皆さんにあの感動をもう一度届けたい……………………いや無理だわ。20年という月日と考察が積み重なってのfreedomは強すぎるっぴ
「そろそろだな」
ブルーピリオドの拠点でウズミは時刻を確認した。
今回の共同作戦はコンパスとファウンデーションが協力し、ユーラシアも手を出せない軍事緩衝地帯に潜んでいると言われる、ブルーコスモス残党を率いるミケール大佐の確保。
ユーラシアはコンパスの活動を承認しておらず、むしろ侵攻されるのではないかと不安に思っているがミケール大佐というネームバリューは大きく、協力しない方が今後不利益を被ると今回の作戦を承諾した。
「戦力は上々、後は時間との勝負でしょうネ」
むろんその取引でひと役買ったのがアズラエルである。元ブルーコスモス理事でありユーラシアの内部情勢についても詳しく、ラクスやカガリだけでは難しかった交渉も難なく進めることができた。
とはいえ、実際にミケールを捕まえない限り今回の作戦は成功とは言えない。
だとしても一番厄介であったのは居場所だ。軍事経験を活かしたゲリラ活動には手を焼いたものの、物資不足は否めず客観的事実として戦力としてはコンパス側が上。
懸念すべきはファウンデーション王国であったが、始まってしまえばどうにかなるだろう。むしろ終わった後の方がアズラエルたちの仕事である。
「すみません、緊急でお伝えしたいことが」
「なんでしょウ」
ウズミと後々の事を話していた時、ブルーピリオドの顔役として表に立ちながら、本人も優秀である女性コーディネイターがアズラエルの部屋に飛び込んできた。
「RGBゼロからです」
「ほウ?」
手渡された書類を開けて机に広げると報告書の他に、人が映っている写真。特に変わったものではないが送ってきたであろう持ち主の走り書きのメモには、
「これは…………」
「……………………」
隣から覗き込んでいたウズミが驚きの声をあげ、 アズラエルもまた額にしわを寄せる。
写真を見ていたほんの数秒足らずの間で叩きだした答えは、
「オーブへ連絡を、必要であれば自ら向かウと」
「了解しました」
軽く頭を下げて去っていく女性からすぐにウズミへと視線を向ける。
「ギルバート・デュランダルに確認をとりまス」
同じことを思っていたのか重々しく頷くウズミも動き出し、アズラエルが叩きだしたパネルの横に散らばる書類の中で、恐らく20代であろう金髪の女性研究員の写真にはメンデル、アウラ・マハ・ハイバルと書かれていた。
エルドア地区の地下の隧道を使っているという情報を元に、作戦を立てるコンパス、ファウンデーション、そしてユーラシアの将官たち。
お互いの装備なども確認したうえでファウンデーション軍は市民の避難誘導をしつつ敵集団を封じ込めるサポートをし、コンパスが前面に出ることとなった。
「前線の指揮はアークエンジェルがとります」
マリューの言葉に誰も意義を唱えることはなく、会議はスムーズに進んで行く。
とはいえユーラシアからのブルーコスモスを国に入れることはしないが、軍事境界線を超えた場合は侵略行為とみなして攻撃する宣言もあるなど、平和とは言いにくい。
そもそももっと早く受け入れていたらいろいろ起きなくて済んだというのに、など思っても口にされることはない。
エルドア地区の上空をアークエンジェルから発進したムラサメ改と、コンパスの機体が編隊を組んで進んで行く。
「熱源感知! 距離60、ミサイル来ます!」
「ヘルダート! ウォンバット、イーゲルシュテルン迎撃開始!‼」
ブルーコスモスからの攻撃を合図に戦闘が始まる。
やはり補給がネックなのだろうか、ウィンダムが登場し型落ち機体となったストライクダガーや戦車が行く手を阻むが、相手は最新鋭の機体ばかり。
「このぉ!」
「はぁっ‼」
ライジングフリーダムのフルバーストによって足が怯んだところを、イモータルジャスティスが懐に飛び込み部隊に風穴を開ける。
ムラサメ改であれば特に苦戦するほどでもないが、やはり人間である以上隙は生まれ攻撃を受ける、よりも早く割り込んだアッシマーが遮った。
高速で接近するアッシマーを近寄らせまいとビームライフルの引き金を弾くも、ことごとく躱されせめて足止めしようと持ち出したのはショットガン。
広範囲にバラまかれた銃弾は当たったものの、足止めどころか傷をつけることもなく、
「散弾ではなぁ‼」
画面越しにモノアイで睨まれたのを最後に、ストライクダガーに乗っていたパイロットの意識は途絶えた。
「ひ、ヒィ!」
「悪魔だ! 何でコーディネイターなんかに」
少し離れた場所では、足を止めることなくモビルスーツを切り裂いていくバアルの姿があった。バエルから引き継がれた迷彩機能を使うことなく、両手に握られている実体剣で容赦なく切り裂く姿は悪魔と呼ぶにふさわしいものであった。
「………………なんかいるのか?」
コクピットの中では隠れ家の一部をカメラで拡大していた。だがすぐに閉じると新たな敵の元へと向かっていく。
スムーズに進んで行くブルーコスモスの隠れ家の攻略、むろん機体性能とパイロットがC.E.で上澄みの連中ばかりであり当然なのだが、これをマズいと思ったのかブルーコスモスがある切り札を投入する。
「あれは!」
「アイツらまだこんなものを‼」
それは片腕をなくし、背部に背負っているはずの装備のないデストロイ。万全のものと比べても明らかにボロボロであるが、市民や量産機などからすれば恐ろしい相手には変わりない。
「やらせてたまるか‼」
真っ先に動き出したのはジャスティスに乗るシン。腰に装備されているビームブーメランを投擲しシールドブーメランも射出する。
息を合わせるようにキラもフリーダムのシールドブーメランを飛ばした。
最初に投擲されたビームブーメランを防ぐデストロイだが、やはり片腕の影響がデカいのだろう。バランスを崩したところをシールドブーメランの二連続攻撃で追撃された。
その隙に懐へ潜り込み、同時にそれぞれの近接武器によって貫かれたデストロイは倒れ伏して沈黙した。
おそらく最後の切り札であっただろうデストロイも倒され、ミケールの確保も時間の問題だと思われた時、
「ん?」
エルドア地区で検問をしいていたファウンデーション軍の前で、逃げようとしていた市民の集団で爆発が起きた。爆発の規模自体は小さいが、検問を敷いていた村のあちこちで爆発が連鎖するように広がっていく。
「車両及び歩兵部隊は下がれ!」
「ひでぇことしやがる」
事故なのかブルーコスモスの作戦なのか、原因は不明だがユーラシアも流石に対応せざるを得ず、ファウンデーション軍のエルドア地区での救助活動を許可した。
「シュラ」
「了解」
オルフェからの指示に返事を返しブラックナイツの乗っている黒い騎士のようなデザインの機体、ブラックナイトスコードが赤くはためくビームマントを纏い、飛び立っていく。
(作戦発動だ)
(ああ任せとけ)
(了解)
(みなごろしっ!)
救助活動が目的のはずだが、ブラックナイツの顔は待ちかねた遠足の日を迎えたかのように無邪気な笑顔だった。
「お前等もちゃんと働けよ、人形ども」
継ぎ接ぎの模様が入ったジンのパイロットたちは、飛び立つ直前にグリフィンから吐き捨てられた言葉に返事をすることもなく機体を進ませる。
モノアイの奥底に潜むツインアイを光らせながら、向かう先は神の名を持つ白い悪魔である。
ぶっちゃけ全部カットしてもいいよなぁ…………と思った回でした。でもマリューさんの前線指揮はカッコいいから入れたかった。
デュランダルから何も聞いてないの? って聞かれると思うので先に答えておきます。クルーゼとレイの寿命問題に取り掛かってます。止める理由もないし持っている情報はラクスやラメントとも相談しながら聞かれたら答えるスタンスです。どっかの白仮面と同じことしてますね!
いつも感想や誤字報告、ここすき等ありがとうございます。最後までお付き合いください。
ひと口メモ
・ユウキの悩みが明確に出たのは運命終了からです。あとラクスに惚れているわけではないです。
・伏線というか悩み事態は種から続いています。キラでさえもこれかなってくらい、両親は察してるかな。