼは思うことがあった。

 

「キラ・ヤマトに生き足掻くナチュラルのパイロット、この世界でどう生きるのか見させてもらおう」

 

 

 

 

 

「貴様らは本当に落とし物を拾うのが好きだな」

「もっと拾ってきましょうか?」

「拾うなと言っているのだバカモノ」

 

 一方アルテミス要塞から脱出したアークエンジェル、現在はデブリベルトで補給を行っていた。

 

 早々に月本部、もしくは味方と合流したいのだがどれだけ頑張っても時間はかかる。しかし一番の問題である水の枯渇をどうするのか、頭を悩ましていたマリューやムウが出した答えは崩壊したコロニーなどが漂うデブリ帯での補充だった。

 

 学生たちにも協力を要請、さすがにいい顔はしなかったが現状を考えるとどうしようもないと作業ポッドを使っての作業を承諾した。ムウやマリューの生きている俺達には必要だと、墓荒らしではなく分けてもらうという言葉がすっと胸の中に入った。

 

「で、ユウキ君は何してるの?」

 

 学生組が準備をしている中でこっそりと抜け出そうとしていた者がいた。

 

「えーそんだけ人数いるならいらないかと思いまして」

「ホワイトで作業の手伝いをしてほしいのだけど」

「まーまー別に後から行きますよ後から、別にやることもあるンでちょっくら失礼」

 

 言葉もそこそこに走り出すが捕まえられる。トールとカズイが抑えるも割と本気で逃げようとするユウキ、明らかにおかしい様子にムウがキラに何かあるのかと聞けば、

 

「あー……………ユウキ苦手なんですよね、ホラー的なの」

 

 意外過ぎて笑うどころか普通に驚かれた。一緒にいたフレイですら弱みを握ったと思うより驚いていた。お化け屋敷やホラー映画など作り物は平気なのに墓場とかは苦手らしい、というキラに靴が飛んできた。意外なものを見たと思うクルーの前で騒ぐ学生たち、結局ナタルの一喝によりしぶしぶ出ることになったが。

 

 そして事件は起きた。

 

 氷などを搬入していた際、漂流する壊れた宇宙船の近くに強硬偵察型のジンを発見。バレないようにキラが祈るも見つかり迎撃、襲われていたカズイたちも無事だった。そして近寄ってきたユウキが見つけたのは宇宙を漂う避難ポッドだった。

 

「開けますぜ」

 

 マードックの言葉に少し離れて扉が開くのを眺めるクルー。空気が抜ける音がしてポッドの扉が開くと、中から現れたのは丸いペット用ロボ。ぽんぽんと跳ねながら片言でしゃべるロボ、ハロに目を奪われているとその後ろから人影があられた。

 

「あら? あらあら?」

 

 桃色の髪とひらひらしたドレスを無重力に漂わせながら現れた少女、飛んでいかないようにユウキがそっと手を握って引き寄せると床に立たせた。

 

「よっと、大丈夫か?」

「ありがとうございます……………もしかしてこちらはザフトの船ではないのですか?」

 

 ユウキをはじめ全員が来ている軍服のマークを見て尋ねる少女。

 

「一応地球軍の船だが、俺はユウキ。そっちは?」

「私はラクス、ラクス・クラインです」

 

 その名前を聞いた時、マリューをはじめ上官たちの顔が引きつった。何も知らない学生やクルーたちは顔を見合わせて誰だろ、どっかで聞いたことあるかも、とのんきにしゃべっている。

 

 そんな中で目があったユウキとラクス、一瞬だけだがなぜかラクスの目は遠くを見ていた。

 

 

 

「彼女誰なんです?」

 

 ラクスに部屋をあてがい、ブリッジではマリューたちが相談していた。ラクスの父はシーゲル・クライン、プラントの最高評議会議長。一介の軍人が触れるには重すぎる案件であった。そう説明されたサイやミリアリアなどの学生たち、よく分かっていなかったがフレイと似たような立場ということで納得していた。

 

「地球軍に襲われた、ってことだけど真相は宇宙の塵……………」

「このまま合流してもろくなことにはならない、ってのは確かだしなぁ」

「一般の子を巻き込むのも……………」

 

 連れて帰るよりうまいことザフトに引き渡せないか、といった方針で話が進みかけた時、

 

「彼女の立ち場は一般人とはいえません。それこそ一般人というのならキラ・ヤマト、ユウキ・イチノセらもです。彼女だけを特別扱いするのも如何なものかと」

 

 割り込まれたナタルの言葉に表情が苦々しくなった。

 

 言っていることは正しい。ラクス自身は一般人だが、下手に扱うと新たな戦争の火種となる可能性もある。だからこそマリューたちも困っているのだ。しかしそうなると、ラクスは地球軍へ連れ帰ってもそこで交渉の材料となる。下手な扱いはされないだろうが、それでいいのだろうか。といった気持ちは誰にでもあった。だがナタルの言葉にも一理ある。だからこそ何も言えないでいたのだが、最初に口を開いたのは、

 

「ナタルさん」

 

 ブリッジへの出入り口付近で話を聞いていたユウキだった。

 

「言ってることは正しい」

 

 ブリッジ内にいた全員の視線と意識がユウキへと向かう。うつむいたまましゃべるユウキの顔は陰になって見えない。

 

「俺たちを区別しないためにもラクスを特別扱いしない、その思いやりは嬉しい」

 

 褒められたはずのナタルの顔が険しくなる。

 

「ナタルさんだけじゃない。ここの人たちは優しいし、だからこそ命がけで協力したいと思っている。だから」

 

 生意気な学生たちにも頭を下げる上官、言葉遣いもあやふやなのに笑って注意するだけですませてくれるクルー。敵対しているはずのコーディネイターであってもかばおうとしたり気にせず接しているところは何度も見てきたのだ。

 

 伏せていた顔が少しだけ上がり、学生たちも見たことのない珍しい表情のユウキがナタルを見た。

 

「あまり嫌ってしまうようなことを言わないでください」

 

 それだけ言うと振り返ってブリッジを退出する。

 

 何とも言えない沈黙がブリッジを満たす。マリューのひとまず最初の目的であった味方との合流を目指しますという言葉で全員が動き出した。

 

 マリューの席からは軍帽で隠れていたが、ナタルの手が握りしめられていたことだけは確認できた。




 主人公にバカさせたいと思いながらもガンダムちっくなシリアスも書きたい悩み。正直ここいらから地球へ行くまでの間ギャグ挟みにくいんですよねー、ハルバートン合流くらい? シリアス書くと伸びがイマイチになりますが書きたいので書きます。ギャグも書きます、どうぞよろしく。



 オマケ

 主人公「なんで作品初のシャワーシーンがお前なの?」
 ズラ「……………」
 主人公「ミリアリアとかフレイのサービスシーンあったけど別にお前のシャワーシーンいらなよね???」
 言いたいことはあるが納得はしているので言い返せないズラ「…………………………」
 なんか怒っている主人公「というかラキスケ展開多いってのに自分のサービスシーンもあるとかなんなんだよお前は!」
 吹っ切れたズラ「お前こそトラブル系主人公見たいな名前をしているじゃないか!」
 キレた主人公「あんな美味しい展開ねぇよ!」

 二人の友人「あの二人仲いいよね」
 もと婚約者「ですわねー」
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