あと一部で人気な水泳部、ジャスティスは? からのタマは誰も予想できんて
そしてZERO! なんでこのタイミングなんだよぉ! シン主人公て絶対曇らせあるでしょ
静寂が好きだった。
煩わしい雑音が消えた独りの時間が好きだった。
実際には何かしらの銃撃音や下品な笑い声が響き渡り、月明かりも差し込まない暗闇の中で過ごすことが多かった。
時間が過ぎるのが速く、遅い日々。
繰り返される消耗される日々を唐突にモノクロの世界を染めた彩りは、見慣れた赤色で覆いつくされた。
移り変わった景色はぼやけており、彩りを探す日々だった。
色が着いているはずなのに、認識できない。ぼやけたぬくもりに触れるのが怖く、触れるのを避けていた。
初めてできた友人のおかげで世界を見ることができた。見れば見るほどに広がりと奥行きがあり、眺めるだけで一日が終わってしまう。終わるな、過ぎていくなと願うも、残酷なまでに日々は輝き移り変わっていく。
顔を認識できるようになったぬくもりに心配をかけまいとはしゃぐようになった。
世界に色を残したくて、世界の一部になりたくて、どうしようもなく怖くも楽しい日々を過ごした。
たまに見る過去の夢よりも、今の世界が壊れることに震えることが多かった。
巻き込まれた友人たちに偶然知り合えた仲間たちを助けようと走り回った。
日々が変わらないようしがみつこうとはしゃぎ、モノクロの世界に戻りかけた時にはバカだと言われて ってくれる相手がいる。
死にかけたこともあったが、誰かのためになるのならいいかと怖くはなかった。
正式に戦いの場に戻ることになった。
戦わなくていい人のために自分が戦えればいいと、奮闘した。
しかし世界はそれで済むほど簡単ではなく、自分がきっかけて巻き込んでしまうこともあった。
理由は分からないがごはんを作ってくれる相手も足を踏み入れた。
申し訳なさと不甲斐なさが混ざり合い大声でそんなことをしなくていい、と叫びたくなった。
何を選ぶのかなど相手の自由であり、止める権利もなく自分のわがままを押し付けたくなかった。
今思えば焦っていたのだろう。
妹が産まれた。
2人の子供であることが揺らぐことはないが、いてもいいのかという不安がよぎった。
戦争に巻き込まれてから両親とは連絡を取る頻度が下がった。本腰を入れるようになってからは帰宅すら怪しく、無理やり引っ張られて漸くだ。
産まれたばかりの妹も大勢に囲まれて怯えながら抱きかかえた。
ますます自分が嫌いになった。
帰るという行動が昔と違った理由で怖くなった。
だからせめて、戦いではと思うも負けてしまう。
感情が読めず、機体のデザインが、クローンであって、なんて言い訳だ。
負けは死を意味する戦場において死体は蘇らない。戦うことなどできない。己の価値を誇示できない不良品など存在しなくていい。
ただ事実を述べただけだというのに殴られて、引っ張り出されてきた。
いや違う。
立ち上がるために手を貸してもらい、自分の意志で戦いに来た。
「あらあら、どうしたの?」
オーブの防護シェルター内で長女チアキを抱えるミサキ。来た頃は初めての場所に不安に駆られた群集に囲まれたりと、泣きそうな顔だったというのに今では笑顔で手を伸ばしている。
「ん? 笑ってますね。ご飯でも食べたんです?」
「んーん、何もしてないんだけどどうしたのかしら」
オーブ軍の配っている配給を抱えてきたカズイが聞くも、ミサキにも理由は分からない。とはいえ泣いているよりは笑っているほうがいいと、笑顔で抱えながら一定のリズムで揺らす。
「そりゃ決まってるよ、お兄ちゃんががんばってるのさ」
ねーとデレデレな顔でチアキの顔をのぞき込むとそっぽを向かれるが、つれないところもかわいいとめげることのないシキ。
何度見ても仲の良さにあきれるというか、笑うしかないと力なく笑うカズイ。配給の食糧を置くと、少し離れた場所で大きな荷物を運んでいる避難民を見つけ、手を貸しに行く。
シェルターの中にいる避難民は不安そうな顔をしているが、オーブ兵士の手伝いをしたり、泣きかけている子供に話しかけている人もいる。
「こっちは大変だけど、お前らも大変なんだろ。がんばれよ」
戦わないことを選んだ友人から、宇宙にいる友人たちへ向けたエールが小さくつぶやかれた。
────ぃ、おいっ! いい加減起きろってんだバカ!」
「───ぁ」
「まったく、そんなんで大丈夫なのか?」
意識を取り戻せば、コクピットをのぞき込みヘルメットを軽く小突いたマードックがいる。
「あー、うん、たぶん」
「まったく、しかしオメェさんも難儀だなあ。えぇ?」
煮え切らない返事を返すユウキに呆れるも、直ぐに意地の悪い表情を浮かべるマードック。機体の周りに取りついていた整備員たちもよくぞ言ってくれた、もっと言え、言葉を絞り出せと無言のアピールを送る。
「歌の嬢ちゃんに、ブリッツの嬢ちゃん、オーブのテストパイロットにもいるんだろ? 豪勢だが誰にするんだ、おい」
もしかしてさらにいるじゃねぇか? と野次馬根性丸出しだが止めるものなどいない。アークエンジェルから移動してすぐにミレニアムで整備長となった男は伊達ではない。
「…………マードックさん」
「おうおう、誰が本命なのか言ってみろよ」
未だに衝撃と振動が鳴りやまないが追及する手も止まらない。
「なんで……ラクスはキス、キス? してきたんだ…………?」
「」
まさかの言葉に絶句するマードック。聞いていた整備員たちもマジかよとドン引きしている。
「そらオメェ…………『こちらアルバート、新兵器は未だに未完成で機能こそ作動しますが演算AIの精度は補助程度にしかならず、現場での微調整が必要となるので使用の際には注意を。個人としては不完全な兵器など持ち込むべきではありませんが、現場でのデータをフィードバックすればより精度があがりますので』おーっしさっさと行ってこい‼ んで帰って悩め!」
ハインラインの唐突な割り込みにマードックも追及を取りやめる。どうせ後で艦内で広まりマリューあたりが聞きに来るだろう。餅は餅屋だ、自分ができるのは機体の整備である。
「先にコスモグラスパーが出るぞ! 道開けろ!」
マードックの大声に合わせて動き出す整備員たち、カタパルトへ移動していくのは赤い翼を装着しているかつてのアークエンジェルに搭載されていた戦闘機とよく似ている。
『先に出るけど道案内は頼むぞユウキ』
「あー…………おう」
『本当に頼むぞ⁉』
魂の抜けかけた声に焦るが取りやめようにもカタパルトは展開されている。
『進路クリア、コスモグラスパー発進どうぞ!』
「トール・ケーニッヒ、コスモグラスパー行きます!」
見慣れてこそいるが身体に積み重なる経験は少ない加速の重さを感じ、光が飛び交う戦場へと飛び立つトール。
その後ろから見覚えのあるモノクロの機体が左右非対称な装備を背負い姿を現す。
起動しても色が変わることがない嘗ての愛機、というよりは始まりの機体。
あるジャンク屋が兵器ではない兵器と呼び、時を経て弱者のために欠陥を抱えた兵器として生まれなおし選ばれたパイロットへと送られた。
自分の不甲斐ない過去を表わすような機能に向かい合うことができず、姿を隠す戦場での忌み名で呼ばれる機体に乗り続けてきた。
機種変換訓練も慣熟訓練も積み重ねていない。
モビルスーツ操縦技能を時間と根性で補ってきたユウキは初めて、ぶっつけ本番で機体を動かすことになる。
しかし積み重ねてきた時間と、機体に関わった人々を思えば不安などあるわけもなく。
『カタパルト展開、ホワイト発進どうぞ』
オペレーターの合図に操縦桿を握りなおす。
「ユウキ・イチノセ、リバティアストレイ・ホワイトフレーム・ブレイブロード」
普段の発進の合図を口にしようとして、不思議な行動をとった少女の顔が浮かんだ。
何が何なのか今でも分からないが、ごはんを作って待っていると言ってくれた。
ならばこう伝えるべきだろう。
「行ってくる」
加速されてミレニアムから飛び立った淡く白い光を放つ機体は、戦場にいる人々の視線を奪い宇宙を駆ける。
「……白い…………流星」
誰がともなく、兵器にはふさわしくない名前を呼んだ。
イメージBGM「Hello,wolrd!」from:BUMP OF CHICKEN
これは持論ですが、最終決戦に必要なのは主人公の独白。というかこのタイミングでもないと書けない。
さて何人か予想されていましたが、最後の機体はアストレイです。何にしよっかなーと考えていた時にアストレイフリーダムを読んでこれだァ! となりました。特殊装備付きです。
キスして勝ち確? そんなわけない、まだまだ隙だらけなので掻っ攫う事もできます。ヒロインレーストップはラクスですがスタートを切ったばかりなのです
いつも感想や誤字報告、ここすき等ありがとうございます。最後までお付き合いください。
ひと口メモ
・ホワイトの特殊機能は2つ、リバティらしい機能とだけ言っておきます
リバティホワイトのイメージ図です。
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我ながらデザインが好きすぎてもっと載せたいところを我慢しました。たーのしー モデルはもちろんν