スーパーコーディネーターの悪友   作:アオノクロ

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 なんかお艦にめっちゃ食いつかれた。艦これでもいたしそこからパクりました。同人マンガ描こうとして諦めた過去があります。

 ラクスがおとぼけ少ないのはそれだけ仲良くなったからですね、優秀と言ってもまだ若いので気が緩んじゃいました。


何のために

「パパがっ!?」

 

 サイからの情報に喜ぶフレイ。聞いていた他の学生たちも顔をほころばせる。

 

 アークエンジェルが繋がった地球軍第8艦隊の先遣隊の艦にはなんとフレイの父親、ジョージ・アルスターが乗っていた。避難民のリストにフレイの名前があり、顔を見たいという我が儘も通るほどの役職についているが実態は子煩悩な普通の父親である。

 

 話を聞いていた他の避難民も親子の再会に、味方との合流に安堵の息を漏らす。帰ったらどうしよう、家族と会おう、オーブに戻ったらまた会いましょう、少なからずあった不安など今はカケラもない。生きていたからこそできる、この先何をしようと未来への話に花が咲いた。

 

 その様子を見ていた桃色の髪の少女はそっと自室に戻っていった。

 

 

 

「どうかしたの?」

「フレイ様…………」

 

 部屋に来たのは赤髪の少女、出会ったばかりだというのに仲良くなったナチュラルの友人だ。楽しく年頃の少女同士でする話は楽しく、バカをする男どもを顎で使ったりと場所さえ違えばそれはどこにでもある普通の光景だった。もちろん場所が違うからといって仲が悪くなるわけでもない。

 

 しかし今のラクスにはあるバカとの言葉が残っていた。

 

 よそ行きの仮面を被った状態であれば何も問題はなかっただろう。しかし仲良くなってしまった。相手の事情を知ってしまった。踏み込んでしまった。ゆえにラクスの心は締め付けられた。平和を願ってはいるが、そもそも戦争が起きたのは自分の父親が関わっている。どの面を下げて被害者と仲良くするというのだ。

 

「私は…………あまり出歩かない方がいいかと思いまして」

 

 だから大人しくしていようと、自室に引き篭もるようになった。

 

「あのバカに何かされた?」

「いえ、そういうわけでは」

「じゃあ大丈夫よ、何かあったら言いなさいよね」

 

 私たちの仲じゃない、そう言い切ったフレイの顔は輝いていた。

 

 

 

「なるほどね…………」

 

 言ってしまった。ユウキに続きフレイにまで、いう気はなかったというのに言ってしまった。それほどに自分の心が弱くなっているのか、それとも自分は元々弱かったのか、ラクスには分からない。話を聞いたフレイは何やら悩んでいる。確かにこんなことを聞かされても困るだろう。謝ってもどってもらおうとした時、

 

「でもあのバカが言ったことでしょ、気にしなくていいんじゃない?」

「え?」

 

 予想の外からの意見が来た。

 

「ラクスも知ってると思うけど、あいつバカよ? 確かに色々考えてたりしてる見たいだけど、あんまり気にしなくていいんじゃない?」

「でもユウキ様のおっしゃることも」

「私バカとしか言ってないけど」

 

 なんか引っ掛けられた。確かに名前は出してないないが会話の流れからして一人しかいないのに。けど会話ができてた。ラクスもいつの間にか毒されていた。

 

「バカも言ってたっぽいけどラクスが全部悪いんじゃないでしょ? けど責任感じて何かするっていうならいいんじゃない?」

 

 私たちもそう思っているし、とキラの独白を話す。話すことではないと思うが、ラクスは知っていた方がいいと思ったのだ。

 

「…………そうですか、キラ様はアスランの友人で」

「知ってるの?」

「私の婚約者ですわ」

 

 またも出てきた意外な人間関係、もしかしてナチュラルの友人がいるコーディネイターも結構いるのではないだろうか、フレイにそんな考えが浮かぶ。

 

「私もね、パパはブルーコスモスなんだ」

 

 驚くラクスを前にフレイも話す。コーディネイターのことをどう教わってきたのか、しかしそれ以外は優しくて自分に甘い父親だと。さっきも合流できそうだと顔を見たいとわがままを言って艦長さんを困らせていたと。

 

「私も、今まではおかしいって思ってたの。遺伝子をいじって生まれてくるなんて化け物じゃないのかって」

 

 これも言わなくてよかったこと、しかし言わないといけないとフレイは思っていた。

 

「けど学校行ったらそのコーディネイターの友人ができて、それ以上にバカなナチュラルがいて」

 

 次第に表情が険しくなっていくフレイ、語りながらあるバカへの恨みが込み上げてきた。あとで一発殴っておこうと決意する。

 

「どうでも良くなってきたのよね、だからさ」

 

 そっとラクスの手を持って握る。自分も軍のいいとこの娘だが、目の前の少女は自分とは比べ物にならない立場の娘だ。きっと自分たちでは想像できないほどのアレコレがあるのだろう。だから、とんでもなくムカつくが、

 

「ラクスが困ってるなら私だけじゃなくて、キラもミリアリアも、サイたちだって手伝ってくれるわ。友達でしょ」

「フレイ様…………」

 

 力強く、優しく握られたその手をラクスも握り返す。

 

 背負うべきだと思っていたナニカが肩からそっと降りたような気がした。

 

 

 

 そして、

 

『総員! 戦闘配備‼︎』

 

 艦内にけたたましいアラームが鳴り響く。

 

 どれだけ平和を願おうと争いは時も場所も選ばずにやってくる。

 

 

 

「パパっ………………!」

 

 怯えた顔をするフレイ、自分の家族が戦争に巻き込まれることを知り改めて戦争の恐怖をその身で感じた。

 

 怯えた友人を見て、平和を願う少女は一つ決意する。それは戦争を止める第一歩ではなく、自分の友達を助けるために。

 

 

 

「ユウキ・イチノセ、ホワイト出撃する‼︎」

「キラ・ヤマト、ストライク出ます!」

「ムウ・ラ・フラガ、メビウス出るぞ!」

 

 続々と発進するパイロットたち、襲いくる敵を倒すために、大事なものを守るために。

 

「ユウキ、知ってると思うけど」

「分かってるよ、赤いのだろ」

 

 出撃する前のブリーフィングにて伝えられた情報、ザフトは狙っているのはアークエンジェルが合流しようとしている地球軍第8艦隊の先遣隊、そこには学友の父親が乗っている。

 

 手を抜くつもりはない、これまでも本気で戦っていた。それを込みでもさらに操縦桿を握る手に力が入る。

 

「そっちこそいいのか」

 

 ぶっきらぼうな返事、ユウキは知ってるのかという会話から発覚したアスランのこと。直接聞きにいけば顔を背けて無言を貫くキラ、隠し事をするとは生意気だなとコブラツイストを決めて吐かせた。

 

「何も………………決まってない」

 

 これから命をかけた戦いがあるというのに、何も定まっていない。どれだけ考えても答えは出ない。そんな状態で戦いの場に向かっている。

 

「それでいいだろ、昨日今日で急に答え出るほど頭よくねぇし」

「補習常連のユウキに言われたくないよ」

「結果的に合格したからいいんだよ」

 

 どれだけ学校で優秀な成績を取ろうと簡単には出せない答え。しかしそれを出さなければ生きて考えることさえできなくなる。

 

「帰って悩んできてもいいぞ」

「やだよ、目を離したら何するか分かんないのに」

「信頼しろよ」

「信頼してるからだけど?」

 

 すでに爆炎が見えている。これからその中に行くというのに二人はいつものままだった。

 

「とりあえず、戦わなかったって後悔はしないようにするよ」

「バカだな」

「うるさい」

 

 いつもの学校で喋る時と同じ気楽さ、それはお互いがいたからだと分かっている。

 

「あの船だな」

「何か作戦でもある?」

「AV流して気を逸らす」

「最低だね」

「馬鹿げた事やってんだからこっちもバカなことして文句を言われる筋合いはないだろ」

 

 言わずとも目的は分かっている。あの船に乗っている知り合いの親を守る。そのために全力を尽くそうと戦火の中に飛び込んでいく二人。

 

「キラ!」

 

 イージスに乗るアスランも近づいてくるストライクを捕捉した。自分の婚約者が行方不明だと捜索に来たが、その前に追いかけてきたアークエンジェルを堕とそうと出撃してきた。優先するべきはどちらなのか分からぬまま軍人として敵を撃つ。ただし友人は助けたい。

 

 矛盾していることに気がつけないまま銃口を向けて引き金を引いた。

 

 

 

「あなたたち、何を?」




 キラを焚き付けるフレイのホラーよ。めっちゃ怖かった。

 ジョージ・アルスターってブルコスなんですよね。ラクス引き合わせたら絶対ろくなことにならんのよな、でもチュドーンだとフレイ闇落ち、難しいなぁ。


 おまけ

 アークエンジェルを見にきたお偉いさん「この船は素晴らしいね、規律も乱れずトイレなども丁寧に磨かれている。こういった細かいところを気にしているのはいいことだよ」
 引き攣りそうな顔をかろうじて留めている艦長「ありがとうございます」



 トイレ掃除最多「さっきも掃除したしするとこないからシャワー室も掃除しろって」
 巻き込まれスパコ「じゃあ電動ブラシ持っていかないとね」
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