スーパーコーディネーターの悪友   作:アオノクロ

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 迷いのないアスランを止める方法はあるのか! うーん下手に人質とっても切れてパワーアップするだけな気もするし、シン相手でも不殺で止められるし……………………いや止める方法ないな、うん。

 あと紫唇が総じて猫の下僕扱いで統一されてて笑いました。仕方ないね、猫様だもんね。いやこの場合は猫が上じゃなくて飼い主がしたすぎるだけなのか。


遊人

 メイリン・ホークはミネルバのオペレーターである。

 

 趣味はハッキング、姉のルナマリアはエースの赤服を着ており尊敬している。最新鋭の戦艦であるミネルバの突発的は初戦闘には緊張こそしたが、冷静に自分の仕事を熟し、シンの急なシルエット要請にも応えることができるほどに優秀であり、ユウキのイタズラには進んで協力していた。

 

 

 

「ちょっといい」

「はい?」

「部屋のドア開けたり閉めたりしたいんだけど、手伝ってくれる?」

 

 おかしな事を聞く人だと思った。

 

 巻き込まれた協力者、と聞いていたのだがどうにもモビルスーツパイロットのような雰囲気がない。

 

 姉をはじめ、アスランやシン、レイには赤服が似合う佇まいというか雰囲気があった。これは姉を見てきた自分だからこそ言えることだ。戦闘での活躍は有名なアスラン・ザラにも引けをとらず、シンに指導をつけるほどの腕前。だというのに会って話をすればどこにでもいる普通のおふざけが好きな男の人、というのが自分の感想だ。

 

 しかも何をするかと思えば子供がするようなイタズラ。

 

 電気を消したりドアをロックして布団を投げ入れることで驚かせるなんて、こんな事何が楽しいのやら。

 

「なんなのあの人! シンも一緒になって!」

 

 怒り狂う姉を見て確かに面白いと思った。

 

 それからというものの、表に出ず密かに協力するようになった。ユウキさんもわたしを頼るようになってくれて、褒めてくれた。

 

 かっこいいのはアスランの方だけど一緒にいて楽しいのはユウキさんだった。気になったのでザフトの機密情報を密かに調べてみたけど、情報は手に入らなかった。ブルーピリオドの方も調べてみようかと思った矢先、本人が消えた。

 

 密かに送られてきた『ありがとう』のメッセージはまだ耐えることができた。

 

 だけど、コンコルディアが貫かれた時、冷静に仕事をする自分が遠く離れ心がざわついた。

 

 1番酷かったのはシンだけど、やっぱりというかミネルバ全体の雰囲気が暗くなり、ハイネさんがいなければもっと酷かっただろう。

 

 いつもならノリノリで動く指先も雨のせいか重く、ぼーっと宙を見上げていると乱暴に開けられた扉から入り込んできた人影。

 

「きゃ⁉ …………アスラン、とラクス様⁉」

 

 雨に濡れながらも部屋に乗り込んできた2人を見て、不安と同時に心が跳ね上がった。

 

 

 

「メイリン、ここはキミの部屋か。すまない、すぐに出る」

 

 部屋に戻ってきたミーアが手にしていたのは以前キラたちと出会った時の写真。誰が、と思う暇もなくやられたと理解した。

 

「あの、さっきレイって子と議長が話してて、そのすぐそばにこれが落ちてて!」

 

 聞こえてきた裏切り者という言葉、ユウキも同じ扱いであるなら辿る結末も──────

 

 

 

「アスラン・ザラ! 議長より出頭命令が出ている! おい! …………クソッ‼」

 

 タイミングよく部屋にたどり着いた憲兵隊だが、返事がない事に訝しみ突入すると顔を青ざめたラクス。だが憲兵隊の視線は真っすぐに開け放たれた窓に向けられていた。

 

「チッ! 勘の良い奴め! 窓の外を調べろ! お前たちは付いてこい!」

 

 残されたひとりを隠れていたアスランが不意打ちし、銃を奪う。勢いそのままに考えるよりも早く身体が動き、ミーアの手を取って走り出す。外の非常階段を通り、見つからないよう進んだ結果一度隠れようと飛び込んだ先にいたのがメイリンであった。

 

 

 

 窓の外を確認するも外には走っている憲兵の姿が見える。どうしたものかと考えるアスランの後ろではミーアがメイリンに謝っていた。

 

「ごめんなさい、急に押しかけて」

「いえ! わたしは大丈夫ですけど、あの」

 

 事情を聞こうとしたメイリンだが、口を開くよりも早くドアが叩かれた。

 

「! くっ」

 

 脱出か強行突破か、アスランが頭を回すが答えを出すよりも早くメイリンが動いた。

 

「2人ともこっちに!」

 

 

 

「…………すまない、助かった」

「いえ、これくらい」

 

 下着の上にバスタオルをまいたまま床にへたり込むメイリン。

 

 浴室に2人を押し込んだ後、服を脱ぎ髪を濡らすとシャワーを出しっぱなしにしたままドアを開けた。運よくルナマリアも居合わせ、シャワーを浴びている最中だと誤認させることで憲兵の突入を防ぐことができた、のだが。

 

 腰が抜けたのかそのまま座り込み、身体を奮えさすメイリン。ミーアが肩をさすっているが、震えが止まることはない。

 

 助けられたが巻き込んでしまった。

 

 もう迷惑はかけられないと移動する準備を整えるが、

 

「わたしは、大丈夫なので…………何があったかは知りませんけど」

 

 震えながらも見上げられる強い瞳。

 

「殺されるくらいなら行ってください…………貴方まで、死ぬことはないです」

 

 誰の事を言っているのかはすぐに分かった。ミネルバでもたまに楽しそうに話しているところを見たことがある。であるのなら、余計にこれ以上迷惑をかけるわけにはいかない。

 

「ありがとう…………迷惑をかけた」

「…………あ、でもまだできます。警報を反対側でならせば誘導できるかも」

 

 震えていたと思えば服を着るとパソコンに向かう。影響を受けたのか、それとも元からなのか。アスランには分からないが、助かるのでこのまま任せておく。

 

 視線をずらし、隣で覗き込んでいたミーアに向ける。勢いで連れてきたが、彼女はまだどうするのか聞いていない。

 

「アタシ、は残るわ」

 

 視線に気が付いたミーアは笑顔で向き合うと、力強く意思を伝える。

 

「ラクス・クライン、は必要だから…………偶然だけど、なっちゃったならやり遂げないといけないでしょ」

 

 本音を言えばこのまま連れていきたいが、アスランには自分の知っている女性たちとミーアの笑顔が重なって見えた。誰もが強い意志を持ち、自分の戦場で戦っている。

 

「分かった……………………何かあればニコルを頼るといい。力になってくれる」

「うん……………………気を付けてね」

「あぁ…………伝言があれば聞いておくが」

 

 そう言われて少し考えこむ。誰になのかなんて口に出さなくても分かっていた。

 

「忘れないでって」

 

 少し不安そうな顔になったが、必ず伝えると約束しこれからの動きを伝えた。

 

「準備できました! 行きましょう!」

 

 ミーアと別れ、メイリンと共に走り出す。

 

 思い出すのは昔プラントに戻った時に父親に拘束された時の事。あの時も助けられたように、つくづく自分は恵まれているなとこの状況にも関わらず口元が緩んだ。

 

 

 

 メイリンによって目的地と反対の区画にある警報の誤作動を促し、警備を誤魔化す。その間に身を伏せたアスランを乗せたメイリンが車を走らせてたどり着いたのは、モビルスーツの格納庫。人の気配はなく、ハイネと違い通常通りの青色であるグフが立ち並んでいる。

 

「これを使えば脱出できるかと」

「ありがとう、本当に助かる」

 

 何度目か分からない感謝の言葉。

 

 普段はすまないと謝罪ばかりだというのに、こうも変わるのかとメイリンは笑った。

 

「でも行く宛はあるんです? そこまではわたしも」

「大丈夫だ。ユウキたちと合流する」

「……………………え」

「言ってなかったか…………あいつらはあの程度で死ぬタマじゃない。絶対に生きている」

 

 思いがけない人の名前に固まるメイリン。起動させようと手元のコンソールを叩いているアスランの横で、先ほどとは違う理由で身体が震えだす。

 

「生きて…………るんです、か」

「あぁ、俺もバカだったよ。あの程度でくたばるわけがないと忘れていた」

 

 妄想や思い込みではなくただ事実を並べているだけ、なのにどこか楽しそうに話すアスランの横顔を見て、メイリンはひとつ覚悟を決めた。

 

「連れて行ってください!」

「⁉ メイリン! ここまで助けてくれて感謝するが、これ以上は!」

「わたし、わたしもユウキさんに会いたいです!」

 

 アスランは顔をゆがめてバカを呪った。

 

 必死に懇願する少女に向けていろいろと言いたいことはあるが、アスランが言葉にするよりも早く銃声が鳴り響いた。




 改めて思った、メイリンはズラ以上に逃がしたらダメ。警戒が厳しい軍からほぼひとりで脱走の手助けできる実力があるとか、自由の活躍でレイが英断だったとされるのめっちゃ面白い。

 楽しい遊び相手がいなくなってしょんぼりしてたメイリンでした。ミーアは…………ニコルちゃんがいるからきっと大丈夫でしょう。

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 あのさエリカ氏? この対猛獣用の麻酔銃は何に使うの? というか誰が使うの?

 ────モルゲンレーテ社からの要請書を見ていたボンボンのバカ
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