何で令和になってTSマルフォイが流行ってるんですかねぇ。次の題材これにすればいいのか?
「は?」
今なんと言ったのだろうか。
道化だと、国の女王にしてDPで世界を統べるはずの自分に?
『アウラ、君だけではないがね。メンデルの研究者は皆一様に優秀であり、愚かであったのだ』
呆然とするアウラをさておき話を続けるデュランダル。その眼はアウラを通し、メンデルに居たころの記憶を思い返していた。
『誰もが自分が優秀だと、人類の未来を繋ぐのだと必死に研究していた』
オーブの上空をバエルとセンテンスがぶつかり合い、すれ違うたびにセンテンスに傷が増えていく。
『自分こそが人類の新たなる一歩をふみだすのだと、人類を進化させるのだと』
ウイングバインダーから肩越しに向けられる高出力プラズマビーム砲ダムナーティオーをバエルは金色の剣で切り裂く。
『科学の手によって人類のステージを押し上げるのだと』
腰から広げられたレール砲スケルスの連射はバエルを捕えることができず、あざ笑うかのように背後に現れたバエルのウイングに内蔵された小口径レールガンを背部に受け煙をあげる。
『道徳に反しようがそれは人類のためだと言い聞かせて』
とっさに手を伸ばしバエルを捕まえると移動ができないように抑え込む。抵抗しようとするがパワー差があるのかバエルは自身の獲物を取りこぼしてしまう。
『事実発展した分野もあるだろう、革新に至ったものものあるだろう。そして我々は忘れていたのだよ』
シールドから引き抜かれたのは折りたたまれた対艦刀イウーディカーレ、刀よりも剣のように見える黒いそれは本来の姿となり、赤い光を纏うとボロボロの翼を羽ばたかせてバエルに向かって真っすぐに突き出された。
『人の可能性というものを』
「…………?」
バエルに向けてイウーディカーレを突き出していたセンテンスのコクピットでブランクは疑問に思っていた。
何故相手は動かないのだろう、何故抵抗しないのだろう、何故自分のモニターには海が映っているのだろう。
答えを得るよりも早く、海面に辿りつく直前で彼の機体は爆発した。
『可能性…………? 何をバカな事』
やはりそうだ、想像通りの返事が返ってきた。
『狭い牢獄に囚われて思考が偏り始めておらぬか? やはり早くそこから出さねば』
「結構だアウラ」
遠回し言っていたつもりだが、やはり伝わっていなかったのだろう。
驚きで目を見開く彼女へ向けて、悠々と明確に伝える。
「私はDPにもファウンデーションにも興味はない、好きにしたまえ」
あどけない顔から既視感のある、少女には似つかわしくない皺の集まった憤怒の形相。ユーレン・ヒビキやクラインなど、自分よりも上の結果や拒否された時に見る顔。
プライドの高い彼女にとって一番のきつい、自分の結果を否定された時に見る表情だ。
「ただ、同じメンデルの研究員であった同志としてひとつだけ忠告しておこう」
女性特有の甲高い声が聞こえるが聞くに及ばない。
「我々のいう
金切り声が止んだ、ならばもう少し聞き届けてもらえるだろう。
「彼らこそが世界の望んだコーディネイターであり、求めていた人材なのだよ」
こちらの言葉の意味を咀嚼しているのだろう、少し落ち着きを取り戻した彼女を見て別れの挨拶を告げる。
「もし意味が分かればまた会えるだろう、さらばだ」
返事を待つこともなく通信を切る。
彼らのケンカを見て分かったのだが、最初は彼こそがコーディネイターなのではと考えていた。
遺伝子で定められた運命を飛び越え、調停しつなげるもの。
そうではなかった。
彼はジョージ・グレンが提唱したコーディネイターが調停する相手、定められた世界を変えることのできる新たな人類の側であり、コーディネイターは友人の方であった。
「…………君の実験は間違っていた。だが間違いなく、君の子どもはコーディネイターとしての役目を世界で初めて担えたよユーレン・ヒビキ」
宇宙へ上がった2人と着いていった自分が見つけ出した遺伝子の可能性を思い出し、自分もやるだろうと顔を見ることもできない相手にデュランダルは笑った。
「しぶとさは本人譲りか、それともこの場で学んでいるのかな?」
傷だらけの機体を前に独り言ちるクルーゼ、サングラスの奥底で光る眼はボロボロになって生き残っているセンテンスを油断することなく睨んでいる。
3機いたセンテンスの内1機はドラグーン機能が搭載されているバエル・カリバーで不意を突いた。
自分を捕まえて抑えていたセンテンスは、怯んだ隙にレールガンを当て距離を取ると、正面と操作したバエル・カリバーで貫き撃破した。
残るセンテンスは1機、しかしドラグーン機能を見たせいか動きは動きが慎重になり、攻撃が当たらなくなった。
「ふむ、武装も限界が来ているか」
1本は先ほど使い、爆発に巻き込まれた。現在右手に持っている方も使い方が荒かったのか警告が出ている。
「ならば下がるだけだな」
踵を返し逃げ出すバエルを見逃すわけもなく、センテンスもその後ろを追いかける。
下手な射撃を控え、ビームライフルの牽制程度になっており無駄な動きも減っている。この辺りは元が良かったというべきか、いや本人なら面倒くさがってしないどころかこの場にいないだろう。再現度の低さが伺える。
とはいえ武装を減らして相手をできるほどではなく、学習能力の高さを見るに時間をかけるのも良くないとクルーゼが判断した時、
「む」
センテンスが攻勢に出た。
ビームライフルの連射を始め、レール砲スケルスを交えて避けづらくはなったものの、まだ問題はないと躱していくがモニターに現れた忠告に納得した。
「市街地には連れていけないか」
戦闘宙域から動きすぎたのか町が近い。ならばと進路を変更しようとするが先を塞ぐように攻撃を挟まれる。
ならばと唯一開いていた上空へ上がれば待ち構えていたセンテンスがハイマットフルバーストの状態で待ち構えていた。
全ての銃口に光が集まりエネルギーが溜まりこむと、
「今だ」
『バエル・オルフェンによる誘導をクエビコにて確認、カグツチ照射!』
モビルスーツなど簡単に飲み込む巨大な光がセンテンスを呆気なく包み込んだ。
「黒いフリーダム撃墜!」
「無人機も各地で撃墜数増加‼ 防衛線は維持できています!」
「今のところ増援の気配はありません!」
「…………ふぃ~よかったぁ」
あちこちであがってくる報告を聞きへなへなと力なく座り込むユウナ。もしやという場合に備えて用意しておいたカグツチだが、専用の望遠レンズが額に埋め込まれているM1アストレイからの撃墜を聞きようやく肩の力が抜けた。
宇宙のオーブ軍をキャバリアーを装備したストライクルージュに乗り込んだカガリが担当し、実際の避難指示と防衛を任されていたユウナ。
これで終わりだと気が抜けた顔をしていたが、力強く肩を掴まれた。
「まだですぞユウナ様」
「これで終わりではありませぬ。ほら立って働いてくだされ」
「嘘でしょー!?」
連れていかれるユウナの悲鳴が響くも一切の動揺なく仕事をしていくオーブ軍指令室は平常運転である。
そして、
「生まれの不幸を呪うがいい、私もまた君らと出会えるだろう。親を持たぬ同胞よ」
物言わぬ影となったセンテンスを見送り、バエルも帰投する。
突発的に始まったデュランダル拉致を目的にしたオーブ海戦はこうして幕を閉じた。
前哨戦とも言える地球上での戦闘はこれで終わったが、対ファウンデーション王国との主戦場は宇宙であり、無事登ったミレニアムでは作戦会議をしていた。
「つまりミラージュコロイドで侵入する。かつてニコルがとった戦術だな…………おいそこのバカ2人、音楽プレーヤーは必要ないぞ」
「「え」」
ひとまずの目的は、ラクスの奪還である。
イメージBGM「RAGE OF DUST」fromSPYAIR
議長のセリフは書いているうちに何となく思いつきました。今回克を入れたのがキラなので、ひとりになりかけていたユウキと周り合わせる、調停する? のでは? という
因みにデュランダルはラクスの矢印先に気が付いていましたがここでは言いませんでした。若者の恋愛をおっさんが暴露するものでもないですからね。
バエルは運命の時のです。バアルは新造なので、バエル・ゼブブを改造、アップグレードしたのがバエル・オルフェン。ドラグーン機能付きなので俺の必殺技パート2ができます。
名前の由来はもちろん元ネタのタイトル。今話のイメージ曲もそこから
いつも感想や誤字報告、ここすき等ありがとうございます。最後までお付き合いください。
ひと口メモ
・クルーゼやカーボンキラって親いないんだよねぇ、でオルフェンあってるなぁて思い付き。勝負の分け目は縁の多さ
・普通に初見殺しや味方の援護ないとクルーゼも負ける可能性ありました。本家よりは下ですけどキラ&フリーダム×3ですからね。
・センテンスの性能はブラックナイトスコード>ライフリやマイフリ>センテンス>ストフリくらいのイメージ。評価項目によってはライフリとか超えてます。あとは誰かに任せた