あ、アウルとアウラの誤字報告ありがとうございます。同じ修正したら修正箇所は消えるんですけど報告は残るんです。誤字指摘ゼロの人がたくさんいたので皆さんしてくれたんだろうなって、重ね重ねありがとうございます。
ところでナチュラルの子など孕みとうないなイラストたくさんあると思ってたんですけど、支部にはあんまないんですよね。これが人気???
さぁシンのメンタルをもっとアレしていきます。
薄暗い部屋にてモニターを睨み続けるシン。
その傍らで眺めるレイは時折アドバイスを挟みながら見守り続ける。
「? 何をしているんだ?」
部屋に訪れたアスランは近寄ると背中越しにモニターを除きこんだ。
「⁉」
映し出されていたのはフリーダムの戦闘映像、最近のものからどう手に入れたのか2年前のものもある。
「おいシン⁉」
「訓練ですよ隊長」
「レイ?」
普段なら多少なりとも反応するはずのシンよりも先にレイが答えた。
「訓練をしようと思い、その手本としてフリーダムを参考にしているのです。ベルリンの時もそうでしたが、恐らく情報が手に入る中で最強なのはあの機体でしょう」
「いや、それはそうかもだが…………何のために?」
訓練自体を咎める気はない。モビルスーツ部隊の指揮を任されていた立場からしても、アスラン個人としても止める理由はない。フリーダムを選んだ理由も…………さほどおかしい事ではない。
ただ気になるのは、
「強くなるために、だそうです」
わき目もふらずただ只管にキーボードを叩き続きけるシン。脇目もふらず2人の会話に混ざることもなく、凄まじい集中力を発揮している。
のだが、
「…………ちゃんと休んでいるのか」
気のせいか目の下に隈ができている気がする。いくら若くて体力が有り余っているシンだとしても、寝不足になるほどしているのはおかしい。横顔もどこかすすけているようにも見える。
「ご心配なく、自分が着いています」
何もおかしいところはない。言っていることも内容も真っ当であり止める理由もなく、アスランは後ろ髪を引かれながらも部屋を後にした。
「…………そろそろ休憩にするか」
「……………………? あ、もうこんな時間か」
レイが声をかけ、軽く肩を揺さぶってようやく顔をあげたシン。ワザとではなく本当に気が付いていないようだった。
「アスランが来ていたぞ。ちゃんと休めとな」
「……………………休んでたって強くなるもんか」
腹立たし気に呟くも友人に促されながら食堂へと向かう。普段よりも少なく、早く済ませてまた訓練に戻るために。
『こちらの映像をご覧ください』
画面が切り替わり、デストロイが町を焼き歩く姿が映し出される。
『何の罪もない一般人をこのように虐殺し、戦争の被害を拡大し続けるモビルスーツ。この背景には彼らロゴスの影があるのです』
ボロボロのままに泣き続ける子ども、包帯を巻かれるも血が滲み痛々しい姿の老人、瓦礫をどかそうと押し続ける兵士。
『我らプラントは地球のため、平和のため、力に屈することなく戦い続けることを宣言したします!』
堂々と両手を広げ宣言する姿を多くの人々が目に焼き付けた。
疑問に思う声も上がるが、実際にザフトに助けられたと叫ぶ少女の声も上がる。
『争いは世界においてもっとも悲しい事です。傷つけられ、傷つけ返し、終わることがありません。だからこそ、悲しみの連鎖を止めるためにも皆さんの力が必要となるのです』
雰囲気が少し変わったような気もするが、以前と変わらず平和を訴える歌姫。彼女が言うのなら、と世界の舵はある方向へときられていく。
地球ではロゴスの商品に対して不買運動が始まり、過激な集団はかかわりのある会社では暴動がおこり、ロゴスのメンバーの自宅には火がつけられた。
ブルーピリオドの拠点であった建物にはモビルスーツや戦車によって、一欠けらも残らないよう徹底的に破壊された。
破壊者の進撃を食い止めた自由の姿が世界に広がることはなく、悪を討つための正義を与えられ傾いていく世界を見て人造の聖剣はほくそ笑む。
最後の仕上げとばかりに、手を奮う。
「エンジェルダウン…………」
その日、ミネルバに通達された指令。
内容を確認したタリアの表情は苦く、ブリッジのクルーたちも困惑していた。
「アークエンジェルを討つ、って別に何かされたわけじゃないですよね……?」
全員が心にとどめていた疑問を口に出したのは、良くも悪くも素直な性根を持つアーサー。頼りないと思われているが、その感情を正直に表に出す彼を親しく思っているクルーは多い。
「そりゃ確かに乱入はされましたけど、直接撃たれたわけでもないですし。いやまぁ彼がいろいろしましたが」
「アーサー、そこまでにしておきなさい」
タリアの忠告に息をのむように口を閉じる。
アーサーの言う彼が誰なのかは全員が分かっていた。
しでかしたことをあげれば、与えられたモビルスーツを奪って捕虜と共に脱走しただけだ。いやだけではないが、悪意をもってしたことだとは誰も思っていない。それでも捕まれば銃殺刑でもおかしくないが。
デストロイも彼らが止め、自分たちは後始末を手伝っただけ。
確かにアスランのセイバーを落とされたが本人は生きているし、何か恨みがあるわけでもない。
何とは言わないが理由だけならいくらでもあげられる。
「…………指令を出されたらその通りに動くしかないわ。艦の準備を」
「お、アスランが言ってた通りだな」
シミュレーションを動かし続けるシンとレイの後ろから現れたハイネ。
いつも通りの気楽な態度で近づくが、振り返るのはレイだけでシンの視線はモニターに固定されている。
「仮想敵を選んでの自主練ね。ま、いい事だと俺は思うぜ」
後ろから覗き込み横に映し出された記録データを眺める。積み重ねられた記録に口笛を吹くといつもより少し硬い声で呟いた。
「…………アークエンジェルを堕とすってよ」
隣にいたレイは目を見開き、流石のシンも身体が強張った。
「通達は後だが、正式な命令だ。この後他の部隊と合流する。天使を堕とすために大勢でかかるって優雅じゃねぇよな」
嘲りと自信が混ざった癖のある冗談、咎めたり言い返す相手はいない。
「…………お前、どっちがいい?」
何を、とは聞かない。
聞かなくても分かるが聞きたくはないことだからだ。
「嫌ってんなら別にいいぜ。独房に入れられるなんて慣れてるだろ」
人によっては嫌味ともとれる冗談を残して消えていくハイネ。背中を見送ったレイは、うつ向いているシンに視線を向ける。
画面には失敗の文字が浮かんでいる。
「…………おれが」
戦士としての顔になったシンはレバーを強く握りなおした。
「俺がフリーダムを堕とす」
決意と共に再び動き出される画面、その奥から自由の翼が飛翔する。
白銀の世界を白い天使が飛び回る。
周囲には追従する使徒ではなく、刃を向ける悪魔たち。
「くっそ、数が多すぎる!」
止むことのない攻撃に愚痴をこぼしながらも、甲板に立ち構え近寄らせないよう牽制するストライク。
「せめて海に出られればっ…………!」
機体としては型落ちなのだが、性能差を感じさせることなく自由に空を飛び回るフリーダム。
「大人しく道開けろっての」
前に立ち先回りするモビルスーツを切り捨てていくコンコルディア。
たった一隻の艦には多すぎるほどの量を用意され、被弾こそ増えるものの見事に切り抜けていくアークエンジェル。
「…………流石だな」
海へと進む中ミネルバの奇襲をすらも潜り抜けていく様子に、ザフトの兵士たちも称賛の言葉を漏らした。
「やっぱりこれくらいではね…………メイリン」
先に指揮を取っていた相手からの通信を切るとオペレーターに顔を向けた。
「マリューさん、ミネルバから国際救難チャンネルでメッセージが送られてきました」
「ミネルバから? ……………………いいわ開いてちょうだい」
波状攻撃にミネルバの奇襲と息つく暇もなかったアークエンジェルのブリッジ。ようやく攻撃が止んだと思えばミリアリアの報告。マリューの指示によって受け取られた音声メッセージには、もちろんウイルスが仕込まれているわけでもなく、タリアからの称賛と投降を促すものだった。
メッセージの最後には自主罰則の内容はいつも通りに、という謎の伝聞もついていた。
「ふふっ…………ミリアリアさん、返信を」
誰に向けてなのかを理解したマリューは言葉を返すべく口を開いた。
「そう……………………貴女だったの」
返ってきたメッセージは投降を断るが提案に感謝するというもの、それ自体は予測していたが艦長がオーブで出会った技術者の彼女だとは思わなかった。とはいえ、数少なくとも交わした言葉の重み、通じていると感じた理由は全てに胸の中に落ちた。
メッセージを締めくくられた言葉は
あの船が本来の居場所だったのだろうと、積み重ねた時間で察することができた。
「……………………正体はあなたの事だったのね」
ブリッジにいる中でタリアだけが理解した秘密。
かつて先の大戦で伝説となったのはアークエンジェル、フリーダム、ジャスティス、そしてザフトが辛酸を嘗めさせられた白い悪魔。
アークエンジェルと行動を共にしたという噂もあるが、フリーダムと混在しているのでは? とも言われていた。
モニターの先ではかのフリーダムと息の合った行動でアークエンジェルを守るコンコルディアの姿。合わせてアークエンジェルの艦長が意外な顔見知りであったこと、ならば白い悪魔の正体すらも身近にいるのでは? という思考が脳内を駆け巡り、証拠とするにはまだ弱いがタリアの脳内で直感となって繋がりが見えた。
船をにぎわせ、共に戦い頼りになる仲間、恐らく自分にだけ見せた子どものような純粋な眼。おそらく彼も知っていて言わなかったのだろう。
「白い悪魔にアークエンジェルの艦長……………………恩をあだで返すようで悪いけど、手を抜くなんてとてもできない相手ね」
最後の綱も途絶えた。ならばこの先は軍人として、一隻の艦長として任務を全うするのみ。目をつむり、軍帽を被りなおすと声を張り上げた。
「インパルス、グフ、発進! 目標はアークエンジェル!」
見返すと用意された戦力えぐいんですよね。ここまでやるのか、と思いますが実際シンいなければ普通に突破できてるっぽいんですよね。アスランもまさか負けるとは思ってなかったみたいですし。
因みに今作ではメンタルデバフなしキラ、オオトリストライクのムウ、スパコとやりあえるバカ、を相手にがんばっていただきます。あ、デバフないマリューさんも追加です。
いつも感想や誤字報告、ここすき等ありがとうございます。励みになっています。
あの人雰囲気似てるんだよね。………………母さんと
────ある艦長への印象を聞かれたナチュラル