たぶん7月中には運命終わるだろうなぁ~とか考えていたんですが、8月に突入しそうです。終わった週の土曜日の夜にでも自由を見ようかと思ってます。よければね、へへ
ビフレストは、デュランダルが用意していたメサイア防衛のための最後の切り札。
デストロイと違い宇宙空間での運用しかできず、パイロットには努力では至らない素質が求められる。
小回りこそ利かないものの、それを補える艦隊すらも滅ぼすことができる装備がビフレストには搭載されており、セレニティ1機で挑むのなど愚策でしかない。性能だけで見るのなら、NJCが搭載されているモビルスーツであろうと勝てる見込みは万に一つもない。
だが、勝てないわけではない。
この世に絶対的なものなど存在しないのだから。
ドラグーンを機体の周囲に展開し、右肩から被さるように伸びてきたライフルを両手で構えると引き金を弾く。
並のモビルスーツなら複数重なっていても容易く貫通するビームだが、ビフレストの展開した陽電子リフレクターを貫くことはできなかった。
お返しとばかりに全身から伸びてくるアームの指先から放たれるオールレンジ攻撃。これもまた小隊程度なら呆気なく壊滅できるだろう攻撃を、セレニティは機敏に躱していく。
「……………………」
新たな角度、タイミングを持って攻撃を仕掛けるセレニティだが、ビフレストは全身に備え付けられている装備を持って対抗している。
一見お互いに素直な攻撃と回避、防御をしているようだが、腕のあるものが見れば先読みに先読みを合わせた高度な攻防を繰り広げていることに気が付くだろう。
そしてなによりも、ビフレストの攻撃は一度も当たっていないが、セレニティの攻撃は防がれてこそいるが直撃はしている。
素質という差を覆せるパイロットとしての経験の差、それすらも埋める機体性能の格差が両者には存在していた。
「くっ!」
ジャスティスが距離を詰めようとすれば下がり、逆に離れようとすれば近づいて一定の距離を保つデスティニー。
機体と自身の得意範囲である近距離戦へ持ち込むことができず、なおかつ奇策を用いるには狭すぎる。
アスランという個人を理解しているが故の立ち回りには、流石のアスランも舌を巻くしかなかった。
「どういうつもりだハイネ!」
「前も言っただろうがアスラン!」
オレンジ色のデスティニーが放つ大型ビームランチャーの砲撃を躱し、シールドに内蔵されているアンカー、グラップルスティンガーを飛ばすがシールドによって弾き飛ばされてしまう。
「この戦いを、議長の行おうとしていることが正しいと、本当に思っているのか!」
「やってみねぇと分かんねぇだろうがよ!」
ファトゥムを射出し、疑似的な2対1を作り出すが丁寧に裁いていくハイネ。オーブの時よりも明らかに上がっている技術に研鑽の後をアスランは見抜いた。
「言っただろうが、割り切らねぇと死ぬってよ‼」
光の翼を纏い、大型ビームランチャーとビームライフルによる連射を躱していくアスラン。
「お前だってその立場が正しいと思ったからこの場にいるんだろ!? なら後はもう、戦うのが俺たちの役目だろが!」
あきらめでも逃げでもなく、ただ純粋に兵士として戦う役目を全うしようとするハイネ。出会った時から変わらない決意をアスランは、
「……………………そうだな、それはきっと目指すべきあり方なんだろう。だが俺は、俺たちの道を突き進む‼」
ジャスティスに搭載されていたものを改良したシュペールラケルタ・ビームサーベルの柄を連結し、ハルバード状態にして向かっていくアスラン。
ミネルバの時と違い、迷いのない友人を見てハイネは笑った。
「こいよアスラン‼ これも戦争だ!」
「押し通らせてもらうぞハイネ‼」
「おいおい、なんだってんだよコイツらは!」
ウィンダムWから議長の指示のもの遠慮のない改良を施され、もはや別物となったラーフ。壱番の特徴はNJCとミラージュコロイドの搭載という、ある機体と同じ特性を与えられたという点だ。
事実、アカツキに乗るムウは攻撃されるまで存在に気が付かなかったのだが、
「左上34度」
「おら!」
姿を消していたはずのラーフの元へアカツキのドラグーンを使ったオールレンジ攻撃が迫りくる。とっさにミラージュコロイドを解除し、最小限の回避と最低限の防御でやり過ごすが、
「甘いな」
「くぅっ!」
振り下ろされた金色の剣もギリギリで防ぐ。離れ際にビームライフルで狙うが、的確に切り払われるのを見て思わずネオの口からため息が零れた。
「話に聞いていたのとはちょっと違うが、厄介な事この上ないな」
共有されたステルス機能を使うことなく、レーダーにすら反応しないミラージュコロイドを見抜いてくるパイロット。
「…………お前何で相手の場所分かるんだよ」
「逆に聞くが何故分からんのだ?」
「普通は分かんねぇんだよ‼」
ふざけたことを言う親戚? に遠慮なく言い返すムウだが、眼を細めて声のトーンを落とす。
「…………同類か?」
「似ている……………………が少し違う気もするな」
ムウが気になっているのはラウ・ル・クルーゼと同じく、アルタ・フラガのクローンであるのかということ。
血のつながりがあるせいか、フラガの血を引くものはお互いの気配をなんとなく察知できる。なのだが、目の前の相手はどうも違う。繋がりがある、気はするのだがどうも薄い。
クワトロもレイという心当たりはあるが、気配を察するにフリーダムとやりあっている機体の方だろう。プロヴィデンスと似た機体というのはデュランダルの趣味か、レイの意思か、確認しておかねばならないと決めていた。
「用ができたのでな、通らせてもらうぞ」
「まったく何でこうも親戚が増えてくるのやら!」
ドラグーンを射出したアカツキと共に飛び出すバエル、ラーフもまたドラグーンを出しながら向かっていく。
フラガの血を引くパイロットが同じ戦場で争いあう。
「その程度かキラ・ヤマト!」
レジェンドのドラグーンを交えた猛攻をフリーダムはかろうじて耐え忍ぶ。
「スーパーコーディネイターとして生まれながらも! ありとあらゆる才能を与えられたとしても! 生命を冒涜し生まれてきた俺たちは存在してはいけないのだ‼」
レイの叫び、それは常に考えていた自分の命について。
クローンという不完全な産まれながらも、クルーゼとデュランダルという存在はレイにとって親や兄弟のようであり愛情を与えられたと思っている。
それだけでなく、ザフトに入隊した時にはシンやルナマリアのような仲間にも出会え、世界への恨みなどは存在しない。彼が全てを引き受けてくれたのだから。
だとしても、デュランダルによって新しく生みなおされる世界において自分や目の前にいる存在は消えなければいけない。そう思い込んでいた。
ゆえに、
「キミだって、あの人だって! 生まれが理由で死なないといけない人なんて、いるわけないだろ‼」
動揺がそのまま動きにも表れたドラグーンの合間をぬい、接近してきたフリーダムがレジェンドへと肉薄する。
誰もが戦う理由を胸に抱え必死に戦っている中、ある機体は宙を漂っていた。
「うご、動けって!」
ビフレストから流れてきた声に身体が固まり、かろうじて残っていた心の力、とてでも言うべきものがシンから消えていった。
ハイネのデスティニーが動きの鈍ったシンを押しのけるようにしてジャスティスとの間に割り込み、勢いそのままに飛ばされていったデスティニー。VPS装甲こそついているが、シンがどれだけレバーを動かしてもデスティニーに反応はない。
「動いてくれよ! 決めたんだ、あの人みたいに守るって‼ ここで戦えないなら俺は! 何のためにっ‼︎」
憧れの人を撃ち、守ると決めた存在が戦場にいる。
すぐに動けと焦燥が身体を突き動かすも、鈍くなった頭と歪んでいる視界では碌に操縦できるはずもなく。泣き叫ぶことしかできないシンの叫びは、戦場に響くことなく埋もれていく。
「だから動いてくれよデスティニー‼」
光のない瞳から涙が零れてるが、運命に動きはない。
それぞれの相手がみつかりました。というわけなんですが、運命って最終決戦思ってたより短いんですよね。後日談とか考えても今週か来週には終わると思います。
そして自由ですが……………………これ思ってたより考えること多くて頭パンクしそう。味方多いのはともかく、敵もそれに合わせて動かさないといけなくて大変です。そしてゆかりん王国のメンバーどう動くのかよく分からん…………。議長以上にガバチャー走りすぎでない???
全開のスクライドネタ、拾ってもらえてうれしいです。家族愛じゃなくて男女のってのがいいですよね‼(大声)
いつも感想や誤字報告、ここすき等ありがとうございます。励みになっています。
みんな、大丈夫かしら…………。
────揺れるエターナルで心配している偽りの歌姫